201. BRAVE HEARTS 海猿
《ネタバレ》 製作チームが一部かぶっているのか、「(海上保安庁版)踊る大捜査線」といったテイストで、「踊る~」が好きな人はきっとこちらも楽しめるだろう。冒頭のコンテナ船救助シーンはCGとはっきりわかるものの手が込んでるのがわかるし、ジャンボジェットの巨大セットや航空会社の全面協力を得たであろう機内セットなど、妥協を排した画作りには好感がもてた。また主役の伊藤英明の隆々とした体づくりにも役者魂を感じた。海上保安庁の特殊救難隊という部署はあまり知られていないが、こういった「命がけで人を助ける公務員」には税金を払っても惜しくはないと、全然違うことを考えながら観ていました(笑) [DVD(邦画)] 6点(2013-02-17 19:32:31) |
202. ジェネラル・ルージュの凱旋
《ネタバレ》 前作は「手術」が主軸だったが、今回は病院経営の構造と「救命救急センター」が舞台になっている。竹内と阿部のコンビも定着感が出てきたし、ミステリーや笑いのペーソスもほどよくあり最後まで面白く鑑賞できたが、終わってみると後味がどうにも薄い。もし今作に殺人シークエンスがなければ、単なる病院のよくある内輪もめの範疇を出ないストーリーであることに加え、前作同様殺人犯のぶっ飛び方についていけなかったためだろう。本作も堺雅人の好演に+1点。 [地上波(邦画)] 6点(2012-10-29 16:12:26) |
203. チーム・バチスタの栄光
《ネタバレ》 原作およびドラマは見ていないが、「バチスタ」という聞き慣れない手術を中心軸にもってくるあたりに興味を感じた。狂言回し的な立ち位置である通称「愚癡外来」の冴えない医師を原作と違う女性に代えたのは映画的には正解だったと思うし、これと凸凹コンビを組む厚労省役人に阿部寛を配したのも正解だったとは思う。ただし、実際には厚労省の役人が単身乗り込んで、こんなに騒ぎを起こしたりすることはありえないし、犯人の動機などのぶっ飛び方も正直リアリティーを感じなく、逆に醒める結果になった。味のある役者陣の演技と、阿部寛のファンなので+1点。 [地上波(邦画)] 6点(2012-10-29 15:45:01) |
204. ベスト・キッド(2010)
《ネタバレ》 前作はよく覚えていないが、王道のつくりには違いない。転校生が悪ガキ(にしては強すぎだが)にいじめられるが、思いがけずカンフーの達人から手ほどきを受けることになり……と、この時点でラストまでの展開はもう決まっているわけだが、本リメイクはジャッキーが師匠であるところにワクワク感がある。雄大な中国を舞台に深遠なカンフーの精神が語られる一方、ジャッキー自身も悲しい過去を引きずる弱さをもっており、意外にも教えながら教えられる師弟関係が描かれる。主役のスミス君も異国に来て戸惑う現代アメリカ少年をよく演じており、相当鍛えたであろう肉体や身体能力もさすがである。悪ガキ一味やその師匠を徹底的に憎たらしく見せることで、ラストの爽快感を上昇させる手法はまさに王道であり、老若男女が安心して楽しめる映画である。 [地上波(吹替)] 6点(2012-09-13 10:25:49)(良:1票) |
205. 猿の惑星:創世記(ジェネシス)
あまりにも有名な「猿の惑星」の序章として、なぜ地球が猿の惑星になってしまったのかという疑問に回答を与えるストーリーに一応は納得できたが、それだけの映画ともいえた。最新のCGとモーションキャプチャー技術による自然な猿たちの演技には驚かされるが、これも逆にそれ以外はあまり印象に残らなかった。本作の主人公は人間ではなくシーザーとその仲間たちであり、どちらかというと猿達に感情移入しやすいように作られているところは寓話的ではあるが、ストーリーをいかにも現実的にした分だけSF色が薄まり、インパクトも薄くなっている。この延長線上であれば、続編は不要だろう。 [DVD(字幕)] 6点(2012-04-02 12:08:45) |
206. はやぶさ/HAYABUSA
《ネタバレ》 宇宙科学分野のニュースに疎く「はやぶさ」の存在自体を帰還した時のフィーバーで初めて知ったような自分にとっては、本作は基本的なことの説明もうまく盛り込んであり勉強になった。その意味ではドキュメンタリーチックになりがちなところを、竹内結子演じる水沢という架空の人物の成長ストーリーを絡ませることで、飽きずに観ることができた。宇宙科学オタクの描写としてはいささかステレオタイプではあったものの 、微妙な挙動の面白さなど、良く演じていたと思う。はやぶさの擬人化については賛否あるが、大気圏突入前に地球の姿を見せてあげるシーン等は素直に感動できた。日本の科学技術の素晴らしさと、「失敗という成果(だったと思う)」という考え方に勇気をもらえた作品だった。 [DVD(邦画)] 6点(2012-03-24 10:17:53) |
207. ポーラー・エクスプレス
《ネタバレ》 クリスマスに観たいと思い、イブに鑑賞。これは「アバター」でひとつの完成形をみた「モーション・キャプチャー」という手法を用いた先駆的なフルCG映画だったことに気づいた。人物描写に若干違和感があったが、本作を今の技術で制作すれば、実写とCGアニメが融合した、もっと完成度の高い作品になっていたことだろう。原作の絵本から膨らませたストーリーとのことだが、クリスマス文化の違う日本ではこれまた作品の意図が伝わりにくいのはやむを得ないだろう。最後も単なる夢オチにしないところに、余韻が残るようになっている。クリスマスソングもふんだんに流れ、クリスマス時期に家族で観るには、特に小学校低学年以下の子供と一緒なら純粋に楽しめるのではないだろうか。 [DVD(吹替)] 6点(2011-12-26 12:01:41) |
208. 太平洋の奇跡-フォックスと呼ばれた男-
《ネタバレ》 史実をベースにしているとのことだが、史実自体は一本の映画にするにはいささか盛り上がりにかけていた印象。日米のキャスト・スタッフにより、両サイドの視点からの進行は新鮮ともいえるが、要は補給もなく、民間人をかかえサイパンの山中で1年半持ちこたえた軍人たちの話、であり、ストーリーに広がりを持たせづらかったと思う。しかしキャストは炎天下、サイパンに残された日本軍を体当たりで演じており、小汚い衣装やメイクなど裏方もいい仕事をしている。敬礼や作法もしっかり考証されているのは高評価。特に竹之内豊は終盤、頬がこけ、別人に見えるほど減量し、役者魂を感じた。それゆえに最後の投降シーンは最大の見せ場だったとも言えるが、実際にあんなに元気に歌いながら行進したのだろうか。しかも軍服もなぜか急に小奇麗になっており、逆に醒めてしまった。 [DVD(邦画)] 6点(2011-09-26 12:29:12) |
209. 戦争のはらわた
第二次大戦のロシア戦線におけるドイツ軍という設定には新鮮味を感じるものの、俳優を含め、あくまでアメリカが作ったドイツ軍であり、リアリティを感じなかった。ジェームズ・コバーン演じるシュタイナーは戦場で鍛えあげられたシブいキャラではあるが、主役としては地味。映像やカット割りも今となっては前時代的な印象をぬぐえず、迫力の戦闘シーンも同じ欧州戦線を描いた「バンド・オブ・ブラザーズ」を観たあとでは、色褪せてしまう。しかし、ラストの展開は予想を裏切るものであり、戦争の正義とは、狂気とは、戦争の英雄とは、ということを考えさせるものだった。 [DVD(字幕)] 6点(2011-05-06 10:07:31) |
210. ちょんまげぷりん
《ネタバレ》 原作は未読だが、侍とプリンをくっつける発想の奇抜さにまず目を引かれる。SFファンタジーなので、細かいリアリティに関するつっこみどころは沢山あるが、この際目をつぶろう。終始ほんわかしたアットホームな雰囲気で進む中にも、ともさか演じる「ひろ子」がシングルマザーだったり、タイムスリップしてきた「安兵衛」は、実は江戸時代では就活中だったというところや、家事に関する考え方や、子供をしかる場面など、結構現代日本の社会問題をしっかり取り上げているところが好印象だった。特に、安兵衛の立ち振る舞いの丁寧さや、勤勉さなど、侍の持っていた美徳を現代の日本男性が失いつつあることを思わせつつ、ユーモアあふれる展開で最後まで安心して観られる映画だった。 [DVD(邦画)] 6点(2011-03-22 11:05:49)(良:1票) |
211. ハナミズキ
《ネタバレ》 道東在住者としては、道東を舞台にしてくれたことで評価はどうしても甘くなってしまう。 若干「北海道」や「東京」「NY」を強調した画づくりが鼻についたが、ご愛敬か。 ただ、北海道弁については、地元人としてはつっこみどころ満載で、そういう楽しみ方もある映画だった。 登場人物の誰も不幸にすることなく(北見の死もある意味で本望だったろうし)、ラストの奇跡へ話をつなげていることも含め、ストーリーについては、ラブファンタジーと割り切って観るべきだろう。 「百年続く恋」はないかもしれないが、生涯忘れない「誰かへの思い」はあってもおかしくないだろう。 多くの人が胸に大切にしまってある、純粋で、ほろ苦くも甘酸っぱい風景を思い出させてくれる作品である。 [DVD(邦画)] 6点(2011-03-14 09:47:38) |
212. アウトレイジ(2010)
《ネタバレ》 普通に楽しめた。やくざ社会の階層や、縄張りの奪い合い、義理人情と裏切り、警察とのなれ合いなど、我々が普通に想像できる世界観の中でストーリーはどんどん進んでゆくからわかりやすい。この映画の見所はそれよりも、味のある役者達の演技ぶり、そしてこちらに痛みが伝わるかようなバイオレンスシーンに尽きるだろう。特に三浦正和の若頭ぶりが魅力的だった。爽やかなイメージを覆し、大組織のナンバー2にふさわしい苦み走ったその表情は特筆ものだ。また椎名演じる水野の殺され方は印象に残る。普通あそこまで手の込んだ殺し方をする必要はないだろう。しかし本作での様々な暴力もやくざ同士の中で完結しており、全く無関係な一般人が巻き込まれてはいない。まさに「暴力のおいしさ」に魂を奪われたヤクザやその取り巻きが、終わりのない「殺しのらせん」に巻き込まれていく姿を描いたものだ。だから我々一般人が娯楽として観ていられるのかもしれない。現実のヤクザがこれほどまでに「殺しのらせん」に徹し切れたらそれはそれですごいことだが…、と思わせる映画だった。 [DVD(邦画)] 6点(2011-01-05 17:26:08) |
213. ソウ6
《ネタバレ》 ストーリー的には、前作からの伏線が回収されている点が多く、これまでの様な消化不良な印象は薄いかわりに、前作までの内容をきちんと覚えていないと伏線回収の面白さも半減するのがツライ。シチュエーションホラーというジャンルを確立した本シリーズだが、そういう観点では冒頭のゲームが印象に残る。このシリーズの見せ場である、自らの生死をゲームを通じて自分でチョイスするわけだが、もし自分だったらどういう行動をとるだろう、というイマジネーションをかき立てられる。それにしても、あまり悪くない人まで簡単に処刑されてしまっている点で、ホフマンの仕業だからにしても減点対象だ。 [DVD(字幕)] 6点(2010-08-02 10:01:33)(良:1票) |
214. 踊る大捜査線 THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ!
《ネタバレ》 場内、非常に和やかな雰囲気の中で鑑賞。コメディタッチは部分は健在で高評価。サラリーマン刑事の喜怒哀楽という路線は踏襲しつつ、おなじみの連中の「その後」が見られるのは前作からのファンには嬉しいけれど、本来人事異動の激しい警察組織を舞台に、同じキャラクターを登場させ続けるのは、無理になってきた感がある。その上で感じた点①今回は「現場に血が流れ」ない分、カタルシスも抑え気味だった。事件や主犯者などは、今の湾岸エリアを象徴するような全く新しい構図に挑戦してほしかった。おそらく第1作からのファンを意識したのだろうが、ファンが本当に見たいものは、今から未来へと向かう「踊る~」ではなかったか。②和久さんの甥なる人物を登場させているが、不必要だったように思う。どうも必要以上に和久さんの亡霊に囚われすぎている感があった。和久さんが残した手帳だけでも(かえってその方が)十分に伝わるのに。③結論としては、本作は第3作を製作する前振りのテレビ特番としての位置づけの方がしっくりくる内容だ。 [映画館(邦画)] 6点(2010-07-20 13:26:12) |
215. 2012(2009)
《ネタバレ》 終末ものが好きなので予告編で期待が高まり劇場とブルーレイで2回鑑賞。CGを多用してのリアルな災害描写はこの監督らしくスケール感もあり、見応えはあったものの、極限時における人間ドラマという点では底が浅く、感動のレベルまでは達していない。 唯一感動したのは典型的な金持ちとして描かれていた身勝手なロシア人富豪が、自分の子どもを船に放り投げて自ら落下していったシーンぐらいか。本当の意味で身勝手だったのは主人公の家族の方だったかも…。この作品は映画というより、テーマパークのアトラクションの原作としては申し分ないと思う。 [ブルーレイ(吹替)] 6点(2010-06-07 11:33:37) |
216. ウォンテッド(2008)
《ネタバレ》 ヒマつぶしに観た作品ではあったが、飽きずに観られた。ふがいない主人公が、自分の出自を知り、暗殺者に鍛えられていく流れは、丁寧に描かれており、違和感はあまり感じなかったし、ナゾの暗殺団や弾道が曲がる銃弾についてもご愛敬。この辺は深く考えると楽しめないです。いくつかのどんでん返しも良かったのではないか。こういう映画は裏や展開を読まずに、素直にアクションや展開を楽しみ、直後に忘れる位の見方がちょうど良い。 [DVD(字幕)] 6点(2009-10-14 16:35:29) |
217. ウルヴァリン:X-MEN ZERO
《ネタバレ》 X-MENは第1作のみ鑑賞。そんなに思い入れのあるシリーズではなかったが、それなりに楽しめたのは、やはりミュータント達の特異能力を見せ場としたCGアクションにあったと思う。この作品は科学的根拠を考えると途端に興ざめしそうなので、細かい詮索はしないほうが良いかもしれない。それよりウルヴァリンを演じるヒュー・ジャックマンの常に憂いを帯びた表情と、一方安息の日々を手に入れた表情の対比が上手く演じられており、自然に感情移入させられた。ケイラのくだりは鈍感な自分には全く予想できなかったため、物語に意外性も感じられ、退屈することなく最後まで見ることができた。ただ、やはり前3作とも見てからの方がより楽しめたかな。 [映画館(字幕)] 6点(2009-09-30 11:04:25)(良:1票) |
218. 16ブロック
もう少し「あと何ブロックで到着!」という緊迫感もあって良かった。アクション映画ではないにしても、そういう要素は必要。ブルース・ウィリスの敏腕警官ぶりが観られたのは良いが、いかんせんラストが凡庸なのは残念。全般的には良い映画であり、観て損したとは思わないが、映画慣れした現代っ子にはちょっと物足りないかな、ドナー監督。 [DVD(字幕)] 6点(2007-03-17 22:17:11) |
219. 容疑者 室井慎次
こんなに主役のセリフが少ない映画も珍しい。青島がいて、室井が際立つのであって、室井のキャラで主役を張るのはちょっときつかったかなという印象。警察内部の暗部を描くストーリーの骨格は悪くないのだが、「踊る~」の世界観を期待して見ると少し裏切られるかも。映画というよりは2時間ドラマかな? [映画館(字幕)] 6点(2005-09-11 11:21:52) |
220. ドーン・オブ・ザ・デッド
テレビCMを見て、怖いもの見たさで観に行ってしまいました。 ジョージ・A・ロメロのオリジナルを遠い昔に観ましたが、やはり「まわりはゾンビがうようよ、ショッピングセンターに少数の生存者」というシチュエーションはたまりませんね。 それだけで、どんな映画でも観たくなります。 観終わって映画館の屋上の駐車場に出ると、その辺からゾンビが走ってきそうで、外にもうようよいそうで怖くなってしまいました。臆病な自分にはそれなりに怖かったです。 それと、ゾンビがトラックにひかれるシーンは、超リアル! それにしてもゾンビの足の速いこと・・・。あれに追っかけられたら生きた心地しないでしょうね。映画の構成としては、主人公達の行動に不可解な点や説明不足も多く、もう一つでした。 6点(2004-06-07 15:22:32) |