2181. 告発の行方
《ネタバレ》 ジョディ・フォスターの熱演は確かに凄いのだけど、あとには何も残らない映画かな。よく誤解されていますが、この映画はレイプの教唆が裁判の焦点になっているのが特徴です。でもあくまで裁判として考えると、あの三人が有罪という評決は法律的にはちょっと立証不足じゃないかという気がします。フィクション映画ですからあのバーの客たちは胸が悪くなるほど不快に描かれていますが(特に腕にサソリのタトゥーを入れた男)、大学生の証言だけで形勢逆転するというのはちょっと乱暴すぎる展開ですよ。この映画は法廷ものにしては訴訟の細部については非常に雑な脚本なのがダメなところです。いくら裁判員制度が導入されたからと言っても、日本じゃ絶対無罪になるケースだと思います。 [DVD(字幕)] 4点(2010-12-22 23:35:15) |
2182. シャドー・メーカーズ
《ネタバレ》 原題の“Fat Man”と“Little Boy”は長崎と広島に落とされた原子爆弾のコードネームです。この映画は原爆開発プロジェクト“マンハッタン計画”を指揮したグローブ将軍とオッペンハイマー博士の確執を軸にしていますが、原爆を落とされた側としては決して愉快なお話しではありません。もっともハリウッドでもこのテーマの映画は皆無に等しく、ローランド・ジョフィの様な英国人だから撮れたとも言えるでしょう。 まずポール・ニューマンですが、コチコチの軍人ながら有能で野心に燃えるグローブス将軍を余裕で好演しています。ニューマンのガラガラ声が傲慢で頑固一徹な将軍にはピッタリですが、体型が実在のグローブス将軍より相当スリムなのはまあ眼をつぶりましょう。対するオッペンハイマー博士も、史実通り科学者らしからぬ政治手腕を持ち私生活では不倫に悩む俗っぽい人間として描かれています。でもこの二人ではそりゃニューマンの存在感の方が圧倒的で、それなのにどちらにも焦点を絞らない脚本なのでとっても散漫な映画になってしまいました。こんな撮り方では劇映画にする必要はなく、記録ドキュメンタリーとして実写を映した方が良かったぐらいです。後半では原爆を使いたくてしょうがないグローブス将軍とだんだんビビって来たオッペンハイマー博士が描かれるのですが、実験が成功したところで物語を終わらせちゃうのはちょっとずるいし結局この映画が何を訴えたかったのかも曖昧になってしまいました。ジョン・キューザックが実験直前に臨界事故で放射能を浴びてボコボコになって死ぬ科学者を演じていますが、この映画で「原子力」で死ぬのは彼だけ、この後に何十万人もの死者が出ることには触れないというのは、ほんといかがなものでしょうか。 [DVD(字幕)] 4点(2010-12-19 12:54:10) |
2183. ニルヴァーナ
《ネタバレ》 とてもマイナーな映画でありますが、たしかに『マトリックス』の世界観に影響を与えた可能性はありますね。ゲームデザイナーが自分の造ったゲームソフトの世界に入り込み、そのゲームのキャラクターとともに闘うというプロットは今の眼でみても斬新です。サイバー世界をどう表現するかがこの手の映画には大事な要素ですが、肝心なそのゲーム内ワールドが香港らしき街並みやインドの魔窟みたいなアジアの現実の世界をそのまま持ってきたのはちょっとがっかりで、『ブレードランナー』の亜流みたいです。そしてゲーム内のキャラ「ソロ」が嫌らしそうに髭を蓄えた中年のおっさんだというのも考えものです。イタリア映画だから当たり前ですが、クリストファー・ランバートが終始イタリア語を喋っているにはなんか強烈な違和感が最後までついてまわりました。 [ビデオ(字幕)] 4点(2010-12-18 11:19:12) |
2184. エドtv
《ネタバレ》 私は『トゥルーマンショー』の方が断然出来が良いと思います(というか、本作と『トゥルーマンショー』を比べてもあまり意味がないと思うんですけど)。つくづく感じたのは、ロン・ハワードは風刺の利かせ方やブラックな笑いの撮り方がほんと下手だなということですね。エド一家はホワイトトラッシュの集まりという設定なのだから、もっと彼らのダメっぷりをシュールになるぐらいにグロテスクに見せなきゃ面白くならないのでは。その分この脚本は下ネタ(と言っても大して下品ではないですが)に比重を置いた構成になっていますが、ロン・ハワードはまた下ネタも得手じゃないから全篇がなんかしまらない出来となってしまいました。デニス・ホッパーとエリザベス・ハーレィがなかなか登場しないなと思っていたら、まさか出番があれだけとは。ほとんどカメオ出演みたいでした。 [DVD(字幕)] 4点(2010-11-19 23:50:52) |
2185. 針の眼
《ネタバレ》 ここまで無造作に人を殺すスパイは観たことないと舌を巻くほど、前半はドナルド・サザーランドの冷酷ぶりは際立ってました。ところが島へ漂着してからのだらしなさも、数あるスパイ映画の中でも類を見ない豹変ぶりです。それ以上に凄いのはあの人妻で、あれじゃあ単に性欲の迸るままに行動しているとしか思えないでしょ。普通、亭主の水死体を海に浮かべたままにするか! ラスト、本土から警察がヘリコプターで救援に飛んでくるのにはがっくりさせられました(ヘリコプターは第二次大戦中はまだ実用化されていませんでした)。傑作として名高いケン・フォレットの『針の眼』の映画化としては失敗作ではないでしょうか。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2010-11-14 13:53:09) |
2186. シャフト(2000)
名曲『シャフトのテーマ』をそのまんま使ってスタイリッシュな映像と編集でリメイクすれば、普通は面白くて客が呼べる映画になるはずだったのに… サミュエル・L・ジャクソンをここまでカッコ良く映した映画はなかったと思うんだけど、シャフトのキャラ自体がうすーいし悪役二人もアホみたいで穴だらけの脚本には参りました。指摘するまでもないのですが、あのラストは映画館で観たら間違いなく「カネ返せ!」と暴れたくなったでしょう。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2010-10-12 23:23:28) |
2187. レリック
《ネタバレ》 タイトル・ロールの脚本に四人も名前が並んでいるのを見て、映画の出来はだいたい想像出来ました(笑)。まあ四人ででっち上げたに脚本にしては、ストーリーの破綻は少ない方だと思いますけど。それでもせっかくリンダ・ハントやコンスタンス・タワーズを起用しているのに、どちらも中途半端にストーリーからフェードアウトしちゃうのがホントもったいない。そもそも、怪物が登場するバックボーンが良く描けていないので盛り上がりませんよね。画面が暗いのは、出来に自信がないB級ホラー系映画に共通する特徴です。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2010-10-06 00:58:31) |
2188. スコルピオ
《ネタバレ》 バート・ランカスターとアラン・ドロンの二大スターが競演!ということで、たしか公開時にはけっこうヒットしたと記憶しています。その当時は何となく見逃がしたのですが、いま観てみると「観なくて正解」だったというのが正直な感想です。 ドロンとランカスターと言ってもランカスターの方が圧倒的に出番が多いし、彼が善玉だとばかり思ってたら二転三転して実は二重スパイでした、というストーリーなんですがサスペンスの盛り上げ方が甘いのでだらだらした印象しか残りませんでした。 ジェリー・フィールディングが担当しているとはとうてい思えない、まるでTVムービーみたいな安っぽい音楽が悲しい。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2010-09-30 20:46:53) |
2189. さらば荒野
《ネタバレ》 70年代に製作された西部劇はろくなものがないというのが私の持論のひとつですが、その中でも本作は極めつけの怪作です。 ジーン・ハックマンは『フレンチ・コネクション』でオスカー俳優になる直前ですが、彼もオスカー獲るまで苦労していたんですねえ。いくら嫉妬に狂ったとは言え、女房のキャンディス・バーゲンの股間に弾をぶち込んで殺すなんて、マカロニ・ウェスタンでも観たことない凄いシーンですよ。砂漠で三人とも死に絶えるラストは、監督の思惑では名画『情婦マノン』を彷彿させるつもりだったのでしょうが、ここまで殺伐とした詩情のかけらもないストーリー展開ではそりゃ無理ってもんですよ。 それにしてもあのスコープがついたライフルはかっちょええなあー、いかにもありそうなカタチなのが好きです。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2010-09-14 23:03:28) |
2190. 太陽の果てに青春を
《ネタバレ》 オーストラリアの伝説的英雄ネッド・ケリーの生と死を、才人トニー・リチャードソンがミック・ジャガーを起用して映画化。ネッド・ケリーのことは本作を観るまで知りませんでしたが、調べてみるとまあ大体史実に沿って撮っているみたいです。ケリーがアイルランド系住民に向かって分離独立を扇動するというのは、脚色としてはちょっとやり過ぎかと思いますが。 風貌としてミック・ジャガーはネッド・ケリーを演じるにはピッタリなのですが、ステージでの奔放なパフォーマンスのイメージとはかけ離れた真面目な演技に徹しています。トニー・リチャードソンの演出もあるのでしょうが、いかんせんミックの演技がちょっと硬くてぎこちない感じがするのは残念でした。 映画自体は冒頭からスタイリッシュな映像で始まり、なんといきなり“The End”と字幕が出てケリーの処刑が描かれます。そして次に“The Beginning”となって、ケリーがギャングになってゆく生い立ちが描かれるという期待が持たされる語り口です。ところがその後の物語はごく平凡な展開で、どんどん失速してゆき今一つ盛り上がらずに終わってしまうのです。出演俳優陣もミック以外は地味なオーストラリア俳優が多く、これでは公開時に大コケしちゃったのも無理ないですね。 本作の失敗以降、トニー・リチャードソンの映画人生は凋落の道を歩むことになるのでした。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2010-09-03 22:55:17) |
2191. ロザリー・ゴーズ・ショッピング
《ネタバレ》 えー、一言で言うと、P・アドロン版『お買いもの中毒な私』です。 ロザリーはアメリカの片田舎アーカンソーに住むドイツ出身の主婦で9人の子持ち。旦那は農薬散布の会社に勤めるパイロットで、空軍時代にドイツでロザリーと結婚。映画は「お買いもの中毒」としか言いようのないロザリーがカード詐欺まがいのハチャメチャな生活を繰り広げるのをシニカルに見せてくれます。ロザリーだけじゃなく子供たちも消費生活にどっぷりつかっていて、家族だんらんで観るTV番組は録画されたCMだけというのがとってもヘンです。 P・アドロンという監督は「家族」にこだわる人みたいですが、モノ・消費だけでつながっているこの一家をブラックに見せています。 この映画はそういうプロットは大変興味深いのですが、いかんせん後半ハッピーエンドで締めてしまっては何が言いたいのか判らない怪作になってしまいました。カトリック教徒のロザリーは教会で神父に懺悔すれば罪が消えると思っていて、まめに懺悔しに行くのはとっても面白いのですがね(懺悔を聞かされる神父がJ・ラインホルドで、こいつがまた傑作なキャラです)。 ロザリー役は『バクダッド・カフェ』でお馴染みのM・ゼーゲブレヒトです。 [ビデオ(字幕)] 4点(2010-08-03 23:19:17) |
2192. 朝やけ雲
《ネタバレ》 イギリスにもあったんですね、軍部全面協力・御用達映画が。 50年代の空軍士官学校入学した士官候補生と大戦中に候補生の父の部下だった教官との確執がストーリーの中心ですが、しょせん英国空軍(RAF)版『トップガン』ですからそんなものどうでも良いのです。 見どころは50年代のレトロなジェット戦闘機の飛行シーンで、後半では「世界一美しいジェット戦闘機」と称賛されたホーカー・ハンター戦闘機の貴重な飛行シーンがたっぷり拝めます。 しかし、『朝やけ雲』という邦題はどっから思いついたのでしょうかね、これほど内容とかけ離れた邦題はちょっと珍しいです。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2010-07-24 20:29:29) |
2193. エリック・ザ・バイキング
《ネタバレ》 伝説の関根勤出演シーンが目当てで鑑賞しました。なんと、ほんの一分ぐらいしかないのですよ。バイキング船の奴隷頭(?) みたいな役で、「お前、奥目じゃねえかよ!」など意味不明な日本語をわめきながら鞭を振り回していました。 それでストーリーと言うと、それが全然覚えてないぐらい薄かったのですよ。モンティ・パイソンらしい毒はあまり感じられず、印象に残ったのはミッキー・ルーニーぐらいでした。 [DVD(字幕)] 4点(2010-07-05 20:54:11) |
2194. アラベスク
《ネタバレ》 鏡像にこだわりまくったカメラアングルはちょっと変態チックで、あまりのしつこさに辟易させられます。ラリったグレゴリー・ペックが自転車を乗り回すシーンは実にシュールで、なんか見てはいけないものを見てしまった様な気がしました。まるでケン・ラッセルの映画みたいですな。サスペンスの語り口としては奇をてらわず実にオーソドックスなのですが、ちっともストーリーが理解できないのは私の頭が悪いせい?それとも脚本の出来が悪すぎるのかな? [CS・衛星(字幕)] 4点(2010-06-22 21:58:25) |
2195. バターフィールド8
《ネタバレ》 全盛期のE・テイラーを堪能させていただきました。ストーリー自体は『椿姫』みたいな古風なものですが、ヘイズ・コードがまだうるさかった頃で脚本は何度も書き直しさせられたみたいです。テイラーは高級娼婦のはずなのに、冒頭のシーン、一夜のお代を払った男に何で激怒するのか意味不明です。ルージュで『売りものじゃない!』って鏡に書く有名なシーンがありますが、あなた娼婦でしょ。こういうわけが判らない部分に検閲の跡が見られます。そこまでされてこの原作を映画にすることないじゃん、と思うのですがいろいろ大人の事情があったんでしょうね。結局テイラーは本作でオスカー初受賞となるのですが、この映画に対してテイラーが残したコメントはもう凄まじいものです。確かにお世辞にも名作とは言えない出来ですが、自分がオスカー獲った映画をここまでボロクソに貶したのは、後にも先にもE・テイラーだけでしょう。 [DVD(字幕)] 4点(2010-05-19 22:37:56)(笑:1票) |
2196. ミスティック・リバー
《ネタバレ》 私の中で、イーストウッドという映画作家の評価に大疑問符がついてしまった作品です。イーストウッドは基本的には脚本を書かない人なので、まず原作があっての本作なのでしょうが、このいかにもアメリカ的なリンチが正当化される世界観はどうしても受け入れられない。ラストのショーン・ペンとローラ・リニーの会話、「パパは王様、王様はすべきことを行う」「皆、弱いからよ私たち以外は。私たちは決して弱くならない」、これは「パパ」「私たち」を「アメリカ」に言い換えてもしっくりする嫌なフレーズではありませんか。ティム・ロビンスに疑惑を抱いたマーシャ・ゲイ・ハーデンの描き方も、ラストではまるでイエスを売ったユダの様で、ショーン・ペンが犯した大罪を免罪するかの様な印象まで与えるのがはっきり言って不快です。カトリック教徒のコミュニティーが舞台で、ショーン・ペンの背中には十字架のでっかいタトゥーが彫られているなど、イーストウッドよりスコセッシの方が監督にふさわしい題材のような気がします。イーストウッドはスコセッシの様に、宗教的にテーマを掘り下げる感性は持ち合わせていないと感じました。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2010-05-16 00:02:09)(良:3票) |
2197. 海底軍艦
《ネタバレ》 そりゃ轟天号の古風な造形美とドリルマシンとしての完成度の高さは認めますよ、でも敵役であるムー帝国の設定がねえ・・・。 これも関沢新一の悪いところが全部出た脚本のせいであるのは明らかですが、やたらと「日本は平和憲法で戦争放棄した」ということを強調して神宮寺大佐たちを躍起になって否定するのもなんかあざといですね。やはり明治時代に書かれた原作なので、もっと入念に翻案しなければならなかったということです。それにしても、轟天号のメインウェポンである冷凍光線って摩訶不思議ですね、海中でマンダに発射して凍らせるシーンには失笑させられます。物理の法則が無視されてる・・・。 [映画館(邦画)] 4点(2010-05-11 01:03:51) |
2198. もしも昨日が選べたら
結論から入ると、A・サンドラーのコメディはどうも自分には合わないみたいです。この人、眼が全然笑っていないんですよね。だからキレる演技の方に真実味があって、どうも笑えないんですよ、私は。彼はコメディよりシリアスな役柄の方がいいんでないのかな。ストーリー自体は予定調和の典型的なホーム・ドラマですが、やはりK・ベッキンせールが可愛かったですね。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2010-04-16 01:15:17) |
2199. ショック・トリートメント
《ネタバレ》 『ロッキー・ホラー・ショー』のキャスト・スタッフが再集結して作った、『ロッキー・ホラー・ショー』のスピン・アウト・ストーリーといったところでしょうか。R・オブライエン、C・グレイ、P・クイン、N・キャンベルが『ロッキー』と同じキャストです。アメリカの田舎町デントンのローカルTV局が舞台の、『トゥルーマン・ショー』や『エドTV』を先取りした様なロック・ミュージカルで、『ロッキー』のブラッド・メイジャース夫妻の後日談になっています。障害者ネタが多いので日本では公開は無理だったのかなと思いますが、当時としては斬新なプロットも諷刺が利いていない演出のためにあまり面白くない作品になっています。オブライエンとクイン姐さんは『ロッキー』に続いて怪しげな兄妹医師を演じて楽しませてくれるのですが、肝心の楽曲がやはり『ロッキー』に比べると見劣りしてしまいます。見どころはJ・ハーパーのパフォーマンスがたっぷり観られることで、いろいろコスプレしながら歌ってくれます。ファンは必見でしょう。それにしても彼女、眉毛が太いなー。 [ビデオ(字幕)] 4点(2010-04-09 02:13:00) |
2200. シャドウ・オブ・ヴァンパイア
《ネタバレ》 発想は良いんですけどね、この作品。その発想をスタッフが消化しきれていないのですよ、これが。ウィレム・デフォーはメイクも演技も文句なしで素晴らしいのですが、途中まで観ていて、この映画は実はホラー・コメディなのかと思うほどノスフェラトゥが滑稽に見えてしまう。いっそのことコメディに徹した方が良かったと思うのですが、ラストはなんか途中で放り出した様な終わり方で、がっくり。突っ込みどころも多いのですが、そもそもサイレント映画の時代に、あの程度の照明設備で夜間撮影が出来るはずがないでしょう。現実の『吸血鬼ノスフェラトゥ』は、私は未見ですが、異様に白っぽい映像だそうで、当時の技術では闇を撮影するのは無理だったみたいです。そういうことを踏まえたうえで脚本を書かないと、いくらフィクションでも説得力がないでしょう。私のセオリーは、「オスカーの演技賞に出演俳優がひとりだけノミネートされている映画に当たりなし」ですが、この作品でも適中しました。 [ビデオ(字幕)] 4点(2010-03-24 01:45:41) |