2261. 網走番外地(1965)
《ネタバレ》 初見。期待外れ。唐突な脱走で興が一気に醒め、そこからラストまでの冗長さにウンザリとなり、ラストにガッカリさせられました。健さんのオフクロを思う描写がくど過ぎて鼻につき、南原宏治(爬虫類のようなねっとりとした演技は見事)までが口にするに至っては安っぽさに白け返ります。わずかな出番でありながら役者としての格の違いを見せ付けた嵐寛寿郎との絡みをメインとし、彼との別れをラストとした作品であれば名品に仕上がった気がします。 [DVD(邦画)] 4点(2009-12-01 17:58:14) |
2262. ビーグル犬、シャイロ
ビーグル犬大活躍コメディの期待に反した点は物足りないものの、親が子供(小学生くらい)の願いや困難に、「安易に」応えたり手助けしたりはしませんが、その親子関係は強い絆で結ばれている、というしっかりしたストーリーは観るべきものがありました。どっしりしたロッド・スタイガーが作品にも重みを加えています。 [DVD(字幕)] 4点(2009-11-30 05:01:57) |
2263. 007/ムーンレイカー
《ネタバレ》 徹夜明け、眠気覚ましに観ていると、殆どのシーンに、「そういえば、あったよ、あった、このシーン」と記憶が甦り、観終わった後に当時映画館で観た事を思い出しました。アクションは破壊っぷりがアッパレだったガラス博物館シーンを筆頭に楽しいものですがハラハラもワクワクもしない。このぬるさが作品全体としての記憶が残らなかった原因で、ジョーズが好々爺になっちゃったのがぬるさの決定的な要因となっています。 [DVD(字幕)] 4点(2009-11-27 17:50:27) |
2264. スウィート・ノベンバー
前半部分は結末への興味を持てたのですが、後半は結末が見えるつまらなさと、サラの身勝手さへの腹立たしさでサッパリでした。彼女にかかわる男性は皆寛容であり、音楽・映像と併せてカラリとした心模様も窺えるのですが、それ以上にうそ臭さを感じてしまいました。 [DVD(字幕)] 4点(2009-11-23 02:31:56) |
2265. プライベート・ライアン
臨場感は凄いです。確かに。リアルさを窮めて悲惨さを訴えようとしているのでしょうが、そこは人殺しの道具を持った者同士が殺しあう、言うまでもない狂気の場。これみよがしで執拗過ぎる描写。ミッションはおらが軍の人道主義を誇示するプロパガンダ。二つの相乗効果で味わう不快さが特筆に価します。 [ビデオ(字幕)] 0点(2009-11-22 15:50:06)(笑:1票) (良:4票) |
2266. シンドラーのリスト
7,8年前の年明け早々の深夜に一人で観ました。子供がトイレに逃げ込んだら子供で満員状態、その中の一人が「出て行け」と言うシーンに泣きそうになりました。このシーンのために以降一度も本作は観ていません。所長を始めとするナチスの行為。平時ならごく普通の精神の持ち主が戦争という状況ではどんなことでも何とも思わずにやってのける事を、数ある戦争ものの中でもイヤというほど見せ付けます。そのような皆を狂わせる戦争の空間に於いて、聖人君子でないシンドラーが自らの立場で精一杯自らの意志を通した事に千金の重みを感じるのです。 [ビデオ(字幕)] 7点(2009-11-20 02:22:09) |
2267. ボルサリーノ2
《ネタバレ》 摑まってアルコール漬けにされてヨレヨレになるところに悲しみ、3年(2年だったか?)後に復活して舞い戻る「ボルサリーノ号」に大喜びし、大暴れに喝采し・・言う事なしの作品です。 [地上波(吹替)] 7点(2009-11-19 03:30:41) |
2268. 失われた週末
《ネタバレ》 重苦しくヤキモキ、イライラさせられる作品です。彼女の献身的なところは映画ならではですね。自身の痛い、苦しいは、誰にも分かってもらえないばかりか、鼻で笑われるものなのです。ハッピーエンドにうそ臭さを感じます。 [ビデオ(字幕)] 5点(2009-11-18 01:55:02) |
2269. 007/ダイ・アナザー・デイ
《ネタバレ》 長期間捕虜になったボンドがロン毛になっただけでピンピンしているのですから、ストーリーなどハナからどうでも良いのです。ドッカン・バッタンのアクションと数々のお笑いグッズを気楽に楽しめるのですが、少年のようなハル・ベリーには興醒め。ボンドガールは重要な部分なのでミスキャストは痛いです。 [DVD(字幕)] 5点(2009-11-18 00:15:33) |
2270. 君よ憤怒の河を渉れ
《ネタバレ》 初見。予備知識なし。テーマ曲を始めとするチープさプンプンの音楽の効果で、安っぽく見えてしまった、007も真っ青の強引な展開における仰天シーンの数々。極めつけが、健さん、まさかキスなんてしないよね・・・えっ・・・まさかその先はないよね・・・え~っ・・・存在しないと思っていたシーンの相手が中野良子だなんて・・他に誰かいなかったのか!・・・もう、仰天の150分間でした。唯一、本作に向ける視線と通ずるものを感じた原田芳雄のニヒルさに好印象を持ちました。バスルームに向かっての「早く出てきてやれよ」は実に的を得た台詞です。 [DVD(邦画)] 6点(2009-11-17 16:23:44) |
2271. 八甲田山
《ネタバレ》 無能な者の誤った判断のために、多くの部下が苦しみにのたうって死んでゆく。正視できない酷さです。山田少佐の自決にプラス5点。明治の人は恥を知っていたようです。 [地上波(邦画)] 5点(2009-11-17 16:16:12) |
2272. トニー滝谷
原作未読。予備知識なし。緩やかに流れる画面がトニーの幼少時からの歳月の過ぎ行く様と合致します。独りから二人に、そして独りに。感情の機微が滲み出るイッセー尾形の演技は見事。音楽は不要に思いました。 [DVD(邦画)] 5点(2009-11-16 23:02:28) |
2273. 007/私を愛したスパイ
シリーズではユア・アイズ・オンリーに次いで好きな主題歌と作品です。当時憧れた要塞アトランティスは今観ても色褪せず、「男は黙って」「飄々として」任務に励み生き残るジョーズには当時以上に魅力を感じました。 [DVD(字幕)] 7点(2009-11-16 17:56:03) |
2274. 黒い罠
冒頭の滑らかなカメラワーク、全体を通したモノクロ画面の構図と黒白のコントラストの美しさは、そちら方面の薀蓄が無い私も素晴らしいと感じました。滑らかさの無いストーリー展開と曖昧な人間ドラマで、豪華俳優(レンタル時は題名しか見ないのでびっくり仰天)が活かされていないのが何とも残念です。 [DVD(字幕)] 6点(2009-11-14 02:57:12) |
2275. ガラスの動物園(1987)
登場人物4人が織り成す密室劇。舞台を覆い尽くす何とも言えぬ重苦しい雰囲気が本当に辛かった。元凶のアマンダ。子供の幸せを一心に願いつつ自身の価値観以外は一切受け付けない、その言動に省みさせられるものがありました。親元を巣立つ動物のような親子の在り方がローラにとっての幸せであった気がします。 [ビデオ(字幕)] 7点(2009-11-14 01:58:21) |
2276. レッド・サン
今にして思う奇跡のようなキャスティング。当時ドロン目当ての鑑賞で、三船>ブロンソン>ドロンの役柄であったことの不満が何処かへ行ってしまった、三船とブロンソンの絡みが素晴らしい。これほどまでに孤高で誇り高い侍を描いた外国映画を他に知りません。味わい深いテーマ曲も未だに耳に残っています。 [地上波(吹替)] 8点(2009-11-12 15:00:19)(良:1票) |
2277. ザ・ヤクザ(1974)
健さんの相手役にロバート・ミッチャムをもってきたキャスティングが絶妙。全編に亘り二人が醸し出す「不器用さ」に何とも言えない味わいを感じるのです。唯一の不満は、賭場への殴り込み。片手にショットガン、片手に拳銃のミッチャムの姿にクラクラ~ッときたのに、長ドスの健さんの活躍ばかりが目だった点です。別れ際にタラップ上でお辞儀をするミッチャムに、これはアメリカ人には解るまいと中学生の私が思った作品です。 [地上波(吹替)] 7点(2009-11-12 00:31:35) |
2278. バラキ
小学生の時に一度だけ観ました。切り取ってしまう制裁を筆頭に見るに耐えないシーンが満載な上に、実在の人物・話である事に、怖さで震えが止まりませんでした。映画鑑賞では唯一の体験です。身勝手なナルシズムのないドキュメンタリータッチと考えられる本作は是非観直したいものです。 [地上波(吹替)] 7点(2009-11-11 04:05:47) |
2279. ルパン三世 カリオストロの城
欠かさずに観ていたTV版ルパン三世では五右ヱ門ファンでしたので、本作のストイックなルパンに惹かれたものです。忘れられない、銭形とっつぁんの例の台詞から今思うのは、彼はルパンの無二の親友なのだと言う事。エンディングの「炎のたからもの」に当時は一期一会の、30年を経た今は生きることの、儚さをしみじみと感じます。アニメ史に残る珠玉の名作です。 [地上波(邦画)] 8点(2009-11-10 01:31:20) |
2280. コンフィデンス
《ネタバレ》 トントン拍子に事が進んでハッピーエンドに至る。小洒落た一品。その雰囲気に似つかわしくないアンディ・ガルシアに一杯食わされた事以外は印象に残るものはない作品です。 [DVD(字幕)] 4点(2009-11-09 00:56:14) |