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1.  夜は短し歩けよ乙女 《ネタバレ》 
暴風に押し流されそうになりながらも歩くヒロインの動画や、詭弁踊りのパースを活かした動画など、図柄がシンプルな分 アニメーションならではの奔放でユニークな動きで見せるカットもそこここにあり、 古本市での怒涛の長広舌などダイアログのリズムで引き込ませる箇所もあるが、 一方ではミュージカル仕立てのシーンは平板な実写的構図で失速したりもする。  上野昴志氏が書くように、京都の香りが不在だし、喉を鳴らしてゴクンのワンパターンなアニメーションだけで 酒の美味さを伝えようなどとは虫が良すぎる。
[映画館(邦画)] 5点(2017-04-09 23:58:29)
2.  予告犯 《ネタバレ》 
中盤の、路地裏から用水路へ至る追走劇などが映画ならではの ロケーションと走りのアクションで頑張っている。  生田斗真を追って水路に入ろうとする戸田恵梨香が一瞬のためらいを 見せる。その引っ掛りのショットは、別箇所の周到な台詞の伏線とも リンクしながら後の彼女の「水面」のフラッシュバックへと繋がっていくわけだが、 その彼女の生い立ちを仄めかす回想も橋と少女とランドセルの落書きのショットで示唆するという、 寡黙で簡潔な語りが実にスマートだ。  動機や説明や回想の類をどうしても必要とする物語だが、後半もさほど失速させずに2時間におさめられた のは、そうした過不足ない語りの聡明さにもよる。  投棄現場詰所の蒼い光の中、抱く・抱かれる「友達」二人のショットも 十分に説得的で感動的だ。  ネットを始めとするメディア画面も『白雪姫殺人事件』よりも 熟れてきた感じで、携帯端末画面の有効な使い方も巧い。  荒川良々の反則的な涙にも癪だがやられた。
[映画館(邦画)] 7点(2015-06-07 19:46:25)
3.  横道世之介
いきなり洗車中のフロントガラスだとか、いきなり漁師の顔のアップだとか、 意表を衝くシーンの繋ぎを用い、 それをそのまま意欲的な長回しに移行させて映画を持続させていく面白さがある。  その上、不意に時制の飛躍も織り交ぜて観客を映画に引き込んでくるので、 長丁場も飽きさせない。  明らかに撮影中のアクシデントと思しき出来事を そのままアドリブで活かして成立させている長回しショットの数々も、 作り手たちが映画を楽しんでいる事を伝えてくる。  真っさらな白い雪に足跡を刻印しながらはしゃぎ、 静かにキスをする高良健吾と吉高由里子。 そんな二人を見守りながら真上へと上昇していく、 まさに一発勝負のクレーンショットが見事に決まっている。  そうしたロングテイクにこだわり単調な切返しショットを極力制限していることで、 「祥子」「世之介」と楽し気に呼び合う二人の正対した切返しショットが 強さを増して迫ってくる。 その吉高の幸福な表情が、 カーテンにくるまって恥じらう彼女の愛らしさと併せて、素晴らしい。  『南極料理人』の監督らしい食事シーンの数々 (ステーキをバーガー風にしてパクつく吉高、 飄々とスイカにかぶりつく高良、 味気なさそうなカロリーメイトに長崎の豪勢な食卓など、、) も充実しており楽しい。 
[映画館(邦画)] 8点(2013-03-11 23:39:49)
4.  ヨーロッパ一九五一年
ネオリアリスモの作品においては、 単に荒廃した街のロケーションが映し出されるだけではなく、 そうした光景を目撃する人々もまた映し出されているということを喝破したのが、 ジル・ドゥルーズ。  目撃する者が写し込まれているからこそ、 その映画の情景はより生々しく強度を帯びるという分析である。  この映画でも、 無機質な工場のラインを、川辺の貧困家庭を、低所得者の安アパートを 目撃するイングリッド・バーグマンの表情が写し込まれることで、 彼女の視線に擬えて捉えられた情景はより印象深く、迫真のものとなる。  そして映画のラストにおいて、 バーグマンもまた子供たちの見上げる視線によって目撃の対象となることで、 その表情のクロースアップは一段と映える。  ノワール風の夜の照明も含め、全体のムードはペシミズムを漂わせながらも、 ラストの微笑の聖性と、ジュリエッタ・マシーナの快活さ、そして子供達の純真さに ロッセリーニのオプティミズムが滲む。 
[DVD(字幕)] 8点(2012-06-22 23:58:33)
5.  4分間のピアニスト 《ネタバレ》 
ハンナ・ヘルツシュブルングと初対面したモニカ・ブライブトロイは不作法で凶暴な彼女に失望し、騒乱状態となった部屋を退出していく。看守たちが駆け付け、渡り廊下もまた騒然とするが、画面はスローモーションとなりBGMのごとくピアノ曲が流れだす。 その曲に反応するように振り返るモニカ・ブライブトロイの表情によってそれが現実音であったことが判明する。  あるいは映画後半、画面を横切るピアノと共にヒロインを消して驚きを創出するショットなど、さりげなくハッタリを利かせた趣向が光る。  そして、窓外の外光や屋内のランプなど合理的光源に限定した自然主義の照明設計が創り出す画調が全編に亘っていい。  冒頭で首吊り死体の背後に光る朝陽のショットを始め、いずれのショットも自然光と暗部の黒がよく映えている。  その極めつけがクライマックスの演奏であり、スポットライトの蒼い光と闇は、音楽とヒロインだけの世界を画面に現出させる。  映画のラストを締めくくるヒロインの眼差しのストップモーションは名状しがたい最高度の情動を湛え、素晴らしい。 
[DVD(字幕)] 8点(2012-04-26 22:46:23)
6.  陽気な中尉さん
予想した展開を軽やかに裏切りつつ、納得のハッピーエンディングに収めてしまうシンプルな脚本の良さもさることながら、ストーリーそのものよりもその軽妙洒脱な映画的組み立て方こそがルビッチ作品の魅力だ。  時間経過を記す冒頭のランプや、王女の衣装の変化を簡潔に表すオーヴァーラップのスマートさ。 ミュージカルでありながら、屋敷内の会話を窓外から捉えたサイレントの1ショットの挿入によってアクセントをつけドラマに引き込んでいくテクニックの鮮やかさ。  階段の登り降りやドアの開閉が存分に駆使され、映画に様々なリズムを刻む。  そして、二人の女優の引き立て方が断然素晴らしい。  クローデット・コルベールと、ミリアム・ホプキンスが互いにビンタし合う後半の対決シーンからの流れは、特に二人の魅力が存分に引き出されている。  ハンカチーフを介して共感し、共にピアノを弾きデュエットし合う二人。  王女にファッションを指南すると、振り返ることなく別れを告げ去っていくコルベールの後姿のショット。  セクシーに変身したミリアム・ホプキンスが煙草をふかしながら艶やかにピアノ演奏し、モーリス・シュバリエに視線を投げるショット。  最高にカッコいい。 
[DVD(字幕)] 10点(2012-04-16 21:19:55)
7.  八日目の蝉 《ネタバレ》 
例えば、施設から脱出するシークエンスで窓や鉄条網に対して永作博美がどのような所作によって娘を護り、どのように庇いながら封鎖を抜け出るか。そういう細部の動作によってこそ観る側に彼女の情愛を伝えることが出来るはずなのだが、そうした部分の演出が手薄である。 単に脱出の絵解きでしかない。  また、特に井上真央の台詞に削るべき部分が多い点、歌のモチーフの連携が活かしきれていない点なども気になる。  しかし、最後に登場する島の写真館の異空間ぶりと緊張感は素晴らしい。 寡黙な館主(田中泯)の超越的な存在感。 撮影用の長椅子に座る永作博美と渡邊このみの手と手が交わす授受のアクション。 オフ空間から静かに聞こえてくる波音。その波音が、高台や浜辺やフェリーから見た「キラキラ光る」海のショットと、その情景に結びつく二人の交流の記憶を観客にたいしても呼び覚まさせる。  井上真央は暗室の中で、黒く不鮮明なネガを「現像」する手続きを経なければならない。 現像液の中に滲み出るように浮かび上がってくる二人の記念写真。(「ネガ」から「ポジ」への直喩的転換)  そして写真館を飛び出して歩む彼女の力強い闊歩が良い。 (小豆島の浜辺、自転車、唱歌、記念写真は『二十四の瞳』に連なる映画アイテムでもある。) 
[映画館(邦画)] 6点(2011-06-13 22:10:05)
8.  ヨーク軍曹
七面鳥撃ちを応用した銃撃シーンであるとか、信仰と戦闘行為を折り合わせる動機付けであるとか、映画に反映される時代の偏見やプロパガンダ性の問題は評価の上で常に悩ましい。 そのあたりの葛藤を軽やかに乗り越えてしまっているように思わせるのは主演ゲイリー・クーパーの純朴な佇まいと、監督ホークスの作家的融通無碍によるものか。  徴用されたクーパーが出征のため、高地の家を後にする。低地への一本道を下っていく彼を見送る、マーガレット・ウィチャリー、ジョーン・レスリーら。彼らの後ろ姿と大樹を捉えたロングショットがとても素晴らしい。  雷雨の中、クーパーが落雷によって信仰に目覚め、ウォルター・ブレナンの牧師や家族らが賛美歌を歌っている教会に迎え入れられる場面も脇役陣が皆いい表情をしている。  広角アングルで捉えられた後半の戦闘シーンも丘陵戦闘の高低感がうまく活かされており、スケール・物量共に大作の趣がある。 
[DVD(字幕)] 7点(2011-02-06 17:45:52)
9.  442 日系部隊・アメリカ史上最強の陸軍
ブルーレイ上映による解像度の高い画面が、元隊員たちの現在の平穏な暮らしぶりと小奇麗な身なりを色鮮やかに映し出す。 彼らが語る過酷な内容とのギャップや、現在の地形と重なり合うように編集挿入される当時のモノクロ映像との繋ぎが、隔世の感覚をさらに強めている。  442連隊への賞賛の念が窺える『二世部隊』(1951)でも省略されざるを得なかったと思しき、ローマ一番乗りをめぐる差別待遇。人間を殺す事の重み。約60年を経てようやく語られる彼らの言葉の響き、表情の深みに打たれる。  にも拘わらず、その元兵士達の言葉に被ってひっきりなしに感傷を煽る喜多郎の音楽タレ流しはナレーションの声音と併せてあまりに「声高」すぎる。 作り手は、彼らの表情・言葉の重み、強度をまるで信用していない。その複雑なはずの思いに対し、安いセンチメンタリズムで一方的に意味付けし、感傷メロディーで補強したがる。  だから、両国家・組織の棄民政策に対する批評性も大きく欠いている。  「反戦」を標榜していながら、情緒に寄りかかった作品こそいくらでも「非反戦」に逆利用され得る事に対し自戒が足りない。 
[映画館(字幕)] 4点(2010-11-28 22:24:25)
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