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鉄腕麗人さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2598
性別 男性
ホームページ https://tkl21.com
年齢 43歳
メールアドレス tkl1121@gj8.so-net.ne.jp
自己紹介 「自分が好きな映画が、良い映画」だと思います。
映画の評価はあくまで主観的なもので、それ以上でもそれ以下でもないと思います。

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21.  ワールド・オブ・ライズ
中東を主舞台とした“対テロ戦争”における情報戦を描いた今作。 敵を欺き、ある時は味方さえも欺き、生と死の狭間での戦いは、決して安直な派手さはなく、その痛々しさのみが様々な側面で突き刺さる。  それは、この映画が今この瞬間も繰り広げられている「現実」の一側面を描いているからに他ならないと思う。  ディカプリオ演じる主人公が、自らの命をさらしながらも感じ続ける葛藤。 それは、“対テロ”の名の下に突き進めるこの「戦争」が、果たして正真正銘の「正義」なのかということに他ならない。  「異文化」への排除行為の先にあるものは決して「平和」などではなく、愚かしく、絶え間なく続く「報復」の螺旋である。 ということを、痛々しく見せつけてくる作品だった。   それにしても、リドリー・スコット監督作品は、「アメリカン・ギャングスター」に続き今年2本目である。 時間を空けず、これほどの骨太な大作映画を連発してくるこの巨匠のパワーに感嘆する。
[映画館(字幕)] 7点(2008-12-23 18:56:48)
22.  ONE PIECE FILM RED 《ネタバレ》 
「ONE PIECE」の映画作品の鑑賞は、「STRONG WORLD」、「FILM Z」に続いて3作目。 原作漫画ファンなので、アニメシリーズは殆ど見ておらず、映画作品も公開時に評判の良かった前述の2作品を観たきりだった。 ただ、今年になって小2の息子がアニメに夢中になっており、シーズン1から延々と観続けている。 そんなこともあり、夏休みどこにも行けず暇を持て余していた子どもたちを連れて、4DXで観てきた。   本作のテーマは、「歌」を通じた「自由」という渇望とその危うさ。  「自由」とは何か? 抑圧や支配、苦しみや悲しみを安直に拒否し、それらが皆無の限られた世界に閉じ籠もることは、果たして自由か。 自由の渇望とは実はとても曖昧な概念であり、それを悪意はなくとも浅く捉えてしまったとき、自由の追求そのものが独善的な狂気になり得るということ。 これは決して大仰なテーマではなく、僕たちの普通の生活や人生の中でも、往々にして起こることだと思う。  歌手のAdoを歌唱パフォーマンスにキャスティングし、ほぼアテ書きのと思われる「UTA」というオリジナルキャラクターを造形することで、歌い手のパフォーマンスに振り切り、そういうテーマの浮き彫りに絞ったストーリーテリングは好感が持てた。 そのテーマとストーリーは、Adoを世に出したヒット曲「うっせぇわ」のセルフアンサーのようにも感じ、作品としての立体感につながっていたと思う。  オリジナルストーリーの映画であるがゆえに、キャラクター設定やストーリー展開の強引さはある。 避けられない不運が重なったとはいえ、シャンクスが娘同然の少女を十数年も放置していたことには違和感があるし、それによってウタが辿った運命は悲痛すぎる。(そのあたりについては、せめて連載漫画の扉絵シリーズなどでフォローしてほしい)  とはいえ、25年に渡って「ONE PIECE」を読み続けているファンとしては、ほぼ初披露と思われるシャンクスをはじめとする赤髪海賊団の面々のバトルシーンと、従来の敵味方が入り混じった“ドリームチーム”に、想像以上に興奮した。(まさかブルーノが萌キャラとして登場するとはな)
[映画館(邦画)] 6点(2022-08-12 22:29:04)
23.  ワイルド・スピード/ジェットブレイク
「ワイルド・スピード/ジェットブレイク」という邦題だとつい忘れがちになってしまうが、「Fast & Furious 9」という原題を見ると“第9作目”という事実に少々唖然としてしまう。 「007」のようにキャストが刷新されたり、「スター・ウォーズ」のように章立てられた物語が時代を跨いで続いているシリーズは思いつくが、単一の時系列の中でほぼ同じ主要キャストによってシリーズ作が作り続けられているハリウッド大作が他にあるだろうか。 無論、人気のない作品がこれほどシリーズ作を積み重ねられるわけもなく、紆余曲折を経ているとはいえ、世界中から愛されている映画であることは、先ず称賛されるべきだと思える。  かくいう自分自身も、この娯楽大作シリーズを愛するファンの一人であり、最新作を楽しみにし続けている。 ファンとして敢えて断言するが、9作目にして完全なる「バカ映画」が爆誕している!と思う。 いや、とうの昔からバカ映画シリーズなんだけれども、本作はいよいよそのバカさ加減のメーターが振り切っている。  ストーリー展開や、物語のおける過去作との整合性云々は、もはや突っ込みだしたら泥沼にハマってしまうのでやめておこう。 そんなことよりも、味方のキャラクターが生身でどんなに吹き飛ばされても車のボンネットや天井で受け止めたら無傷で済むという謎ルールや、世界各国の路駐されている車はすべて無人で破壊し放題という治外法権ぶりや、宇宙航行を可能にする車体の超科学的頑丈さ等々を、「磁力最強!カッケー!」言いながら馬鹿になって楽しむべきだ。  そして、世界中の映画ファンが悲しみと共に納得し、諦めているのに、それでも彼の名前を呼び、彼の“席”を空け、彼を生き続けさせるこの映画のあまりにも熱い「家族愛」を見せつけられては、どんなにバカ映画の連作となろうとも、僕はこの映画シリーズを愛さずにはいられない。
[インターネット(字幕)] 6点(2021-12-30 00:35:31)(良:1票)
24.  ワイルド・スピードX2
こういう映画の場合、「感想」なんて本当に不必要だと思う。 目まぐるしいカーアクションを頭を空っぽにして見始めて、見終わるそれが正しい“観方”だろう。  話の流れで目も向けていなかった第一作目を観てしまったので、勢いに乗ってシリーズ全作を観てみようと思い至ったシリーズ第2作目。 「X2」って何だ?と思い、もしかしたら「X」があるのかと不安になったが、原題はまったく別物の「2 FAST 2 FURIOUS」なので、お決まりの意味をなさない邦題なのだろう。  なぜかヴィン・ディーゼルが出演しておらず、舞台はマイアミということで、映画全体がよりライトな雰囲気に包まれている。 ノリに乗ったまま、運転技術を武器にした主人公らが地元のマフィアと対決するという話。 はっきり言ってストーリーなんてあってないようなもので、良い意味でどうでもいいと思わせる。  ほとんど前作の二番煎じという範疇を出ないが、おとり捜査官役のエヴァ・メンデスがセクシー過ぎるので、「もうこの映画はそれだけでいいや」と思いたくなる。  クルマ好きと女好きだけが観れば良い映画であることは間違いない。僕は必ずしもそうではないけれど……。
[ブルーレイ(字幕)] 6点(2011-10-03 17:47:46)
25.  ワルキューレ 《ネタバレ》 
実際にドイツ内部で起こったのヒトラー暗殺計画。  史実を基にした作品だけに、シリアスな緊迫性で迫っている点は良いと思う。 ただ、主演のトム・クルーズ率いるヒトラー暗殺を企てる反逆者サイドが“正義”であるという構図は、いささか安直であり、違うのではないかと思った。  詰まるところは、同国内でのクーデターであり、実際は善玉・悪玉と区別できる類いのことではない。 悲劇的な戦渦の中で、戦争を繰り広げる張本人たちに「正義」などあるわけがないという結論に個人的には帰着する。  そういう意味で、描かれる物語の重々しさほどには、映画としての価値はそれほど高くはないと思う。 もう少し史実における「ヒトラー暗殺計画」に関わった人間たちの群像を大河的に描き、事実に対して独自の視点で深く切り込んでみるような「挑戦」があれば、もっと深みのある良い映画になったのではないかと思う。  トム・クルーズは実在の伝説的将校を体現しようと頑張っていたと思うが、映画全体として彼のスター性に頼りきってしまったことで、他のキャラクターの人間性が見えてこなかったとも言える。 スター俳優としてのピークは越えたであろう彼が、今後どういう映画俳優へ転じていくか、一映画ファンとして見ていきたいもの。
[映画館(字幕)] 6点(2009-03-21 01:42:16)(良:2票)
26.  笑の大学
もちろん笑える。それは間違いない。そしてそれと同時にこの映画もとい脚本には、喜劇作家三谷幸喜のプライドと意志がダイレクトに表現されている。「笑い」とは何なのか?必要なのか?不必要なのか?自分自身がそれを描き続ける意味は何なのか?三谷幸喜が日々思い悩んだ答えが、そのままこの話であり、喜劇作家椿一のキャラクターなのだと思う。得意の“密室コメディ”の形式だったので、映画的にもっと徹底して密室のみで描くことができれば、さらに面白さは凝縮されたのではないかと思う。しかしそれでも、喜劇作家と検閲官の対話によってのみ紡ぎだされる“笑い”には見応えがあったし、映画化されることによって更に力量が問われる役柄を主演の二人は見事に表現してみせたと思う。
[映画館(字幕)] 6点(2004-11-01 22:19:58)
27.  ワンダフルライフ
作品の空気感や設定は、非常に秀逸であったと言えるけど、全体的に間延びしてしまった感は拭えない。この監督の手法としての半ドキュメンタリー的な作りなので、仕方ないとは思うが、個人的には物語性を高めた方が感動的に仕上がったのではないかと思う。
[映画館(字幕)] 6点(2003-11-25 17:24:54)
28.  ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う! 《ネタバレ》 
“酒飲み”の者としては、いい歳をした中年男たちが、ティーン時代の親友たちと連れ立って“はしご酒”をするというこのくだらない基本設定が、逆に憎めない。 僕自身、着実に中年男に近づいてきている今だからこそ、サイモン・ペッグ演じる主人公の完全なる駄目男ぶりは、蔑みつつも身につまされるという妙なアンバランスを生む。  もちろん、エドガー・ライト監督とサイモン・ペッグ&ニック・フロストのゴールデンチームが生み出した最新作が、ただの“はしご酒”で終わるわけもなく、映画は突如としてとんでもない展開に突き進んでいく。  真っ当な映画ファンとしては、突如として繰広げられる急展開も「待ってました!」と言ったところなのだが、どうも全編通して塩梅がよろしくなかった。 端的に言ってしまえば、「ノリきれなかった」ということだろうか。  「ショーン・オブ・ザ・デッド」では”ゾンビ映画”を、「ホット・ファズ」では“ポリスアクション”を、多大なるリスペクトの念を持って娯楽性溢れるコメディ映画に作り替えたこのゴールデンチームだったが、今作はどうにも映画的なバランスが良くなかったように思う。  生まれ故郷の町で昔話に花を咲かせる酔っぱらいたちが、知らぬ間に町を支配していたエイリアンと闘う羽目になるというプロットは、馬鹿馬鹿しくもユニークだ。 けれども、揃いも揃って酔っぱらった主人公たちによるストーリーテリングは、あまりに纏まりに欠け、映画としての整合性が乏しかった。 馬鹿馬鹿しい話だからこそ、ストーリーの大筋には論理性が必要で、それが良いコメディ映画の条件だと思う。 過去のこの人たちの映画には、それがあったからこそ傑作になり得ていた。  今作では、突如として世界の瀬戸際に放り込まれた酔っぱらいたちが、酔いにまかせたまま破天荒に突き進む。 その先に酔っぱらいならではの小気味良いオチがあれば良かったのだけれど、結果的に世界は“取り返しのつかないこと”になってしまう。 想定外の困惑と後味の悪さは、決して褒められたものではない。  この邦題は少しばかり見当違いだ。せめて最後の「!」は「?」にでもしとくべきだろう。 くれぐれもお酒はほどほどに。“世界”を破滅させかねない。と、自戒せずにはいられない。
[DVD(字幕)] 5点(2014-10-19 08:53:15)
29.  ワイルド・スピードX3/TOKYO DRIFT
「ワイルド・スピード」シリーズは、大味で荒削りなアクション映画シリーズだが、もはやそういう安直な荒々しさが「味」になっており、結構好きである。 ただし、このパート3だけは、何故だか日本が舞台で、主要キャラクターも殆ど登場せず、シリーズの時系列からも唯一脱線していたため、完全な“番外編”としてスルーしていた。  実際、“番外編”というのはまさにその通りで、映画としての「路線」そのものが明らかに他のシリーズ作品とは異なっている。 言うなれば、想定外にオーソドックスな“ベストキッド”的映画に仕上がっていると思う。  問題児の主人公が、殆ど意味不明に日本の高校へ“強制転校”させられ、異文化社会での孤立感もそこそに、転校初日に早速“ドリフト”に邂逅する。 そこで何故か、流れ者のハンに見初められ、ドリフト技術を仕込まれていく。  正直、この映画だけ観れば、ストーリー展開のあらゆる部分に脈略がなく、入り込める余地は無いと思う。 しかし、他のシリーズ作品観た上で今作の鑑賞に至ると、一つのドラマ性が見えてくる。 無論それは、シリーズのレギュラーキャラクターであるハンの存在だ。  ヴィン・ディーゼルのチームの一員として世界各地であらゆる修羅場を乗り越えてきたハンが、何故に日本に流れ着き、ヤクザ相手の危険な仕事に手を染め、不意に出会ったアメリカ人高校生に対して運転技術を仕込もうと思ったのか。  結局、その言動の理由は明確にされぬまま、彼は悲劇的な末路を辿るわけだが、シリーズのファンとしては、やはりこの“番外編”のストーリーは気になるところだ。 そして、ラストのヴィン・ディーゼルの“弔いカメオ出演”は、意外にじんわりする。   追記。 主人公役のショーン・ブラック。どこかで聞いた名前だと思ったら、「スリング・ブレイド」の少年役かあ。昔は可愛かったのに、大きくなったというか、老けたなあ……。
[地上波(吹替)] 5点(2013-07-08 23:54:59)(良:1票)
30.  私をスキーに連れてって
この映画のタイトルを聞くと、どうしても以前の会社の上司だった人のことを思い出す。 営業部長だった彼はまさに「堅物」と言える無口な40歳の男だった。 ろくに面白いことも言わない人だったが、上司と部下の間の場繋ぎの話の中で「何の映画が好きですか?」と質問したところ、やや間があって「私をスキーに連れてって」と答えた。 意外な返答に思わず吹き出してしまったが、毎年この映画を観てスキーに行くといういつになく饒舌な彼の様がとても印象的だった。  この作品に対するいろいろなレビューを読んでみても、この映画が理屈ではなく当時の「時代」に愛された作品であることがよく分かる。 この映画を観て、スキーにのめり込んでいった人は沢山いるだろうし、原田知世と三上博史の恋模様に憧れて結ばれた人たちも沢山いることだろう。  映画を観るにあたって作品の完成度の高さというものは非常に重要視されるポイントであろう。 しかし、それ以上に重要なことは、その映画が鑑賞者にとってどれほど愛すべき映画であるかどうかということだと思う。  僕自身はこの時代に生まれてはいるが、登場人物たちのように20代を謳歌した世代ではないので、決してこの映画を愛すことはできない。 ストーリーは極めてチープだし、キャスト陣の演技も揃って初々しいというか古くさいと思わざるを得ない。  ただ、そんなことはこの映画を愛する人にとっては極めてどうでもいいことだ。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2010-07-22 14:22:25)(良:2票)
31.  笑う大天使
まったく平凡な一般庶民だった少女が、唯一の肉親である母親の死に際して突如として現れた超大富豪の兄によって、超スーパーお嬢様学校に編入させられるというプロットは、ベタといえばベタだが、その設定がいちいち“大袈裟”すぎていて、面白い。 主人公を中心とした主要キャラの3人が、同じように表向きは“お嬢様ぶっている”というのも愉快である。 ベタベタなCGによって仰々しく作られたビジュアルも、遠慮の無いキャラクター設定も、この手のコメディ映画として及第点だと思う。  ただ、少々“はしゃぎすぎ”ているような気もする。 学園内の騒動程度で留めておけばとても小気味よくまとまったと思うが、謎の悪党集団とあまりに破天荒なバトルアクションまでしてしまうと、満腹感を通り過ぎてしまった。決着の付け方も、映画として豪快というよりは、シラけてしまう部分がある。 そして、作品のテンション的に、程度の低いCGを多用するのは別に構わないと思うが、決して必要のない箇所にまで乱用するのは、品がないと言わざるを得ない。  こういう映画は、物足りないよりはやり過ぎる方がよっぽど良いので、その方向性自体は決して間違ってはいなかったと思うが、あまりの節操の無さが残念だ。  「おチキンおラーメンでございますのよ」という台詞だけで、充分でございますのよ。
[映画館(字幕)] 5点(2006-10-01 18:14:28)
32.  ONE PIECE FILM STRONG WORLD 《ネタバレ》 
「ONE PIECE」は、今一番”熱い”漫画だ。多くのファンと同じように、その漫画としてのエネルギーに溢れた世界観に心酔している。 だからこそ、原作漫画が唯一無二であることは分かり切ったことであり、テレビアニメシリーズも映画作品も見向きもしてこなかった。  なのに今回この映画作品観たくなり、居てもたってもいられなくなったのは、やはり原作者の尾田栄一郎が総指揮を執ったということ。そしてのストーリーのプロローグとも言える20年前のエピソードを描いた“0巻”を読んでしまったからだ。  結論から言うと、「ああそうか。これは子供のための映画なのだな」ということを、再確認させてくれる映画だった。  終始”麦わらの一味”のアドベンチャーの様を楽しそうに描いたアニメ映画だ。これは、子供のために作られた東映のアニメ映画であり、この出来映えに文句を言うのはおかしいのだと思う。  が、決して「批判」ということではなく言わせてもらうならば、大人が観て満足できる映画では到底無い。  “0巻”によって、かつての海賊王と並ぶ“伝説の大海賊”として、たった一つのエピソードの中で丹念に描かれた“金獅子”。彼の20年越しの復讐劇を2時間ほどの尺でおさめることなど無理で、それが子供向けのアニメ映画であれば尚更だ。  ストーリー展開も、台詞回しも、過去に出てきたようなものばかりを羅列している印象で、観ていても決して熱が入らない。  せっかく尾田栄一郎が描き出したキャラクターであり、原作漫画と直接リンクする設定だけに、もっと魅力的な作品に仕上げてほしかったとは思う。  “白ひげ”が逝った今となっては、もはや存在感が薄れることは否めないだろうけど、原作シリーズにも“その後”の金獅子を登場させてほしいものだ。
[DVD(邦画)] 4点(2010-11-09 16:16:12)
33.  ワイルドカード(2014)
この映画のストーリーラインが描き出したかったことは、うらぶれた人生からの脱却を実は夢見ている裏稼業の男が、不意に現れた“若者”との一夜の交流を通じて、決意と活路を見出していく物語だったのだと推察する。 なにせ、脚本は二度のアカデミー賞にも輝くウィリアム・ゴールドマンである。 きっと本来イメージしていたストーリーラインは、ラスベガスの欺瞞に満ちた輝きの中で、己の腕っ節のみで生きてきた不器用な男の哀愁と、その先に見えた真実の光だったのだろう。 そういうストーリーラインを示す描写や設定は確かに点在している。  しかし、残念ながら結果としては、この映画においてそういった芳醇なドラマ性は生まれておらず、全編通してチグハグでバランスの悪いアクション映画に終始してしまっている。  その原因が、イメージはあるものの緻密な人間描写の構築まで至ることが出来なかった老脚本家にあるのか、ドラマシーンの演出力に欠いたB級アクション映画監督にあるのか、はたまた良い意味でも悪い意味でも“筋肉バカ”である主演俳優にあるのかは定かではないが、まあ何とも残念な映画に仕上がってしまっていることは間違いない。  監督はサイモン・ウェスト。世間的にはB級アクション映画専門監督というレッテルを貼られており、その認識に間違いはないと思うけれど、個人的には1997年の「コン・エアー」以来、決して嫌いにはなれないアクション映画監督の一人である。 主演のジェイソン・ステイサムとも、「メカニック」「エクスペンタブルズ2」と、相性の良い仕事ぶりを見せてくれていただけに、今作に対してもB級アクションならではの良い意味で“雑多な娯楽性”を期待していた。 実際、アクションシーンの見応えは確かにあったと思う。 “銃”を絶対に使わないというキャラ設定を活かした主人公のアクションシーンにはキレがあり、銃を使わないからこそ生じる残虐性とそれに伴う“痛々しさ”が特徴的だったと思う。  ただし、アクションシーンに限らず総てのシーンが短絡的かつ散文的で主人公の行動原理に説得力がまるでなかった。 「主人公がどういう人間なのか」という肝心な部分が、極めて曖昧で掴みきれない。 勿論、敢えてそういう主人公造形をする作品もあるけれど、結果として本質的な魅力を欠いてしまっていることは、脚本、演出、演技の総てにおいて力量が足りていないということだろう。  詰まるところ、今作においては脚本、監督、主演俳優の“食い合わせ”が悪かったということだと思う。 全く別の座組が実現していたならば、もっと良い映画になり得た可能性はあった……かもしれない。
[インターネット(字幕)] 3点(2017-04-18 12:43:50)(良:1票)
34.  ワイルド・ワイルド・ウエスト
B級的な軽いノリや大掛かりなVFX、さらには主演がウィル・スミスと娯楽傑作である「メン・イン・ブラック」をにおわす素材は大いにあり、製作者側の狙いもまさにそこであったはずだけど、出来栄えには大きな差を感じずにはいられない。おそらく微妙なセリフのタイミングだったり、展開のアヤだったりすると思うが、絶対的な娯楽性の差があった。
3点(2003-11-28 18:34:43)
35.  惑星ソラリス
濃厚なテーマ性と世界観は伝わるが、あまりに長い尺と愚鈍な展開力には正直白けてしまい、映画世界に没頭することが出来なかった。唐突でバランスの悪い編集も完成度が高いとはとても言えず、ただただ苦痛である。
2点(2004-02-05 19:20:59)
0160.62%
1592.27%
2752.89%
31425.47%
41716.58%
52449.39%
637114.28%
752920.36%
852620.25%
929511.35%
101706.54%

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