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やましんの巻さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 731
性別
自己紹介 奥さんと長男との3人家族。ただの映画好きオヤジです。

好きな映画はジョン・フォードのすべての映画です。

どうぞよろしくお願いします。


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人生いろいろ、映画もいろいろ。みんなちがって、みんないい。


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221.  STAY GOLD ステイ・ゴールド
このタイトルに、今は引退した競走馬の勇姿を思い浮かべる向きもありましょうが(笑)、なかなかどうして忘れ難い青春映画の佳編です。自殺した友人の後を追うかのように、「死」と「生」のはざまで揺れる女子中学生たち。…小生のようなオジサン(とは言え、見た時はまだ若かったですが)を赤面させるだけの“ナイーブさ”と同時に、失踪した彼女たちを追う教師の視点が導入されることで、映画は一種の“少女から大人への通過儀礼”を描いた成長物語として成功しています。クドイことで有名(?)な野沢尚の脚本だけど、あえてニュートラルな距離感をもって映像化した監督の手腕にこそ、拍手。深津絵里チャンも、この頃から可愛かったです。
8点(2004-03-03 14:13:59)
222.  ラルジャン
「たまげた」とは、漢字で書くと“魂消た”となる。タマシイが消えるほどの驚愕ということの本当の意味を、ぼくはこの映画で知りました…。少年の作った稚拙な「偽札」が、人の手から手へと“流通(!)”していくことの不条理。その1枚のために、投獄され、妻子を失い、遂には善良な一家を惨殺する男の顛末は、運命というより、あたかもそれが「必然」であるかのように、寸分のブレもなく進んでいく。…フランケンシュタインの怪物は「感情」を持っていたがために悲劇を招いたけれど、この映画の男は、徹底的に感情を喪失した「怪物(モンスター)」として映画の最後に君臨する。ゆえに、もはやこれはどんな悲劇でも不条理劇でもない、究極の「ホラー映画」に他ならない…。繰り返すけれど、ぼくにとってこれほど恐ろしい映画はなかったし、これからもないだろう。単なる“好き・嫌い”を超越した次元でこの作品は、《映画の極北》として、絶対零度的な寒々しい輝きを放ち続けている。…ヘタに近づくと、あなたのタマシイも凍りついちゃいますよ。
10点(2004-03-03 13:47:26)(良:3票)
223.  PNDC-エル・パトレイロ
赤茶けた荒野を貫くハイウェイ。石と泥土の家並み。峡谷に架かる吊り橋。そして、突発的に繰り広げられる銃撃戦…。どこまでもドライでありながら、ここには「西部劇」への愛、「メキシコ」の地への愛が満ち満ちている。若く正義感に燃えた新米パトロール警官が、またたく間に“堕落”していく姿を、アレックス・コックス監督は一見ノンシャランないつもの「軽さ」と醒めた眼差しで追う。が、そこには、これまたこの監督独特の冷笑(シニシズム)と厭世(ニヒリズム)を超えた“叙情(リリシズム)”がかすかに、しかし確かに画面から漂ってくるかのようなのだ。だからぼくたちは、この主人公に対してコックス作品としては例外的(!)に感情移入できるのだろう。彼の抱える虚無感や閉塞感は、この現代を生きる我々にとっても実にリアルかつストレートに迫ってくる。その中で、なお人間性を見失わずに「生きる」ことは可能なのか…。単純で薄っぺらな「アクション(なんて言えたもんじゃありませんが…)映画」のようで、実に様々な“思索”へと見る者を誘う、これは小さな大傑作だ。…少なくとも、小生にとって。
10点(2004-03-03 12:25:50)
224.  ザ・デッド/「ダブリン市民」より
ぼくが愛するジョン・ヒューストンは、あくまで『王になろうとした男』の、『アフリカの女王』の、『キーラーゴ』の監督なのです。そんなヒューストンが、こんなにも美しい、あまりに美しすぎる「白鳥の歌」を歌うなんて、ほとんど“背信行為(!)”じゃないか…。そう思いつつ、いつ見てもただナミダさせられるのが、口惜しい。特に、あのラストシーン…。もはや「死者の眼」で見られたあの風景に心震えない者がいたとしたら、何と不幸なことだろうとすら思う。そして、階段に立ちすくみ、聴こえてくる歌声に微笑みながら涙を流すアンジェリカ・ヒューストンの、崇高までの美しさはどうだ。自らの娘のイメージ(映像)を、見た者すべての心に「永遠化」してみせたヒュ-ストン監督には、もはやどんな賞賛の言葉も無力だ。繰り返す、たとえ“遺言”にしても、ジョン・ヒューストンにこんな美しい「歌」は似合わない。けれど、それは間違いなく存在し、ぼくたちの前に残されたのだ…。
10点(2004-02-23 19:16:21)(良:2票)
225.  青い山脈(1949)
その全盛期には“社会派の「巨匠」”と呼ばれ、黒澤明や小津、溝口以上に批評家から称揚されていた、今井正。そして今やすっかり忘れ去られようとしているこの監督さんだけど、改めて見直す時、最良の今井作品とは常に「少女(たち)」を描いたものであったことに気づかされる。『ひめゆりの塔』しかり、『純愛記』しかり、そしてこの『青い山脈』しかり…。そこには、戦前までの封建社会において抑圧されていた女性性と、戦後社会になってなお残る社会の諸矛盾を、彼女たちを通して浮き彫りにしようという意図があったのかもしれない。けれど、それ以上にこの「巨匠」が少女たちそのものを、ある特別な眼差しで見つめている気配が、その作品から伝わってこないだろうか。この『青い山脈』のなかでも、杉葉子演じる女子高生と女教師である原節子がほとんどチークダンス(!)のように身体を寄せてダンスする場面に漂う、何とも言えない“妖しさ”はどうだ…。なるほど、これは戦後民主主義を謳歌する若い世代を明るく肯定することで、未だ残る戦前的価値観(その象徴である男性教師たちの滑稽さときたら!)へのアンチテーゼたらんとした…という「意図」なのだろう。が、そんな「良識的」な主題以上に、今井正は、女子高生が美しい女教師を慕うそのエロチシズムにこそ、自身が魅せられているのじゃあるまいか。そして、そういった一種の《倒錯》をあらわにする瞬間に、この監督の「本質」があるのだと、ぼくは思う。彼の謳う「正義」や「教条主義」はもはやほとんどタイクツかつ偽善的でしかないけれど、その「少女愛(!)」に満ち満ちた眼差しは、現在においてもなお生々しく見る者に迫ってくる。そう、大いなる肯定と賞賛を込めて、今井正作品は偉大な“ロリコン”映画なのだと、ぼくは断言したいと思う。
8点(2004-02-23 18:28:05)(良:1票)
226.  ダブル・インパクト
ちなみに、個人的評価は8点。単に他人にはおいそれと奨めるつもりがないから「4」ということで。だってお互い、イヤな思いしたくないっしょ。でもさ、撮影監督リチャード・クラインならではの夜間場面の素晴らしさや、ほとんどジーン・ケリーのようなヴァン・ダムのアクションの美しさを、どうして誰も見てあげようとしないのですか? …とまれ、小生的にはこの本作と、『ボディ・ターゲット』、『マキシマム・リスク』がヴァン・ダム映画のベスト! 《追記》皆さんのレビューを拝見していてあまりに悲しくなった(笑)ので、やっぱり8点献上! B級映画は、作り手にヤル気があるかないかを評価の基準にしたい。なければ単なるクズだし、予算がないなりに一生懸命あれこれ工夫を凝らしていれば、ヘタなA級大作なんぞよりよっぽど「映画的」な充実感をもたらしてくれる。だって、映画とは本来そういった作り手の顔や熱意が透けて見えるところに感動があるものじゃないか。いくらカネをかけて、最新のSFXやCGを駆使したスペクタキュラーな映像を繰り広げたとして、その画面のなんて冷ややかで、無感動なことだろう(ex.ジェリー・ブラッカイマーあたりの作るイベントムービー。あれって、映画といえるのか?)。…この頃のヴァン・ダム作品には、間違いなくそういった“熱意”がほとばしっている。
8点(2004-02-19 17:18:32)
227.  アイアン・ジャイアント
何の予備知識もなく、「どうせアメリカのおたくが日本のアニメの影響を受けて作った、巨大ロボットものなんだろ」とタカをくくっていたものだから、作品の冒頭、人類初の人工衛星スプートニクが登場するところで思わず虚を突かれる。ああ、これって米ソの「冷戦」を背景にした、1950年代SF映画へのオマージュであり、ノスタルジーなんだ。つまり、まさに“アメリカン・オリジナル”なんだと。だから、あの執拗に巨大ロボットを追う捜査官にも、当時の狂信的な「赤狩り」的風潮を読み取れるし、主人公の父親がおそらく朝鮮戦争で戦死したことをさり気なく写真一枚で語らせるあたりの見事な演出も、1957年という時代設定だからこその巧みさ。そしてそれゆえ、宇宙から飛来した巨大ロボットに《ハート》があり、地球の少年と心通わせるという『E.T』あたりのスピルバ-グ風展開にも、よりいっそう豊かな陰影を与え得たというべきだろう。これは、真に「知的」な映画、本物の映画です。間違っても“アニメ”だからと馬鹿にしてはいけない。これだけ豊かな映画的センスと、それ以上に「歴史意識」をもった作品など、ただアドレナリン湧出の量だけを競うかのような、今の幼児化した「痴的」なほとんどのアメリカ映画において、きわめて稀れなのだから。…ウチの息子にとっても、本作のDVDはまたとない「財産」になってくれそうです。
10点(2004-02-17 10:54:06)(良:5票)
228.  姿なき殺人(1967)
サーカス内で繰り広げられる、残虐な連続殺人! …いや~、この設定にソソられるのは、やはり『怪物團/フリークス』の頃からのホラーとサーカスという組み合わせの“相性の良さ”ゆえでしょうか。ジョーン・クロフォードが女団長で、その娘がジュディ・ギーソン。わき役でマイケル・ガフやダイアナ・ドースというあたりの面々が出演しているのも、ポイント高し。殺人場面も今日的には「牧歌的(?)」ですらあるけど、それなりにサディスティックな興奮に満ちているのは↓サイケデリコンさんのご指摘通りです。最後の「意外」な犯人出現も、確かに唐突だけど、観客に「えっ!」と思わせたとたんにエンドというのは、それなりに悪くないんじゃないでしょうか。…しかし、万事に四角四面なお国柄の英国で、一方じゃどうしてこんな「悪趣味」が好まれてきたんでしょうね? そのへんの「文化論」を、どなたか説いていただけませんかねぇ。
6点(2004-02-16 16:54:56)
229.  ミリオンダラー・ホテル
決して全てに成功しているワケじゃないけど、ここしばらくのヴェンダ-ス作品では最も愛しい、そして美しい映画じゃないでしょうか。あまりにナイーヴな眼差しの中に語られる、「人間とは生きるに値いするか、そんな価値のない罪深き存在か?」という問いは、おいおいそんな恥ずかしいメッセージをわざわざ映画にすんなよ、と赤面させられもする。が、こんな時代であり、こんな世界だからこそそんな“問い”を自問し、本気で考察することも、きっと必要なのだ。ペシミスティックではあっても、決してニヒリズムには陥らないという、まさに『ベルリン・天使の詩』以降のヴェンダースの決意がひしひしと伝わってくる。やっぱり、彼って「天使的存在」なのかもしれないなあ。そして間違いなく「天使」に他ならないこの映画でのミラ・ジョヴォビッチ、最高です。
9点(2004-02-16 15:29:48)(良:1票)
230.  エンティティー 霊体
生活に追われるシングルマザーが、見えざる“何ものか”にレイプされると聞いたら、ロン・シルバ-扮する精神科医じゃなくとも「こりゃ性的欲求不満の果てのヒステリー性妄想だわな」と考えるのがフツーでしょ? それを、あんなにもご大層な「ゴーストバスターズ」みたいなオカルト研究機関が登場するとは…。このハナシが実話ってことはその組織も実在していたってこと? こちらの方が、よっぽど“ホラー”かつバカバカしいよなあ。たぶん脚本家もそういった「バカバカしさ」こそを皮肉るように、ロン・シルバーをヒロイックに、超常現象研究者たちを悪役に描き分けていただろうはずなのに(その痕跡は至るところに見られる)、もはやすっかり才能もやる気も枯渇した「御用監督」フューリーが、「余計なメタファーもダブルミーニングも面倒臭いぜ。フロイトなんぞ、俺の映画を見るような観客にゃ必要ないっ! 要するにエロな要素で味付けしたオカルト・ホラーで儲けりゃエエんや!」とばかりに、さっさとデッチ上げたのが、これ。でもさ、そのへんの“裏目読み”ができるところが、逆にこの映画の「面白い」ところなんじゃない? バーバラ・ハーシーも、実はそのへんのところをよく分かっていて、このヒロインの言動をどっちともとれるように演じて、観客に「考える」余地を残しているし…。うん、捨て難い見どころがあったと思いますよ、この映画。
6点(2004-02-09 18:17:47)
231.  6デイズ/7ナイツ
とっくにコメントしているつもりだったのに、漏れていたようであらためて…。ぼく的にはぜんっぜん悪くない、むしろ近年のハリソン・フォード作品じゃ上出来の部類なんじゃないかと思いますね。ここまで二枚目半に徹したハリソン君はチャーミングだったし、アン・ヘッシュは、睡眠薬でラリッた場面が超ラブリーだったし。これはあくまでアクション映画や冒険映画じゃなく、ロマンチック・コメディであって、そう考えると、あの悪党たちのマヌケぶりも、ヘッシュのボーイフレンドが島のオンナにメロメロになるあたりも、ひとつの”セオリー(お約束)”として納得できませんか? …まあ、映画の見方はそれぞれですが、ぼくは断固この映画の味方です! 《追記》TV放映でまたもレビュ-数が増えたものの、悪評だらけ! TV版は見ていませんが、何だかあまりにクヤシイので、点数上げますっ!! 何度でも繰り返すけれど、無人島に犬猿の仲なカップルが流れ着くと言った、往年のコメディ映画のパターンを踏襲しながら、ここまでファニーで「おとなのおとぎ話」風にまとめた映画のセンスを、ぼくは高く高く買う。誰が何と言っても、買いまくるっ! ハリソン、コメディセンスあるやんけ! アン・ヘッシュ、米国版“プッツン”女優なれど、めちゃイケてるやんけ!
9点(2004-02-09 15:20:48)(笑:1票)
232.  ウェディング・プランナー
こんなこと書くと、いかにも映画マニア的でイヤラシイんだけど、夜の公園での野外映画上映会で、突然雨が降り出すシーンが本当に美しくて…。それだけでカネ払って見る値打ちがあったと思いましたです。ほんと、上質のイタリア映画を見ているようでした。《追記》TV放映で再見。やっぱりステキな映画だと思うけどなぁ~。まあ、ここまであからさまに1950・60年代のロマンチック・コメディの感覚を 蘇らせたってことが、かえってストーリーの“ご都合主義”を際立たせることになった感は否めない。けれど、それこそがこの映画の最大の魅力であり、「美質」じゃないですか! それにこの映画の監督には、間違いなく“うたごころ”とでもいうべき映画のツボを心得たソフィスティケーションがある。いつか本格的なミュージカル映画を撮ってほしい才能です。断固支持!!!
9点(2004-02-03 18:29:21)(良:2票)
233.  アバウト・シュミット
今年(2003年)公開された映画の中でも、今のところ1、2を争う秀作。生きることの切なさ、やるせなさ、愛しさが、実にひょうひょうと描かれていて、まだ若い監督のくせにもはや名人芸のごとき巧さ。ジャック・ニコルソンはこれまでのキャリアでも最高の名演です。まだまだ脂ぎった彼が、ほとんど笠智衆(!)のように見えてくるなんざ、ビックラこいちまっただ。作品自体も、ほとんど日本映画のような撮り方で、この監督は今後とも要チェックと断言しておこう。 《追記》やはり2003年度公作品では、ぼくのベスト作品になりました。冒頭、主人公シュミット氏の会社がある高層ビルを映すカット割りは、まさしく小津安二郎作品そのもの。それも、単なるモノマネや青臭いオマージュなんかじゃなく、はっきりと自分の「スタイル」にしているところがスゴイです。一見地味だけど、これは本物の“滋味”あふれる秀作だ。
10点(2004-02-03 14:26:08)(良:1票)
234.  バッド・インフルエンス/悪影響
まだ、名もなく貧しく(か、どうかは分からないが…)一生懸命な新進スリラー映画作家だった頃のカ-ティス・ハンソン監督作。ネタ的にはヒッチコックの『見知らぬ乗客』の亜流だけど、ヒッチ作品じゃボカされていた“主人公ふたりの屈折した同性愛ゆえの確執”というテーマが、ロブ・ロウとジェームズ・スペイダーという美形男優の起用によってより鮮明になったところが刺激的。つかり、かの名作に対する批評的オマージュになっているんだよね。とにかく、スペイダーにとことんつきまとうサイコ野郎を演じたロブ・ロウが、なかなかの気色悪さで好演。後半はほとんどホラ-映画のノリだけど、これはハンソン監督の才能を十分に伝えている快作でしょう。途中、チラリとゴダ-ルの『アルファヴィル』を映したりといった「映画青年ぶり」もご愛嬌だし。
8点(2004-02-03 14:17:04)
235.  いつかどこかで
かつて、この映画を評価するぼくは友人たちから嘲笑されたものだった…。でも、ああいった恋する男の情けなさやカッコ悪さをここまで切なく愛おしく描いた日本映画は、そうないと思うぞ。特に、親友を怒らせたオンナに対して、それでも「また会ってくれるかな…」という主人公にゃ、世の大半の(もてない)オトコどもは「ク~ッ、でも分かる!」となるんじゃないですか…ねぇ。小田和正のこのシビアな眼差しは、十分ひとつの「世界」を構築している。ミュージシャンのお遊びだなんて、『稲村ジェーン』あたりと同一視してもらっちゃ困りますゾ。 …それにしても、最初にレビューを書かれたお二方のおかげでこのこの高評価(笑)。出来ればそのまま、おふたりや管理人様が「間違い」に気づかないままでいてくれたらと、小田和正氏も思っておられることでありましょう(笑)
6点(2004-02-03 13:56:56)
236.  マーキュリー・ライジング
そんな、皆さんが酷評するほどヒドイ映画とは思えないんだけどなあ…。まあ、確かによくありがちな内容かもしれないし、アレック・ボールドウィンの悪役は、あまりにも絵に描いたような馬鹿馬鹿しさだしね。ただ、『シックス・センス』の時にも思ったのだけど、ブルース・ウィリスは子どもと絡むととても良い味を出すなあってのが、まず好印象。それに、自閉症児を演じる少年が結構イイ線いっていて、ラストの感動を盛り上げてくれるし、様々な欠点を補ってあまりある見どころの多い作品だと小生は信じとります。ほんと、デリカシーとハートのある捨て難い映画っすよ。《追記》ビデオで再見。やはり好感度し。ラストで、自閉症の少年がそれまで必死に自分を守ってくれたブルース・ウィリスの主人公をぎこちなく抱擁する。その“ぎこちなさ”ゆえのデリカシーに、またもナミダする。よって従来の「7」より1点追加!
8点(2004-02-03 13:33:11)(良:1票)
237.  白馬の伝説
…美しい、そしてどこか神秘的で、もの悲しい、もうひと口では言い表せない不思議な映画。ジプシーの血が流れている飲んだくれの父親とダブリンの街で暮らす幼い兄弟が、一頭の神秘的な白馬と出会う。しかし、その馬が売り渡されると知った時、兄弟は馬とともにあてのない旅へ…というような物語(だったと思う。何せ、見たのは随分と以前なもので)。このいくらでも甘くも辛くもファンタスティックにも仕立て得る内容でありながら、そのいずれでもない「過酷なポエジー(詩)」としたのは、やはり舞台が“妖精の棲む国”アイルランドであるのと、脚本が『マイ・レフトフット』のジム・シェリダンだからか。とにかくふたりの少年が健気で、様々な苦難の旅を続ける姿には、何度も目頭が熱くなること間違いなし。特にクライマックス、すっかり白馬に心を奪われてしまった弟を助けようとする兄には泣かされます。…それにしても、こんな力強い繊細さに彩られた「児童映画(!)」に続いて『フォー・ウェデイング』を撮ってしまうマイク・ニュ-ウェル監督の才能は、もっと認められてしかるべきだっ!
9点(2004-02-03 12:02:39)
238.  イヤー・オブ・ザ・ガン
シャロン・ストーンがまだ『氷の微笑』でブレイクする直前の出演作品だけど、文字通りカラダを張って危険地帯に飛び込む報道キャメラウーマンを熱演! たぶん、その凛々しさやタフな美しさたるや、出演作品中でもピカイチ(…というか、『クイック&デッド』に並ぶ)ではないかな。もちろん、バストもろ出しの“濡れ場”もあったりと、「戦闘的美女」好きなご同輩には必見! でありましょう。映画は、赤い旅団をモデルにしたローマのテロ組織絡みの社会派アクションなんだけど、この手の題材が得意(『ブラック・サンデー』!)なジョン・フランケンハイマ-監督にしては、いささか寂しい出来映え。なんだけど、シャロンと、もうひとりの美女バレリア・ゴリノの“意外な”役柄ゆえの魅力の前にゃ、んなこたぁ二の次三の次! …本作の教訓、「映画は女優に救われる」。
8点(2004-02-03 11:36:06)
239.  ラブ&デス
いやあ、これはもう絶品ものの面白さ! 徹底してスクエア(頑固者)な英国の初老の小説家が、間違って入った映画館でアメリカの超クダラナイ青春コメディを見るはめになり、だのに、そこに出演している青年スター(『ビバリーヒルズ青春白書』のジェーソン・プリーストリー! まさにハマリ役)にひと目ボレ…。何とこのセンセイ、彼を追ってロングアイランドまで引っ越しちゃうのでありました。で、自分が高名な作家であることを利用して何とかこの、頭の悪そうな青年に近づこうと悪戦苦闘する作家センセイの涙ぐましき姿とは、そう、あの『ベニスに死す』のパロディだったという次第。あら筋だけじゃあ、何か気色悪い感ありだけど、作品はこの哀れな小説家の滑稽と悲哀を描いて、実に知的なウィットてんこ盛り! 終始クスクス笑いながら、最後には爽やかな余韻すら残してくれます。いや~、この絶妙な語り口のバランス感覚は、たとえて言うなら、ビリー・ワイルダーが現代に蘇ったならきっと嫉妬したであろう素晴らしさ(…とは、ちと大袈裟か)。ついでに書き添えるなら、原作本も映画に輪をかけた面白さです。必見! 必読!
10点(2004-02-03 11:13:07)
240.  ザ・コア
小生の周囲じゃイマイチ評判が悪く、事実アメリカでも批評・興行的にコケたとか。…か、悲しい。でも、往年の我が東宝SF映画(『妖星ゴラス』とかね)を想いださせる良い意味でのノーテンキさとか、人類の危機だってのに何か軽~い雰囲気が、個人的にはマルです。特に、会話のウイットに富んだセンスが、実に、実によろしい。あのすべてに野暮の極致といった『アルマゲドン』とは、どうぞ一緒になさらぬよう。逆に、あの映画が好きな皆さんはご遠慮された方が賢明でしょう。 ただ、こういう往年のハリウッド映画が持っていた「粋」なスマートさを、観客の側がもっと理解しつつ楽しめるという風潮が、最近どんどん失われているように感じる…日本でも、たぶんアメリカでも。別に映画マニア風に見ろというんじゃないけれど、映画にもかれこれ100年以上の「歴史」があるということ、その“重み”の上に成立している面白さがあるということに、ちょっとでも思い巡らせると映画ってもっともっと「楽しい」と思いますよ。……なんて、ナマイキでしたかね。スミマセンね。
8点(2004-01-30 12:47:23)
081.09%
140.55%
250.68%
3202.74%
4253.42%
5598.07%
67810.67%
79212.59%
817123.39%
98411.49%
1018525.31%

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