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S&Sさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2398
性別 男性
自己紹介 〈死ぬまでに観ておきたいカルト・ムービーたち〉

『What's Up, Tiger Lily?』(1966)
誰にも触れて欲しくない恥ずかしい過去があるものですが、ウディ・アレンにとっては記念すべき初監督作がどうもそうみたいです。実はこの映画、60年代に東宝で撮られた『国際秘密警察』シリーズの『火薬の樽』と『鍵の鍵』2作をつなぎ合わせて勝手に英語で吹き替えたという珍作中の珍作だそうです。予告編だけ観ると実にシュールで面白そうですが、どうも東宝には無断でいじったみたいで、おそらく日本でソフト化されるのは絶対ムリでまさにカルト中のカルトです。アレンの自伝でも、本作については無視はされてないけど人ごとみたいな書き方でほんの1・2行しか触れてないところは意味深です。

『華麗なる悪』(1969)
ジョン・ヒューストン監督作でも駄作のひとつなのですがパメラ・フランクリンに萌えていた中学生のときにTVで観てハマりました。ああ、もう一度観たいなあ・・・。スコットランド民謡調のテーマ・ソングは私のエバー・グリーンです。


   
 

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2281.  愛のさざなみ 《ネタバレ》 
『愛のさざなみ』、そういや昔そんな映画があったな、という記憶も有ります。でもネットで検索すると、出てくるのは島倉千代子の同名の歌ばかり。まさに忘れられた映画という感じですかね。で、実際に観てみますと、大したお話しではないうえに陳腐で観念的としか表現できない映画でした。 『明日に向かって撃て!』の翌年に撮られた作品ですから、キャサリン・ロスの魅力は満喫できます。相手役のジェイソン・ロバーズには、この人がキャサリン・ロスとラブ・ストーリーなんてあり得る?、という懸念は当然有りました。ロバーズはちょっと有名なホラー映画専門の俳優というキャラでしたが、けっこう味がある演技かなという感じです。でもなんでこの男がホラー俳優じゃなきゃいけないのかという必然性はまるでないのですけどね(笑)。でも、とにかく脚本が酷い。前半のロスとロバーズの質問に質問で返す会話の連続の陳腐さには閉口させられましたし、突然のFBIの登場や森の中での若者たちのレイプまがいの騒ぎなど、何が言いたかったのかさっぱり判りません。またキャサリン・ロスがなんで弁護士の旦那と離婚したがっているのかも、浮世離れした観念的なセリフでは観る方に全然伝わってきませんよ。劇中いかにも70年代と言う感じの歌を流して『ジョアンナ』風の映画に仕上げたかったみたいですけど、肝心の曲が陳腐なのでこれまた失敗。 恋愛ものアメリカン・ニューシネマは駄作だらけという法則がどうもあるみたいです。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2016-06-06 23:10:07)
2282.  クリムゾン・キモノ 《ネタバレ》 
もう題名からして『クリムゾン・着物』ですよ、これじゃ日本未公開だったのもしょうがないですね。ちなみにこれは『赤い着物』とでも訳するのが適切みたいです。監督はB級映画の鬼才サミュエル・フラーで、彼はこの4年前にも日本でロケした『東京暗黒街・竹の家』を撮っていますが、本作にも彼なりの日本愛が詰まっていると言えます。 舞台はLAのリトル・トウキョウで、日系二世の刑事とその相棒刑事の友情物語と言う感じです。この日系刑事役はジェームズ繁田(『ダイハード』のタカタ社長ですよ)で、これが記念すべき映画デビューです。相棒の白人刑事とは第二次大戦では戦友だったと言う設定で、と言うことは二世部隊で相棒が将校で繁田が部下ということになります。この映画での日系米人の描き方はおおむね好意的で、本筋に関係ないのですがわざわざ日系兵士たちの墓地をアイゼンハワーが送った賛辞とともに映すシーンがあったりして、サミュエル・フラーの日系人に対する敬意を感じさせられます。この映画の脚本はどうも『カサブランカ』の焼き直しだったみたいで、戦友だった両刑事が殺人事件の鍵を握る女性をめぐって三角関係に悩むお話しがメインとなっていて、肝心のストリッパー殺人事件の捜査自体は途中からグダグダになっちゃって訳の判らない結末になってしまいました。この監督は特異な設定のストーリーでの人間関係を撮らせたら侮り難い力量を見せるんですけど、どうもまともなストーリーテリングとなると粗が出てしまいます。 でもジェームズ繁田や他の日系人役が訛りもない自然な日本語を喋るのにはちょっとサプライズですし、陰影のはっきりしたモノクロ撮影などもあってけっこう丁寧に撮っている部分も有ります。でも肝心のストーリーがこれじゃあねえ…
[CS・衛星(字幕)] 3点(2016-05-12 23:21:07)
2283.  バトルシップ(2012) 《ネタバレ》 
あのねー、もうどこから突っ込んでよいのか悩むほどで、突っ込みマニアとしてはもう嬉しい悲鳴状態です。マイケル・ベイとローランド・エメリッヒのハリウッド二大バカ巨匠の代表作『パール・ハーバー』と『インデペンデンス・デイ』を足して二で割るという荒業は、普通の感覚を持った映画人ではなかなか出来るもんじゃありません。米海軍のミサイル駆逐艦が主役メカなんだから『デストロイヤー』が正しい題名だろと突っ込んでいたら、まさかの記念艦ミズーリの登場で実は『沈黙の戦艦』もパクっていたんですね、これなら『バトルシップ』でもイイのかな。この戦艦ミズーリがラストに向けて大活躍するのですが、高速出してる排水量48,000トンのミズーリがアンカーを落としたら海面をまるでドリフトしたみたいに方向転換するところ、どんだけ物理の法則を無視するんだよという衝撃の映像でした。それにしても浅野忠信は予想外の美味しい役でしたね、なんせ沈みゆく駆逐艦の艦尾で『タイタニック』のジャックとローズごっこまで披露させられるんですから(笑)。 『トランスフォーマー』のメカみたいなエイリアン・メカはデカ過ぎてイマイチ全体像が判らなかったんですが、エイリアンが火薬由来の兵器を使うというのは初めて観た様な気がします。そしてあの回転しながら飛んでくるコマみたいな奴、これ絶対むかし流行ったベイブレードが元ネタですよ。でもあごヒゲを生やしたジジイにしか見えないエイリアンも相当なもんです。なぜか視認できる間合いの人間は殺さないヘンに人道的な連中ですけど、スキャンして心臓が動いているのが確認できる対象には手を出さない(だから馬も無事でした)のをモットーにしているみたいで、まあどっちにしろ訳が判らんことには変わりはないです。 これでも突っ込みポイントの十分の一くらいしか消化できませんでしたが、長くなるのでまあ我慢しておきましょう。残念だったのはせっかくリーアム・二―ソンを使っているのに全然活躍させてくれなかったことで、ここは最後にFA-18を駆って自らエイリアン攻撃の先頭に立って欲しかったところでした。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2016-05-06 23:27:09)
2284.  北京原人の逆襲 《ネタバレ》 
ストーリーラインは『キングコング』とほぼ同じ。特撮氷河期の真っただ中にあった東宝特撮スタッフから有川貞昌たちを呼んだ特撮パートは、まるでその欲求不満をぶつけた様な気合いの入った都市破壊を見せてくれます。でもクレジットにまったく出てこないというのは、いくらなんでも可哀そうです。問題は特撮じゃなくて本編でして、いくら香港映画でもこれは酷過ぎるというレベルです。ヒマラヤの奥地に原人捜しに行くシークエンスは、像やトラや豹が探検隊を襲ってきてまるで往年の川口探検隊みたいで賑やかです。でも、断崖絶壁を苦労して登るシーンはどう観たって海辺の断崖です!なんでヒマラヤのふもとに海があるんだよ! そしてお待ちかね金髪女ターザンが登場!どう観ても片乳は乳首を出してるとしか見えない毛皮ビキニ姿、これでほとんどの登場シーンを通してしまいます。この金髪ネエチャンは野獣と仲良しという設定なのでトラや豹と戯れるシーンも有りますけど、どう観ても生身のトラさんと絡んでいるとしか見えません。「この女優すげぇ」と驚くところですが、たぶん動物園の飼育係みたいな女性をそのまま引っ張って来て映画に出したというのが正解なのかも(笑)彼女がエッチしているのを外から覗いてすねる原人くん、この中坊あたりが妄想しそうなことをそのまま映像化しちゃう感性、これこそが香港映画の醍醐味なんでしょうね。この女ターザンも歓びを教えてくれた探検家の言いなりで原人くんをお供にして香港まで行っちゃうオツムの軽いこと、お前が軽はずみなことしなければこんな騒ぎにならなかったのにねえ。 まあこの映画に出てくるのは男も女もバカばっかりですから、女ターザンばかり責めてもしょうがないんですけどね(笑)
[CS・衛星(字幕)] 3点(2016-03-05 22:18:48)
2285.  スペーストラベラーズ 《ネタバレ》 
まあ監督が監督だけに期待する方がムリというわけだったんですね。いかにもTV屋が撮った映画という感じでした。それにしてもジャケットやポスターではあんなに大きく映ってるのに浜ちゃんがあんな端役だったとは、もうほとんど詐欺です。そして中国語映画では目立たないんですが、金城武のド下手な演技はもう目を覆いたくなるぐらいです。ギャグネタにしても『ダイハード』やら過去のハリウッド映画のパロディみたいなものがこれでもかと続くので、もう辟易です。でも渡辺謙が人質にまぎれて脱出するところは『インサイド・マン』より6年も早いアイデアで、ここだけはちょっと感心しました。でもなんで謙さんが逃げちゃうのかはさっぱり理解不能で、どう観たってそんなキャラじゃないと思うんですけど。 観る人によって評価が分かれているラストに向けての展開ですが、二人が飛び出してゆくストップモーションなんかはまるっきり『明日に向かって撃て』のパクリですし、この監督の感性にはオリジナリティというものがあるのかと首を捻ってしまいました。スローモーションやストップモーションはヘタな監督が使うと観られないと良く言われていますが、この映画は良い(悪い?)見本です。
[CS・衛星(邦画)] 3点(2016-02-11 23:05:14)
2286.  シャークトパス VS プテラクーダ 《ネタバレ》 
果たして人気があったのか、4年も経って製作された『シャークトパスSHARKTOPUS』の続編です。昭和ガメラの様なシリーズ化を狙ったのかどうかは知りませんが、今回は敵キャラとしてプテラクーダがデビュー!昔は怪獣やモンスターは放射能を浴びた突然変異が生誕の秘密というのが相場でしたが、近年はDNAをいじって自在に造っちゃうというのが定番です。今回マッド・サイエンティストが選んだのは太古の翼竜プテラノドンのDNAになぜか理解不能ですけど魚のバラクーダ(鬼カマス)のDNAをかけ合わせて誕生したプテラクーダ! はっきり言ってこのプテラくん、造形的にはインパクトには欠けています。だってどう見たって単なる翼竜で、どこがバラクーダだか判りにくいんです。まあシャークトパスと闘わせるために水中も自在に泳げるようにしたかっただけなのかもしれません。前作で死んだシャークトパスの体内にあった卵から出てきたシャークトパス二世が水族館で飼われていて、プテラくんと闘うというのがストーリーですけど、まあそんなのはどうでもよろしい。えげつないグロ描写は今回はてんこ盛りで、ここは監督が代わったからかな。でもCGのショボさは相変わらずで、両巨頭が闘っているなんか、これはひょっとしてCG使ったアニメ映画なのではないかと錯覚してしまうほどです。 おバカなストーリー展開の結果プテラくんに勝ったシャークトパスは生き残ったみたいですけど、果たしてさらなる続編はあるんでしょうか?
[CS・衛星(字幕)] 3点(2016-01-30 23:09:01)(良:1票)
2287.  シャークトパス SHARKTOPUS
サメ映画は『JAWS』以外はクズ映画というのは世間の共通認識ですけど、それ以上にクズ映画のかたまりなのが蛸映画、もっとも存在自体がマイナーで有名なのは『テンタクルズ』ぐらいしかありませんけど。そこは帝王ロジャー・コーマン、『JAWS』と『テンタクルズ』合体させるなんて凡人にはとうてい思いつかないアイデアです。コーマン御大がバカンスで行ったついでにメキシコで撮影しましたみたいな内容は語ってもしょうがないので、注目するところとしてはシャークトパスの造形になりますでしょう。それがサメの前半分とタコの下半身を繋げただけという脱力系のお姿で泣いてしまいます。もちろんお手軽CGですけど、水のしぶきまでヘッタクソなCGなのでもうマンガです。所々のアップショットではプロップを使用してますが、較べちゃ失礼かもしれないけどUSJのアトラクションのジョーズの足元にも及ばないトホホな出来でした。 布地の少ない衣装のギャルたちがそこそこでてきますがみんなシャークトパスに喰われてしまいます。まあそれは良いとしても、ヒロインがそのギャルを含めた全出演女優の中でどう見てもいちばん○○というのはちょっと許せませんでしたね。でも悪役エリック・ロバーツだけは妙に存在感がありました。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2016-01-28 19:59:40)
2288.  キラー・エリート(1975) 《ネタバレ》 
ペキンパー好きですけど、さすがにこれは褒めようが無いです。『ガルシアの首』『戦争のはらわた』という傑作の間で撮られたってのがとても信じられないグダグダさ、もっともこういう不安定なところが鬼才たるゆえんかもしれませんが。とにかくどうでも良いところの描写が長い長い、ほんとはペキンパーが途中で監督降りてプロデューサーが完成させたんじゃないかと思うぐらいです。カッコつけて撮っている割にはジェームズ・カーンのロバート・デュヴァルへの復讐劇というわけでもなく、事件の背景もさっぱり理解させて頂けず、要は何をこの映画でやりたかったのかちっとも判らなかったということです。もったいぶって登場したニンジャの親玉マコも、素人の要人政治家にあっさり斬り殺されてしまうし、ここまで来るともう苦笑するしかありません。ペキンパーは美人美人した女優は滅多に使わない人ですが、ちょこっとしか出てこないけどこの映画の女優の美のレベルの低さもまた相当なもので、これまた私にとってはサプライズでした。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2016-01-24 20:29:01)
2289.  襲う巨大怪鳥/空の大怪獣Q 《ネタバレ》 
ラリー・コーエンという人は『フォーン・ブース』の脚本家でもあり、脚本を書かせたらちゃんと出来る人なのになぜか監督すると脱力系になってしまうという困ったお方です(そう言えば日本の橋本忍に似てますね)。監督作はほとんど自分で脚本も書いているのですが、悲しいかな演出力が無いので駄作になってしまうというパターンですけど、本作に関してはどう考えても脚本もヘボ過ぎです。まあ低予算なんで怪鳥の造形や特撮には元から期待なんかしてないのであまり苦になりませんが、だいたい大怪鳥Qとアステカの儀式はどんな関係があるんじゃ!と突っ込みたくなります。NYのクライスラー・ビルの先端に巣を作って飛びまわっているのに誰もその姿が見えないとはどういうこっちゃ!「それはQはいつも太陽を背にして飛ぶからです」なんて解説されても、誰が納得するかい! 宝石泥棒の一味の男が主人公みたいなものですけど、冒頭で宝石が入ったスーツケースを落として紛失しちゃうというのは、いかにもラリー・コーエンらしくてユニークな展開です。でもどうも気になるのですが、宝石泥棒と怪物の組み合わせというとどうしても『宇宙大怪獣ドゴラ』を思い出しちゃうんです。もしラリー・コーエンに会うことがあったら、「あんた『ドゴラ』をパクったろ」と詰問してみたいです(笑)。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2015-11-04 23:14:45)
2290.  悪徳の栄え 《ネタバレ》 
ロジェ・ヴァディムの映画は全部観たわけではないですけど、特徴としてはとにかく“まず女優ありき”をモットーとしているところです。そして意外とオリジナルな脚本が少なく、ゾラやラクロといった古典的な作家の名作を現代に置き換えて脚色したストーリーが多いというとこでしょう。本作は題材をサド侯爵に求めてそのヒロインにカトリーヌ・ドヌーヴを引っ張り出してきましたけど、さて出来栄えはいかがでしょうか。 サドの『悪徳の栄え』と『美徳の不幸』をミックスして舞台をナチ占領下のパリに変更し監督は耽美的な映像が身上、これだけでもワクワクする様なプロットなんですが実は出来上がったのは退屈な凡作でした。正直言ってサド文学の映像化とはとうてい思えない生ぬるさに、「これのどこがサドやねん!」と激怒してしまいました。ナチズムとサディズムはとても親和性が強いと思うんですけど、登場する親衛隊の面々も何がしたいのかさっぱり伝わって来ず、これじゃ単なる“ナチごっこ”を見せられるだけでした。ドヌーヴは確かにハッとさせられる様な美に溢れていますが、まだ若いということを差し引いてもちょっと演技が下手過ぎですね。アニー・ジラルドにしても中途半端なキャラで、彼女のどこが“悪徳”なのか伝わってきませんでした。 後半古城のハーレムみたいなところに舞台が移ってからはかなり支離滅裂な展開で、城をフランス軍に攻められてナチたちとジラルドは全滅しますが、ドヌーヴだけじゃなくハーレムの女たちが皆救出されるというハリウッドも真っ青の超ご都合主義です。 けっきょくロジェ・ヴァディムのサド文学やナチズムに対する理解は、とっても底の浅いもんだったみたいです。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2015-09-28 22:51:57)
2291.  ピラニア リターンズ 《ネタバレ》 
“バカがおバカ映画を撮ると悲惨なことになる”という定説を見事に実証してくれました。前作の監督アレクサンドル・アジャのおバカ・センスには足元にも及びません、彼が巨匠に思えたぐらいです。前作に比べるとグロなパワーはダウンしてしまったので、エロのネタで挽回しようとしたみたいですが単なる下品な下ネタだけと言う感じです。アソコからピラニアが飛び出してくるというのは、どう考えてもその理屈が判りません。デヴィッド・ハッセルホフのネタになると、自分はこの俳優の出ていたTVシリーズのことなんか知識皆無なので全然面白くもない。前作から登場のクリストファー・ロイドとヴィング・レイムスだけは少しクスッとさせられました。でも理解不能なのがラストの生意気小僧を襲う惨劇で、さすがにこれは監督の趣味を疑いたくなりました。そしてやっぱり出てきました駄作の証明・エンド・タイトルに流れるNG集、これがまた長いんだ10分以上あります。正味の上映時間が70分少々ですからねえ、こんなに長いNG集は珍しいんじゃないですか。
[DVD(字幕)] 3点(2015-07-17 23:31:13)
2292.  ハッピー・フライト(2003) 《ネタバレ》 
まず一言、「グウィネス・パルトロウ、でかっ」。あらためて観てみると、グゥイネスってほんと背高いんです、相手役のマーク・ラファロより首一つ抜き出てました。私はこういうでかい女優を観るとすぐミラ・ソルビーノを思い出しちゃうんです、そういやふたりとも二世女優で“一発屋オスカー女優”と言うところも似てますね。またド派手なローカル航空のスチュワーデス衣装から始まってピチピチな衣装ばっかりなので余計目立ちます。 えー、肝心の映画の中身なんですけど、もうすべって外しまくったギャグの連発には辟易させられました。ロブ・ロウやジョージ・ケネディまで引っ張り出してきたのに、あんな使い方じゃ笑いもとれず実にもったいない。『フライング・ハイ』みたいなハチャメチャ路線でもなく、終わってみればサクセス系のラブコメの出来そこないでしたってのは情けない。ほんとグウィネスさん、オスカー受賞した女優が出る企画じゃないでしょうこれは。まあ受賞でお世話になったミラマックスへの義理もあったんでしょうけど、出る前に脚本読んでるのかと突っ込みたい。 エンドロールにNG集が流れる映画は駄作という私のジンクスがまたも実証されました、でも観る前にNG集があるかどうかは普通判らないので困ったものです(笑)。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2015-02-12 20:31:25)
2293.  でんきくらげ  可愛い悪魔 《ネタバレ》 
渥美マリの軟体動物シリーズくらげ編の第二弾です。前作『でんきくらげ』とはなんの関連もなく、これはシリーズ六本通しての特長ですが渥美マリの演じるキャラは全部別人と言うわけです。それにしても、渥美マリはこの年(70年)に軟体シリーズだけでも五本も撮っているんですよ、あだ花的ではありましたが彼女こそは大映最後のスター女優だったということでしょう。 内容はと言えばこれがかなりの珍品で、薄っぺらい風俗描写に乗って渥美マリが目まぐるしく色んな経験を積むというお話しです。増村保造の名作の脚本を数多く手掛けた白坂依志夫が書いた脚本とはとうてい思えないストーリーなんです。大雑把に言うと『いそぎんちゃく』シリーズの渥美マリは男は好きだがそれ以上にカネに執着して貯金が大好きというキャラでしたが、本作ではとにかくカネを使って遊ぶのが大好きな女なんです。それが大した苦労もせずにヌードモデル、マッサージ嬢、CMモデルと次々に仕事が舞い込みカネには不自由しないんです。そういやいつもとパターンが違い水商売だけはやりませんでしたね。活発で良く喋るというキャラですが、その分渥美マリに芝居をさせるのでその大根ぶりがまた際立っちゃってます。お色気と言っても日活がロマンポルノ路線を始めようかという時期ですから、これじゃあ大映がつぶれたのも当然の帰結だったと思います。
[CS・衛星(邦画)] 3点(2015-01-31 22:58:36)
2294.  デンジャラス・ビューティー2 《ネタバレ》 
ますますサンドラ・ブラックの一人舞台と化した感がある二作目、これで打ち止めになって『ビバリーヒルズ・コップ』みたいになれなかったのも納得の出来。まあこの人は自分がラブコメのヒロイン演じるにはちょっとトウが建ち過ぎているのは自覚してるみたいですけど、こういうカラダを張ったコメディに入れ込むというのはちょっと変わってますね。ストーリー展開もビッグ・バードの衣装をサンドラに着せるために無理矢理こじつけた様な強引さです。そもそも高利貸しが借金取り立てのために有名人を誘拐して大々的に身代金を要求するなんて、いくらなんでもありえなさ過ぎでしょう。犯人の兄弟もやってることがまるで意味不明でバカ過ぎです。脇役陣も前作に比べるとかなり格落ちしてるところもマイナスですが、ウィリアム・シャトナーだけは妙に可笑しかったです。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2014-12-06 22:59:14)
2295.  怪獣王ゴジラ 《ネタバレ》 
実はゴジラ出現と東京の惨状を傍観(?)して死にかけたアメリカ人記者がいたんです、という風にレイモンド・バーを無理矢理ねじ込んだ全米公開版ゴジラです。いきなり瓦礫に埋もれて血を流すレイモンド・バーが映されるところから始まり、山根恵美子がボランティアをしている病院に彼は搬送されます。この後バーは記者会見場や国会の委員会場などに背後霊の様に出現してゆくのですが、思ったより違和感がない繋ぎ方かと思いました。このアメリカ人、恵美子や山根博士と芹沢博士とは旧知の間柄という設定なのがかなり強引で、彼らと会話するシーンではミエミエの代役を肩越しに撮って、そこまでして頑張る必要があったのかはあえて考えないようにしましょう(苦笑)。でもこの三人には英語の吹き替えまでしているのに、可哀そうなのは宝田明でこのアメリカ公開版では無視同然の扱いをされちゃってるんです(笑)。彼の出演シーンが一番多くカットされてるし、まるで端役扱いでした。 とにかく一番笑わしてくれるのが大戸島のシーンで、バーの横に立つ島民(というか怪しげなアジア人)の着てる半被らしきものに何やらカタカナが書いてあるんです。良く見るとそれは「ルシイル」という文字でした(爆笑)。バーたちが大戸島に一泊するのがテントというのも脱力ものシーンですが、実際の『ゴジラ』の準備稿にも山根博士たちがテントで一夜を過ごすというシーンがあったそうで、笑っちゃったら失礼に当たるかも。でもレイモンド・バーがバーチャルな存在のくせに「エミコ、エミコ」となれなれしく呼ぶのだけは許せないなあ(笑)。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2014-07-25 22:38:13)
2296.  男が血を見た時(1960) 《ネタバレ》 
CSで放送されたものを鑑賞したのですが、いくら新東宝のレアものとはいえあまりの画像の劣悪さには往生しました。気になるのはフィルムの痛みもさることながら、ブチブチとカットが飛んでいるところです。たぶん全篇で5分は切れているんじゃないかと思いますが、70分少々の上映時間ですからこれは影響は大ですよ。内容はまあ新東宝お得意の電気紙芝居みたいなものですが、どうせ新東宝の珍品を流すなら『九十九本目の生娘』や『地平線がぎらぎらっ』あたりにしてほしいなあ。 主演は松原録郎で、たぶんこの人は新東宝二枚目男優の中でもっとも影が薄かった存在だと思います。彼の代表作と言うと、やはり伝説のカルトTVドラマ『恐怖のミイラ』ということになりますかな。このドラマは新東宝の倒産直後ということもあり、三条魔子とか若杉嘉津子そして三原葉子といった旧新東宝のメンバーが大挙ご出演されているそうです。この映画ではオートバイのカミナリ族に入ってくるブルジョワのボンボン息子で、カミナリ族とは今で言う暴走族の元祖みたいなもんです。自分はバイクには詳しくないのですが、登場するバイクはどうもモトグッチあたりの外国製が多かったみたいです。カネがない新東宝のことですからバイクの走りなどスクリーン・プロセスも使わずただ映すだけですが、カメラが並走して撮っているのでかえって迫力がある画になっているのは怪我の功名ですかね。 ラストは新東宝お得意の女を賭けての対決、もちろんバイクのスピード競争です。明らかに『理由なき反抗』あたりを意識してはいますが、中身も取り柄もない映画でした。
[CS・衛星(邦画)] 3点(2014-07-18 23:27:47)
2297.  ザ・ディープ(1977) 《ネタバレ》 
さてこの映画、公開当時もロバート・ショウやニック・ノルティを目当てで観た人はまさかいないでしょう、そりゃジャクリーン・ビセットの透け乳目当てに決まってますよね。ところがこのお目当てのシーンは冒頭だけ、2時間の上映時間中でも彼女の水中シーンは二つしかないというのはがっかりだった事でしょう。せめて新東宝の海女映画ぐらいのサービスがあっても罰は当たらなかったでしょうにね。悪党が狙っているのが海底に沈んでいるモルヒネのサンプルというのも、ちょっとなんだかなあという感じです。サスペンスの盛り上げ方も冗長の一語で、鬼才ピーター・イエーツが監督してるとはとても信じられない凡庸な映画です。彼がここまでヤル気を無くしてしまったのも、ピーター・ベンチリーの原作小説自体がスカだったのが大きな原因でしょう。『JAWS』の原作者として一世を風靡したベンチリーだけど、『JAWS』にしたって小説としては凡庸で、歴史に名を残せたのもひとえにスピルバーグの天才の賜物です。しょせんこの人は一発屋だったということでしょう。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2014-06-21 21:49:37)
2298.  汚れた肉体聖女 《ネタバレ》 
「この映画に描かれたストーリーは特定の宗教とはなんの関係もありません」というテロップが冒頭でますが、どう見たってキリスト教の修道院だろ!って突っ込みは一応入れておきます。数ある新東宝エロ風味映画の中で、たぶん唯一のレズもので貴重ではあります。 どうも新東宝というか社長大蔵貢の頭の中には「九州島原=邪教(キリスト教)のはびこる秘境の地」という図式があるみたいですね、怪作『女吸血鬼』というのもありましたし。この修道院なのか学校なのか良く判らん舞台設定が、チープながらドロドロした感じでいかにもです。名前が「紅百合(べにゆり)学院」なんですからね。シスター姿の生徒たちがフォークダンスを踊るシーンは、滑稽を通り過ぎて不気味の域に達していてトラウマになりそうでした。高倉みゆきと大空真弓の絡みもちゃんとありまして、不思議なエロっぽさがありました。 修道院なのになぜかプールがあったり敷地内に底なし沼まであるというヘンテコぶりは毎度のことで、中盤以降の電気紙芝居としか言いようがないストーリーの暴走ぶりをお楽しみください。主演の高倉みゆきは“新東宝の皇后女優”と呼ばれたそうですが、明治天皇もの以外の主演作ではいつも犯されたり堕胎したりと新東宝女優の中でも指折りのミゼラブルなキャラばかり演っている様な気がします。
[CS・衛星(邦画)] 3点(2014-03-12 23:17:41)
2299.  マジック・クリスチャン 《ネタバレ》 
監督のジョセフ・マクグラスは、終いには収拾がつかなくなった迷作『カジノロワイヤル』に狩りだされた監督のひとりです。今回もこれまた稀代の変人テリー・サザーンが書き下ろした脚本に四苦八苦した挙句、観た人ほとんどから「なんじゃ、これ」と言われる様な珍作を撮ってしまいました。テリー・サザーンと言えばキューブリックの『博士の異常な愛情』の脚本を書いたことでも有名ですが、本作は彼の反体制という信条の持つ臭みが全篇に漂っていて閉口させられます。ハムレットを演じながらローレンス・ハーヴェイが見せるストリップやラクエル・ウェルチの登場シーンなんかこの映画で数少ない笑えるツボなんですが、ここはたぶんシナリオに参加したモンティ・パイソン組の出したネタでしょう。 正直言ってこの映画の良かったところは、もろマッカートニー・サウンド全開の主題歌“Come and Get It”ぐらいですかねえ。もう『カジノロワイヤル』が傑作に思えるぐらいでした。
[ビデオ(字幕)] 3点(2014-01-06 20:59:33)
2300.  恐怖と欲望 《ネタバレ》 
キューブリックが生前に封印して再上映を許さなかったという商業映画幻の初監督作がついに陽の眼を見ることになりました。製作から今年はちょうど60年、パブリック・ドメインになっているのかは知りませんが、きっと色々な大人の事情があるんでしょう。 一応プロを使っているけどセリフのある俳優はたったの6人(この中には後に監督として活躍することになるポール・マザースキーもいます)、キューブリックは撮影やら録音までひとり五役をこなしていますが、この映画のスタッフは総勢たったの13人だったそうです。 架空の世界の戦争で戦場は森の中、低予算で戦争映画を撮るには最適のプロットでしょう。敵勢力範囲に降下したパイロットと三人の歩兵が敵の軽飛行機を奪って脱出すると言う単純なお話しなんですが、キューブリックの高校時代の親友が書いたという脚本が韜晦すぎてヘンな映画になってしまった感じです。登場人物たちの心象をモノローグで引っ切り無しに流す、クローズ・アップを多用しているところなど後のキューブリックからは想像つかない演出スタイルでもあります。良く言えば詩的なんだけど、正直言って登場人物たちの行動が理解できないのは難点でしょう。でもキューブリックのカメラさばきはさすがにシャープで、とくに室内の映像は陰影が濃密でもう完全にキューブリック印になっていました。飛行機を奪うために敵の将軍と将校を殺すシーンがありますが、襲う側の二人と同じ俳優を使っているというのは意味が判らないけど印象には残りました。 というわけで当然のように興行的には惨敗したわけですが、NYタイムズの取材に「痛みとは良き教師だ」と答えている当時のキューブリックの言葉がこの映画のすべてを語っています。
[DVD(字幕)] 3点(2013-12-16 18:36:46)
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