21. パリ、テキサス
《ネタバレ》 年を経て観れば観るたびに新たな良さがわかり、感想が変わりそうなスルメのような映画でした。初見の今回は弟夫婦が不憫でならなかったです。ただ、相手が嫉妬をするかしないかで愛の深さをはかろうとしたトラヴィスの姿も自分と重なりました。ハンターの素直さと優しさは間違いなく弟夫婦に育てられたおかげであり実の母親と暮らす事になるラストが、必ずしも彼にとって幸せな形とは思えませんでした。ただ人間は損得や善悪だけを求めて生きられるほど器用な生き物ではないですよね。う~ん、人生って難しいです。 [DVD(字幕)] 8点(2008-03-07 16:52:43)(良:1票) |
22. バリー・リンドン
《ネタバレ》 音楽と映像の美しさは素晴らしいものがあり、それが美しくなればなるほど対照的に浮き出る人間ドラマの醜さや汚さ。定期的に映す遠目からの宮殿の姿で観客に自分はこの世界に住む人間ではないと思わせ、客観的な視点を保たせる。しかし、ラストに「美しい者も醜い者も今は同じ全てあの世」と出す事で結局はみんな同じ穴のムジナなんだよと突きつける。一見残酷のようにも見えますが、人間の醜悪さを形上は美しい映像や音楽で映しているあたりに、人間の酸いも甘いも知っているキューブリックだからこそ撮れる他者とは違う捻じ曲がった形の人類愛を感じとることも出来ました。 [DVD(字幕)] 6点(2008-02-23 10:02:49) |
23. 橋の上の娘
《ネタバレ》 「お札は半分だけじゃ価値がない」とアデルが言っていた様に、ナイフ投げも投げ手だけでは意味がなく、的になる人が必要。彼女は二人が揃わないとお互いが価値をなさない存在、今まで行きずりの恋をしてきた自分が初めて出会えた「なくてはならない存在」なんだとガボールに言いたくそのあまりにも遠回しで不器用な伝え方に、彼女の奥ゆかしさとそれを言ってしまったら今までの男達のようにどこかへ言ってしまうのではないか?という不安な気持ちが表れていると感じました。ルコント作品を観るのは今作で四作目ですが、どの作品にも話の主軸に世間から見放されたもしくは外れた二人の究極なまでの強い友情や愛情がありました。ルコント自身がそんな関係にあこがれていたからなのか何か強いコンプレックスがあったのかは分かりませんが、彼自身が人との強いつながりを求めていたのは確かだと感じました。 [ビデオ(字幕)] 6点(2008-02-16 09:55:08) |
24. パラダイム
相手の正体がよく分からない方が恐怖感が増しますね。ただ怖い事は確かなのですが、危機感や世界の終わりを感じるほどではなく、こじんまりとしているような印象を受けました。 [ビデオ(字幕)] 5点(2008-02-06 18:43:33) |
25. バンデットQ
《ネタバレ》 ファンタジーでありつつも、小人が盗賊だったり、ケヴィンの両親が息子よりも電化製品の方を大事にしているというちょっとしたブラックな部分も入っていて、テリーギリアムっぽさが出ていました。「夢を見ることの大切さや怖さ」を独特の世界とブラックユーモアを織り交ぜつつ教えてくれるこの監督の作品は好きなんですが、あのラストはちょっとやりすぎな感じが..最後に両親の死によって世界が救われたという見方をしないと、あまりにもケヴィンにとっても救いがないような気がしてなりません。 [ビデオ(字幕)] 6点(2008-02-04 00:14:37) |
26. パフューム/ある人殺しの物語
《ネタバレ》 長かった...久しぶりです。こんなに上映時間以上に長く感じたのは。これが芸術というものなのでしょうか?すいません。凡人の僕には「えろっっっ」としか感じられませんでした。ラストの超絶展開には思わず笑ってしまいました。結局最後まで、この映画の放つ香りは僕に届かずじまい..そんな僕の鼻は、今花粉症真っ盛りです...。 [映画館(字幕)] 2点(2007-03-04 03:38:35) |
27. パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト
何も考えずに観たのでそれなりに楽しめたと思う。笑わせようとする部分は個人的には好きだったけど、ちょっとくどいように感じた。もう少し、時間を短くして展開を早くしたほうが、テンポがよくなってより楽しめたと思う。終わり方が物凄く中途半端でそこに商業的な意図を感じてしまったのでこの点数で。 [DVD(字幕)] 5点(2007-02-23 21:37:53) |