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鱗歌さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 3878
性別 男性
年齢 53歳

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2041.  トブルク戦線
砂漠を横断し、トブルクの燃料基地破壊を目指す特殊部隊の活躍。という、“冒険アクション映画”の要素が強い戦争映画で、荒唐無稽なところもあり(敵に同士討ちさせたり)、娯楽作品としてなかなか楽しませてくれます。ただ、この「楽しませ方」ってのが、とりあえず印象的なキャラをちりばめておいて、ここぞという場面ではそのキャラたちに惜しげも無く死んで行っていただくという趣向。「準主役は、死んで映画を盛り上げる」というのは、よくあるパターンではありますが、一本の映画の中であまりコレを連発するのも興醒めとなる原因ですので、ご注意。あと、ドイツ軍になりすます、ってのが姑息中の姑息で、馴染めない点でもあります。こんな姑息な作戦なら、途中、裏切り者が出ても、「そりゃしゃーないわな」という気分になっちゃう(しかも意外に盛り上がらず不発だったりする)。とは言え、戦闘シーンのダイナミックさは折り紙つき。ミニチュア撮影のシーンも含め、大迫力。そう、戦闘シーンが充実してりゃ、やっぱりとりあえずは楽しめちゃうもんです。
[DVD(字幕)] 7点(2011-11-19 01:51:28)
2042.  ジャンボ・墜落/ザ・サバイバー 《ネタバレ》 
うわ~。あちゃ~。不用意なコト書くと他の映画のネタバレにもなっちゃうので書きにくいのですが・・・すでにこんな作品が作られていたとなると、例の、名前がMで始まる監督の、タイトルに数字がつくお馴染みの映画、あの映画の立場って一体・・・。これ以上詳しくは書けませんが(これで充分だってか)、いやなかなか秀逸な映画ではないでしょうか(冷汗)。冒頭、いきなりのジャンボ墜落シーン、これがなかなか気合いが入ったダイナミックなものなのですが、「墜落した」というより「離陸前に事故った」ようにしか見えないのがやや難点か。その後、物語は、オカルトテイストを交えたアヤシゲな展開へ。ここはあまり意味を求めず、アヤシゲな雰囲気を楽しみましょう。ラストには驚きの連続があなたを待っています(大げさに言えば、ですが)。 ところで、この作品のDVDの字幕、なんか変なんですが(文章も変だし、表示のタイミングもイマイチ)、中でも意味不明なのが、飛行機から回収した機器を調査するシーンでの、「高速増殖炉は?」ってな字幕。どうやら、×FBR(fast breeder reactor:高速増殖炉)⇒○FDR(flight data recorder:フライトデータレコーダー)だと思われます。私はヒアリング能力がゼロなので、翻訳を誤ったのか、それとも元々セリフ自体が誤っていたのか、不明です。すみません。
[DVD(字幕)] 7点(2011-11-05 16:29:17)
2043.  トランスポーター3 アンリミテッド 《ネタバレ》 
トラポン第3作。マンネリ街道をひた走りバイオレンス版寅さんと化した本シリーズの、今回のマドンナ役は、皆さんお待ちかねの激安オンナ(って誰も知らんけど)。ブツに手を出すなんぞ運び屋にあるまじき行為、しかもそのブツがこんな有毒生物みたいなオネーチャンだなんて。これはある意味、巨人セーム・シュルトと戦うくらいスゴイことなのであって、ああ、さすがはフランク、と感心してしまうのでした。もっとも、大巨人の方は今回はやや不完全燃焼であったけど(「だからサミーの試合はツマラナイんだよっ!!」by 石井館長)。さらに今回、フランクが凄いのは、実は意外にも頭が良いことが発覚するのです。ダムに沈む自動車、その危機からの奇跡の脱出!! いったいどうしたらこんなスバラシイ方法での脱出を思いつくのか。というより、いったいナンボほどタイヤの空気圧を高くしていたのか。アホ過ぎ。じゃなかった、賢すぎ。そして「線路を走る列車の上を走る自動車」というガキンチョセンスあふれるクライマックス。マンネリと言われようが何だろうが、魅せるところは魅せる。これぞトラポンの真骨頂。ところで、今回の目玉ギミックは「クルマから15m離れると爆発しちゃう」ってコトですが・・・この主人公にとってはむしろ「クルマの15m以内に近付いたら爆発する」の方がツラそうですね。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-10-24 21:58:00)(良:1票)
2044.  RED/レッド(2010)
この映画がやりたかったことって、要するに『昭和歌謡大全集』なのか? まあ何にせよ、オッチャンオバチャンの暴走ぶりが眼目なのだけど、いくらオッチャンオバチャンと言っても所詮はスターさんの寄せ集め、オーラが漏れ出てしまい、オッチャンオバチャン本来の“素朴ないい味”を出すことはできない(うーむ、何だか価値観の軸が完全に反転してしまっているけど)。と言う訳で、ロケットランチャーおばちゃんが、この映画の頂点でした。ボーグナインは眉毛が白くなって善人顔になってしまってるしなあ。と言う訳で、どっちかというと本作、「あの人は今」的な企画モノになっちゃってますかね。「雑なストーリーを丁寧に撮る」というアプローチ自体は好調で、しっかりと楽しませてもらいましたが。それにしても、ブルース・ハゲウィリスが帽子を目深にかぶっていると、妖怪人間ベムにそっくりだと思う。
[ブルーレイ(字幕)] 7点(2011-10-23 08:11:01)
2045.  大殺陣 《ネタバレ》 
リアリティ重視路線と、この“大殺陣”なるコケオドシのタイトルとは、なかなか両立しづらいもんでして、実際、クライマックスの大立ち回りは、必ずしも効果的とは言えず、ほとんど収拾のつかないカオスと化しています。ほとんど『トランザム7000VS激突パトカー軍団』並みのカオスですよ、これは。と言う訳で、効果的であろうがなかろうが見どころには違いなく、よくぞこれだけのカオスを演出したものだ、と感心します(と、何でも褒めておく)。本作は、クライマックスに至るまでの物語も、単なる「主人公+その他大勢」ではなく、幾層にも編まれた群像劇になっていて、時代劇でありながら、まるで社会派の様相を呈しております。ここが本作のユニークなところでもあり、派手なタイトルの割に地味な印象を与える点でもあるのですが・・・。でまあ、何かとやりきれないエピソードが続いていく訳ですが、壮絶なクライマックスの後、平幹二朗がテロ完遂の役を買って出るというラストには、うーん私も、唐突な感じを受けました。何故、最後だけこんなサワヤカな作風にしてしまったのか。彼すらも“失敗”することでむしろ何かもっと大きな怒り、やりきれなさが“完成”するように思ったのだけど。しかも彼が向かっていくシーン、時代劇セットの向こうの方に近代建築が写ってしまっているように見えたのだけど・・・?
[CS・衛星(邦画)] 7点(2011-10-13 23:16:07)
2046.  バトルクリーク・ブロー
うちの子供たちはジャッキーのファンらしい(よくわからんが)ので、本作ですらも熱心に観てます。傍で見てて、さすが、と感心するけど、何に感心しているのかは自分でもよくわからない・・・。あるいはむしろ、この映画のヌルさが、子供にとってはコワ過ぎず、ちょうどよく楽しめるのかも。でも私も別に、そんなヒドい作品とは思ってなくて(ヒドくない訳じゃないけど)、実は『燃えよドラゴン』よりもマシな映画なのでは、とも思います(あちらは神サマが出演している殿堂入りクラスの作品なので、比較自体が無意味ですが)。そして、ジャッキーが目指しているのは“新ブルース・リー”ではなくて、あくまでサイレント映画のスラップスティックであることが、この映画を見てもよくわかります。だから、子供でも楽しめる。これホント。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-10-02 08:28:11)(良:1票)
2047.  紀元前1万年
この作品を「紀元前1万円」と呼びたい。スペクタクル映画一本で一万円とは確かに安過ぎるけど、自腹を切るにはちょっと痛い。そういう、値頃感を含めてのリスペクトを示しているのです。しかっし、エメリッヒ、さすがです。何と言ってもこの、気持ちの強さよ。こういう映画を作るためなら、バカと思われることなど何とも思っちゃいない。何しろ宇宙人、怪獣、氷河期と、様々な敵と戦ってきた男。「バカと思われる危険性」というのもこれらに劣るとも勝らぬ強敵であるけれど、今回も堂々と打ち破って見せてくれました。“CG”という心強い味方さえいれば、どんな逆境も乗り越えられる。いや実際、よくできたCGです。CGをフル活用する以上、マンモー(マナクではなくマンモーと呼ぼう)はたくさん登場させねばならぬ、群衆はさらにテンコ盛り出さねばならぬ、これを画面に収めるには、相当高い視点からの映像が必要だなあ、と。かえって欠如してしまったスケール感がこれまた愉しい作品。喜び過ぎってか。
[地上波(吹替)] 7点(2011-10-02 07:54:31)(笑:1票) (良:1票)
2048.  地獄門
平安時代を舞台にした絢爛豪華な映像に対して、オハナシの方は、ストーカー男が人妻にちょっかいをかけるという、あまりスケール感の無いもの。そのストーカー男の一途で青臭い役柄を、貫禄ありまくりの長谷川一夫が目をひん剥いて渾身の演技でやってるもんだから、これはこれでインパクトありますけどね。そういう意味でクライマックスは確かに圧巻なんだけど、ラストにおける2人の男のやりとりは、ちょっとくどいんじゃなかろうか。語りつくしてしまった感があり、余韻を損なったかも。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2011-09-26 22:35:21)
2049.  コットンクラブ
ひっさしぶりに観ましたが・・・と言ってもまあ、ぜーんぜんストーリーを覚えてなかったので初めて観るも同然か。⇒いや実際、ストーリーなんて、特に、無いんです。『ゴッドファーザー』も本作も、「ある状況がじっくり描かれ→→→状況を変える“事件”が短く挿入され(あまり前振りも無く突然に)→→→また次の状況がじっくり描かれる」という感じですが、『ゴッドファーザー』がその路線でも緊迫感を失うことなく成功していたのに対し、本作は、やや停滞を招いていますかね。バンドマン(リチャード・ギア)の物語とタップダンサー(グレゴリー・ハインズ)の物語が、特に噛み合うこともなく、気まぐれに描かれていきますが、ギア様が映画俳優として成功していく過程などもいまいちピンと来ません(“過程”というものに関心が無いらしい)。その代わり映画の関心は風俗描写へとトコトン偏っており、ダンス、歌、ショー、これらについては、思う存分堪能することができます(←これらを堪能したい方限定)。と言う訳で、特に堪能したくない方(私)にはやや騒々しい部分もありますが、非日常の雰囲気にじっくり浸れる2時間、という意味では、魅力を感じる作品でもあります。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-09-04 01:11:22)
2050.  L.A.コンフィデンシャル
見事な構成力の作品、力作だと思います。でまあ、ミステリなので内容にはなるべく触れないようにしたいと思いますが・・・でも言いたいのは、クライマックスの銃撃戦。これ、ヤなんですよねえ、「はい、出血大サービスで銃撃戦もオマケしておきます」ってな感じで。いや、確かに見事な構成ではあります。ただし段取り臭い。多少映画がいびつになろうとも、ここはやはり「追いつめられた」感を徹底的に描いてサスペンスを盛り上げて欲しいところ。それを何だか、「はいはい次は銃撃戦ですね」「何しろ台本に書いてあるんだもん」みたいに、手際良過ぎないかい? と言う訳で、“オモシロ過ぎて、ちとイヤミ”な映画でした。ああ面白かった。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-08-22 21:49:22)(良:1票)
2051.  大いなる男たち
69年作品。時代のニューシネマな流れを無視し、「映画はやっぱり西部劇。これが西部劇でございます」的な、殊更にオーソドックスな筋立ての作品。まだ60年代の作品なのに、すでに「昔の映画って、良かったよね」みたいな時代遅れな雰囲気が漂っているのですが、その分、サービスの行き届いた作品にもなっております。南北戦争で戦った者同士が、互いに反発しながらも次第に協力して敵と戦うとか。白人の娘と先住民の青年が恋に落ちるとか。ノリノリの大乱闘があるとか。馬の大群でスペクタクルを演出するとか(味をしめたか『チザム』でも同様の手法を蒸し返す)。この当時の純然たる娯楽作品で、すでにこれだけ“記号化”を行っているというのも、まあ大したものだとは思います(単なる過剰サービスとも言える)。という訳で、「ダイナミックで懐かしくて楽しい作品であれば、それでいいじゃないの」という作品です。最後に2点ほど。・『エアーウルフ』でお馴染みのジャン=マイケル・ヴィンセントが出てます(観てて何だか似てると思ったんだ)。・冒頭のタイトルバックで、人々が列をなして歩いているシーン、思いっきりカメラの影が入っているような気がするのですが・・・。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-08-18 09:08:59)
2052.  大菩薩峠 第二部
で、第二部ですが、第一部ではもうひとつピンとこなかった龍之助のキャラが、ようやくつかめて、気分も乗ってくる。要するにこのヒト、人間じゃなくて、妖怪ですよ。千恵蔵が演じた甲斐があるというもの(相変わらず、多少エキセントリックなところがあるグータラ親父にも見えますが)。で、物語はというと、第一部を受け継ぎ、腰を上げて旅路につく竜之助と、これを海路追いかける兵馬。ついに運命の歯車が回り始める。と言いたいところですが、まあ、回り始めたとは言っても、空回りですね。この対決軸から離れて物語は別の方向にどんどん膨らんでいく。ラスト近くで兵馬が現れた時には、「ああそうそう、アンタもいたよね」ってな感じですよ。さあいよいよ対決も間近か、というところで第二部オシマイ。完結編を乞うご期待、って訳ですな。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2011-08-07 19:05:57)
2053.  大菩薩峠(1957)
さすらいの剣豪・机龍之助と、兄の復讐を誓い彼を追う青年・兵馬。ってことなんでしょうけど、どうも要領を得ない。というのも、何だか短編作品の積み重ねみたいなコマ切れの構成で、どうしても流れが滞ってしまうのです。正直、千恵蔵が演じる龍之助は、虚無的な感じというよりは、ただのグータラ親父に見えてしまい、いまいちキャラがつかめないままに勝手にノイローゼ気味になってしまうのは、どうもいただけない。しかしそれでも、クライマックスではついに2人が邂逅し、戦うべき2人の運命が強く印象付けられて、次作へと繋がります。実際、イイ感じに盛り上がったところで終わっちゃうんです。第二部を乞うご期待、ってな訳ですね。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2011-08-07 14:54:00)
2054.  赤線地帯
普段は職場でイジラレ役の新人クンが、宴会の席で、実は風俗の常連だということを暴露された途端、先輩達から尊敬の眼差しで見られる、ってのはよくある(?)話ですが、まあそういう、みんなが知ってるようで知らないようでホントはどっちなんだよ、という風俗産業、売春宿が本作の舞台。ん~。正直、この雰囲気、苦手だなあ、こうもアタリマエのように、まるで健全であるかのように、描かれちゃうと。そりゃま、悲惨一辺倒ではないところがポイントではあるのですが、ヘンタイ性の部分には触れずにアッケラカンと描いているのには、どうも違和感というか何というか、納得いかんのです。ヘンタイ性も描くべきです(キッパリ)。とは言え、娼婦たちそれぞれの人生が多層的に描かれていく様は、映画が進むに従い、目が離せないものとなってゆきます。映画の尺が短いこともあって、なかなかに濃密な映画世界です。注目は、女優たちの演じる娼婦たちそれぞれの生きざま、に加えて、黛敏郎の不安をさそう音楽、な訳ですが・・・アヴァンギャルド全盛の時代に、最前衛の電子音楽を取り入れた割には、曲想自体は比較的落ち着いたものだと思います。ぽよ~ん、ひゅるひゅるひゅる。いっそ『天地創造』でも、ヤっちゃえばよかったのに。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2011-08-06 21:32:50)
2055.  評決 《ネタバレ》 
コレって要するに、いわゆる“試合には勝ったが勝負には負けた”ってヤツじゃないですか(そんな言い方するのプロレスラーだけか?)。ダメ弁護士が、一念発起したように見せて実はダメダメのまま大したこともせず、お陰で裁判の内容はボロボロ。でも、正義は、勝つ。何しろ正義なんだから。まー本当に正義を大事にするんだったら、ゼヒ映画の最後で主人公に「え~勝っちゃったよ。この裁判、間違ってる!」とか叫ばせて欲しかったなあ(←さすがにこの通り叫ぶのも何なんで、もうちょっとマシなセリフに修正して下さい)。「勝った」のではなく「勝たせてもらった」ということ。正義が勝つために不正義が働いてもいいのか、ということ。いやその前にそもそも、「正義が勝つ」ことと、「勝つのが正義」ということとの違いにこそ、斬り込んで欲しいんですけどね、ホントは。……一方でこの映画、上記を裏返せば、「判事の胸算用ひとつで、裁判の方向が捻じ曲げられてしまう」という、裁判制度の危うさを描いた映画でもある訳でして、主人公にとって絶対的不利な裁判の行方が、映画を大いに盛り上げているのも確か。主演のポール・ニューマン、主人公のダメっぷりを表現しようと、あれやこれやの名(迷)演技、何だかネバっこいよな~と思いつつ、主人公を「ダメダメだけど憎めない」キャラに感じさせてくれて、これもまた映画を盛り上げるのに効いていますね。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-08-06 08:43:53)(良:1票)
2056.  クリスタル殺人事件
いや~この邦題、イイですねえ、何だか『13日の金曜日』と関係ありそうなタイトルじゃないですか。もっとも、大量殺戮どころか、原作よりも殺人事件の数が減っているんですが・・・。まだ決して多くはない既読のクリスティ作品の中で、まあ正直、かなり印象に乏しい、この『鏡は横にひび割れて』。だってさあ、アンフェアだとかパクリだとかいうミステリなら、それはそれで印象に残るんだけど、ここまで普通に「予想通りの犯人」だと、犯人を当てた爽快感も無く、作品をわざわざクサす気力も起らず、よって何も語られることなく、記憶の谷間に埋没していくばかり(犯行動機に若干の新味あり、かな)。では何でそんな作品をわざわざ映画化するのか。と言えばおそらく「この作品なら好き勝手に映画化してもファンに怒られることはないでしょ」っちゅうことじゃないのでしょうか。いや実際、愉快なアレンジです。原作では特にどうということもない存在の、女優仲間のローラを、映画では“一触即発のライバル”に持ち上げて、イヤ~なドロドロ感を展開。こうでなくては。これでさらに、原作とは別の犯人にしてもらえるとナイスだったのですが、そこまで来るともうオリジナル作品にしちゃった方がいいんですが、やっぱり「面白いオリジナル」より、「ツマラなくてもクリスティ原作」の方が興行的に有利なんですかね。結末は大筋原作通りですが、ちょっとドラマチックに演出していて(空のベッド!)、このあたりもなかなか。この映画、注文つけるとすると、「せっかく映画黄金期を舞台にするんだったら、もっとそれを意識したパロディ的演出がたくさんあってもよかったんじゃないの」ってことですかね。いやそれより、撮影風景のシーンにまるでゴージャス感が無いのが気になったかな。それと、あと、ヘザーがダイキリをこぼすシーンで、あれだけ派手にぶちまけたのに、それに対して皆あまりにも無頓着で、そりゃありえへんでしょ、と思いましたが、それは些細な話。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-08-03 21:42:36)
2057.  続・黄金の七人/レインボー作戦
正直、さすがにこれはアホ過ぎるとは思いますが。どんな小道具にでもとりあえず「アンテナ」をとり付けておけば、SFチックな「ハイテクマシーン」に見えるでショ、という、この上なくチープな発想。今回も大掛かりな“強奪作戦”が展開されるのだけど、これらアホアホな小道具に頼り切りで、作戦自体は殆どアタマを使っている形跡がみられません、どうしちゃったんだ、教授。風刺っぽい味わいも無くは無いけど、現代のおとぎ話と呼ぶにはいまひとつ。・・・ただ、ねえ。やっぱり憎めないのよね(笑)。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-07-23 16:21:18)
2058.  サイコ(1960) 《ネタバレ》 
この『サイコ』とか『鳥』とかを初めて観た頃は、“ヒッチコックの代表作”と思って観てた訳だけど、実際はむしろ“異色作”であり“変化球”なんですね(また、この2本の後、彼の世評も怪しくなっていく訳で)。で、本作には何かと戸惑ってしまう点があるのですが。映画が始まってみると、大金を持ち逃げする女性が、どうやら主人公らしい、しかし中盤、突如、その認識がひっくり返される(=伝説のシャワーシーン)。ってな辺りについては、色々なところに色々なことが書いてある(あるいは、同じようなことが書いてある?)ので、私ごときが改めて述べることもないのですが。まあ、そういう一発ネタ的な“意外な展開”の構成を、ヒッチコックならではの演出力でサスペンスを盛り上げつつ、ある意味ミスディレクション的にゴマカしていく。ただ、どうなんでしょ。例えば警官が彼女を呼び止める。サングラス越しの警官の視線自体がサスペンスになる。しかし本来なら「その警官をどう登場させるか」がまず演出の腕の見せ所であるべきところ、本作では、“意外な展開”のために映画の階層構造がひとつ増えた分、このシーンではそこまでできなくなってしまっている。映画が一枚、薄くなってしまっているように思うのだけど。それを補わんとするバーナード・ハーマンの見事なスコア、実際、聞きごたえ充分。充分過ぎて、いささかしつこい(映画が音楽にもたれかかり過ぎている)。シャワーシーンは有名過ぎて、何とも語りにくいのだけど、その後、ノーマンが血を拭い死体を片付ける克明な描写がもたらすおぞましさ、これはまさに一級品だと思います。映画の実験精神は、妹たちが保安官代理と会見するシーンで顕著ですが(保安官代理の奥さんを介するカット割り)、どー見てもこれは失敗ですよねー、観てて気が散ります。映画最後で「真相」が長々と語られるのも蛇足だと思うけど、まあこの辺は多分、今ほどにはスレたミステリ・ファンだらけでもない時代だったと思うので、しょうがないのかな(今となっては、結構フツーのオチですよね)。以上、オモシロくてコワい映画であることは間違いないので、敢えて苦言を呈してみた次第。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-07-18 10:19:15)
2059.  地中海殺人事件
今までに読んだクリスティ作品(決して多くはないですが)の中では、この『白昼の悪魔』は結構、気持ちよく読めた部類に入る作品です。トリックがなかなか気が効いており、それなりに妥当な解決であり、そして何より、万人にお馴染みの作品ではないという点で「事前の期待が特に高くはなかった」という点が挙げられるのですが(最後の点が皮肉にも実は、ミステリを味わうのに重要だったりするので、もし上記を読んで本作に期待してしまった人がいたら、誠に申し訳ないです。ははは)。で、映画版の本作ですが、これもまた気が効いてると思います。この軽いノリ。これこそクリスティのノリじゃないですか。いやまあ、あの読みやすさってのは「会話の多さ」であって、これをそのまま「会話の多い映画」として作っても面白くない訳で。要するに、原作の軽さを、映画らしいユーモア感覚に置き換えているところが、本作の魅力ですね。気負いの無さがかえって成功している、さすがガイ・ハミルトン。・・・それにしても映画開始早々に死体が登場、これはなかなかにショッキングでした、だって、死体が呼吸してるんだもん(ワタシにはそう見えたのだが・・・)
[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-07-18 03:50:38)
2060.  ペイチェック 消された記憶
SF超大作、と思いきや、中身はというと、「小汚い茶封筒に入れたツマラナイ小物で危機を乗り切っていく」というお話、ですから。世間にアマタいる“モノを捨てられない人たち”にとっては、実に愉快なお話であります。断捨離なんぞクソ食らえ、どんなものでも手元に置いときゃ、何かの役に立つものよ。もっとも、夜逃げするヒトの共通点として「ゴミを貯め込む」ってのがあるそうですが(笑←笑いごとじゃないけど)。またこの映画、何しろジョン・ウーなので(?)SFらしい精密さなども特になく、とりあえず爆発したり人間が吹っ飛んだりすればよい、というノリなのも愉快なところでして。クライマックスで舞台となる実験室の描写に至っては、「何しろ“実験室”なんだから、色々とキケンなものがたくさん置いてあるのさ、詳しいことは訊いてくれるな」ってな感じですよね、コレ。いやはや、SFにもいろいろあるもんです。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-07-18 03:27:18)
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