Menu
 > レビュワー
 > マイカルシネマ さんの口コミ一覧。10ページ目
マイカルシネマさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 258
性別 男性
年齢 35歳
自己紹介 <尊敬するクリエイター>
ヴィム・ヴェンダース、ニック・パーク、藤子・F・不二雄、冨樫義博

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
評価順12345678910111213
投稿日付順12345678910111213
変更日付順12345678910111213
>> カレンダー表示
>> 通常表示
181.  パリ、テキサス
トラビスの両親の離婚話はトラビスとジェーンの関係にも通じるところがあります。つまり、人は相手を理想化すると愛を忘れてその相手を束縛してしまうという事。だから、トラビスの本音の会話は常にトランシーバーや鏡越しに行われるのだと思います。あのラストもトラビスが彼らを愛するが故の決断と見て取れるのではないでしょうか。彼のラストの行動を身勝手だと思う人たちもいますが、トラビスとジェーンを再会させたのは他でもないハンター自身であることを忘れてはいけないでしょう。あの丁字路でハンターが指摘しなかったらどうなっていたのか、と。冒頭でテキサスを放浪するトラビスの姿は忘れかけていた過去の自分を捜し求める旅でもあったのだと思います。そしてラストで再びその旅に出る事になるのでしょう。つまり、物語は彼が自分を見つけ出す以前の物語であったのでしょう。ヴェンダース、ミューラー、シェパードの三者が作り出す映画の寂しい雰囲気は心に残ります。途中でトラビスたちが見るビデオの映像がお気に入りの一つです。
[DVD(字幕)] 10点(2004-12-05 16:13:19)
182.  スパイダーマン2
一作目はダメだったけど、こっちはなかなか面白かったです。MJはあいかわらず尻軽でやっぱり感情移入はできなかったけれど、ドック・オクとの最後が今回は後味が良い終わり方でした。アクションシーンは前作よりもCGの粗が目立つものの、そのぶんダイナミックになっていました。ただ、ピーターの苦悩の描写はギャグが入りすぎてるせいか、中途半端な印象しか受けないのが、残念です。悪役のアルフレッド・モリーナの演技も圧巻でしたが、ハリー役のジェームズ・フランコの演技も捨てがたいです。ただ、今回の核融合装置はいくらなんでも子供だましでしょう。処理の仕方もいい加減だし。まぁ、アメコミものだからその点は妥協すべきかもしれませんね。しかし、前作のラストの良さを考えると結婚式以降のシーンは蛇足な感じでした。いくら父親があれでも当て馬は可哀想だ・・・
[映画館(字幕)] 8点(2004-12-04 17:48:54)
183.  スパイダーマン(2002)
ストーリーが月並みすぎる。ピーターがスパイダーマンになるまでは見ていられるものの、それ以降はあまり展開に面白みがない。むしろ、導入部のビジュアルやピーターが少しずつ成功していく様子は結構好きな方なんだけど、後半のドラマシーンはつまらない。第一、どうして事故の被害者はいつも子どもなの?MJも思った以上に尻軽だし、ちっとも感情移入できなかった。ヒロインがそうだと、結果的に主人公もそうなっちゃうんだよね。ゴブリンのデザインもかなりかっこ悪いし、アクションシーンとウィレム・デフォーの怪演だけが見ものだった。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2004-12-04 17:32:39)
184.  ミスティック・リバー 《ネタバレ》 
イラク戦争を起こしたアメリカにとってはまさにタイムリーな映画。この映画を見て不快感を持たなかった人にはこの映画は何の価値もなくなるでしょう。暴力に継ぐ暴力、そして力のあるものに対する嫌悪感を抱かせる事がこの映画の真の目的なのです。ジミーは典型的な「アメリカの男」を体現しており、デイブはその逆なのもそういった皮肉によるものです。結局、ジミーに家族を幸せにするために罪の意識にさいなまれながらも生きていかねばならないという重荷を背負わせる事で単純なバッドエンドともいえない微妙なラストに持って行っているところがまた素晴らしいです。ジミーの奥さんの「あなたにはあと二人娘がいるのよ」という言葉に、彼女がジミーに前妻のことを忘れさせようとする独占欲の強さを感じたりもしました。それと、デイブを中心にこの映画をもう一度見直してみてください。彼は誘拐されて以来、死人のようでした。そして、彼は少年に対して性的関心を持つ人間になってしまい死んでしまうのです。ラストでデイブ以外の夫婦はそろっているという構図をこれで理解できる人もいるのではないでしょうか。劇中で本当に3人が再会できたシーンがないのも興味深かったです。
[映画館(字幕)] 9点(2004-11-30 23:30:17)(良:1票)
185.  プレデター2
1作目とは対照的なつくりですが、こっちはプレデターの能力や小道具が大いに活用されていてそういったところは面白かったです。ストーリーは1作目より凡庸で盛り上がりに欠け、ハリガンを主役にしたことが緊張感をとことん削いでしまっていました。しかし、ロサンゼルスというとっておきの舞台はプレデターにあっていましたし、もうちょっとストーリーをしっかり作ればいい映画になったと思います。
[DVD(字幕)] 6点(2004-11-27 16:56:50)
186.  8人の女たち
最初から最後まで画面に惹きつけられっぱなしでした。なんと言うか、監督のセンスの良さに感心させられるところが多かったです。役者一人一人の個性を浮き彫りにしたような配役の妙(ピエレットとオーギュスティーヌは特にハマリ役)、最初は極めて一般的なイメージを持たせておきながら、後半でその真相が暴かれていくのですが、役者たちの熱演も手伝って全く違和感を感じさせないところがすごいです。こういった役者たちの力を最大限まで利用しきれるところがオゾン監督の持ち味でしょう。さらに、それに影響されるファッションセンスも非常によく、とくにルイーズの服装が前半は似合わないのに、後半で崩れていくと似合ってしまうところがうまいと思いました。ミュージカルとミステリはあくまでもこの映画の色付けでしかないでしょう。そういうところに期待して見ていてはこの映画を楽しめないと思います。
[地上波(吹替)] 8点(2004-11-24 22:41:50)
187.  ターミネーター3 《ネタバレ》 
出来としてはそこそこ面白かった方です。一晩の出来事に終わった1作目に対し、日中の出来事になっていますね。アクションの出来は2作目に比べT-850は重い、などSF色の濃い戦いになりましたが、無駄が多く、特徴をあまりうまく活かしきれた戦いになっていません(T-850のプログラムの設定もそう)。ラストがあっさりしすぎた印象を受けるのも、脚本の弱さからくるのでしょう。しかし、1本のアクション映画としてみれば結構面白く、1,2作からの雰囲気はしっかりと受け継いでいるし、1,2作目のオマージュともいえるシーンが連続するのは見ていて楽しかったです。T-850がヘリコプターで登場するシーンなどの見せ場を抑えた演出もよかったです。ストーリー的には少々説明的になりすぎているのが痛いですが、現在と未来のエピソードが交差していてなかなか良いと思いました。なによりも、2作目のラストで生じる矛盾をどう解決するか、という点では「12モンキーズ」のようなラストがやっぱり一番だったのでしょう。ジョン・コナーのキャラにはがっかりさせられた人も多いですが、私にとっては彼の人間的なところが逆に魅力でした。ジャッジメント・デイが起こらなかったことでただの犯罪者に成り下がり、T-850の出現で再び人類救済のリーダーとなる重荷を背負わされる事になった彼の心情を理解できた人はいたのでしょうか。そんなコナーに対し、T-800とは明らかに異なるT-850が「君は私の探していた人物ではない」というシーンが辛辣でした。こういった一連の出来事が逆に彼を成長させたのでしょう。T-850のキャラは乾いた雰囲気を作り出していてよかったと思います。「命令を聞くようにプログラムされていない」というエピソードをもうちょっと工夫すれば、ジョンの指導者としての成長過程を描く事も可能だったんではないでしょうか。それでも、ラストで人気のないシェルターで終末観を漂わせる演出は悪くないと思いました。ただ、劇中で未来で起こる事もいくつか言ってしまっているので(ジョン・コナーは暗殺される、など)、あまり4作目には期待し切れません。
[映画館(字幕)] 7点(2004-11-22 23:46:59)
188.  ペイ・フォワード/可能の王国
ドラマとしては微妙な映画でした。もともと私は原作もあまり好きな方ではないのですが、この映画は「世界中に広める」という、重要な点が弱くなっているような気がします。レポーターが自分にされた行為の根源を探る、という展開が全てになった事によって世界中に広まった実感がかなり薄れた印象でした。ラストでやってくる車の数々も原作同様、メディアに先導された「いい子ぶってる」人たちにしか見えないし・・・。原作との相違点で一番まずいのは犯人を少年にしたことでしょう。犯罪の象徴として捉えるにはリアリティがなさ過ぎて。ラストまでやるせない気分で見てしまいました。
[ビデオ(吹替)] 4点(2004-11-21 09:47:51)
189.  ターミネーター2
私は特別編の方を先に見ましたが、こっちはやはり「不完全版」というしかないほど足りな過ぎです。キャラ説明における重要なシーンをいくつか省いているため、サラが警備員を半殺しにしたり、T-800が学習したり、ラストのジョンの一連の行動に説得力がなさ過ぎます。というわけで、特別編の評価から-2させていただきます(「真」のT-2の評価は特別編のレビューを見てください)。
[地上波(吹替)] 8点(2004-11-20 23:29:18)
190.  インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説
話全体のまとまりとしては3作目のほうが面白いと思います。前半部と後半部のつながりに欠け、考古学者の立場が一番無視されているような気がするので。なによりも、ウィリーとのやり取りが見ていてうんざりする出来でした。ただ、後半部の舞台の独特の世界作りや、アクションシーンの連続はさすがによく出来ていて楽しめました。アトラクションの一番作りやすい映画だ、ということも再確認しました。
[地上波(吹替)] 7点(2004-11-20 20:24:10)
191.  オーシャンズ11
職人ソダーバーグの腕前が中途半端にしか発揮されなかった作品。「トラフィック」と比べてもキャラの書き分けはお粗末そのものです。だいたい、ドキュメンタリー色の濃いソダーバーグにハリウッド娯楽映画を撮らせるのは辛かったのではないでしょうか。たしかに豪華スターのいかにも楽しそうに演技している様子は「パルプ・フィクション」や「スナッチ」のそれを見ているようで心地いいですし、演出もいかにも芸術作家ソダーバーグ、といった感じで小粋なつくりには感心させますが、11人の個性をきちんと描けていないためキャラの半数が存在感もないまま終わってしまいます。さらにオーシャンもベネディクトもとても大物には見えないのは脚本の問題ではないでしょうか。ミスしたときもカジノを相手取っているとは思えないほどマイペースなテンポでこれはどうも題材を間違えたな、と何度も思いました。これなら人数もスケールもずっと小さい「ジャッキー・ブラウン」の横領シーンの方が緊張感があります。カジノではなく銀行ならこの雰囲気にもある程度は納得いったのかもしれません。チームの描写にいたっても半数のメンバーは完全な裏方扱いだったのも痛かったです。豪華キャストを安いギャラでそろえたのはジョージ・クルーニーだそうですが(ジュリア・ロバーツとの駆け引きは有名)、「パルプ・フィクション」が監督の信頼から豪華キャストを集め、見事に個性の活きた作品になったのとは対照的でした。「オーシャンズ12」はもっとひどかったですが、ソダーバーグはこのままハリウッドでやっていけるのでしょうか・・・
[ビデオ(字幕)] 6点(2004-11-15 21:08:50)
192.  ゴッドファーザー PART Ⅱ 《ネタバレ》 
若きドンであるビトーとマイケルの対比が彼らのキャラだけではなく、二人の生きた時代の差にもある事に注目したいです。ビトーがドンになれたのは彼が街の人々と信頼関係を築き上げたことにあるのでしょう。しかし、亡き父の後を継いだマイケルは逆にドンとしての地位を確立するうちに親類たちが自分から離れていってしまうのです。この違いは家庭をないがしろにする現代の社会人の様子を反映しているのではないでしょうか。マイケルは皮肉にも孤独な状況になる一方でドンとしての仕事は成功していったのですから。ラストで彼を待ち構えるのは逮捕でも死でもなく、社会人としての哀愁をたたえた姿でした。さすがに、娯楽映画としての見方では1作目より低くつけざるを得ませんが、一般的な続編映画とは違い、1作目と合わせてマフィア映画の最高峰といえる映画でしょう。
[ビデオ(字幕)] 9点(2004-11-14 22:25:38)
193.  ミッション:インポッシブル
導入部のミッション失敗はディテールの作りこみや緊張感からいってなかなかいい出来なのに、後半部でやたら突っ込みどころの多いストーリーになっていった気がします。言ってみれば、良くも悪くもトム・クルーズの映画になってしまっていました。なによりも、TVシリーズのファンを無視した「反則」的なオチがまずかったのではないでしょうか。まぁ、キャスティングの時点でオチは読めてましたけど。しかし、ラストのヘリコプター追跡のシーンなど、娯楽映画としてのレベルはなかなか高いと思いました。もうちょっとベアールに存在感ある役をやって欲しかった気もしますが。
[地上波(吹替)] 6点(2004-11-14 21:26:30)
194.  狼/男たちの挽歌・最終章
これは「ワイルド・バンチ」に並ぶバイオレンス映画の最高傑作でしょう。冒頭からハイテンションな銃撃戦、どこかすれ違いながらも次第に友情を得ていく殺し屋と警官、ほんとうにハードボイルドです。それに、ジェフリーはもちろん友人のシドニーなどの脇役キャラも「挽歌」の名に恥じない素晴らしい男らしさで存在感を発揮していて感動的でした。「金はいい、友情だけで」なんてカッコいいセリフにもシビレますし、はっきり言ってユンファを超えるようなハードボイルドな役者は他に存在しないんじゃないでしょうか。ただ、一つ気になるところはラストでジェニーを登場させる必要性を感じなかった事。あのシーンがあるとどうもラストがうまくまとまらないような気がするので、それさえなければ10点でした。でも、教会での銃撃戦など見せ場をしっかり押さえていますし、ジョン・ウーにはもう一度くらい香港で映画を撮って欲しいなぁ。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2004-11-14 19:57:20)
195.  美女ありき
冒頭のいかにも人生の転落を歩んだ感じのスリから始まり、彼女がどのように絶頂期から落ちていったか、という展開になるのではなく、彼女のむなしく終わった不倫の恋が物語の全てでした。二人のラブシーンはたしかに洗練されていますが・・・、不倫の恋に自己嫌悪の気持ちを微塵も抱かず、むしろ堂々としているビビアン・リー特有の身勝手なキャラがどうしても気に入らず、前半部から早くも食傷気味でした(二人の美を理由に高評価をつける人も多いので私も主観的に評価をつけさせていただきます)。彼女のせいで夫に「愛のない」なんて突っぱねたところで逆に夫に同情してしまいます。「あなたのいるときはすばらしかった」なんてロマンチックなセリフもむしろうっとうしいわけで、やや控えめなオリビエのお影で何とか見ていられました(死の直前に有名な「私は使命を果たした」と名言を言うシーンも印象的です)。結局、ラストで彼女が没落して言ったのはネルソンを失ったから、と知ったときには冒頭での興味関心はすっかりなくなってしまっていました。もともと、世界史でネルソン将軍が死の直前まで気にしていたハミルトン婦人って一体どんな人だったのだろう、と思っていたのですが、そういった面でもとんでもない肩透かしを食らってしまった映画となりました。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2004-11-13 22:13:51)
196.  フォレスト・ガンプ/一期一会 《ネタバレ》 
この映画に出会えた事を本当に感謝しています。2度、3度と見ていてもラストではいつも心がいっぱいになります。この映画を「ご都合主義的な愛国映画」と批判なさるようですが、それはこの映画がある意味教訓的なテーマも併せ持っているからでしょう。個人的にはこの映画の「ご都合主義」には目をつぶれます。フォレストとジェニーの人生は既に指摘される方も多いように、アメリカの表舞台と裏社会を反映しています。フォレストに反し、ジェニーは成功に向けて活動するほど、どん底に落ちていってしまいます。フォレストの「羽」の話にたとえると、彼が羽のような人生で、ジェニーは運命に従ったことになるのでしょう。しかし、成功を物にするフォレストは本当に幸せだったのでしょうか。彼が人生で求めていたものは友達だったのではないでしょうか。その事を考えると、彼の行動の多くが孤独を紛らわすための行動と見ることができるでしょう。だから、ジェニーが子どもの事を告白したときには「よかったなぁ」と思い、ラストの子どもとのやり取りには本当に泣かされました。羽が舞い上がっていく終わりかたも最高に印象に残りました。トム・ハンクスの演技、音楽、どこかほのぼのとした故郷の風景、全てが素晴らしく、まさに宝箱に入れてとっておきたいような映画となりました。
[地上波(吹替)] 10点(2004-11-13 17:32:38)
197.  マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグ 《ネタバレ》 
ラストまできわめて現実的な内容なのにそれをやさしく包み込むような美しいピュアな画面作りがよかったです。ストーリーは家庭に問題を抱えた少年が自分なりの哲学や周りの人々によって、悲しみから解放されて故郷での生活に見切りをつけるまでの話、と考えながら見ていました。火事のシーンは「火遊び」と火事の対比になっている?母親が病気になったとき「お母さんを元気付けないとだめだ」と考えてしまった事が少年の最大の悲劇だったのでしょう。少年の時折見せるどうしようもない失敗がちょっと痛々しかったけれども、それでもすぐに立ち直るところがほほえましいです。ラストの少年の哀しそうな表情が徐々に笑顔に変わっていく演技もとてもいいです。街の人々が喜び合う中、そういった喧騒に見向きもせずにサガと仲良く眠る様子が街に完全に溶け込んだことを意味しているような終わり方(?)で印象的でした。ただ、子供嫌いの人はやっぱりイングマルをうっとおしく思うでしょうね。スウェーデンに子供が主役の映画が多いのはリンドグレーンの存在が大きいのでしょうか?
[CS・衛星(字幕)] 8点(2004-11-13 17:00:28)(良:1票)
198.  フィフス・エレメント
ベッソンのコミカル・アクションの先駆けとなる記念碑的な作品、この映画は頭を空っぽの状態にして観るに限ります。ストーリーは妙にテンポの良すぎる展開、ご都合主義、とってつけたようなコーベンの経歴とカンフー、メッセージなど突っ込みどころを上げていたらきりがありません。ベッソンもこれだけ面白そうなSFセットを使いながらどうしてこんなありきたりなストーリーにしてしまったのでしょう。前半部をコメディにしてしまったのが後半のシリアスな展開にほとんど説得力を持たせないのです。前半でただ馬鹿なだけだったエイリアンが後半で急に強くなってるし、ゲーリー・オールドマンも今回はイマイチでした。ただ、こういったストーリーとドラマの部分さえ無視すれば楽しめるシーンは結構あるわけで、裏ブレードランナーのような都市デザインや、迫力あるアクションシーンは理屈抜きに引き込まれました。特にオペラはすごかったです。M・ジョボヴィッチも演技下手で最初はなじめなかったですが、結構なはまり役だったと思います。海外でそこそこの評価を受けるのも少しはわかるような気はしました。
[地上波(吹替)] 6点(2004-11-12 22:57:10)
199.  大人は判ってくれない 《ネタバレ》 
アントワーヌの姿に自分を置き換えて見ることができました。この映画は反抗期を迎えた少年とその少年の行動を理解しきれない大人たちの姿をどことなく曖昧なリアリティをもたせて描いた作品だと思います。題名とあらすじからもうちょっと極端な話かと思えば、実際にはドキュメンタリーとしても見られる作風でした。主人公のアントワーヌは中高生の不良少年の典型と比べてもそれほど悪い少年ではありません。家に帰れば、食事の準備もし、宿題もやろうとはします。友人と学校をサボった後も、「次の日は学校に行く」と言うほどの真面目な面も残っています。ただ、周りの大人が彼を悪い見方でしか捉えないだけなのです。学校の先生は彼がイタズラをしてもただ体罰を与えるだけです。アントワーヌが完全にすくいようのない子供でなかったのと同様に、周囲の大人も父親など悪い人ばかりではないのですが、彼を理解しようとする一方で分かり合おうとする時間が取れないのです。そんな彼を理解するのはやはりルネや感化院の子どもたちだけでした。彼はそんな世界から何とか抜け出そうと何度も家出を試み、最後に成功したとき彼は憧れの海辺を前にわずかな希望を得る、と言う見方ができると思います。母親の中盤での豹変振りは理解に苦しむところでしたが、感化院での様子を見て彼女はやさしく接していれば問題は起こらないだろうという安直な考えを持っていたのだろうと思いました。それと見ている最中に当時のフランスの色々な事がわかりました。それにしても感化院まで少年に体罰を与えるなんて・・・ 再犯に走る少年はどれくらいいたのでしょうか?
[CS・衛星(字幕)] 8点(2004-11-10 18:32:23)(良:2票)
200.  ホテル・ニューハンプシャー 《ネタバレ》 
様々な要素を含んだ一家の放浪のストーリーと言ってもいいのではないでしょうか。「開いた窓は通り過ぎろ」という言葉が出てきますが、それはつまり人生を深刻に捉えすぎてはいけない、という意味でしょう。その証拠に登場人物たちには悲劇的な出来事が立て続けに起こりますが、彼らは悲しみで立ち止まるような事は決してしません。常に住むホテルを変え、必死に自分たちの目的地を探しているのです。しかし、リリーが「ここに住みたい」というように旅を終え、永遠の安らぎを得たいとも思っています。一家の教訓に従い、生きていた彼らですが、それを守れなかったのはリリーでしょう。彼女はなかなか兄弟の輪に加われませんでしたが、ホテルの住人たちの教えを通してなんとか大人になろうとします。映画の進行に連れて、彼女が徐々に存在感を発揮していく描写がうまいですね。ベストセラー作家として「窓の光」を得るも、彼女には悲劇的な「影」の部分に出くわします。彼女は家族と違って悲劇を深刻に受け止めすぎてしまい、子どもの体のまま姿を消したのでしょう。ラストの登場人物たちの行動を見ると成長物語という見方も出来ると思います。愛を模索していたフラニーは結婚し、スージーはコンプレックスを乗り越え、ジョンと結ばれる事でそれぞれ幸福を得て、彼らの旅は終わりを告げました。ストーリー展開はドラマにありがちで前半部がパッとしませんでしたし、早まわし演出もあまりいいとは思いませんでしたが、どことなく寂しい感じの風景が主人公たちの孤独な雰囲気をうまく表していました。なぜ、ブスなスーザンの役をナスターシャ・キンスキーが演じる事になったのかは疑問ですが、ラスト部分のまとめ方は非常によかったです。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2004-11-09 18:56:31)
020.78%
100.00%
200.00%
3197.36%
4176.59%
53814.73%
63613.95%
74718.22%
85320.54%
92810.85%
10186.98%

全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS