201. チェ・ゲバラ&カストロ
まず最初に注意すべきは『ゲバラ&カストロ』ではなく、原題を見ても分かる通り、はっきりとフィデル・カストロの映画であるということ。 そして、キューバを圧制国家と名指しするアメリカが制作しているだけあり、「キューバ革命は失敗だった」という事を、殊更に強調したがる内容になっている。 チェ・ゲバラの扱いにしても、やたらと冷酷な人間として描かれ、未だ世界中で高い人気を誇る彼の印象を、悪くしよう悪くしようと努めている意図が見え見えである。 フィデル・カストロが独裁者に堕してしまった事に疑いの余地はないが、だからといって彼らの行った革命が全くの無駄であったかといえば、正しかった部分も沢山あるわけで。 少なくとも、その成否をアメリカが勝手に判断して、こうした映画を作るべきではない。 フィデルは晩節を迎え、経済も破綻し、自由経済に移行しつつあるキューバを、「それ見たことか」と見下し、嘲笑しているアメリカ人の姿が、この映画の奧には見え隠れしている。 そういった意味で、アメリカの性根の悪さを見るには格好の作品。 ちなみに、チェを演じたガエル・ガルシア・ベルナルは、この映画を評して「間違いなく、自分のキャリアで最大の汚点になるよ」と公言している。 じゃあ出るなよ、と言いたくもなるが。 [DVD(字幕)] 5点(2005-09-08 03:28:10)(良:1票) |
202. アバウト・シュミット
何ていうかさ・・・映画に現実ばっかり持ち込まれても困っちゃうんですよね。こんなしょぼくれたオヤジの、しょぼくれた現実を連綿と見せられても・・・。これがソコソコの評価を得ているのは、ひとえにニコルソンをはじめとする俳優陣の演技によるところが大きいと思う。何か最後にカタルシスが待っていると思ってたから最後まで見れたけど、あの絵だけじゃ・・・ささやか過ぎるし。やっぱり「映画っていいもんですねぇ~」って言いたいじゃないの。 5点(2004-11-13 08:18:12) |
203. GIRLS★GIRLS
清々しいまでの頭の悪さだけど、ドイツ語の語感がなんとなく、この映画の馬鹿っぽさに一役買っている、ような気がする。下ネタ全開の青春映画だけど、同系統のアメリカ映画みたいに「うっ」となるような下品さがないのは良かった。やっぱりそこがお国柄の違いなんだろうか。 5点(2003-12-04 21:34:15) |
204. ブロークンハーツ・クラブ
内容をよく読まずにジャケ借りしたが、まさかゲイしか出てこない映画だとは思わなかった。コメディタッチで、話自体もなかなか面白いんだけど、男同士のディープな接吻とかが・・・画面から目を背けた回数は史上最多。しかし、お好きな方にはたまらないかと。 5点(2003-11-17 19:54:37) |
205. 機動警察パトレイバー2 the Movie
評価が高かったので期待せずに何気なく借りてみたら、思っていたより内容が濃かったのが驚き。パトレイバーも殆ど出てこなかったし。この間見た「宣戦布告」より余程考えさせるものがあった。日本のアニメはやっぱり凄いなあと感心しつつ「難しいテーマを、難しいまま描いて、難しい映画にしてしまう」という、日本の映画人の悪癖(と、個人的には思っている)をバッチリ見せ付けられた映画でもあった。この悪癖が、邦画の低迷に繋がっていると個人的には思う。 5点(2003-10-23 19:10:44) |
206. 月光の夏
明日特攻に赴く音大出身の青年が、最後の思い出に小学校の体育館でベートーベンのピアノソナタ「月光」を弾く。これだけで涙腺がゆるむ。鬼気迫る第三楽章では、もう涙ボロボロ。最初の15分でこれ。しかし、そこがピーク。こっからが死ぬほど面白くない。変にドキュメンタリータッチなのが謎。15分で涙ボロボロ、後は爆睡という、よく分からない映画。でも必ず泣きます。 5点(2003-10-15 01:45:02) |
207. レッド・ツェッペリン/狂熱のライブ
映画として公開したから映画だ!!「天国への階段」でのジミー・ペイジが涙出るほどカッコイイです。「幻惑されて」のソロでのジミー・ペイジがションベンちびるほどカッコイイです。「貴方を愛し続けて」でのジミー・ペイジが鼻血吹くほどカッコイイです。ZEPのロゴ入りジェット機に乗って颯爽と帰っていくジミー・ペイジがゲロ吐くほどカッコイイです。まだ10代ですが、ジミー・ペイジは僕の神様です。でも僕はヴォーカリストです。そして、やっぱり映画ではないと思います・・・。 5点(2003-10-06 05:07:29) |
208. ライムライト
彼の他の映画みたいに世の中に対する怒り、警鐘ではなく、チャップリン自身の私情がかなり入ってる。それがちょっとウェッティ過ぎるかな・・・笑えるものも笑えない感じの映画。そして、これを観て泣いていいものかどうかも、ちょっと分からない。良い映画ではあるんだけど・・・。 5点(2003-09-30 04:09:05) |
209. ミュージック・オブ・ハート
なんか先生がひたすらヒステリックでさ・・・子供達の(実子も含め)信頼を得るに足る「何か」が全然見えてこなかったよ。なんか時制もよく分かんなかったし。まあ実話だって事で、いい話だし、5点くらい付けとこう。ところでグロリア・エステファンは何しに出てきてたのかな?どうせならエンディングテーマ歌えばよかったのに。 5点(2003-09-06 04:09:51)(良:1票) |
210. ミスター・ベースボール
野球ってだけで2点くらい点数上乗せしてるから。野球シーンは少ないし、ストーリーはメチャクチャだし、高倉健が英語喋ってるし・・・まあ、日本の野球がバカにされてるのは仕方ない。まだ日本人が誰もメジャーに行ってなかった頃に、たまにメジャーを見る機会があると「凄い、なんだコレ」って子供心に思ったもの。この時代にメジャーでまともに通用したのは野茂を除けば秋山くらいなもんだろう。まあ、それにしたって日本のピッチャーが全員サイドスローなのはどうかと。メジャーに比べて多かったことは多かったんだけど。「日本」がバカにされている度合いは他の映画に比べればマシな方だと思う。そこだけは好感が持てた。 5点(2003-08-06 11:56:45) |
211. 踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!
《ネタバレ》 ファンでもないのにプレミアムシートで見てしまった・・・ゴメンナサイ。「ドラマ見てれば凄く面白いんだろうな」という印象。ドラマ見てなかったんで、散りばめられた小ネタというのがよく分からなかったんです。笑えたのは室井さんが「かまだ」と言う所くらいでした。良質な映画だと思うけど、日本のエンターテイメントは、周防作品みたいな地に足をつけたものの方が個人的には好き。 5点(2003-07-31 23:48:59) |
212. 戦場のピアニスト
んー・・・匿ってもらう、逃げる、匿ってもらう、逃げる、の繰り返しで、今ひとつドーンとくるものがなかった。実話として面白いのはナチスの将校に助けられた話くらいで、後は大戦中の東欧にならどこにでも転がっていた話だと思うし、今まで何度も語られてきたものだと思う。悪い映画ではないと思うけど、カンヌでグランプリ取るほどの映画かというと・・・同じ戦争ものでカンヌのグランプリなら「鬼が来た!」の方が良い。 5点(2003-06-02 21:50:21) |
213. ロッタちゃん はじめてのおつかい
心はなごむ。でも、それだけ。 5点(2003-01-21 16:29:30) |
214. ラッシュアワー
アウェイで力を出しきらんかったんかも知らないけど、ジャッキーの衰えがちょっと目立った。というより、アクションに派手さがない。クリス・タッカーは、あの喋りが嫌いな人は邪魔かも知れないけど、個人的には好きなので、可。なんでもいいけど、バスでチャイニーズシアターを観光をしていた日本人の描写。もうああいうのはヤメてくれよ。いねーよ、あんなの。 5点(2003-01-03 00:45:27) |
215. 太陽の帝国(1987)
「いと高き御方様」が戦争という時代のせいで「ずる賢いガキ」に変貌してしまったことそれ自体は哀しい。しかし前者も後者もどっちにしろ見ててムカつく。少年の成長か、反戦か、飛行機への憧れか、親に会いたい気持ちか、話のポイントが絞れてないのもマイナス。良かったと思うのはジムと飛行隊員が敬礼するところと、原爆の閃光のところ。「神が写真を撮った」瞬間800km先では人類史上最も悲惨な光景が広がっていたことを知った時、ジムはどんな思いだろうか。 5点(2002-12-09 14:52:38) |
216. 隣のヒットマン
びみょー・・・なんかコメディとしてもサスペンスとしても中途半端。ブルース・ウィリスもなんかプロに見えないし。全く面白くないかというと、いやそんなことはないよ、って感じなんだけど、どこが面白い?って訊かれると「?」。とりあえず、「そういえばモントリオールはフランス語圏だった」と思い出させてくれる。 5点(2002-12-09 11:12:35) |
217. 座頭市と用心棒
「座頭市」の監督が撮ったんだからしょうがないんだけど、かなり座頭市寄りに体重がかかってる。「座頭市」見た事ないんで。用心棒の活躍が見たかったのにこんなの三十郎じゃねえ!(三十郎だとは一言も言ってないけど)黒澤明の三十郎は、弱きを助けるボランティア精神で人を斬りまくってたのが、この映画では完全に私利私欲のために凶行を働く。酒を飲んで女の事で泣くのもダメ(ちょっとカワイイと思わんでもないけど)。何か「ハンニバル」でのレクター博士に失望したのと似た感覚があった。話的には、黒澤の三十郎シリーズにある「笑い」という要素がほとんどないので、ちょっと10代が時代劇を見るには辛い。 5点(2002-11-13 01:10:31) |
218. ビーン
テレビ版の「英国風小粋なブラックジョーク」が「アメリカ的な分かりやすい笑い」に寄ってて、それが低評価の原因なのかなぁ。決してつまらない映画ではないと思うけど。でも、テレビ版の方が良いのは確か。 5点(2002-11-02 10:03:28) |
219. ラッキー・ナンバー
トラボルタはこういうドン臭い役も合ってると個人的には思う、つーか、それだけ彼の芸の幅が広がったということでしょう。この映画、ストーリー自体は大したことない所を、役者の質と役のキャラクターが救っている。特にティム・ロスに関してはもう、彼はこういう小賢しい男の役をやらせたら世界中でも右に出る者はいない。 5点(2002-10-31 17:33:52) |
220. 終わりなき夏
「世界の夏を追いかける」というテーマ以外はストーリー無し。「映画」が見たい人には辛いか。でも、サーフィンしたくなりますよ、やったことなくても。「映画」が見たい人はエンドレスサマー2をどうぞ。 5点(2002-10-31 02:44:44) |