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鱗歌さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 3876
性別 男性
年齢 53歳

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2201.  コックと泥棒、その妻と愛人 《ネタバレ》 
不条理な世界ではありながら、サスペンスとして一応楽しめるだけの、物語性のある映画にはなっています。まあ、全く一般性の無い物語ですが。ナゼかすべてを支配するヒゲ親父と、彼の目を盗んで愛人との浮気に励む妻。映画に出てくるのは、マズそうな食べ物と、ワケのわからないヒゲ親父の演説と、楽しくもなさそうな中年のエッチばかり。さらに、しつこく流れるマイケル・ナイマンの音楽も、本作に関する限り、はっきり言って凡庸だと思うぞ。というわけで、当然ゲンナリしてくるが、観ている側としても簡単に負けるわけにはいかない、ここがふんばりどころ。で、観ていると、何だか不思議とクセになってくるのが、この映画の舞台であるレストラン(?)の、いささかエキセントリックな調度。というよりは、その反復性、ですかね。食堂~厨房~裏口を、人が、カメラが、何度も行き来するうち、この映画の世界に変に馴染んできてしまう、麻薬性。そして、妻と愛人がドロドロのハダカで脱出するシーンのトホホぶり、こいつはまさにとんだ失楽園だわい、と脱力しつつも「おお、こうでなくては!」と変に感心してしまう。何に感心しとるねん。そうそう、あと、ですね、この映画の露悪ぶり、ついつい『ピンク・フラミンゴ』を連想しちゃうんですけどね。特に、ラストの拳銃を構えるヘレン・ミレンが、完全にディヴァインと重なって見えちゃいました!
[地上波(字幕)] 7点(2008-03-09 23:04:13)(良:1票)
2202.  ヘアスプレー(1988)
少し好意的な見方を無理にすれば、人種差別を笑い飛ばす映画、とかなんとかモットモらしいことも言えるかもしれないけど、それ以上に好意的かつ自然な見方をするならば、まあ、見たまんまのデタラメ映画っちゅうことですかね。60年代を描いていると言われても、ほとんどSF映画としか思えない、ぶっとんだ世界。まあ、デブが踊るだけの映画なんですけど・・・。二役を演じるディヴァインの男役姿も要チェック。って、チェックしてどうするのよ。
[地上波(字幕)] 7点(2008-03-03 11:57:32)(笑:1票)
2203.  プラン9・フロム・アウター・スペース
映画は映像が命、とすれば、映像のインパクトありあり、目に焼きついて離れなくなる本作は、かなりポイントの高い作品ということになってしまいそうです(←評価の仕方が荒すぎるんでしょう)。「作ろうと思っても作れない要素」「そもそも作ろうと思わない要素」の織り成す、禁断の世界。私は個人的に、女性宇宙人が腰の銃に手を伸ばそうとして一瞬目測を誤るシーンにハマっちゃいました。事前にリハーサルなんかしてたら、こんなシーンは撮れません。芸術作品に惚れ込んだ時に感じる、「この作品は自分のために作られたんだ」という感覚(別名「ツボにはまる」)を、この映画からも確かに感じてしまうのであります(あくまで、若干、ですが)。
[DVD(字幕)] 7点(2008-02-09 18:04:14)
2204.  世界中がアイ・ラヴ・ユー
ウディ・アレンのイメージというと、「ノーテンキな哲学者」というか、はたまた、「小難しい顔した大村崑」というか、少々身構えてしまうのだけど、本作はあくまでアホらしくて楽しいミュージカル。一見ごちゃごちゃっとした密度の高いダンスシーンがなんといっても実に楽しいです。毒気もばっちり、とにかく何だか、好きなことやりたいことをやりまくってるなあ、と。そういや、冒頭あたりで、イツァーク・パールマン(←バイオリニスト)なんかもちゃっかり登場しておりました。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2008-02-03 16:15:43)
2205.  迎春閣之風波
元の時代も末期。乱世の中、立ち上がる抵抗勢力に対し、これを抑えようとするリー閣下。繰り広げられる戦の裏ではスパイ活動も盛んに行われている。折りしも、抵抗勢力からの機密文書横流しの情報を受けたリー閣下、彼の一行は、文書の受け取りに向かうが、そこにあるのは、“迎春閣”なる一見の安宿。と、ここまでが冒頭のナレーションによる前置き。この迎春閣が、実は抵抗勢力側のアジトであり、女将、美人(?)女給たちも、まあ一種の秘密エージェントみたいなもんですな。というわけで、以降、映画のほとんどは、迎春閣が舞台となり、ここにアヤシイ人々が次々に現れるのですが、まあ、あんまし物語に関係ない人も多く(笑)、そのゴチャゴチャぶりが結構面白い。いかにも安宿らしい、不味そうな料理、酒、そして博打。その庶民的カオスの中、繰り広げられる小競り合いと諜報活動、しかし、リー閣下の到着により事態は一変、そして・・・。クライマックスのカンフー活劇は、なかなか見応えありですが、それにしてもリー閣下、強すぎ、悪役のくせに一人で大活躍。彼を取り囲み、よってたかって襲い掛かる主人公たちの方がなんだか卑怯者に見えてきて、どちらが善玉でどちらが悪玉やら。という盛り上がりを見せ、映画は大団円をむかえるのでありました。
[地上波(字幕)] 7点(2008-01-20 08:29:57)(良:1票)
2206.  こま撮りえいが こまねこ
冬休みということでBSで放送しておりましたので、録画して家族で観ました。2歳3ヶ月の娘も大人しく観ていた(半分寝てたのかも?)のですが、最終話のいよいよという場面になって突然、手を左右に振りながら「ちわう(違う)!」と言って逃げていってしましました。何がどう違うのか、今もって判りませんが、きっと何かが違っていたのでしょう(汗)。ま、とにかく、デジタル時代のこま撮り映画、マニアックな印象は皆無で、人形アニメならではの愛らしい動きがたまりません(その一方で、アナログ的ギクシャクこま撮りも楽しめる親切設計)。上はおじいちゃんおばあちゃんから、下は幼児(3歳以上)まで、皆で楽しめる映画だと思います。2歳以下の場合は、お子様とご相談ください(ちなみにコレを書いている今、娘にもう一度見せています)。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2008-01-06 18:01:17)
2207.  エイリアン3
リドリー・スコットの『エイリアン』は、私の大好きな大好きな映画。それが、気が付けばヘンテコなシリーズと化し、幸か不幸か、我々はエイリアンの勇姿を長く目にすることになりました。第2作は「今度は戦争だ」と称し、もちろん戦争などではなく、実に健康的なドンパチ映画。確かに面白かったけど、「でもそうじゃないだろ」と、何か釈然としないものがありました。そこに現れたのが、エイリアンと坊主頭のシガ兄がにらめっこするシーンでお馴染みの第3作。そうそう、“エイリアン”ってやっぱり、こういう、不健康な感じの映画だよね、とやや納得。2作目からのつながりを敢えて拒否する姿勢も小気味よい。舞台も囚人ばかりのケームショ星、リプリーもたいして深い理由でもないのにあっさり丸坊主にしてしまい、色気のない独特の雰囲気。最後に立ち上がる囚人たちの姿はまさに、エイリアン映画というより、ほとんど蟹工船の世界。その根底に流るるは、抑圧とそこからの開放という思想的エロティシズムに他ならぬ。なかなか見事な変態映画になっているではありませんか(※さらに、CGエイリアンという新鮮さもあったけど・・・CG大氾濫の今、観直してみると、この点はかえってフツーの映画っぽく見えちゃいますね)。 さて本作に続く第4作は・・・・・・なんだこりゃ??
[CS・衛星(字幕)] 7点(2008-01-06 17:38:02)(笑:1票) (良:1票)
2208.  西部開拓史(1962)
BS放送で観ながら、どうにも禁じえない罪悪感。シネラマを前提にした画面を無理矢理つないで平面にしているもんだから、なんともヘンテコな映像になってます。左右の部分をもうちっと手間に折り曲げると、きっとこう見えたんでは無かろうか、と想像で補いつつも、観ているこちらがどうにも申し訳ない気分に。さてまあしかし。南北戦争、バッファローの大群、列車強盗などなど、見せ場たっっっぷりの映画ながら、オムニバスじみた構成がなんともせわしなく、気持ちが充分に盛り上がりきらないのが残念。西部開拓の歴史のいくつかの光景を、大河ドラマ風に強引にまとめつつ、さらにそこに“ヒーローもの”っぽい要素を加えようとするのにところに無理があるかも。でも面白いよ。最後の列車強盗の場面なんて、最高ですね、ほとんどヤケクソのように盛り上げてます。こういうの大好き、ニコニコ。マッドマックス3なんかへの影響も大ですね。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2008-01-06 16:58:33)
2209.  時をかける少女(1983) 《ネタバレ》 
昨日の夜中、突然目が覚めてしまい、どうにも寝付かれなくなったもんだから、こっそり起き出し、TV放送を録画したモノを物色するうち、「ああ年末年始休暇も終わっちゃうよ、時間戻らないかねえ」という気持ちと一致したのか、目にとまったのが本作。夜中暗がりで一人観ていると、あの人形が動くシーンが結構怖かったりする(笑)。それにしても原田知世。当時は周りにも結構、ファンがいたりしたのよね。本作のワンシーンの弓矢を構える姿を、体育祭の応援タテ看板にしてたクラスもあったっけ。今の視線でみりゃあ、キツイものは当然、ある。未来人とやら、あんたエライよ、はるか未来から来ていながら、このダサさに見事に馴染んでるもんね。それにしてもこのなんともいえない懐かしい雰囲気。広島に一時住んでたときには何度も足を運んだ尾道の風景がよい。尾道といえば何かと『東京物語』が引き合いに出されるが、オノミチ指数の高さはもちろん大林作品の方がはるかに上。そしてまたこの、“80年代前半”という、私が中学生だったころの空気。周囲の(一部)の知世ファンも含め、当時のこと、色々と思い出されちゃったりする。ああ、半端な特撮さえ無ければなあ、と思いつつ、これもまた無ければ無いで寂しいよ、きっと(笑)。さて見終わって寝室に戻り、すさまじい寝相で寝入っている子供をエイヤッと布団に引き戻し、隣に私も寝転がる。ついこの間まで一人気ままにプラプラしていたように思える私にも、気づけばこうして子供がいたりするのだなあ、と。ああ、時の流れよ。
[地上波(邦画)] 7点(2008-01-06 16:39:56)(良:5票)
2210.  楢山節考(1983)
小説『楢山節考』と比べてしまうと、どうしても、“悲惨さ”の印象が強くなってしまいがちなのが、映像化ということの宿命か。要するに、小説、映画、それぞれの持ち味があるわけですけれども。それにそもそも、深沢七郎の小説における、人の生死を淡々と描くあの超然としたニヒルさの裏には、それに匹敵する憐れみの心が感じられてならないし、その相反する両者の帰着が独特のアナーキズムに結びついているのでしょう。本作では、土俗的なエネルギーを映像化することで、ほとんど呪術的なエゲツナサにまで発展してます。まあ、ここまでくると、監督の趣味もだいぶ入っているのかもしれませんが(笑)、「どひぇー、日本ってこんな国だったのか」と外国人をビビらせるにはもってこいの映画であります。個人的には、モノクロで撮ってくれた方が、何がしか「キレイな」作品になったんではないかといく気もしますが。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2007-12-30 17:44:53)
2211.  眠狂四郎 炎情剣
変態性欲丸出しのセクハラ大魔王と化した狂四郎サマ、いやはや、これはもう、炎情剣と申しますか、はたまた劣情剣とでも申しますか。狂四郎サマと中村玉緒とのキワドイ場面などを目にすると、どうしても現在の玉緒オバチャンの容姿が脳裏にてオーバーラップしてしまい、観ている私の劣情も、制御不能のオーバーヒート、ああ、変態が伝染ったよ。しかし狂四郎サマには、実は清純派(なのか?)には弱いという一面もあったりするのでした。そこがまた変態。ま、それはともかく、本作、ウラにはウラがありそうで、実はあんまし盛り上がらない地味なオハナシだったような気もするのですが、登場人物たちのキャラの多彩さが印象的。西村晃の一癖も二癖もある表情と声、だんだんマモーに見えてきてしまう(笑)、こりゃ無気味。序盤に出てくるヘンテコマスクの刺客も捨てがたい。さらには、狂四郎サマの“無頼ぶり”もなかなかのもの。円月殺法を出しすぎるのが、これまた盛り上がりに欠ける点ではありますが、「どこからともなくやってきて映画が始まり、映画の中では人を斬りまくり、そして最後はデザート代わりの斬捨て御免とともに、どこへともなく去っていく」という、一種のスガスガシサが、魅力ですね。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2007-12-28 01:13:13)(良:1票)
2212.  カラーパープル(1985)
スピルバーグがこういう作品を撮り出して、当時は、「そんなにオスカー欲しいかよ~」と陰口叩かれたりしたワケですが(いや、今でも言われてるのかな)・・・・・・まあ、何か目標を持つってのも、結構なことじゃないですか(笑)。それだけ、確かに力のこもった作品でもあり、美しい映画に仕上がっています。姉妹の別れの場面で二人がかわす“手遊び”など、「視覚的キーワード」とでも言いますか、雰囲気や感情をあくまで映像として刻みこもうとするのが、スピルバーグ好みというか、いかにも「らしい」ところ。それが、映画全体と通してとなると、もう一歩の踏み込みの甘さが感じられなくもなく。暗い話をヘンに救おうとする、妥協の産物のような安心感。結局、映像を充実させんとする才気は溢れていても、映画の題材に対するシンパシイが、それに追いついていないのではなかろうか?
[CS・衛星(字幕)] 7点(2007-12-02 23:43:55)
2213.  メメント
この10分しか記憶が持たないという主人公、別に特殊な存在ではなくて、日々何の学習効果も無く右往左往、迷走しながら生活している我々の、ちょっとだけ極端なケース、かもしれませんなあ。我々も他人様から見れば、まるで「10分しか記憶が持たない」かのような場当たり的な考え方、行動を取っておるわけです。もう少し記憶力というか学習能力があれば、もう少しマシな人生を歩み、もう少しマシな社会を築くことができるのかもしれないけど、だからといってそれが幸せかどうかは、わからん、と、そういうわけですね。まあ、ミステリとしても面白い映画でしたが、この構成を本当に活かせるほど、個々の映像の印象が強くはなかった、構成負けした感じが、ちょっと物足りない点ですかね(例えばこの映像に、“記憶が持たない”という焦燥感のなり絶望感なり、何かを感じ取れるだろうか?)。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2007-11-22 06:51:41)
2214.  ルムンバの叫び
“実話である”と言われると、どうも弱いのよね~。というのは、ワタシのいつも通りの感想ですが。ある歴史上の事件を世間に知らしめる、というのに、映画というメディアは、実に強い力を持っております、何しろ、その事件を“2時間前後の長さ”にまとめて、それで作品として成立させることができる。本の場合、“2時間程度で読める本”ってことになると、こりゃ明らかにボリューム不足ですよね~。さてしかし、その映画の長さ(というか短さ)ってのが、クセモノだったりするわけで。その時間の中で、事件そのものを世間に伝えることにコダワルのか、事件をベースにして映画作者の新しい世界をそこに展開するのか。やや前者の傾向が強いように感じられる本作、やはり難しい一面を感じざるを得ない部分も。正直、「当時のコンゴの情勢」ってのが、伝わりにくい。映画は“抑圧された民衆”をそっちのけに、主人公の軌跡を追いつづける。主人公がベルギーに渡る直前に、当局にとっつかまってリンチされるのが、いかにもステレオタイプの描き方。主人公の演説が流れるラジオに人々が群がるシーンの、いかにもとってつけた感じ。「とりあえず一通り入れておきました」感の強い演出が、事件を伝えることにむしろ機能していない。国の将来を首脳陣が語り合う様子(今後のコンゴ。なんちゃって)も、何だか町内会の模様みたいで、その一方で主人公がしきりに「これはベルギーの陰謀だ」と疑心暗鬼になり苦悩する、その落差。しかもその主人公の苦悩、根拠があるのか妄想なのか、観ている我々はその苦悩を共有しきれない。結局のところ、社会的事件を扱うのに「当事者を主人公にした」ということの限界をやや感じてしまう、映画でした。とは言え、この衝撃的な事件を題材にしたこと自体で、すでに映画は熱を帯びパワーを有しております。そしてここではむしろ、政治的なドロドロと、雄大な自然との対比の構図、これを本作の魅力としておきましょう。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2007-10-14 07:19:14)(良:1票)
2215.  ソウ
こりゃオモロイ。密室劇のように始まるも、回想シーンや何やで、徐々に広がりを見せるストーリー。それとともに密室劇らしい緊張感は薄れてしまい、アレアレ大丈夫か、と思えてくるがが、しかしそこにはきちんと伏線とミスディレクションが盛り込まれている。よくこんな構成、思いついたもんだ。で、ラストは「SAWです、ワタシが変なオジサンです」というオチですが(何のこっちゃ)、この、アヤシゲながら確かに一本の論理の糸が作品を貫いているのが、バカミスの醍醐味。ミステリ好きの皆さんは、ハラハラドキドキと謎を楽しんで観て下さい。アラ探し好きの皆さんは、アラアラとあら探しを楽しんで観て下さい。どちらも結構、楽しめるはず。ワタシは勿論、前者です。
[地上波(字幕)] 7点(2007-09-17 19:12:26)(笑:1票)
2216.  アウトランド
惑星イオの採掘場という、すべてが人工的にセッティングされた舞台、そしてその中での主人公の孤独な戦い。これを、映画の画面という“横長”の世界を駆使し、見事に切り出していく手腕・・・・・・と、このストーリーのイマイチ度とのギャップこそ、まさにハイアムズ作品の醍醐味ですなあ(まあ、例外もありますが、ストーリーがイマイチなのが基本)。主人公が孤独な戦いを繰り広げるのはケッコウですが、いささか孤独過ぎて、話がもう一つ膨らまない。協力者のオバチャンや、妻子との関係など、料理のしようもあるだろうに、どうも消化不良。それに、クライマックスの「宇宙服同士の格闘」なんぞ、盛り上がるかどうか、考えればわかりそうなものなのに(笑)。それでも何でも、やっぱり目が離せないのが、さすがハイアムズ(もはや誉めてるのやらケナしてるのやら)。中盤の追跡シーンのカメラなんぞ、実にお見事。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2007-09-16 17:57:16)
2217.  ガメラ 大怪獣空中決戦
「こんなの、どこがガメラだよ~」と言うと、普通なら非難の言葉ですが、ここではまさしく喜びのあまり、そうつぶやいてしまう! 怪獣映画って、ホントはこうあるべきだったんだ、と正解を見せてもらったような。満を持して登場の平成ガメラ、敵は、あの、昭和ガメラが最も苦しめられた、そして昭和ガメラシリーズもっとも感動的な戦いを繰り広げた(笑)、ギャオスであります。ギャオスは首の骨が2本あり、これが音叉の役を果たして、口から殺傷能力の高い超音波を出す(音叉がこんなに大きくては、低周波しか出ない気もするが)。その代わり弱点として、構造上、首が回らないため、背面からの攻撃に弱いのだ・・・・・・って、アレ、だいぶ雰囲気が違いますね。そう、こんなアホな設定を削ぎ落とすことで、シリアスな怪獣映画が誕生したのです。まー、ここで例えば平成ギロンなんかが出てきてもらっては、シリアスさが台無しになりますよね、いくらギャオスより強いとは言え。という訳で、あの「崩壊した東京タワー上のギャオス」という名シーンが生まれ、「平成ガメラここにあり」と、我々の心に強烈なインパクトを残してくれたのであります。
[地上波(邦画)] 7点(2007-09-15 00:32:09)(良:2票)
2218.  眠狂四郎 勝負
眠狂四郎という、正義感は強いけれどちょっと照れ屋さん、容姿端麗、剣を抜いたらピカイチの好青年の活躍を描いた、痛快時代劇。ははははは。でも本当だからしょうがない。これを観てから後のシリーズ作品を観て「なんじゃこりゃ~」と腰を抜かすのも良し、後のシリーズを観てから本作に立ち返って、「なんじゃこりゃ~」とのけぞるも良し。世直しに燃える勘定奉行のジイさん(←どっちかっつーと、「農民A」といった佇まいだけど。笑)の改革を、影に日向に支える狂四郎。極めてノーマルな映画、サワヤカ過ぎて張り合いがないぞ~(ノーマルだからとケチをつけられる狂四郎って一体・・・)。でも、謎の女占い師の暗躍、ポンコツ刺客の襲撃、アノ有名人との対決(?)など、物語は起伏に富み、見せ場も多く、これはこれでなかなかナイスな作品なのでした。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2007-09-14 23:48:52)
2219.  ガメラ3 邪神<イリス>覚醒
前半の渋谷大パニック、後半の京都駅ビルの死闘は、日本怪獣映画究極の到達点ともいうべき、奇跡のような出来栄え。素晴らしい!ありがとう! ま、逆に、「ただそれだけの映画」になっちゃってますけど(笑)。ガメラが、ギャオスが、何のために生まれたとかいう話、「このヘンでそういう話も織り交ぜないと、作品に厚みが生まれないからな~」とばかり、クライマックスの京都駅であわててそんな会話を繰り広げても、手遅れです。そんなことより、3作を通じて、ガメラがだんだん人間味を増していくプロセスが、いいですね。満身創痍となっても、次なる戦いに向かおうとするその姿、それなりに感動モンです。ところでところで、奈良県南部で生まれたイリスがガメラと戦うクライマックス、「奈良市内を飛び越えて」国際観光都市・京都を舞台としてしまうあたり、う~む、やはり現在奈良に住む私としては複雑な気持ちに。東寺の五重の塔は絵になっても、興福寺の五重の塔ではダメなのか。東大寺大仏殿ではダメなのか。奈良の宣伝のためにも、少しは写してあげてくださいな。
[地上波(邦画)] 7点(2007-09-09 18:57:30)(笑:1票)
2220.  ガメラ2  レギオン襲来
ガリガリと物々しく進む戦車隊、その手前に写る小屋に貼ってある、大村崑のオロナミンCの広告のユーモラスさ。昭和ガメラでお馴染みのコンちゃんを、こういう形で「出演」させるとは、心憎い。かつての怪獣映画は、そのチープさを、悪く言えば誤魔化すために、ユーモアを介在させていた面があるのですが、平成ガメラは、スペクタクル作品としてのシリアスさ、リアルさで直球勝負、時に織り交ぜるユーモアを、単なる「逃げ」に使っていない点が、良い悪いは別にして、“新鮮”であります。第2作の本作も、「シリコンからなる宇宙生物」という、SFではやや古臭いネタを用いつつも、ちょっとした文明批評みたいな要素を見せつつ、自衛隊と怪獣のリアルな戦闘を見事に描いております(制服を着た永島敏行が新幹線で普通に移動しているのを見ると、さすがに「自衛隊大丈夫か?」と思ったけど)。そんな中で、傷つき大流血しながら戦うガメラの姿。ガメラに流血は昔から付き物で、まあ、アブドーラ・ザ・ブッチャーのプロレスみたいなもんなんですけども、「文明」vsレギオンの戦いの中で、どこまでもアナログ的に流血試合をするガメラの姿、血沸き肉踊るとはまさにこのこと。・・・そんでもって最後に、「ガメラは地球の生態系を乱すものを許さない」なんぞという、あまりにもアバウトで焦点の定まらないボケボケの結論には、さすがにそりゃないよと思いましたね。シリコン生物というものの持ちえたかもしれない寓意性が、この結論で雲散霧消しちゃいました。
[地上波(邦画)] 7点(2007-09-03 11:04:17)(良:1票)
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