2341. ラン・ローラ・ラン
常識を越えたストーリー展開が爽快感と痛快感に富み楽しかった。全編通して鮮やかな赤毛をなびかせて走る主人公を演じたフランカ・ポテンテがとても魅力的だった。まさに新感覚という言葉がふさわしいこの映画がドイツ発ということに正直、意外性を感じた。他にも「ノッキング・ヘブンズ・ドア」など、ドイツ映画の可能性を感じる。 8点(2003-11-25 18:15:20) |
2342. プリティ・ウーマン
映画自体には大した感想は持たなかったけど、この映画が残したエッセンスは後々数多く引用されていることからも価値が大きかったと思う。ジュリア・ロバーツはまさにこの映画の役のように、今作でシンデレラストーリーを歩み始めた。 5点(2003-11-25 17:20:47) |
2343. Undo “アンドゥー”
岩井俊二の独創的な世界観は秀逸であるが、それ以上に、山口智子の存在感に目を奪われる。精神的に歪み、醜く乱れながらも女優としての美しさに溢れた演技は圧巻である。映画の物語自体は盛り上がりに欠けるが、それでも強烈に胸に残る魅惑的な力がある。 7点(2003-11-25 17:09:03) |
2344. 幻の光
淡々と流れる時間やその中で静かにもがく主人公の描写など、映画としてハッとする部分はあるが、全体的に間延びする感は拭えなかった。冒頭、江角マキ子演じる主人公の旦那役の浅野忠信の不可解な死によって物語は始まるが、その後の展開はあまりに盛り上がりがなかった。 4点(2003-11-25 17:04:25) |
2345. 黒い十人の女
なんといってもモノクロの映像美が素晴らしかった。それにふさわしいサスペンスフルな設定が興味をそそる。往年の名女優たちの古めかしい独特の言い回しが、今となっては逆に新鮮に耳に残った。 7点(2003-11-25 15:24:24) |
2346. ビッグ・ヒット
明らかにジョン・ウーの名前のみで売りつけてくる駄作だった。クオリティの高さは求めないが、もっと小気味いい映画に仕上げて欲しかった。アクション映画ながら何の印象も無い。 1点(2003-11-25 15:19:32) |
2347. 海がきこえる<TVM>
他のジブリ映画とは一線を画すことは確かであるが、それは明らかにジャンルの問題で今作自体のクオリティは極めて高いと思う。徐々に大人に成らざるをえない年代の人には、何か心に残るものがあるはず。 6点(2003-11-25 15:16:17) |
2348. どついたるねん
半分は赤井英和自身によるノンフィクションなので、その空気感が非常にリアルだった。汗臭い大阪の雰囲気に引き込まれる。トレーナー役の原田芳雄の演技が映画の質を高めている。ラスト前のかつてのライバルとのシャドーボクシングの場面は、日本映画史に残る名シーンだと思う。 7点(2003-11-25 15:03:39)(良:1票) |
2349. 鉄道員(ぽっぽや)(1999)
自分がそうなんだけど、若い年代の人は、この映画で高倉健の存在感を初体験したのではないかと思う。雪景色にたたずむ健さんはひたすらに渋く、不器用で、もはや神聖化されている日本の男らしさを感じる。脇を固める俳優陣の演技も良く、ベタな話ではあるけど、感動させられる。 7点(2003-11-25 14:39:10) |
2350. ハムナプトラ/失われた砂漠の都
娯楽映画はハリウッドを中心に毎年大量に量産されているが、近年においてはもっとも「娯楽映画」という名にふさわしい映画ではないかと思う。もちろん広く見れば、今作よりも優れたエンターテイメント映画は数多いが、あえて娯楽映画という言い方に限定すれば、そのノリの良さ、展開の小気味良さを考慮して今作は極めて秀逸である。 8点(2003-11-25 14:22:29)(良:1票) |
2351. 恋する惑星
アジアの熱気と美しさを併せ持った空気感が映画全体に充満している。熱情的なストーリーと登場人物たちの息遣いをそのまま表現したような映像センスは、世界的な革新であったことを疑わせない。まだ一度しか観ていないが、鮮烈に心に焼きついている映画だ。 9点(2003-11-25 14:16:38) |
2352. 古畑任三郎vsSMAP<TVM>
三谷幸喜の脚本作品は、密室劇(あるいはある限定された空間)の時特にその面白さを爆発させる。古畑シリーズでもそれは顕著で、密室劇風のエピソードの時のクオリティが格別に高いと思う。このSMAP編もその様式であったことがまず良かったと思う。ただ別の方も言っているように、まあ半ば仕方ないことではあるけれど、古畑よりもSMAPの方が重視されていることは否めない。そーいえば、今度の正月にスペシャル版で復活するそうで、犯人はなんと松本幸四郎!今泉が出ないのは消沈モノだけれど、楽しみです。 6点(2003-11-25 13:59:32) |
2353. 世にも奇妙な物語 SMAPの特別編<TVM>
元来、このシリーズは大好きなテレビドラマなので、テレビ受けの良いSMAPの面々と個性的な演出家たちによる5つの小話はどれも衝撃と小気味よさに富んでいて面白かった。特に、確か「鮫肌男と桃尻女」の石井克人演出だったキムタクの話は、とめどなく破天荒でこれまでのテレビドラマの枠を越えたものだったと思う。 7点(2003-11-25 13:51:00) |
2354. 恋人はスナイパー<TVM>
ウッチャン自体のキャラクターが良いのでなんとか見れるが、作品の質としてはテレビ映画ということを差し引いてもあまりに程度が低かったと思う。君塚良一の脚本だけに、「踊る大捜査線」なみの面白さを期待したがストーリーは極めて陳腐と言うしかない。 3点(2003-11-25 13:42:54) |
2355. 卓球温泉
くだらなさを覚悟して見たけど、意外に楽しめる映画だった。温泉卓球を軸に過疎温泉の復興、家族関係の修復がコミカルに描かれる。題材にふさわしいほのぼのとした空気感が映画全体を包み、心地よく観ていられた。主演の松坂慶子のはつらつとした魅力も印象的。 6点(2003-11-18 18:48:03) |
2356. 天使の涙
賞賛すべきはウォン・カーウァイの圧倒的な世界観だが、あえて抑えて欲しいのは、金城武の存在感である。日本のメディアでしか彼を見たことがない人は、ウォン・カーウァイの世界にハマっている彼の存在にハッとするはずである。金城武には日本でなくアジアの舞台で積極的に活躍してほしいと思う。 7点(2003-11-18 18:31:12) |
2357. トレマーズ2<TVM>
もはや伝説的ですらあるB級映画である前作を越えることは当然ないが、その雰囲気は残しつつ気合の入ったB級映画として仕上がっていたので嬉しかった。B級ということを最大限利用した突飛な展開は、そのノリの良さも含めて評価できる点だと思う。「トレマーズ」を本質的に好きな人なら、この続編には満足できるはず。 7点(2003-11-18 15:37:38) |
2358. 死刑台のエレベーター(1958)
古き名作サスペンスには満足することがほとんどない。今作も例にもれず、何の衝撃も受けずに終始してしまった。題材的には興味を引く部分はあるのだけれど、描き方に中途半端な印象を受ける。現代映画の目まぐるしい編集に慣れきってしまっている部分もあるのかもしれないけど、やはりサスペンス映画はある程度映像で引き付けることは重要だと思う。そういうことを考えると、やはりヒッチコック映画は革新的であったのだと感じる。 4点(2003-11-18 15:30:29)(良:1票) |
2359. シン・レッド・ライン
伝説的映画監督の復活作&超豪華キャストという触れ込みで期待は相当大きかったけど、あまりに退屈な出来栄えに愕然としてしまった。映像美的にはさすがに目を引く部分はあるけど、ストーリーにあまりに起伏がないというか、物語性自体が欠如してしまっている印象さえ受けてしまった。 3点(2003-11-18 15:25:04) |
2360. 四月物語
松たか子のPVの延長線上で作られた以上、彼女のプロモっぽさが漂っていることは否めないが、それでも観客を引き込ませる岩井俊二は流石である。尺も短く、丹念に作りこまれているとは言い難いが、その空白部分に観客がこの世界に入り込める余地があるのだと思う。濃厚な物語では決してないけど、映像世界に溶け込み、感情移入しやすいので印象深い映画になっている。 8点(2003-11-18 15:16:27) |