61. フューリー(1978)
カーク・ダグラスがジョン・カサヴェテスに復讐を果たし息子を奪還するサスペンスものとしてワクワクしたのですが、とんだお門違いでした。お目当ての一人チャールズ・ダーニング登場後間もなく寝落ちに。どうにか完走出来たものの無茶苦茶な脚本に開き直ったかのような監督の悪乗り映像に白けます。極めつけの宙を舞うカサヴェテス生首に+3点。 [DVD(字幕)] 3点(2020-04-17 15:32:20) |
62. ファイナル・スコア
《ネタバレ》 フィリピン・ギリシャとのハーフであるエキゾチックな風貌と肉体美のバティスタは贔屓の選手の一人でバティスタボムには度々興奮させて貰いました(^_^) 俳優としてロック様ほどスタイリッシュでなく無双ではないものの、愚直な男振りはなかなかのもの。 MIPであったヒャッハー感溢れるアレクサンドラ・ディヌに手こずるところは見応え充分。 コメディリリーフとしての存在感が光ったアミット・シャー、「アーセナルにしとけばよかった」「アラーは偉大なり!」に大笑い。 バイクでの大ジャンプは迫力満点。解体予定のウエストハムのスタジアムでスタッフが寝泊まりしての撮影だったそう。 「ダイ・ハード」への敬意を感じる力作だっただけに、お目当てピアース・ブロスナンがモッサリしているだけでウイスキーをあおるシーンも無く見せ場も無かったのに地団駄踏む思い。 [DVD(字幕)] 7点(2020-03-21 21:09:21) |
63. フランケンシュタインの逆襲(1957)
フランケンシュタイン男爵演ずるピーター・カッシングのマッドサイエンティストが絶品。自宅に招いた教授と談笑する姿に「もしかして・・」の通りの仕業に震え上がりました。静かな物腰でありながら、ポールの忠告を一切聞き入れない狂気に、現実にこういう科学者・化学者・医学者が存在してるかもしれないと空恐ろしくなりました。当時は無名に近かったというクリストファー・リーが演じたクリーチャーは見慣れないグロテスクなもので(著作権上の問題だったとか)迫力はあったものの、感情皆無であるのが物足りないところでした。ゴシックホラー復活の先駆けとなったというのも納得の名作です。 [DVD(字幕)] 7点(2020-02-22 00:37:21) |
64. プールサイド・デイズ
ネクラ少年ダンカン一夏の成長物語。MIPはオーウェンを演じたサム・ロックウェル。その魅力溢れる言動に驚かされ、最低男トレント(スティーヴ・カレルのネットリ絡み付く演技が印象的)に放つ「3点の友人です」は名台詞で見事な脚本に感じ入りました。こぢんまりとしているものの、心に響いた良作です。 [DVD(字幕)] 7点(2020-01-22 00:33:29) |
65. ブロンクス物語/愛につつまれた街
価値観の異なるロレンツォとソニーに愛情を注がれたカロジェロがどのように成長するのかが描かれていないので、通り一遍のホームドラマのようでした。男盛りデニーロの魅力溢れる姿に久々に接し、素敵だと改めて思う次第。「待ちくたびれましたで」「えーっ、一瞬やんか(泣)」のジョー・ペシはそれでも輝いておりました。 [DVD(字幕)] 7点(2019-11-16 12:54:31) |
66. フロントランナー
大いなる自業自得劇であり、撤退宣言でのもっともらしい言い草にも同情の余地は無し。ヒュー・ジャックマンの淡々とした演技に好印象。彼よりもマスコミの仕事ぶりに目がいきました。編集会議での局員とヒゲブトコバエ(別名クロメマトイ)の如き現場リポーターどもに失笑。共にジャーナリストとしての志をお持ちなのでしょうね。(何じゃそれ?なんて言わないでしょうね) 余談ながら、ビル・クリントン元大統領が22歳の実習生と執務室で!性行為に及んだあの大騒動が思い浮かびます。それがドラマ化されているそうで、米大統領は面の皮が分厚い事も資質の一つと言えそうです。 [DVD(字幕)] 7点(2019-10-03 15:59:18) |
67. ファースト・キル
《ネタバレ》 ウィルが休暇を取り妻子と帰省した先で銀行強盗犯の仲間割れに巻き込まれる。警察署長ハウエルは悪徳警官と闘うのか、悪の親玉なのか、早い段階で分かってしまうのが残念。犯人リーバイと心通わせてゆく学校でのいじめられっ子ダニーの生気が甦る様子は印象深い。ブルース・ウィリス、独特の拳銃の構えは31年前と同じものだったが、悪になりきれておらずオーラも感じない、こんなキャラクターを演ずるほど老け込んでいない筈なのに、ちょっと淋しい。退屈せずにそこそこには楽しめた一品。 [DVD(字幕)] 6点(2019-08-20 16:46:42) |
68. ブルーサンダー
ストーリーは他愛無く、ロイ・シャイダー&マルコム・マクドウェルは流石の存在感があるものの今一つ突き抜けた感が無い。しかしながら、舞台をお膳立てした製作陣並びに撮影許可を出した当局の敬意を表する尽力のお蔭で肩の凝らないアクション作品を大いに楽しめました。 [DVD(字幕)] 7点(2019-07-29 15:46:09) |
69. ファンキーランド
笑えるところ、しんみりするところ、胸熱になるところ、何も無く、ひたすら喋り倒す持ち味全開のジェシー・アイゼンバーグお疲れさんと肩をたたいてあげたい作品。 [DVD(字幕)] 4点(2019-06-16 23:50:18)(良:1票) |
70. 無頼プロフェッショナル
《ネタバレ》 冒頭のヘンテコな歌に抱いた嫌な予感が的中した凡作。ドラマ性皆無、アクション及びコメディ「ちゅーーーーーとハンパやなぁーーーー」 リー・ヴァン・クリーフはブラックシャツが似合ういでたちながら、キャラのせいで魅力無し。購入目的のジェームズ・メイソンに至っては「♪・・・待ちくたびれて、それでもいいと慰めていた・・・♪」56分過ぎにご登場(そのシーンのショボさに絶句)。素敵な衣装に身を包んで立っているだけで華があるお姿だけど、悪辣さ無しアクション無し見せ場無しのお飾りキャラ。名優二人の究極の無駄遣いが悔しい。何がフィリップ・ヨーダンに起こったか? 脚本が彼の手になるものとは信じられない。 [DVD(字幕)] 4点(2019-06-03 09:43:57) |
71. 復讐鬼(1950)
《ネタバレ》 1950年にこのような作品をよくもまあ世に送り出せたものです。見下げ果てた悪党を演じさせたら右に出る者無しであるリチャード・ウィドマーク持ち味全開であるところに加えてのレイシストっぷりは「演じ切る」役者魂を感じました。エキストラの女性がブルックス医師(シドニー・ポワチエ 22歳)に「黒い手で触らないで」と唾を吐きかけるワンシーンにウィドマークの罵詈雑言を上回る当時の世相を見ました。製作者は「黒人だろうが白人だろうが医師として優秀な者を求めている」というウォートン医師の存在を黒人白人皆に観てもらいたかったのだろうと思います。凄い作品を観ました。 [DVD(字幕)] 9点(2019-05-25 01:18:47) |
72. ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ
《ネタバレ》 13歳で初めて食べたチーズバーガーに大感激「この世にこんな美味しいものがあるのか」現在に至るまでマクドで食べるのはチーズバーガー。レイ・クロックのお蔭なのでしょうが出会った数々の恩人に対する仕打ちにおける人間性に幻滅。糟糠の妻を捨て、ビジネスパートナーの妻を略奪し、兄弟から企業を乗っ取り、会計士と袂を分かつ。紳士協定の件で「この男は口だけだろうなぁ」と思った通りだったのがやりきれない。「それすら守れんのか!」 現在、関税のかけあい合戦に精を出す大統領同様に、人間性と行動力は別物なのを思わされる。 [DVD(字幕)] 7点(2019-05-15 20:07:13) |
73. フットライト・パレード
後半のミュージカル3本立ては信じ難い絢爛豪華さで20点は献上したい。劇場鑑賞された方が羨ましい。何時も通りのシャキッとした切れ味鋭いキャグニーのこれまた切れ味鋭いタップダンスシーンは小一時間ほどのリプレイタイムとなりました。 [DVD(字幕)] 9点(2019-04-30 23:59:36) |
74. 不思議惑星キン・ザ・ザ
色彩に乏しい舞台で小汚い人物達が織りなす生温い物語。ダラダラした語り口も相俟って二度眠りに落ちてどうにかこうにか完走。当時、自由にモノが言えない国の検閲をすり抜けて精一杯の主張がなされているところに敬意を。「見捨てはしない」心意気が最も印象深く胸熱にさせられる。 [DVD(字幕)] 6点(2019-03-23 23:13:35)(良:1票) |
75. ファニーとアレクサンデル
《ネタバレ》 DVD2枚組319分。オスカルが倒れてから以降は画面に釘付けに。白眉はオスカルの弟二人と主教の直接対決で、カールが普段とは別人の様な頼もしさを見せるのにエクダール一族の絆の強さを思い知らされる。敵役の主教は若きクリストファー・プラマーを思い起こさせるヤン・マルムシェーの好演もあって、上辺の上品さと裏腹の神に絶対服従を強いる腐った性根が浮き彫りに。生きる喜びに溢れた大団円がひたすら心地良い。5時間費やした甲斐のある絢爛豪華且つ重厚な群像劇。傑作です。 [DVD(字幕)] 9点(2019-02-24 20:55:12) |
76. フィンランド式残酷ショッピング・ツアー
フィンランドの物語が短い尺でタダで観れるという事に釣られてカレーライスを食べながらの鑑賞。フィンランド人とロシア人にとってはシニカルな作品なのかもしれませんが、これぞ超激しょぼ映画。胸糞悪いことこの上ない・・・吐き気だけで収まらず・・・・えらい目に遭って・・・不埒な鑑賞を反省しています。 [インターネット(字幕)] 0点(2019-01-09 02:14:11) |
77. ブラック・サンデー
《ネタバレ》 観客8万人皆殺し計画に向けて一歩一歩前進する過程に、作戦は不成功なんだろうと解っていても、復讐の負の連鎖の遣る瀬無さに引き込まれ肩に力が入る。嗚呼それなのに! 飛行場に引き返してからラストまで、それまでの緻密さがウソのようなヤケッパチ感満載の突撃模様に唖然とし、味わいも木端微塵に吹き飛ばされてしまった。「大列車作戦」の監督だっただけに残念さがひとしおつのる。 [インターネット(字幕)] 7点(2018-12-28 13:19:15) |
78. ファニー
お目当てである映画界一の伊達男シャルル・ボワイエ62歳のお姿は、素晴らしい齢の重ね方にうっとり。モーリス・シュヴァリエとの丁々発止のやりとりは、二人とも芯から楽しんでいるようでこちらも心地良さに浸り切ってしまう。そんな楽しい物語において「愛されずとも愛する」「愛されても愛せない」パニース、ファニー、マリウスの心模様がほろ苦い。余韻の深い快作。 [DVD(字幕)] 9点(2018-12-26 06:29:18) |
79. プーと大人になった僕
《ネタバレ》 仕事休みでふらりと劇場へ。「実写のプーさんか・・」是非観たい作品でなく何となく購入し鑑賞。苦手なユアン・マクレガーの好演に俳優としていい歳の重ね方をしているのに驚くやら感心するやら。仕事上での窮地における逆転劇に胸がすくのと同時に脚本の上質さに感嘆。大人になるという事は働く事、家族がいれば養う事、定年後も何かしら人様のお役に立つ事だと思います。何もしない事が美徳じゃなくて、近頃よく耳にするワークライフバランスの必要性をラストショットのプーとクリストファー・ロビンの後ろ姿から感じました。大人向けディズニー作品なかなかの良作。 [映画館(字幕)] 8点(2018-09-23 22:48:33) |
80. フランケンシュタイン(1931)
「真説フランケンシュタイン/北極に消えた怪奇人間」鑑賞済みであらすじは頭に入っていました。ボリス・カーロフ演じる怪物が子供時分に漫画で見たのとソックリで元祖なのですね。少女に向けた微笑み並びに花びらと同じように浮くと思っての行為が忘れ難いのですが、他は単なる粗暴者であるのが物足りません。フランケンシュタインの葛藤の無い身勝手さに溜まってゆく鬱憤が結末に爆発しました。母が生まれる以前に製作された怪奇映画の金字塔であるだけに残念さがひとしおです。 [DVD(字幕)] 3点(2018-09-07 20:55:22) |