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 > 鱗歌 さんの口コミ一覧。107ページ目
鱗歌さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 3881
性別 男性
年齢 53歳

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2121.  ショーン・オブ・ザ・デッド
ロメロ監督『ゾンビ』の世界を、『Mr.ビーン』並みの判断能力で乗り切っていこう、ってな趣向のナイスな作品。胸につけてしまったインクの染みが、やがて、ゾンビとの凄惨な死闘による返り血に取って代わろうと、あくまで呑気にお気楽に。でも、どうなんでしょうね。もともと、グロさと滑稽さの同居、とか、ゾンビによる人間の戯画化、とかいった要素はすでに『ゾンビ』が持っていた訳で、ということはつまり『ゾンビ』がパロディ的な作品だった訳で。それをまた今回、パロディ化してみました、と言われてもねえ。ま、とりあえず、「俺達は『ゾンビ』が大好きなんだ~」、ということは、よくわかりました。
[DVD(字幕)] 7点(2010-02-24 23:26:01)
2122.  怪獣島の決戦 ゴジラの息子 《ネタバレ》 
試しにウチの娘に見せてみたら、意外に喜んでた! わが子ながら、見る目がある(いや、無いのかな。笑)。ここは南の島、ゾルゲル島(←島の名前くらい、ちゃんと考えろよなあ。豆乳はゾル、豆腐はゲル。ってか)。そこでは日本の研究チームが、食糧問題を解決すべく、「シャーベット計画」が進められていた(何がしたいのかも、何故こんな辺鄙な場所でやっているのかも、問わないことにする)。しかし実験は失敗、もともと、島には巨大カマキリが生息していたのだが、実験の影響でさらに巨大化、怪獣カマキラスとなってしまう(島中のカマキリが巨大化したら大変なことになりそうだけど、意外に数が少ない)。巨大カマキリどもは、何を思ったか、突然地面を掘り返し始め、すると地中から現れたのは何と巨大なタマゴ。いったい中から何が出てくるのか。ウチの子もワクワクしながら見ていると、何と、中から出てきたのは、ガチャピンを気色悪くしたような顔の、ゴジラの幼虫でしたとさ。このショボさ。うちの子もさすがに呆れるかと思いきや、このあたりから映画にのめりこんでいく。それでいいのか。でも確かに、面白いっちゃあ、面白い。ミニラをカマキラスどもが理不尽にもいじめていると、親ゴジラが来てカマキラスを一喝。その後、親ゴジラの熱血指導により、熱線の吐き方をマスターしたミニラは、カマキラスに仕返しをしようとするのだけど、返り討ちに。とまあ、とにかく人間的で、ほほえましいことこの上ない。さらには、ゾルゲル等に住む巨大クモ:クモンガまでもが目を覚まし、怪獣たちが決戦を繰り広げる展開。このあたり、「宇宙人の侵略」みたいなオソロシゲなものではなく、あくまで地球の怪獣同士のノンビリした対決、安心感もありますし、またカマキラスやクモンガの動きもなかなか見事なもので、伝説のカルト芸人“テント”のネタ「クモの対決」を思い起こさせるものがあります。ウェッウェッ。そしてラストの、雪の中で抱き合うゴジラとミニラの、哀愁漂う姿。巨大なもの同士であるがゆえに、その身を寄せ合う姿は印象的、これは名シーンですね。うん、いい映画じゃないですか。
[DVD(邦画)] 7点(2010-02-24 22:47:13)(笑:1票)
2123.  ゴースト・オブ・マーズ
要塞警察とかザ・フォッグとか物体Xとかを混ぜ合わせて、変な映画を作ってみました、ってな感じの作品。火星にオバケがいて、オバケに憑依された人は(ヘヴィメタ化して?)他の人間に襲いかかる、というSFホラーアクション映画。何つうか、その、どっかのスタジオに適当にセット組んで、ひっそりと、誰にも邪魔されずに好きな映画を撮ってやろう、みたいなノリ。うん、実際、誰も止める人がいなかったみたいですね。これが「芸術」かと言わればよくわかりませんが、「骨董」には成り得るんじゃないですかね、そのうち。しっかし、ナターシャ・ヘンストリッジが「カクカクシカジカでした」と証言するシーンを観ていると、「ああ、もしカート・ラッセルがこの役を演じてたら、飄々といい味出してたのでは」と思い、はたまた「このアイス・キューブの役もカート・ラッセルが演じてたらカッチョよくキメてくれそうだなあ」なんて思う。カート・ラッセルは、一人では足りない。つくづく、貴重な役者だよなあ、と思えてきます。
[DVD(字幕)] 7点(2010-02-18 00:07:29)(笑:1票)
2124.  ダーティ・メリー/クレイジー・ラリー
この映画、『バニシング・ポイント』なんかと比べて、どこが違うかというと、ハテ、どこが違うんでしょうね(笑)。こちらの方が、なーんだかおんなじような場所をグルグル走りまわってるだけのような感じがして、いささか小粒な印象は受けます。だけど、男女3人の逃走劇、ってのが本作の魅力ですね。ほとんど壊れかけのような3人。彼らの関係を描く場面と、カーチェイスの場面とが繰り返され、言わば2つの主題からなる変奏曲のようなもの。そしてカーチェイスは必ず「車に乗ってた人は無事でした」と確認されて終わる、これはお約束ですね。中でもヘリコプターとの無謀なチェイスは度肝を抜かれます、ターミネーター2にも引けを取りません。さらにはあの、強烈な印象を残すラストシーン。でも全体的には・・・ピーター・フォンダ繋がりで言うと、『悪魔の追跡』の方が、(何でここでカーチェイスが?という理不尽さも含めて)インパクトがありましたかね。
[DVD(字幕)] 7点(2010-02-15 20:43:44)
2125.  シン・シティ
過激な残酷描写。オムニバス形式というお手軽さ。ついでに、各エピソードが関係し合うというお楽しみなんぞもあったりして、まあ、面白くは観られます、まさにあっという間。しかし、妙な映画でもあります。アクション、暴力をこれだけ盛り込みながら、画面上に不思議な静寂が漂っています。なんとなく、映像が「動いていない」という感じ。もしかして、コミック=「静止画」の雰囲気を再現しようとでもしているんですかね。映像の推進力の欠如、そこが面白くない点でもあるし、また一方ではツマランとムゲに切り捨ててしまいたくもない、ただただ奇妙な感覚。明らかに必要以上に流れる主人公たちの単調な独白も、かえって、静けさを強めるものになってます。うーむ。何のための映画化なんですかね。そりゃまあ、「人間が演じる」という生々しさ、これは確かにありますけどね。執拗に描かれる過剰な暴力は、自傷行為と表裏一体のもの。自意識の客体化。ロマンティシズムとは自虐性のことナリ。そりゃそうなんだけどさあ。そういう目で見ると、この作品、自らを「飾り過ぎ」ですね。本当の生々しさに欠けますね。あくまでマンガ、ですね。
[DVD(字幕)] 7点(2010-01-25 22:38:22)(良:1票)
2126.  マックス・ペイン 《ネタバレ》 
刑事ものらしいのに、オカルトっぽく映画は開始され、「おいおい、ちゃんとツジツマ合うんだろうねえ」と思いつつ観ていたら、“それなりにツジツマ合わせてはみるけど、適当でいいよね”みたいな展開で、少しうれしくなりました。はいはい、また軍の秘密研究ですか。要するにフライングキラーとかと同じですね。中盤、絶対絶命のピンチに陥る主人公。悪人どもは彼を海に投げ込み、始末しようとする。しかし、ヤク中の上の溺死と見せかけるため、と称して、決定的証拠品となりかねない薬を主人公のポケットに入れちゃう悪人ども。それでいいのか? しかも主人公は危機一髪、脱出し自分から海に飛び込んで逃亡するが、「ほっとけ、どうせ凍死する」。そんなアバウトでいいのか? いいんです!! クライマックスは予想通りの展開、お楽しみの展開が待っていますからね~。上記お膳立てがあってこその、この銃撃戦、この盛り上がり。自己目的化してしまった意味不明のスローモーションなんかも、意外に楽しかったりします。という、何だか大味な映画のようですけれども、その一方では、「雪」を隠し味のように演出に使ってみたりするのも、ちょっと好感が持てます(道端の汚れた残雪など、結構、雰囲気出てますよね)。
[DVD(字幕)] 7点(2010-01-23 04:52:10)
2127.  駿河遊侠伝 賭場荒し
勝新演じる清水の次郎長、いやあ、ワルそうですなあ。まさに、無鉄砲なチンピラ。物語は、まあ、どうということの無いエピソードがいくつか、といった感じですが、勝新の傍若無人ぶりが、何とも頼もしい。クライマックスの決闘の場面、カメラもすごいけど、天知茂を逃がすときの“俺は不死身だから”というセリフもすごい。無茶苦茶だけど、説得力があります。ところでこの映画、バクチのシーンなど、一部を除いたら、ほとんどロケ撮影ですよね。大映の時代モノは、ロケがとても良い(キッパリ)。観客の好みの変化もあるにせよ、やっぱり、こういう撮影がだんだんできなくなってきた時点で、“時代劇”は終わっちゃったんだろうね。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2010-01-20 23:13:23)
2128.  ギャングスター(2006)
どうも「テレビドラマの総集編」みたいな感じ。NHK大河ドラマを、本放送を一度も観ないで年末の総集編だけを観てしまった、そんな感じですね。ひとつには、ビデオ作品だもんで映像の印象がすでにテレビっぽいんですけど、それだけじゃなくて。90分弱と、とっても短いのに、登場人物出てくるわ出てくるわ(正直、ついていけない。映画の展開も速過ぎ)。しかもヴァル・キルマーだとかガブリエル・バーンだとかいう、一応はスターと言えなくもない俳優が、まるで「この日だけだったら空いてるから、出演OKよ」と言わんばかりのチョイ役で出てくるし。ちなみに主演は、ミック・ロッシとかいうヒトで、脚本にも名を連ねてます。短い映画の中にひしめくチョイ役の俳優たちに囲まれ、主人公が一番貫禄が無い(笑)。しかしそれだけに、しがないチンピラの生きざま、みたいなものが、よく滲み出ていたのではないでしょうか。あとは、もう少し、物語をじっくりと描いてもらえれば・・・
[DVD(字幕)] 7点(2010-01-20 22:57:38)
2129.  フルスピード
邦題は『フルスピード』だけど、古き良き街並みの中をクネクネトロトロ走り回るようなタイプのカーチェイス作品でして。全然フルスピード出してないのです。しかもカーチェイスものとしては、クラッシュシーンが少なくて、ちとさびしい。では、どうして邦題が「フルスピード」なのか、と申しますと・・・要するにあのヒット作『スピード』と、設定が似てなくもないので、例によって一応、まぎらわしいタイトルをつけておこうかな、ってなところでしょうか(三流作品の宿命ですな)。どこが『スピード』に似てるかというと、主人公たちの乗った車、そこには実は爆弾が仕掛けられており、カーナビを通して犯人が指示する通りに走らなかったり、シートから腰を浮かそうとすると、自動的に爆弾が爆発!・・・と言いたいところだけど、本作の場合、爆破システムは自動ではなく手動なのでした、ハイお粗末さま。上記の条件に加え、さらに犯人の気が向いて爆破ボタンを押したら、ようやく爆発する、というのが、何とも緊張感に欠けるところ。という訳で、かなり小粒な作品ではありますが、しかししかし。物語の展開が、基本を押さえているというか(あるいは古臭いというか?)、なかなかツボを押さえているのです。単なる身代金目的と思いきや、裏には裏のある、意外な展開(まあ、そこそこに、ですが)。そこに絡んでくる他の登場人物たちもいい味出してて、主人公を助け真相を暴こうとする友人は、足が不自由で車椅子、ってのがまさにサスペンスの王道。警察はというと、例によってポンコツ警部が登場し、事態を解決しようとしているのやら、混乱させようとしているのやら。この作品、全体的に見れば、「ご都合主義」「爆弾犯の意図ワケワカラン」「ツメの甘い作品」と言う人、そりゃまあ多いでしょうよ。うん、認めますよ。でもね。こういう懐かしい味わいの楽しい作品、今どき、結構貴重じゃないかなあ、とも思うんですよ。
[DVD(字幕)] 7点(2010-01-20 22:14:52)
2130.  ノーカントリー 《ネタバレ》 
麻薬取引の大金をまんまとせしめた、通りがかりのオッチャン。彼の逃避行、そして彼を追う血も涙もない殺人鬼との対決、これらが本作のテーマ、であるかのように、一見、なっておりますが・・・。確かに前半は、映画らしい撮影技術を駆使しつつ、上記の路線で映画を盛り上げていき、中盤の対決シーンなどは、大いに盛り上がります。しかし、後半に至ると、一気に、映画の“解体”が起こります。明らかに故意の失速。うーむ。前半を我々が十分楽しんだことを見透かした上での、これまた随分イヤミな映画じゃあ、ないですか。主人公のオッチャンは、ベトナム帰りという設定。死体の山を見ても冷静、武器を拾っては着々と武装する。テントのポールとハンガーで即席のマジックハンドを作るあたりなど、まさに映画的な「ベトナム帰りのヒーロー」。当然、銃弾を浴びて流血しても決して大騒ぎなどせず、ひたすら逃避行のサバイバルを演じてみせます。彼をとりまく世界もひたすら映画的で、彼を追う殺人鬼の超人ぶり、事態を追跡する初老の保安官(←西部劇的)、そしてギャングの抗争と、死体の山。そういえば、点々と横たわる死体の中に犬の射殺体が混じっているのを見て「犬まで撃つとはヒドイ」というセリフが入るシーンがあったけど、別のシーンでは、我らが主人公も、自分を追いかける犬に容赦なく銃弾を浴びせていたんだっけか。主人公の、この冷徹さと、殺人鬼の冷血さとぶつかり合う、というのがいかにも映画っぽいオモシロさなんですが、だがしかし。映画がラストに向かうに連れ、この路線から軌道がズレ始めます。いかにも映画的な登場人物であった、ヒーロー、保安官、そして殺人鬼までもが、ひとりまたひとりと、映画から退場していく、これが本作の後半過程。確かに殺人鬼氏は、斃されることなく社会の中に紛れこむことで、いずれ復活するのかも知れない、何しろ銃弾を自分でホジリ出すくらいだから、複雑骨折だって自分で治しちゃうかも知れない、という含みもあるのかも知れません。だけど、お得意の殺人ではなく、金を払うことで生き延びようとした時点で(コレは主人公が映画の中盤で一度やって見せたコトの二番煎じでもあります)、ああ、この殺人鬼も、もう終わったな、と。という訳でこの映画、楽しんで観た分、後半の壊れぶりが、何だかイヤミだったなあ、と、後味の悪い部分もありました。
[DVD(字幕)] 7点(2010-01-10 05:55:22)
2131.  インクレディブル・ハルク(2008)
印象的な長廻しによって始まる、クライマックスのパニックシーンが、いいんだなあ。そうそう、こういうのが観たかったのよ、ワカッてるねえ、とうれしくなっちゃう。街のど真ん中でモンスターが暴れまわる、もうこれだけでワクワクしちゃうんだけど、ひょいと自動車をはねのけて見せる怪力ぶり(そしてその何気なさ)が、また楽しい。この手の映画、CGなのか実写なのか、もはや区別がつきかねるんだけど、少なくともこういった場面では、実写(だよね?多分)による破壊シーンで、しっかりと質感を感じさせてくれる。また、コケオドシのドアップばかりではなく、時にはモンスターをロングで遠方に小さく捉えて見せることで、これはこれでちょっとリアルなスケール感も生まれる。いやはやなかなかカッチョよいバトルシーンでありました(うれしくなったので、子供を呼んで、このシーンだけ見せてみた。反応は・・・聞かないで下さい、とほほ)。全体的には、雑な場面とか、独り合点のワケワカラン場面とかもあるんだけど、その辺は多少目をつぶるということで。
[ブルーレイ(字幕)] 7点(2010-01-04 16:37:03)(良:1票)
2132.  ビヨンド
サンゲリアなんて作品はまだノンビリのほほんとした感じがあるんですけど、こちらの作品は、一応、ガンバって陰惨な雰囲気に仕上げております。オカルトとスプラッタの見事な融合! しかしこの表現は、美味しいケーキを誉めるのに「クリームとスポンジの見事な融合!」と言うようなもんであって、そりゃもともと不可分だろ、と。そこが融合してなきゃそもそもケーキじゃ無かろう、と。それに、オカルト映画とはすなわち、「イマイチ内容が要領を得ないホラー映画」のことを指してたりする訳で、本作も、まあ、よくわかりません、ハイ。ただ、残酷描写は結構エスカレートしております。というか、だいぶ自信もってやってますね。ちょっとやり過ぎで、思わず笑ってしまったりもするのですが(クモの襲撃シーン、しつこ過ぎませんか?)。本作の注目点はむしろ、音の使い方、ですかね。かすかな音によってかえって不気味な静寂感を出したり、不快なノイズのような効果音を多用したりと、ヤな雰囲気がなかなかよく出ているんじゃないでしょうか。
[DVD(字幕)] 7点(2010-01-04 07:49:39)
2133.  サンゲリア
国破れてサンゲリア、ゾンビもミミズも呼んダリア、みんな仲良く飲んダリア。と私も一応、言っておこう。さて、グロ映画の代表みたいに言われている本作ですけれども、いやこれがどうして、むしろ、なかなかの映像美が目を引きますね。冒頭、秘境の世界から都会に漂着する謎の船(ちょっと“ドラキュラ”の設定を思い起こさせる)、そして船上での謎の警官殺害事件。これが、主人公たちと我々を、秘境の世界へとおびき寄せる。秘境で待ち受けるは、ゾンビと鮫の死闘、あるいは眼球突き刺しなどの、常人の理解を超えるヘンテコな演出の数々。これだけでもこの映画を珍品化させるのに十分だけど、あくまでゾンビ大量出現は後半のお楽しみ、と、ここでは抑えた演出で、南の島の素朴な感じもよく出ております。後半は、待ってましたとばかり、土中からキタナらしい腐敗ゾンビが続々登場。と言っても、これもあくまで明るい陽光のもと、ますます素朴な美しさもあったりします。しかし、ゾンビたちを包む乾いた風と砂埃には、マカロニのニオイが漂い始め、ついにクライマックスには、銃と火炎ビンで武装した主人公たちと、ゾンビたちとの全面対決へ。まさにマカロニ全開、結構、シビれます。火炎ビンで炎上する建物、と言ってもまだ全然燃えていないくせに、上からは屋根材がバラバラと落ちてきて、危機感を演出。その落ち方がこれまたコンスタントで、いかにもスタッフが上から落としてます、ってな感じなのが、素朴でイイですね。ラストはまた都会に戻り、「無許可撮影です」ってのを隠すどころかむしろ全面に押し出したような、あの有名なラストシーンへ。本作、子供の頃は「観てはイケナイ映画」のように思ってたもんですが、いやあ、ちゃんとした映画じゃないですか。ところで、ゾンビに襲われた鮫は、やっぱりゾンビ化するんですかね?この路線でもぜひ一本。
[DVD(字幕)] 7点(2009-12-31 11:21:04)(良:1票)
2134.  荒野の1ドル銀貨
そりゃまあ、完成度が高いか低いかと聞かれれば、高くは無いのだけれども、波乱万丈、危機また危機で飽きさせない娯楽作品として観れば、完成度が高いか低いかと聞かれれば、決して低くは無いだろう(だからと言って高くもないだろう)、という、いかにもマカロニらしいマカロニウェスタン。わかりやす過ぎるBGMが、映画を盛り上げるとともに、映画を安っぽく見せてしまうのだけど、ここまで音楽の使い方がわかりやすいと、何かミュージカル映画でも見ている気分になって、意外に悪い気はしない。そしてこの映画、何と言っても伏線の張り方が上手い、上手過ぎる。ほとんど反則。ここまで上手いと妙な感動を呼んでしまう。これが、この映画のポイント。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2009-12-06 23:00:28)
2135.  バンコック・デンジャラス
『グラン・トリノ』と『タクシードライバー』と『季節の中で』を掛け合わせたような作品。そんな掛け算できるかい。主人公のヒットマンを演じているのは、これは一体どこのオバチャンか、と思ったら、ニコラス・ケイジでありました。観た人は皆、そう感じるはずなので、改めて言うのもどうかと思いつつ、「ケイジさん、あなた、変です」。前から変だったけど。その彼のおばちゃんヘアばかりが原因でもないのだけど、どうもこの映画、絵ヅラが悪い。このザラザラ感は、狙ったものなんだろうけど、映画を通じて感じられる、全体的な“素人クサさ”が、どうにも気になって、すっきりしません。だけれども。そこに何やら、懐かしさ、みたいなものも感じられたりして。アメリカ映画に日本の光景が登場しても、あまり日本っぽく見えなかったりするのだけど、この映画に出てくる光景は、明らかに日本じゃないのに、奇妙に日本っぽい。どこか邦画っぽいニオイがあるんですね。そして、スマートじゃなくてもエネルギーがある。この妙な“懐かしさ”も、どうやらそこから来るらしい。という感じで、いかにも「出所不明」な、得体の知れない感覚、それが魅力。そういえば、主人公のオバチャン、じゃなかったヒットマンも、いかにも出所不明、過去不明、正体不明。達観したように、人生に倦んだように、この物語に突然現れ、わざわざ自分であれこれシガラミを作って、映画が、物語が、自ら動き始める。何か、イイですね。
[DVD(字幕)] 7点(2009-12-05 09:03:54)
2136.  ダイアリー・オブ・ザ・デッド
ロメロは何故ここまでゾンビにこだわるのか?それはやはり、ゾンビというキャラの持つ、アナーキーさ・無軌道ぶり・ヤサグレ感・どこか漂う哀愁・・・。映画にいくらメッセージ性を込めても、ゾンビを登場させる限り、映画を支配するのは終末感覚であり、諦念であり、だからこそ、メッセンジャーとしてのロメロではなく、映画作家としてのロメロが活き活きとしてくるのではないか、と。ヘナチョコサスペンス『URAMI』は、やはりテーマ性が目立ち過ぎた。やはり、オブザデッド・シリーズこそが本領・・・と言う意味では、本作って、どうなんだ? テーマ性とゾンビ性(そんな言葉があるのか?)が真っ向からぶつかり合い、最後はテーマがゾンビを蹂躙した挙句に「ゾンビが血の涙を流して見せる」という問題作、それがこの『ダイアリー~』。いまや“映像”とは、命と魂をかけたプロによって提供されるものではなく、無数のアマチュアたちによって、まるで自然発生的とも言うような形で日々作りだされるもの。ネットを飛び交う出所不明の映像の数々(無論、映像に限ったことではない。この私の駄文も、その類のものである。自戒)。ひたすら、実感を伴わぬ空疎な刺激が求められ、たとえ人の死であっても、映像となった途端、それは娯楽となり、商品にすらなる。死者は好奇の目にさらされ、まるで本作のゾンビたちのように、「死んだ者をもう一度殺す」という扱いを受けることになる・・・。ところで、本作における、フェイクドキュメンタリーの手法って、本作のテーマを描くにあたっての、確かにひとつの選択ではあろうけど、でも、本当に有効であったか? あくまで映画作品たりえようとし、映画らしい技術を持ち込んでしまった結果、浮き上がってくるのは“フェイク”の部分、すなわち“ウソ”である。“ウソ”を積み上げることで“ホント”を作り上げるのが映画であったハズ、それが本作では、“ホント”に成り切れなかった“小ウソ”が知らず知らずに積み重なって“大ウソ”になっただけ、で終わってしまった気が。割り切りの足りなさ。『クローバーフィールド』は映画から逸脱し、映画作品たりえなかったことで、ひとつの完成に達した。本作は・・・割り切りが足りず、でもそうであるが故に、映画作品たりえているのもまた、事実か。
[DVD(字幕)] 7点(2009-11-22 08:47:48)
2137.  チャイニーズ・ゴースト・ストーリー
多少ギクシャクしてようと、敢えてコマ撮りなんかにも挑戦してみるその意欲たるや良し、なかなかにご機嫌な香港オバケ映画。死霊のはらわたシリーズに影響受けつつも、逆にあちらのシリーズに影響を与えてる気もしないでもなく。本作、何とも慌ただしい内容の映画でして、1時間半ちょっとの尺で、しかも無意味に回想シーンを織り交ぜているのに、モーレツにモリダクサンな印象を受けます。それは何故かというに、「あっあぶない!」「と思ったら助かった」的なドタバタのオンパレードで、いわば“危機一髪小ネタ集”とでも言うべき装い。観てる間はボーッと楽しめて、観終わったらあなたのハートには何も残さないこと請け合い。それにしても際立つのは、ジョイ・ウオンの美しさ、ではなくて、悪の女王・ロウロウ様の魅力。あの、何ともいえぬ野太い感じが、てっきりオカマさんかと。攻撃する時の姿は、ちょっとビオランテっぽい。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2009-11-15 09:15:58)
2138.  キング・アーサー(2004)
キングシーサーなら知ってるけど、キングアーサーってのはあまり馴染みがないもんで、前半は、へー、ふむふむ、で、だからどうなのよ、ってな感じだったのですが(要するに、やや、右から左に抜ける感じ)、後半になると、これでもかとノリノリの時代劇が展開。思わせぶりな煙モクモクの中、さっそうと現れるアーサー、そして繰り広げられるチャンバラ。おーこれは確かに万国共通のオモシロさ。しかし、何でもかんでもそういうノリでいいのかブラッカイマー、と、小声で言っておく。勿論、嫌いではないので、あんまり大声では言わない。他の騎士たちとの友情が感動を呼び涙を誘う。とは言っても本当にこんなので泣く人はいない訳で、だけれども、他人に紹介する時はやっぱり、「この映画、泣けるぜぇ」と言ってしまう(わかりやすいので、つい)。そういうタイプの作品。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2009-11-03 15:32:27)
2139.  バイオハザードII アポカリプス
背中に銃を背負ったミラジョヴォの雄姿は、クノイチそのもの。まさにハリウッド版“由美かおる”である。だからこそ、最後のつけ足しみたいな入浴シーン(?)にも意味があるのだ。映画前半で急ぐようにゾンビとの戦いを描いて、ああこりゃ映画後半は物語がアサッテの方向にむかいそうだなあ、と思ってたら案の定、シアサッテの方向に向かい、コマンドーゾンビなどで盛り上げようとするも、まあ、普通にテレビゲーム的だよなあ、との印象(これでいいんだったら、何作でも作れそう)。ただ、ヘリからの攻撃を受けながら駆け抜けていくヒロインの姿がめっちゃカッチョよかったので、満足。
[ブルーレイ(字幕)] 7点(2009-11-03 08:59:59)
2140.  トロイ(2004)
「CG足してド派手に盛り上げといてよ」「とは確かに言ったけど、こりゃ幾らなんでも足し過ぎ。多すぎだあ」「でも、まあ、いいや」的スペクタクル。でも、意外に先頭シーンに違和感が無く、マスゲームとしてのスペクタクル感は十分堪能できます。あと、“人気俳優:筋肉見せっこ対決”もなかなかのもの。ま、それだけの映画と言われれば、反論しませんが(反論できませんが)。肝心の「トロイの木馬」が、最後のつけ足しみたいになっちゃってるのもオドロキ。おかげでアキレスの行動基準が理解不能。いやはや、ペーターゼン監督も、この作品と、『ポセイドン』とを考え合わせると、何か、悟ってはイケナイものを悟っちゃったんでは無かろうか、と、少々不安を感じないでもないのですが、一方では、この割り切りぶりに楽しみな部分もあったりするのでした。
[DVD(字幕)] 7点(2009-11-03 08:05:57)
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