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1.  わらの犬(1971)
狂気の映画は受けつけないはずが、気がつくと見入ってしまう自分がいる。例えるなら殺害現場を両手で目を隠しながら、指の間から垣間見る心境。サム・ペキンパーは嫌悪感の先にある好奇心をくすぐるのがホントに上手い。心の裏を見透かされている、そんな錯覚に陥らせる作品だ。
8点(2003-04-04 16:44:54)
2.  忘れられない人
ホントに単純でありふれた話なんだけど、マリサ・トメイの尽くす姿にはジーンと来る。それと音楽がいい、あのピアノの旋律が流れただけで、うるっとくる。それだけにクリスチャン・スレイター演じるアダムの善人性が損なわれるような展開が勿体ない。部屋に忍び込み寝顔を見ただの、後を付けただの、100%犯罪の域のストーカー行為では孤児院上がりで無口だろうと善人性は地に落ちる。終盤になるとキャロラインの方が頭弱いのでは?と思ってしまうほど。監督のセンスの悪さが目立つが、万人受けする感動ストーリーだし、細かいところを気にしないのであれば問題ないだろう。
6点(2003-04-03 17:41:10)
3.  惑星ソラリス
人間の深層心理が実体化といったSF要素はあるが、それ以上に宇宙船で織りなす3人の人間模様に引き込まれる。自分が作り出した妻に翻弄され、ラストでは郷愁の思いが実体化しソラリスに飲み込まれてしまう。哲学が混じり、難解と敬遠されているが、ハリウッド映画では到底表現できない凄み(映像、メッセージ性)がある。それを楽しめる自分はなんて幸せなんだろうと思う。
10点(2003-01-02 09:40:01)
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