181. エイリアン4
全体的に中途半端な印象を受けました。SFデザインは素晴らしいし、アクションシーン だってシリーズ中最高なのにどうしてこうすっきりしないんでしょう。シリーズでは1番監督の持ち味が出ていない作品でもありました。内容的には人間批判が少し入っていて、リプリーの実験体とラストの新種エイリアンもその一つでしょうが、サバイバルと入り乱れていてテンポを悪くしていました。もっと予算をかけられれば2に並ぶアクション映画にできたはずだと思いました(よりによって、2のキャメロン監督作品に邪魔されてしまったんですよね)。 [地上波(吹替)] 6点(2004-07-28 13:02:00) |
182. レオン/完全版
名作なのは認めますが、個人的にはちょっと気に入りませんでした。最初、殺しの依頼でのシーンで期待したけれども、中盤の共同生活ではあまり緊張感がなく、殺し屋の生活と言う設定を活かしきれていないような気がします。ドラマとアクションの境界がハッキリしすぎてるのが悪かったかな。マチルダが恋心を抱くシーンはいらないと思いましたし、マチルダの複雑な性格が純愛のムードを壊しちゃってるんですね。ポートマンも生意気なだけにしか見えず、全然魅力的に思えなかった。マチルダがもっと純粋だったら感情移入できたかもしれない。それと、追加シーンのマチルダが麻薬を燃やすシーン、あれはいくらなんでも狙いすぎでしょ。マイ・ワーストシーンの一つです。それでもマチルダがFBIに潜入してからの展開はよかったです(レオンの正体がばれる下りは強引でしたが)。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2004-05-27 13:28:33) |
183. ディパーテッド
今年最後の期待作の一つだったが、その中で唯一ガッカリさせられた映画。たしかにスコセッシお得意のギャング映画だけあって導入部からググッと引き込まれるし、アイリッシュ・マフィアを中心に据えた脚色も見事。冒頭のひたすら虐げられるコスティガンと順風満帆のサリバンの対比も効果的で、キレまくるディカプリオと自信満々のデイモンの演技合戦も見所。ニコルソンも魅力的なコステロ像を作り上げている。ただ、100分のオリジナルを140分に引き伸ばしただけあって少々中だるみしてしまう。精神科医の扱いも設定としては面白いが、尻軽女にしてしまったために素直に共感できないのが惜しい。そして、ラストがアッサリしすぎているのが最大の難点。あれを見た瞬間、やはりオリジナルの方がずっと良かったと思ってしまった。ハリウッドではあの手の終わり方が限度か。 [映画館(字幕)] 5点(2006-11-20 04:34:48) |
184. 四日間の奇蹟
《ネタバレ》 原作を読んだ者としては千織の役割が若干軽くなっただけで物足りなさを覚えてしまった。特に前半での彼女の背景説明が必要最小限という感じなのでラストでの敬輔との関係の変化が与える印象もイマイチ弱い(連弾のシーンは良かったのだが)。せっかく、尾高杏奈が石田ゆり子を真似した演技など、なかなかの好演を見せてくれているだけに余計不満を感じてしまう。そもそも、原作では千織とのエピソードが第1章、真理子とのエピソードが第2章、奇蹟の後日談がエピローグ、といった感じなので真理子メインにした場合、こうなってしまうのは仕方ないのだろうけど、それにしては敬輔の真理子に対する思いがほとんど描出できていない。それから、真理子の乗り移った千織を時々、石田ゆり子が演じるのは演出としては悪くないが、心電図のコードを抜くシーンでの必然性については疑問。また、教会で敬輔が乗り移るシーンも判りずらい。こうした点にはどうも石田ゆり子の出演時間や、尾高杏奈に演じさせることへの抵抗などの大人の事情を感じて興ざめしてしまう。俳優では石田ゆり子、中越典子、西田敏行が好演しているものの、肝心の吉岡秀隆は石田ゆり子と並ぶと妙に存在感が薄いのが痛い。もうちょっと芯の強さを感じさせる演技がほしかった。ちなみにfor chiori from papa&mamaの意味は原作を読んでいないと良く判らないだろう(それとも、敬輔と真理子がパパとママという解釈をさせるつもりだろうか?)。見方によっては2人が結ばれたのはセンターの発起人が千織の両親だったことによる運命の巡りあわせ、みたいな解釈も可能だが、原作未読でそこまで解釈できるかは不明。 [DVD(邦画)] 5点(2006-09-25 20:18:11) |
185. グリム・ブラザーズ/スノーホワイト(1997)
シガーニー・ウィーバーはハマリ役。継母も苦悩に重点が置かれていて共感しやすいキャラになっている。それだけにどうしても白雪姫が好きになれない。どちらかといえば、わがままなだけで継母に追い詰められている感じじゃないし。森でのエピソードもいまいち面白くない。シガーニー・ウィーバーじゃなかったら3点でも十分な映画。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2006-08-24 12:21:41) |
186. パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト
このシリーズはジョニー・デップ、もしくはジャック・スパロウのためのシリーズなのだとつくづく実感した。ジョニー・デップの水を得た魚のような演技と、海賊映画としての後ろ暗さを感じさせる数少ないキャラが前作に引き続き、本作の最大の魅力と言える。ただ、ストーリーは見せ場をつなぐだけのシナリオに終始しているのでそこは所詮ディズニーのアトラクションだなぁという感じ。ジョーンズをロマンチストにしてしまったのも明らかな失敗。ただ、部下のデザインはアンチンボルドみたいで良かった。 [映画館(字幕)] 5点(2006-07-30 15:47:05) |
187. マイティ・ジョー
オリジナルもそうだったが、本作は「スケールの小さいキング・コング」という印象がどうしても消えない。ストーリーがありきたりなこともあり、全体的にはB級映画と変わりない。ジョーの造形のリアルさはたしかに評価できるが、パニック・ムービーとしてはかなり中途半端だし。ラストのハッピーエンドもいかにもディズニー、って感じでやはり鼻につく。レイ・ハリーハウゼンの特別出演シーンが唯一の見どころか。PJ版K・Kの半分の点数。 [地上波(吹替)] 5点(2006-05-31 17:24:31) |
188. コリーナ、コリーナ
違う監督が撮っていればもう少しいい作品になったと思う。コリーナがモリーの心を開くまでの描写は良かったのだが、後半になるとタバコのエピソードなど大げさな演出が増え、それに釣られるようにティナ・マジョリーノのオーバーアクトが目立つ。せっかく、ウーピー・ゴールドバーグが抑えた演技で健闘しているのにこれは非常にもったいなかった。白人男性を愛した事で同じ黒人たちからも差別されてしまうなどの設定はリアルなのになぁ。そもそも、子どもがいるのに家でタバコを吸う親ってどーよ?初監督ということもあるが、「I am Sam アイ・アム・サム」の過剰演出はこのころから変わっていません。 [ビデオ(字幕)] 5点(2006-04-25 15:38:31) |
189. 暴走特急
まぁ、たしかに列車内の構造は上手く利用しているし、アクションシーンは前作(「沈黙の戦艦」)より充実してはいる。しかし、「沈黙の要塞」以来、セガールのアクションにはどうしても嫌悪感が付きまとう。もちろん、「沈黙の戦艦」以前からそうなのだけど、わざわざ首を絞めたり、骨を折ったり、セガールって殺人を楽しんでないかい?ここまで無敵振りを発揮するんならいっそのこと悪役をやってくれた方がスカッとすると思うけどなぁ。 [地上波(吹替)] 5点(2006-04-18 02:02:46) |
190. ジェヴォーダンの獣
フランスの安易なハリウッドアクション映画のモノマネですな。ストーリー展開にも意外性が無いし、獣の造形もチープ。なによりも主役のフロンサックとマリアンヌに全然魅力が無い、というか、完全にカッセル夫妻に喰われてしまっています。この美術セットと脇役陣ならもっと面白い映画が作れただろうに・・・リュック・ベッソンの悪影響映画の1つでしょう。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2006-03-14 21:09:17) |
191. ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女
見る前から予想していた通り、全体的に子供向けな作りで映像や世界観の壮大さはLOTRに遠く及ばない。とくに冒頭のロンドン空襲や狐の造形はかなり作り物っぽく、なによりもクリーチャーのバリエーションが少ないのはやはりつまらない(スーザンが弓矢を使う展開は失笑モノ)。さらに本作のドラマの要であるはずの裏切り者エドマンドの葛藤がほとんど掘り下げられないのにはガッカリした。エドマンドが魔女への信頼や兄弟への不信感によって逆にアスランを悪と判断してしまう、そのドラマに期待していたのだから。役者の中ではピーター役のウィリアム・モーズリーは威厳を感じさせず、明らかにミスキャスト。ジョージー・ヘンリーも常に笑顔になりがちなところはどうにかしてほしかった。 [映画館(字幕)] 5点(2006-03-07 19:50:36) |
192. ヤング・ブラッド
香港映画をそのままハリウッドで映画化するとこんな感じになるのかな。「ワンス・ア本・ア・タイム・イン・チャイナ」まがいのアクションが延々繰り広げられる単純娯楽映画。そもそも、三銃士が完全な脇役扱いの『三銃士』の映画化作品はこれぐらいじゃないだろうか。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2006-02-01 01:15:50) |
193. ブラック・ジャック ふたりの黒い医者
これまた、弟の付き添いで見させられましたが、冒頭10分はどうなることかと(ある意味)ハラハラさせられました(笑)。ストーリーは原作の3つのエピソードを「TV版サザエさん」形式で繋げ、後半はまんま「バイオハザード」ですね。この後半がそれこそラルゴの追跡に始まり、最後キリコ落ち着きすぎ、など突っ込みどころ満載で失笑物でした。気分を害するほどの映画ではなかったですが、オリジナリティは皆無ですね。 [映画館(邦画)] 5点(2006-02-01 01:04:47) |
194. マトリックス リローデッド
1作目で期待させておいて結局こんなことがやりたかったの?思った以上に凡庸になった世界観、とにかく冗長すぎるシーンの数々、そして決め手はスーパーマンネオ・・・全体的には話を広げすぎてかえって平凡でつまらない映画になっちゃった感じ。前作みたいにこじんまりとした舞台でせせこましく展開してくれたほうがずっとスタイリッシュになったと思うけど。 [映画館(字幕)] 5点(2006-01-01 01:51:02) |
195. ホーム・アローン2
ホテルの1連のシーンはまぁまぁ面白かったけど、ネタは完全に前作の焼き直しですね。おまけに今回はちょっと残酷になりすぎてるし。ドラマパートに至っては前作よりもわざとらしさが強いです。やっぱりジョン・キャンディじゃ無きゃ駄目なのか・・・ [ビデオ(字幕)] 5点(2005-12-22 12:41:25) |
196. サウンド・オブ・サイレンス(2001)
凝った原作を脚色しまくった割には少女の設定も犯人たちにも個性が無さ過ぎる。おまけに犯人たち弱いし・・・精神科医と警官1人相手に負けてどうすんだよオマエら、と突っ込んでしまった。良かったのは娘の出ているシーンぐらいかな。 [ビデオ(字幕)] 5点(2005-12-20 00:06:03) |
197. アルマゲドン(1998)
映像と豪華キャストだけ見てもどうしてもっと面白く作れなかったんだ、と思ってしまう。とにかく、自然現象を扱っているだけあって突っ込みどころが多すぎる。おまけに3時間もかけているわりにキャラクター描写も浅いし、逆に無駄なエピソードが多い。ただ、隕石落下シーンはマイケル・ベイだけあって迫力がある。さすがにあのシーンはハリウッドでしか作れないだろう。 [地上波(吹替)] 5点(2005-12-18 21:10:59) |
198. ハリー・ポッターとアズカバンの囚人
映像美は間違いなくシリーズ随一なのだが、ストーリーが駆け足的すぎて手放しに賞賛できないきらいがある。原作未読者には非常に不親切な映画だろう。原作の見せ場のシーンをぶつ切りにして、雑に編集しているような印象すら受けてしまう。そもそも、キュアロン監督はドラマよりも映像美のほうを尊重するのだろうか?ラストの叫びの屋敷のシーンが単なる説明だけで終わってしまい、ドラマになっていないのは全然納得いかない。あのシーンが全体で1番重要なシーンのはずなのだが。さらに導入部の風船騒動とナイトバスはシリアスな雰囲気からあまりに浮きすぎているし、ラストの静止画像はロイ・ヒルの下手な真似事にしか見えなかった。ダークな雰囲気はいいが、全体的に中途半端な出来栄えなのがなんとも残念。 [DVD(字幕)] 5点(2005-11-19 23:37:13) |
199. スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス
ジョージ・ルーカス監督は良くも悪くも子供っぽい監督なのだろう。アドベンチャーだった1作目にはそこが合っていたのたが、本作では完全に悪影響となっている。アナキンがまだ子供なのと、ジャー・ジャーが出てきたことが出来を決定付けてしまった。結局のところ本作の魅力はダース・モールにしか見出せない。 [地上波(吹替)] 5点(2005-10-29 14:50:17) |
200. キッド(2000)
大人向けのテーマを扱っているにも関わらず、演出は完全に子供向けの甘い作りになってしまっている。ディズニーだから仕方のないことだけど、この演出が映画を印象に残りにくくしてしまっている原因だろう。もうちょっとシリアスに作れば「天使のくれた時間」みたいに面白く出来た可能性があるだけに残念。 [ビデオ(字幕)] 5点(2005-09-19 18:05:38) |