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S&Sさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2398
性別 男性
自己紹介 〈死ぬまでに観ておきたいカルト・ムービーたち〉

『What's Up, Tiger Lily?』(1966)
誰にも触れて欲しくない恥ずかしい過去があるものですが、ウディ・アレンにとっては記念すべき初監督作がどうもそうみたいです。実はこの映画、60年代に東宝で撮られた『国際秘密警察』シリーズの『火薬の樽』と『鍵の鍵』2作をつなぎ合わせて勝手に英語で吹き替えたという珍作中の珍作だそうです。予告編だけ観ると実にシュールで面白そうですが、どうも東宝には無断でいじったみたいで、おそらく日本でソフト化されるのは絶対ムリでまさにカルト中のカルトです。アレンの自伝でも、本作については無視はされてないけど人ごとみたいな書き方でほんの1・2行しか触れてないところは意味深です。

『華麗なる悪』(1969)
ジョン・ヒューストン監督作でも駄作のひとつなのですがパメラ・フランクリンに萌えていた中学生のときにTVで観てハマりました。ああ、もう一度観たいなあ・・・。スコットランド民謡調のテーマ・ソングは私のエバー・グリーンです。


   
 

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2061.  スカイライン-征服- 《ネタバレ》 
お気づきになられた方は他にもいらっしゃると思いますが、この映画のプロット(エイリアンの出現・人類を餌にするところ・一部メカのデザインや動作)はスピルバーグの『宇宙戦争』の再現というかパクりに他なりません。とはいえB級映画らしさを出して描写のエグさにおいては思いっきり監督のやりたいことを具現化したって感じでしょう。舞台もほぼ高級マンションの敷地内に限定させて登場キャラをミニマムに抑え、その分予算をCGに注ぎ込んだみたいです。『AVP2』の監督ザ・ストラウス・ブラザーズにしては、これは上々の出来と言えるんじゃないでしょうか。 閉幕10分前の主人公カップルがマシーンに吸い込まれてゆくところでは、「こういう『クローバー・フィールド』的な終わり方も最近流行っているし、これはこれでありかな」と思っていたら、その後の5分間が予想もしなかった驚愕の展開でちょっと驚きでした。これはもうジャロッドをダーク・ヒーローにした続編展開するつもりかと身構えましたが、現在に至るまで実現せずというのはちょっと悲しいところです。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2020-03-12 23:42:30)
2062.  エイリアン3 《ネタバレ》 
リドリー・スコットもジェームズ・キャメロンも関わらない企画段階の迷走を知ればしるほど、出来上がりがこれじゃあほんと誰得だったんでしょう。歴代脚本案のキャッチ―なところを繋げて薄くしたようなストーリー、これなら最初のウィリアム・ギブソン稿をそのまま映像化した方が良かったんじゃない?いまや鬼才と崇められるデヴィッド・フィンチャーとはいえ当然若造だったわけで、プロデューサーの権力が絶対のハリウッドで彼の才覚が本作の構成に影響を与えた可能性はなく、所詮雇われ監督だったというわけです。 ストーリーの半分もいかないところで刑務所長と監獄医がエイリアンの餌食となってしまい、あとに残されたのはむさ苦しい坊主頭の無個性な有象無象とリプリーだけ、せめてエイリアンに暴れさせてやればと思うけど一頭しかでてこないしあまり見せ場もない。それにショックだったのはリプリーがSEXしちゃうところで、別にこの映画のシガ二―・ウィーヴァ―にはそういう魅力は感じないけど、なんかアイドルのスキャンダルを見せられたようで微妙な感じです。まあこういうところが唯一デヴィッド・フィンチャーらしいと言えるかも。 宗教色が加味されあのラストですからこれでエイリアン・シリーズは終わったと当時は思っていましたが、まさかリプリーを復活させて『4』が製作されるとは夢にも思っていませんでしたよ。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2020-01-16 23:41:33)
2063.  虚栄のかがり火 《ネタバレ》 
ブライアン・デ・パルマのフィルモグラフィ中で、最大の興行失敗と批評家からの酷評を浴びたのが本作。トム・ウルフの原作は80年代アメリカ文学の代表作と言われているぐらいですから、普通に映画化すれば興行収入はともかくとしてもそれなりの映画に仕上がると思いますけど、観たらこれはボロクソに貶されるのは何となく納得いたしました。 そもそもこの映画は悪名高きプロデューサー・コンビであるグーバー&ピーターズの企画であり、責任の大半は彼らにあったと考えるべきでしょう(製作途中でコロンビアに引き抜かれてデ・パルマがプロデュースを引き継ぐが、事態は余計に悪化するはめに)。このコンビが製作した本作と『ハドソン・ホーク』『ラスト・アクション・ヒーロー』は90年代を代表する底抜け超大作の三羽がらすと呼ばれていますが、そのうち二本にブルース・ウィリスが顔を出しているのはさすがですね(笑)。 原作の登場キャラはみな人間のクズみたいな連中だったのに、トム・ハンクスとブルース・ウィリスが中途半端に善人的な側面を見せてしまうのが大失敗なのは一目瞭然でしょう。これはワーナー側からの要求に従って書き換えられた脚本のせいです。驚くべきはラストの展開で、最初はハンクスとウィリスが法廷で大暴れして滅茶苦茶にするというシュールな結末だったのを、モーガン・フリーマンの説教に替えられたそうです。公開版では冒頭のブルース・ウィリスの長回しがラストシーンに繋がるようになっていますが、拍手している観衆の中に悪玉の登場キャラまで混じったカーテンコールみたいになっているは興ざめもいいところです。ほんと、これではただのイイ話にしかならないじゃないですか。さすがにデ・パルマも納得はいかなかったと思いますけど、これが最終編集権を持っていない場合の悲哀なんでしょうね。映像や美術はデ・パルマらしさがあるので、実に残念です。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2019-12-28 23:30:19)
2064.  復活の日 《ネタバレ》 
自分は80年代の邦画の質が下落したのは角川映画と、「とりあえず監督は深作欣二」という安易な風潮が映画界に蔓延したことが原因だと思っています。たしかに70年代後半から80年代にかけての深作欣二のフィルモグラフィは、アクション時代劇からSFまでないのは恋愛映画ぐらいのなんでもあり状態、まるで60年代のロバート・ワイズみたいな感じでしょう。でもワイズと違ってSFに関しては惨憺たる出来で、このジャンルを彼は根本的に理解していなかったとしか言いようがないです。 原作は小松左京で、彼のSF長編第一作目になります。もちろん『日本沈没』より前の作品で、分量としては『日本沈没』の半分もいかない小説ですが比べ物にならないほど雑な作品です。原作の九割は謎のウィルスによって人類がほぼ滅亡するまでのお話しで、映画で半分を占める南極に残った人々のストーリーはほとんどエピローグのような語り口になています。映像としては人類が滅亡するまでの過程を丹念に見せるのが醍醐味なのに、やたらテロップとニュース映像を多用していて、深作欣二はそこから完全に逃げたって感が強いです。当然のことですが映画の後半部分の脚本はかなり書き込まれたものとなっています。草刈正雄たちがワシントンに到着した途端に地震が起きたり、相互確証破壊システムによって発射された核兵器の放射能がウィルスを無力化させたり、なんかご都合主義が鼻白みますがこれは原作通りなので大目に見てやって下さい(原作では、発射されたのは中性子爆弾が多数を占めていたので、放出された中性子がウィルスを変化させたが地球の大気には放射能と違って残存しなかった、という映画以上のご都合主義です)。南極の人々の関心はいかにして人類を存続させるのかということに集中しているようになっていますが、男女比が百対一では鼠じゃないのだからもうアウトでしょ。南極社会は完全に一妻多夫制になってしまうわけですが、この「産めよ増やせよ」状態は現在の世相では炎上間違いなしでしょう。 カネを積んだことが判るのはオリビア・ハッセ―を始めとする渋いハリウッド俳優たちで、まあ彼らもプロですから最低限の仕事はしましたって感じですかね。もっと凄いのは実際にチリの潜水艦をチャーターしたり南極でロケしたりしているところでしょう。マチュピチュにまで足を運んでロケしたりここまで来ると木村大作カメラマンの単なる暴走と言えなくもない。雄大な風景を「どうだ、凄いだろう」とドヤ顔で見せることに費用をかけるなら、もうちょっと脚本をしっかりさせて欲しかったですね。
[映画館(邦画)] 4点(2019-12-13 23:54:28)(良:1票)
2065.  誰かに見られてる 《ネタバレ》 
原題の“Someone to Watch Over Me”は言わずと知れたガーシュイン兄弟の名曲で、タイトル・ロールではスティング、エンド・ロールではロバータ・フラックがそれぞれ渋い声で歌唱してくれます。確信犯なんでしょうけど「誰かに見られている」という邦題はまるでストーカーに付け回される恐怖を表しているかの様な印象を与えてくれますが、本来は「誰かが見守ってくれている」という風に訳すのが正解です。 なんと言いますか、リドリー・スコットの最初で最後のロマンス・ミステリーはどう観ても失敗作としか言いようがなかったです。ストーリーからして退屈の極み、犯人の素性も動機も行動も理解不能だし、トム・べレンジャーの刑事も最後まで良いとこなしです。ミミ・ロジャーズは面通しの際に犯人を特定しなかったと解釈して間違いなさそうですが、その犯人がなぜ彼女を殺そうとするのかがイマイチ理解できない。時がたつと証言を覆すかもしれないという不安はあるかもしれませんが、人質までとって立てこもったりしたらもう終わりだって。この犯人ベンザ役の俳優の面構えだけは強烈でした、極悪人としか見えません。 それでも映像にはしっかりとリドリー・スコット印がついていまして、闇と光の対比は彼の得意とするところですが、それが一種の臭みにつながるのも事実です。同僚刑事が撃たれた後の病院のシークエンス、病棟をつなぐ廊下の奥の方が室内なのに霞がかかっているんです、いくら何でもやり過ぎでしょ(笑)。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2019-11-06 23:33:48)
2066.  眠狂四郎 殺法帖 《ネタバレ》 
ご存じ、眠狂四郎=市川雷蔵シリーズの記念すべき第一作目。このシリーズはまだ観たことなかったのですが、一作目ということもあって狂四郎のキャラが定まっていない感が濃厚。大してニヒルという感じではないし無頼漢というイメージも薄い、普通のチャンバラ映画の主人公という感じです。もっと判らんのは若山富三郎が演じる少林寺拳法の使い手である陳孫というキャラで、だいいち少林寺拳法と剣術というのはミスマッチも甚だしいところ。そんな陳孫でも最後の対決では円月殺法を真剣白刃取りしちゃうし、ぜったい若山富三郎の方が斬り殺されること間違いなしだろ!と激しく突っ込む次第です。雷蔵と同格の若山富三郎が出演している時点で若山が悪役に徹するわけないし、まして勝負で雷蔵に勝たすはずもない、つまり中途半端なゲストスターだったわけです。雷蔵に勝てずに「お前は手を引け」と命令されてすごすごと去ってゆく若山なんてほとんどギャグです。 この大映版の前に鶴田浩二が狂四郎を演じた東宝版(ヒットせず三作のみ)があったそうで、この第一作は恐る恐る撮ったパイロット版という性格があったのかもしれません。
[CS・衛星(邦画)] 4点(2019-11-02 22:45:37)
2067.  デス・ウィッシュ 《ネタバレ》 
今やカルト映画のリメイクが趣味というか生計の糧としている印象があるイーライ・ロス、今回選ばれたのは『狼よさらば』というわけです。チャールズ・ブロンソンが演じたポール・カージーをブルース・ウィリスが引き継いでビジネスマンから外科医にキャラも変わっています。で、どういう感じだったかと言えば、予想通りの可もなく不可もなしとしか言いようがない凡作でした。 イーライ・ロス印のエロやグロそして情け容赦なさがえらくおとなしい。これは観る前から何となく予想してたら見事に的中、その理由は『グリーン・インフェルノ』や『ノック・ノック』と違ってロスがプロデューサーじゃない、つまり雇われ監督だったってことです。冒頭のカージーの妻と娘が襲われるシークエンスはオリジナルの方がよっぽどエグい、ロスが好きなように撮っていたらトンデモない映像になっていたのでは。結末もオリジナルとほとんど変わっていないといっても、この監督にしては異例のハッピーエンドなのは凄く期待外れ。カージーの出来の悪い弟フランクというキャラも、実は悪のサイドの人間でついにはカージーに成敗されるという展開かと思いきや、どんどんキャラ変してゆき最後は普通のイイ人で終わってしまうというのはある意味がっかりでした。だけどこの映画でいちばん文句が言いたいのはブルース・ウィリスで、その容姿は最近のジョン・マクレーン刑事そのまま、エリートで平和主義者の外科医という雰囲気にはほど遠い。少しはキャラづくりという努力をしてくれないとねえ、「世界一ついてない刑事がシカゴでまたドンパチやってる」としか見えません。 というわけで、イーライ・ロスの才気がまるで感じられない凡作でした。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2019-10-04 22:22:56)
2068.  グランド・イリュージョン 見破られたトリック 《ネタバレ》 
監督を中国系に変えて(この後に『クレイジー・リッチ!』を撮った人)チャイナマネーを呼び込み、シリーズ化させる気は満々とお見受けいたします。内容もますます『ミッション・インポッシブル』風味が強まり、いやというか『キングスマン』シリーズを意識してきたというのが正解かも。この四人のマジシャンと元FBI捜査官はここまで来ると完全に謎の組織のエージェントですね。今回は風呂敷を広げ過ぎたおかげで前作どころじゃないツッコミどころの多さで、ここに寛大な心で臨めるかどうかがこの映画を愉しめるかのカギとなります。私は思ったより自分が広い心を持ってなかったと反省する次第です(笑)。その中であえてひとつ言わせていただければ、「催眠術、最強かよ!」というところでしょうか。いやはや、ここまでくればまさに魔法、いやほとんど超能力といった感じです。ほんとアントニオ猪木じゃないけど「催眠術があれば何でも出来る~1・2・3、ダァー!」と叫びたくなりました(笑)。 昨今のSNS全盛ご時世、YouTuberとして人気を呼べれば犯罪者も義賊になれそうという流れを皮肉るのがこのシリーズ脚本の隠れた意図かとも思いましたが、そんな深いこと考えてるわけないですね(笑)。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2019-09-30 22:41:04)
2069.  コンビニ・ウォーズ ~バイトJK VS ミニナチ軍団~ 《ネタバレ》 
ケヴィン・スミスが撮った『Mr.タスク』からのスピンオフ作品らしいんですけど、言ってみればケヴィン・スミスとジョニー・デップ、それぞれの家族を総動員した究極のファミリー映画じゃないですか。主人公のJKコンビはそれぞれの娘ですが(それにしても娘にハーレイ・クインなんて名前を付けるとは、さすがケヴィン・スミス)、太めのコリーンの母親はスミスの嫁さんでハーレイ・クイン実の母親、スミス自身は判りにくいけどソーセージ製クローンのミニナチの顔として出演。顔にギミックつけすぎでもはや誰だか判らないデップの謎の探偵こそが元ネタからのスピンオフ・キャラらしく、元嫁ヴァネッサ・パラディは歴史の先生、コンビニでJKコンビへ悪態をつく悪ガキもデップとパラディの息子。というわけでそれぞれ家族睦まじいのはいいんだけど、肝心の映画の方が適当な思い付きを映像化したような感じで、つまり全然面白くない。ウジャウジャ出てくる顔がケヴィン・スミスのミニナチ小人が観てるうちに気持ち悪くなってくるし、いくらソーセージ製と言ってもあとからあとから踏みつぶされてザワークラフトの体液をまき散らすさまはゴキブリみたいな昆虫をつぶしているみたいで「もう勘弁して」と泣きごとが入ります。JKコンビのパワーの元がヨガだってのも、判ったようで判らなく要はピンとこない。まあこれは才人監督の暇つぶしと思うしかないけど、これでカネをとられる方は堪んないぞ。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2019-08-11 23:14:13)
2070.  MEG ザ・モンスター 《ネタバレ》 
サメ映画といえばアサイラムというのが昨今の常識ですが、その牙城に敢然と殴り込んできたのはやはりチャイナ・マネーでした。ただのサメ映画にするには多額のバジェット、というわけで登場いたしますのは古代ザメ・メガロドン、でもこれも本家(?)アサイラムで何度もフューチャーされているので目新しさは薄いです。 これはもう、ジェイソン・ステイサムの割れまくった腹筋を愛でる女性ファンとその手の趣向のお持ちの男性のために撮った映画と言っても過言ではありません。五年前の原潜事故の際に巨大生物と遭遇したと主張しているけどキチ〇イ扱いされてタイで気ままな世捨て人を愉しむ我らがジェイソン、でも彼がやっていた稼業はどの組織に属していたのかなど面倒くさい説明はいっさいスルーしちゃうところがまた潔い。嫌だ嫌だといいながらも元嫁が潜水艇でメガロドンに襲われた聞くといともあっさり元の稼業に逆戻り、なんかすごくイイ人じゃないですかジェイソン。そう、この映画の登場キャラは研究のスポンサーである大富豪以外はみんなイイ人ばかりなんです。それではいくらサスペンスシーンを並べても、モンスター映画としての緊迫感がイマイチでないんです。そして理解しがたいのは、危機を脱してもとことんメガロドンを仕留めようとするステイサムたち登場キャラたちの執念です。中国の海水浴場に入り込むメガロドンを追っかけてゆくわけですが、どうせ喰われるのは…おっとこの辺で自主規制させていただきます(笑)。でも、フカヒレ漁に狂奔する彼らは、サメ一族の深い恨みを買っているかもしれません(笑)。 アサイラムと比較されたらさすがに「バカにするな」と製作者は怒るでしょうが、それでもかろうじておバカ映画の水準をクリアした程度です。そして私は嫌なことに気が付いてしまいました。ラストのメガロドンがサメの大群に喰われまくるシーンで、メガロドンの口から幼生が飛び出してくるようなカットがあったのです(サメは胎生、体内で仔魚を育てる)。これは続編製作もあるかもね(怖)。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2019-07-14 23:33:10)
2071.  へザース べロニカの熱い日 《ネタバレ》 
いかにも80年代に流行したジョン・ヒューズ学園ものに対するアンチ・テーゼのようなコンセプトで、学園ヒエラルキーの底辺で鬱屈していた当時の高校生あたりにはウケたんでしょうね。でも脚本自体が中二病をこじらせただけみたいな出来なので、しょせん中高生にしかウケなかったと思いますよ、大人じゃ無理です。内容はとてもコメディと言えるものではなく、これは何かの寓話なのかと観ているあいだずっと考えてましたが、結局無駄でした。クリスチャン・スレイターを悪魔の変化した奴とすればもう少し面白い方向に展開できたかもしれません。だいたい、ヘザーという女生徒が恐怖の軍団で学園を支配する話かと思いきやヘザーはすぐ殺されちゃうし、そしたら途中から違うヘザーという子が出てきてますますこの映画の目指すところがつかめなくなりました。 しかし80年代のイケてるアメリカのJKで流行っていたのがゲートボール(?)だったとは笑ってしまいました。
[ビデオ(字幕)] 4点(2019-06-29 22:59:14)
2072.  害虫
私の前にレビューされた53人の採点分布を見ると、驚くことに0点から10点まで満遍なく得点しています。他にも探せばあるのかもしれないけど、ここまで綺麗に点数がばらけた映画を自分は初めて見ました。まあそれだけ観た人の評価が分かれたということなんですが、観ていただけると判ると思いますがそうなるのも無理はないです。 監督の塩田明彦は蓮實重彦の門下生の一人みたいですけど、いかにも蓮實教授が好きそうな作風です。デビューしたての十代の宮崎あおいを愛でる映画と言えなくもないが、その割には彼女の家庭環境とキャラ自体が痛すぎて観ててつらいものがあります。私は基本的にセリフでストーリー展開させる映画が嫌いですが、その真逆に位置する本作だけど監督の技量が拙いのでイライラが募るばかり。どの登場人物にも感情移入させたくない、という監督の意図だけは伝わってきましたけど。ずっと一時間あまり音楽を一切使わない流れで来たところで突然流れてきたのは、おお、懐かしのナンバーガールじゃないですか。田淵ひさ子のギターはやっぱこの映画にピッタシだな、ということでそこに一点プラスです。
[ビデオ(邦画)] 4点(2019-06-21 23:15:45)
2073.  大脱獄(1970) 《ネタバレ》 
カーク・ダグラスとヘンリー・フォンダが主演、脇にウォーレン・オーツとヒューム・クローニンとジョン・ランドルフにバージェス・メレディス、監督がジョセフ・L・マンキウイッツで脚本がロバート・ベントン、これだけビッグ・ネームがそろっていても失敗作になってしまうというのが映画の道のおそろしいところです。ほかに邦題で被っている映画がありますが、間違いなく本作が最も無名ではっきり言えば“忘れられた映画”であるのは悲しいところです。 強盗で50万ドル奪取に成功したカーク・ダグラスが、捕まって金の隠し場所を白状しないまま刑務所にぶち込まれ、同房者を上手くたらしこんで脱獄をしようとするというのがストーリー。ここが“脱獄不可能な刑務所”と言ってもちっともそんな雰囲気ではなく、ただ西部の荒地の真ん中にあるということが最大の難関なのかなという程度のこと。ダグラスは伊達メガネを着用するいかにも口八丁手八丁といった感じのお調子者ですが、仲間や看守も平気で殺す奴でこのキャラでコメディされても笑えません。対するフォンダですが、ウォーレン・オーツに足を撃たれて引退した保安官でみんなが嫌がる刑務所長に志願するのですが、囚人の待遇改善に熱心なんですが脚本の粗さが原因でなにを考えているのか判りにくいあやふやなキャラなのが致命的。ラストのオチではフォンダがおいしいところを持ってゆくのですが、全編でいかにもギャラのために演技してますという感じで名優の称号が泣いています。豪華なわき役陣もあまり目立つようなキャラになっておらず、しいて言えばケチな詐欺師のヒューム・クローニンがちょっと光っていたかなって程度でした。 結論から言えば、この脚本では終わってみれば出演者がみんなうっすら損をすることが運命づけられていたとしか言いようがないですね。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2019-06-13 23:25:05)(良:1票)
2074.  マンハッタン無宿 《ネタバレ》 
むかしTV放映で観ているはずなのに、ストーリーも何も全然記憶に残っていない、おかげで新鮮な気持ちで観ることができました(笑)。マカロニ映画界隈から復帰したころのイーストウッドですが、当然ながら若いですし何より「こんなにイーストウッドってイケメンだったっっけ」と感嘆するほどの美男子ぶりです。なので、まるでジェームズ・ボンドばりに出会う女性とヤリまくる展開はもっともです(納得するな!)。よく“西部劇の現代版”とか“ダーティハリーの原型”とか本作は評されることが多いですが、私にはどちらも適切な評だとは思えません。だってNYで早々に拳銃を奪われるし、劇中イーストウッドはガンを撃つことはおろかずっと丸腰だったわけで、普通の西部劇や刑事ものの主人公としてはあり得ないでしょう。おまけに格闘してもほぼイーストウッドは全敗、これじゃあ私の記憶から欠落してしまうの無理ないです。私の中では“イーストウッド=ガメラ”という分類なんですが、その心は“どちらも相手と闘うときはけっこうダメージを受けて血を流す”なんですが、本作のイーストウッドはいくら何でも弱すぎでしょ。極めつけはラストの犯人逮捕で、バイク転倒でダメージくらったけど、いったん逃げ切った犯人がパトカーを見て引き返したおかげ(なにも同じところに戻ってこなくても…)じゃないですか。そもそもこの犯人がどんな罪を犯したのかすらスルーしているから、イーストウッドがなんで無茶してまで病院から連行しようとするのか理解しづらいし感情移入もできません。 よく考えると、この映画の中では誰も死んだり殺されたりしませんでした。こんな刑事アクションは非常に珍しく、当時の“Love & Peace”の社会風潮を反映させた脚本だったのかもしれません。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2019-04-09 23:24:16)
2075.  バッジ373 《ネタバレ》 
本作も『銃犯罪特捜班/ザ。セブン・アップス』と同じく『フレンチ・コネクション』のスピンアウトとみなしてよろしいんじゃないでしょうか。『フレンチ・コネクション』のドイル刑事のモデルとなったエディ・イーガンが原案を出し準主役級で出演までしています。自身をモデルにした主人公キャラはロバート・デュバルが起用されています。 刑事ものにしては妙に社会派ぶったお話しで、悪役はプエルトリコ人のギャングとプエルトリコで革命を起こそうとたくらむ過激派です。ここら辺の事情は、作家のピート・ハミルが脚本に参加しているのが影響しているのかもしれません。ロバート・デュバルが演じるエディ・ライアン刑事が麻薬捜査の手入れで追い詰めたプエルトリコ人のチンピラが転落死してしまい、この手の映画でお約束の停職になるところからスタートです。停職中に相棒刑事が殺害され、拳銃どころかバッジすら持ってないのにライアン刑事は勝手に捜査し始めます。 この映画は脚本だけじゃなく、そもそもロバート・デュバルを主演に持ってきたことが最大の失敗です。もちろんこの人は名優ですけど、刑事役でアクションする柄ではないってことです。考えるに、カーク・ダグラスやバート・ランカスターが盛りを過ぎた70年代は、ハリウッドでアクションがさまになる大物中年男優がほとんどいなかった時代だったんじゃないかな。しいて言えばそのポジションを守っていたのはバート・レイノルズぐらいかもしれませんが、ちょっと小物(失礼)ですよね。この状況は80年代にブルース・ウィリスがブレイクするまで続いたわけです。デュバル本人にやる気があったのかは疑問ですが、犯人を追っかけたりする最低限のアクションも鈍重なんです。またこの刑事にはいい面でも悪い面でも感情移入できる要素が皆無なのが弱みです。唯一のアクション見せ場であるデュバルが運転する路線バスと追う過激派とのカーチェイスも、彼が勝手に乗り込んできて乗客を乗せたまま逃げ回るんですから、乗っている方としてはたまったもんじゃありません。けっきょくバスから引きずり降ろされてボコボコにされてしまうんですから、観ていてほんと疲れます。 社会派的な要素があるのでラストの結末にはカタルシスはゼロ、でもラストショットだけは『ダーティハリー』のモロパクリ、なんとも志の低い映画でした。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2019-03-29 23:43:40)
2076.  パージ 《ネタバレ》 
プロットは完全にケータイ小説レベル、イーサン・ホークやレナ・ヘディといったそこそこ名の知れた俳優を起用していますが、B級感は隠しようがない。まあこのプロットは詰めて考察すれば穴だらけなんで無視することにして、やはり『わらの犬』的な映画として観るしかないですね。でも緊迫感は『わらの犬』に遠く及ばず、というよりも比べること自体がペキンパーに失礼極まりないといったほうが正解。イーサン・ホークはいつものイーサンで、今回こそは今までのヘタレキャラを返上するかと思えば最後まで生き残れないし、奥さんのレナ・ヘディにしてもお前の中途半端な態度も事態を悪化させた要因の一つでしょ。パージの日だから交際の邪魔をする父親を始末しよう、いくらバカ娘の恋人だからといってこんなアホな奴いるわけねーじゃん。そして匿われた黒人ホームレスを執拗に狙うヤッピー軍団、あの黒人にそこまで執着する理由がさっぱり判らん、狩りの獲物なら他にいくらでもいるでしょ。そして本当に怖いのは成功を妬む隣人軍団で、もしパージ制度が実際に存在したら、パージの対象は見知らぬ他人じゃなくて人間関係がある者になるに決まってるじゃないですか。そこがこの映画のプロットのおかしい根本理由です。 「1年で12時間だけだれを殺してもイイですよ」こんな制度があるおかげでアメリカが平和な国になった、これは考えようによってはアメリカ人をずいぶん馬鹿にした設定だとも言えますが、トランプを選挙で大統領に選ぶ人たちだからあながち間違っていないのかもしれません。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2019-02-28 23:55:29)(良:1票)
2077.  マッドマックス サンダードーム
どう考えてもこの映画はティナ・ターナーを起用してゴージャスに盛り上げるのが製作意図だったはずなのに、盟友バイロン・ケネディの事故死で意気消沈していたジョージ・ミラーのせいでピンボケな映画になってしまいました。彼女が演じたキャラは善なのか悪なのか良くわからんところが魅力的なキャラですが、ストーリーの中盤以降は存在しないも同然になってしまったのはこの映画の大失敗です。サンダードームでマックスと差しでタイマンぐらいしてほしかったな。実はわたくし公開直後にビデオで観てるはずなのに、見返すまでずっとバータータウン内で物語が進行していたと思っていました。つまりマックスが砂漠に追放されてからのストーリーが記憶から欠落していたのですが、確かに後半部分のパワーダウンでは印象に残らなかったのは無理もないでしょう(ひょっとして途中で観るの止めたのかな)。マックス自身もほとんど活躍しなかったしね。 マッドマックス三部作で最低作という汚名を残してマックスは伝説の中に消えていったけど、30年たってジョージ・ミラーはシリーズを再始動させて借りを返せたわけです。さあ、いよいよ『怒りのデスロード』を観るぞー!
[CS・衛星(字幕)] 4点(2019-01-28 23:37:48)
2078.  暗黒女子 《ネタバレ》 
これが清水富美加の出家騒動であわやお蔵入りになりかけたやつですね。ストーリーテリングからして『キサラギ』のJK版という感じが濃厚。原作は若手女流作家の推理小説だそうで、原作が『キサラギ』の影響を強く受けたというのが正解でしょう。でもキャスティングからして文学サークル会長代行の清水富美加があまりにも怪しげなので、細部はともかくとしてオチの方向性は序盤からバレバレ。しかも文学サークル定例会の恒例行事が闇鍋というところからして、設定の無理やり度が高すぎです。そういうところからして、原作自体がケータイ小説の多少出来が良いバージョン程度なのかもしれません。飯豊まりえの死の顛末やラストの展開などに現実味がこれっぽっちもないのですから、いっそのこと“文学サークルは悪魔崇拝グループだった”みたいなオカルト噺にしたほうが正解だったんじゃないかな、でも原作があるからそういうわけにもいかないか。 清水が出家騒動の時に「人間を喰う内容の映画に出演しなければならなかったのが嫌だった」と事務所をディスっていたのはこの映画のことだったのかな?でも彼女は『東京喰種トーキョーグール』もほぼ同時期に出演してたよな、こりゃレプロもしくじったな(笑)。
[CS・衛星(邦画)] 4点(2018-11-14 22:41:01)
2079.  バトル・ロワイアル 《ネタバレ》 
あの分厚い原作は出版当時にちょこっと立ち読みしただけなのであまり偉そうなことは書けないが、設定やストーリーテリングのニュアンスがけっこう変わっていることは確かみたいです。原作では架空の全体主義国家のお話しだったところを、ほぼリアルタイムの日本が舞台としているところが大きな相違。でもその世界では日本は壊れてしまっていてBR法という理解不能な法律が施行されているわけです。こういうSF的な設定なら徹底的に不条理劇として撮るのが正解だと思いますが、いつもの流儀で泥臭く映像化してしまってるところが深作欣二の限界というかセンスのなさなんでしょうね。でもその脚本を書いたのは当時20代だった息子の健太だというのが、ちょっと不思議。彼は初めて劇映画の脚本を書いたわけで、きっと親父がかなり手を加えているんじゃないかと推測します。だって随所に団塊世代チックな臭みが見え隠れしてますもん。中でも塚本高史があの「腹腹時計」を書いた人物の甥という設定で、その叔父をヒーローの様に描いているのには呆れました。もちろんこれがフィクションの映画化だと承知してますが、現実世界で70年代企業爆破事件の指南書だった「腹腹時計」を持ち出してくるのはいわばルール違反です。三菱重工爆破事件で親戚が犠牲になった者としては、不愉快極まりなしでした。
[CS・衛星(邦画)] 4点(2018-10-28 22:17:26)
2080.  ハイジャック (1972) 《ネタバレ》 
なんでも、これがハリウッドで初めて製作されたハイジャック映画なんだそうです。『大空港』は?という声もあがるでしょうけど、まああれはパニック映画のジャンルでしょう。監督はジョン・ギラーミンで主演がチャールトン・ヘストンとくれば如何にも当時はやっていた超大作路線かと期待されるでしょうが、これが作品規模といい映画自体の出来といい、実にショボい底抜け超大作でした。 冒頭の画面に映らない誰かが口紅を空港売店で買うところやその口紅で旅客機のトイレの鏡に「爆弾を持っている、行き先をアンカレッジに変更しろ」と書かれているのが発見される、これが前半のサスペンスの肝のはずですが下手くそな演出のせいで全然盛り上がらない。乗務員たちは「口紅を使っているぐらいだから、犯人は女性かな?」と至極まっとうな推測をするのですが、稚拙な脚本のせいでジェームズ・ブローリンが演じる軍人が犯人だということがバレバレなんです。この犯人がはっきり言って狂人で、後半ではアンソニー・パーキンスが演じているようなキチ〇イぶりで、若き日のジェームズ・ブローリン、なかなか良い仕事をしてます。ごたごたがあって結局アンカレッジからブローリンの亡命のためにモスクワに飛ぶことになってしまいますが、ここら辺からおかしな展開になってしまいます。まあキチ〇イのすることだから、という言い訳はできるでしょうけど、この軍人は警察に追われているわけでもないので亡命したけりゃソ連大使館に駆け込むかそれこそ航空チケット買ってモスクワに行けば事が済むわけです。冷戦中とはいえソ連と米国は普通に国交があるわけですから、日本のよど号乗っ取り事件と全然違いますね。あと登場キャラの描きこみがほとんどないので、それぞれのエピソードが恐ろしく薄っぺらで印象に残りません。とても劇場映画とは思えない、平凡なTVムーヴィーという出来でした。 でもとり得がないわけではなく、本物のB707旅客機を架空のエアライン塗装で飛行させて撮影しているところです。そしてソ連領空でソ連戦闘機が迎撃してくるシーンも、4機の戦闘機がB707の至近距離を威嚇してブンブン飛び回るところを実写で見せてくれます。この戦闘機はおそらく米軍のF-100戦闘機だと思いますが、塗装やマーキングもうまくソ連機に似せていました。さすが『ブルー・マックス』を撮ったギラーミンだけあります。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2018-09-16 23:22:48)
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