2301. グロリア(1980)
溢れる男気(?)の中にザラついた胸中が透けて見えるグロリアが同じようにザラついた街並に映えており、期待通りのジーナ・ローランズでした。しかし、他のキャラクター、展開、結末、音楽に観るべき点がなく、NY下町ルポルタージュ番組ならともかく映画作品としては期待外れの粗悪品でした。敬愛する彼女にプラス3点としました。 [DVD(字幕)] 4点(2009-09-05 22:53:58) |
2302. にがい米
過酷な労働であるにもかかわらず、ジメっとした悲惨さが漂っていない所に好感が持てました。一方で2組の男女の心模様から感じ入るものがなく、余韻の残らない作品でした。 [DVD(字幕)] 4点(2009-09-02 18:17:24) |
2303. ラスベガスをぶっつぶせ
ギンギラギンの街並みは電撃殺虫機のようで、行ってみたいとは思えません。ゲームシーンに見るべき所がなく期待外れの作品でした。教師の風上にも置けない教授の泣きっ面の命乞いを見せないのも不満です。 [DVD(字幕)] 4点(2009-08-17 18:23:12) |
2304. 白い恐怖(1945)
物語の展開の面白さへの期待感を打ち消してしまうテンポの悪さに閉口しました。結末も鮮烈さに欠けたもので、気だるい思いが晴れぬままのひと時にグッタリとさせられました。 [DVD(字幕)] 4点(2009-08-14 22:17:37) |
2305. アイガー・サンクション
ジャック・キャシディ目当ての鑑賞。彼の魅力が活かされていない中途半端な役どころが残念だったのはともかくとして、肝心のクライミングシーンは滑落のハラハラ感のみで、明かされる真相へのハラハラ感がありません。せっかくの舞台が活かされていない展開と結末はいけません。 [DVD(字幕)] 4点(2009-08-10 01:20:16) |
2306. 女囚さそり 701号怨み節
《ネタバレ》 細川俊之と田村正和の最期のみ当時の記憶が残っています。観直してみて、荒唐無稽な話の中にあって工藤の負け犬根性だけが現実味があり、裏切り者に相応しい最期に納得。とは言うものの、寡黙な者の放つ一言の重みが皆無なのは脚本が拙いのか演者が大根なのか、さそりがお粗末なので、観終わっても何の感慨もありませんでした。若かりし細川俊之の懐かしさにプラス2点です。 [DVD(邦画)] 4点(2009-07-18 13:34:24) |
2307. 刑事コロンボ/毒のある花<TVM>
《ネタバレ》 企業のトップである誇り高い彼女にこそ用意周到な計画で犯行を実行して欲しかったので、荒っぽい衝動殺人はいけません。従業員の生活を守る立場の者であるのにギブアップが早すぎるのも興ざめです。素朴な疑問としてあのクリームを使用すれば顔もかぶれてえらい事になるのではないのでしょうか? [DVD(字幕)] 4点(2009-05-29 17:32:26) |
2308. 陽のあたる場所
《ネタバレ》 アリスとアンジェラの人となりが描かれていません。抜け出したかった貧乏生活についても殆ど描かれていません。単に美貌と裕福さにのみ惚れたように見えます。湖へ転落後の様子は映し出されていませんが、これ幸いと救助活動を一切行わなかったと確信出来ます。直接手を下さずとも見殺しにする。この行為に集約される全編に亘っての彼の小狡い言動が不快でたまりませんでした。現実にはこの種の小狡い男は処分した女に対して何の痛痒も感じず、善人面して優雅にお暮らしになるのであり、それを許さなかった結末に、すっきりしないものを感じました。 [DVD(字幕)] 4点(2009-05-22 04:34:55) |
2309. アニー・ホール
《ネタバレ》 男女の心模様を描いた本作は、数々の映像手法が工夫された見事な発想です。また、アルビーの怒涛の喋りが印象に残りますが、何を語っていたかは殆ど心に残りません。自己の狭い世界から物事を捉え常に他人を見下して否定し、「人生は惨めだ・・・」と自己をも否定している彼が発する無数の言葉は、アニーの「貴方は人生を楽しめない人」の一言にかき消されてしまいます。お友達止まりも止む無しでしょう。始終癇に障り、鑑賞後は肩が凝ってしまいました。一息入れて、彼を冷ややかな視点で捉えた作品であるのかもしれないと思い点数を上乗せしました。 [DVD(字幕)] 4点(2009-05-20 03:18:23) |
2310. 刑事コロンボ/悪の温室<TVM>
相棒に接する警部の人となりは僅かに表れています。しかし、理詰めさはない、罠を張る事もないという、犯人を観念させる決め手がつまらなく、犯人の動機、人柄も見るべきものがなく詰まらないという、本シリーズらしからぬ凡庸さです。う~ん。 [DVD(字幕)] 4点(2009-05-13 23:54:53) |
2311. 愛の流刑地
《ネタバレ》 信頼し愛する者の手にかかって息絶えたいという望みを愛しているから叶えてあげるという理屈。肌を合わせる事においてはパートナーの身体の安全に対する考え方に男性の真価が問われるものと考えます。よって痴情に溺れたただの殺人者が選ばれた殺人者だと悦に入っている姿は噴飯ものです。欲情のおもむくまま互いを貪り尽くした不倫の男女の行き着く果てが見えますが、臨場感のない脚本、演出、演技でした。例外であった冬香の母に3点、裁判長に1点を進呈します。特筆すべきはお水のおねえさんの如き検事とその上司で、本作の価値を決定的に貶める意味不明の駄キャラでした。 [DVD(邦画)] 4点(2008-06-15 03:49:21) |
2312. 28日後...
《ネタバレ》 ゾクッとする怖さを感じる無人の病院、街並みの画を始めとする画には惹かれましたが、おはなしは退屈なものでした。感染者が見せる理屈ぬきの恐怖が主題である筈なのにお粗末な軍人達が登場した後はそれが添え物のような扱いになっており、恐怖が薄れてゆくのがいけません。添え物といえば娘の存在も同様です。2パターンの結末双方ともつまらぬものでした。 [DVD(字幕)] 4点(2008-03-05 23:58:08) |
2313. シュリ
《ネタバレ》 冒頭の「そこまでするか」という特訓の模様に「あり得ない」と「もしかしたら・・・」という思いが入り混じります。この場面のみならず全編に亘り数え切れない程の人が殺されます。子や孫の代の穏やかな暮らしを願って、今、血を流しているのでしょうか。こんなやり方では将来、子や孫達も同じように血と涙を流す事になるように思います。ハリウッド産でない韓国産だからこそ本作にロマンスの要素は要らなかったと思います。愛や恋とは無縁の過酷な世界を生き抜いたミョンヒョンがジュンウォンの子を身篭っていたというのは、悲しみが薄っぺらなものになってしまい残念です。 [DVD(字幕)] 4点(2006-07-18 22:45:53) |
2314. エントラップメント
3件の仕事は、守る側の対抗策が描かれておらず、浮世離れした道具のみ目立つ緊迫感のないものです。また、二人の騙し騙されの二転三転の末に行き着いた結末に脚本の破綻を感じます。そして、二人が歳の差のある男女で演じるのが大御所なので、恋に発展するのはお約束なのでしょうが、品のない獲物をねらう彼女が、彼が愛する美術品以上に価値ある女性に見えない事がイタイところでここにも無理を感じます。以上、本作の見せ所であろう部分が減点で、老いても衰えず華のあるショーン・コネリーの存在感のみにこの点数です。 [DVD(字幕)] 4点(2006-07-14 20:35:16) |
2315. 容疑者 室井慎次
《ネタバレ》 『レインボーブリッジ』で、仕事に関する信念を貫くためには自分が大きな権限を持ててこそ、そのために出世するという気概を持つ室井慎次だけは惹かれたキャラクターで、本作への期待は大きかっただけに残念な思いで一杯です。容疑者となってしまった過程に一番期待していたのですが、室井自身に何の葛藤もない、権力闘争のとばっちりを食っただけのものというのは気持ちが一気に冷めてしまいました。危機から如何に脱するかという点でも女性弁護士は何の役にもたっておらず、IQだけずば抜けていてあとは幼稚園児なみという敵役の弁護士もしりきれとんぼの存在でした。犯人は今回もつまらん人物で最後まで冷めた思いのままでした。大岡裁きを法律に期待するのは甘いのでしょうが、法律を自分の欲得を満たすための道具、他人を陥れるための道具に使うのを見せられるのはやりきれないものを感じたという部分にこの点数です。 [映画館(字幕)] 4点(2005-08-31 21:20:07) |
2316. ゴッドファーザー
小学生の時に馬の首のシーンに何てひどい事をする人達だと怖い思いをしたものです。力だけが正義、仁義もへったくれもなく、「他人の痛みは鈍感で身内の痛みには過敏な身勝手な人々の家族愛」を大層に見せ付けられるのは「馬子にも衣装」で辟易します。 ただ忘れられないのが、稼業を嫌っていたぼっちゃんマイケルが父を守る覚悟をもって稼業に身を投じ、やがて父親以上の冷酷なドンになる変わりようで、立場が人を変えるのか、眠っていた血が目覚めたのか。覚悟を決めたら人はここまで変われるものなのかと考えさせられます。 [映画館(字幕)] 4点(2005-04-01 19:06:02) |
2317. 踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!
大山鳴動して何とやら・・犯人達のどうでもいい様な描かれ方はお粗末で大いに不満です。女性管理官が本当の敵であるといいたいようで、組織の幹部が組織の患部である様子が彼女のエキセントリックな言動から伝わってきます。理不尽な命令を下す側と従わされる側、不条理であってもそこには人間の上下ではなく役職の上下が存在するのですね。偉くなりたい事と偉くなって組織の力で大きな仕事をしたい事は違うものであるように感じました。 4点(2005-01-26 08:39:04) |
2318. イナゴの日
ウーン、一握りのスターの下にフェイのような殆ど可能性の無い人々が大勢うごめいていて、ホーマーのように純真な人間は無残に壊れてしまう場所がハリウッドだと監督は言いたいのか。群集心理の恐ろしさをも映画のヒントにしてしまうトッドが将来成功すると言う事か。いまいち感じるものが曖昧な映画だった。 4点(2004-01-09 21:18:07) |
2319. シャイニング(1980)
《ネタバレ》 シェリー・デュバルがとてつもなく怖かった。ニコルソンはミスキャストでは。もっと善良で線の細い人を起用するべきでは。母と子がハロランが乗ってきた雪上車で逃げたのには拍子抜けしてしまった。 4点(2003-12-11 15:54:25) |
2320. シモーヌ
「あなただけ今晩は」が頭に浮かびました。この傑作と比較するのが良くないのですが、タランスキー監督の、自分可愛さのためだけに小ずるく立ち回るだけのドタバタ劇で、アル・パチーノの中途半端な演技とあわせて、少しも笑えない映画でした。 アル・パチーノのコメディはこれっきりにして下さい。 4点(2003-11-24 22:06:42) |