21. でっかいでっかい野郎
野村芳太郎監督、主演渥美清による「拝啓、天皇陛下様」のコンビによる喜劇のこの作品、観ていて改めて渥美清という俳優の上手さ、喜劇俳優としての素晴らしさを実感しました。作品そのものはそれほどの出来ではないけど、渥美清が出てくるだけで何だか画面に吸い込まれます。そんなこの作品、観た後「無法松の一生」が観たくなります。 [ビデオ(字幕)] 7点(2005-12-03 21:00:35)(良:1票) |
22. 天使にラブ・ソングを・・・
ウーピー・ゴールドバーグ、この人無くしてこの映画の成功はまずはないとはっきり言っていいぐらいウーピー・ゴールドバーグの為に作られたような映画だと思う。今の時代、ロクなコメディがない。そう思えて仕方のないそんな中でこの映画は本当に楽しい。何度観ても幸せな気持ちになります。音楽の力って本当に大きいとこの映画を観た時、思いました。映画館で観ましたが場内爆笑の渦に包まれると共に終わった後、拍手していた人が何人もいたのを覚えています。私にとって1990年代ナンバーワンのコメディです。 [映画館(字幕)] 9点(2005-11-26 19:28:16) |
23. ティム・バートンのコープスブライド
《ネタバレ》 泣く!何度見ても必ず最後に泣く!死者であることを全て受け入れてビクターとビクトリアの為に花びらとなって消えて行くエミリーに泣かされます。死者の世界と生の世界をここまでダークでありながらも美しく描き切ったティム・バートン監督をはじめとするこの映画に関わった全ての人達に「ありがとう」と言わせてもらいたい。 [映画館(字幕)] 9点(2005-11-03 19:44:51) |
24. デーヴ
古き良きアメリカ映画の雰囲気たっぷりの良質なコメディて感じの作品です。近年のアメリカのコメディは下品なものが多くて好きになれないけど、この映画はちっとも下品でないし、観終わった後の何とも言えない気持ちの良さはアメリカ映画が良かった頃の何だかビリー・ワイルダーやフランク・キャップラといった監督の作品の雰囲気に似た後味の良さを体験出来る作品として好きな映画のひとつでもあります。主演の2人、ケビン・クラインとシガニー・ウィーバーの息の合った演技も良かった。近頃はこういう良質なコメディ映画をほとんど観ることが出来ないのが残念でならない。 [DVD(字幕)] 8点(2005-09-04 22:32:01) |
25. 天国と地獄
《ネタバレ》 もう何度観たか分らないぐらい観てるけど、全く飽きない。これは黒澤明監督のダイナミズム溢れる力強い映像とそのスケールの大きな物語とが見事なまでに描かれている本格派の大傑作サスペンス映画です。とにかく演出から脚本、役者の演技まで何もかも完璧です。前半の密室での緊迫感のあるストーリー展開といい東海道新幹線こだまを使っての現金受け渡しの場面のスリルといいサスペンスの盛り上げ方の上手さときたら完璧です。サスペンス映画のお手本のような見事なまでの大傑作であり、また主演で被害者役の三船敏郎と犯人役の山崎努の2人の人格の描き方も素晴らしい!犯人逮捕までの悪を追い詰めるまでのせめぎあいもお見事!文学や音楽などでも表現の出来ない。正に映画でしか表現出来ない映画だけの醍醐味があります。こんな素晴らしい映画を次々と撮って見せてくれた黒澤明監督は日本人の誇りであると言えよう! [DVD(字幕)] 10点(2005-07-02 18:24:38)(良:1票) |
26. 転校生(1982)
《ネタバレ》 大林宣彦監督の訃報を聞いて、改めて書き直す。大林宣彦監督が好きになったきっかけとでも言うべき記念の作品。モノクロ、セピア色の美しい映像と共に忘れる事の出来ない音楽、そして男から女、女から男へと入れ替わる主役の二人の演技といい全てが良い。物語の舞台となっている尾道の美しい風景も何度見てもまた観たくなるぐらい素晴らしい。入れ替わった二人が元の自分に戻った後に「俺、立ちションする。」と男に戻った事が嬉しそうな顔で立ちションする一夫、それに対して 「見せて、見せて、私、見ててあげる。」と一夫の立ちションを見ている一美、これがもしも逆の立場だとしたらそれはまずいだろ!と思ってしまうし、同じく最後の別れのシーンも「さよなら俺」「さよなら私」だから良いのであって反対の場合だとこの映画は成立しないと思う。一夫の乗るトラックを追いかける一美、この別れのラストシーンの一夫の寂しそうな表情とは裏腹に振り返り、スキップする一美、これを見ると男よりも女の方が強く感じて、色んな意味で切なくなります。若い二人だからこその切なくてほろ苦い物語に自分が次第に歳を重ねるに連れ、この二人の様な青春はもう感じる事が出来ないのかな?と思ってしまうぐらいこの映画は青春の全てが詰まってます。最後にもう少しだけ、この映画をリスペクトした映画がその後、沢山、撮られている。大ヒットアニメ、君の名は正しくこの映画をリスペクトした映画だ。大林宣彦監督の残した、素晴らしい映画を私は一生、忘れません。今まで沢山の素晴らしい映画をありがとうございました。どうか安らかにお眠りください。2020年4月11日訂正 [DVD(字幕)] 10点(2005-06-09 22:00:35)(良:1票) |
27. 鉄道員(1956)
この映画を観て思うのはイタリア映画ほど家族を描くのが上手い国はないと思う。何しろ出てくる人物が皆、人間的で心温かく、観ていて心の底から感動出来るのが素晴らしいです。それにしてもこの映画の子役の上手さ、一度、観ただけでいつまでも心に残るぐらいです。私はこの映画、何度か観ているけど、やはり名作だと観る度に感動する自分がいます。 [CS・衛星(字幕)] 9点(2005-06-04 17:14:23)(良:1票) |