221. 横道世之介
うーん、この監督は過去2作が好きなので期待して見たが、それほどでも。つまらなかったというわけではないが、いかんせん長すぎるかなーと。 しかしキャスティングは良かったと思う。主人公(高良健吾)とヒロイン(吉高由里子)を始め、ゲイ役の綾野剛もよかった。皆、現代(2000年代前半)のシーンでは、きちんと年を重ねたように見える役者たちが揃っていた。 この、現代のシーンが挿入されるのは良い演出だったと思う(原作にもあったのかもしれないが) 映画全体は明るいトーンで、それが良さなのだが、この現代のシーンでは変わってしまった(良くも悪くも成長した)人々に少し切なさを感じられる。 全編(80年代末)の明るいトーンと、少し切なくなる現代の対比が良かったかも。 客観的に見れば良いところも多いのだが、自分が80年代末に馴染みがないからいまいちハマれなかったのかも。80年代に青春をしていた人なら、もっと高評価なんだろうな(笑) [DVD(邦画)] 6点(2013-09-04 23:05:53) |
222. ペーパーバード/幸せは翼にのって
決して悪くはないけど、期待していた程では… 魅力的なキャラクターが多数登場するのだから、もう少し個々の背景を掘り下げて欲しかったかな。背景が語られないまま退場したり意外な行動を取ったりと、いまいち感情移入しづらかった。 ただ、子役の少年は可愛い!(笑)「永遠の子どもたち」にも出ていたそうだが、それを劇場で見たのは何年も前なので覚えていないのだけど、可愛さと演技の上手さは光っていた。 あと、コントラストが強い作りなのかなーと。そのまま見るのは目が疲れるので、色彩や輝度を調整した方がいいかも。自分はテレビのシアターモード(コントラスト・輝度が控えめ)で見ましたが(笑) うーん、なんか惜しい映画。キャラの掘り下げがもう少しあれば、また違った評価になったと思う。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2013-09-02 18:44:15) |
223. あるいは裏切りという名の犬
《ネタバレ》 暗くてジメジメしているという評判、しかも最近合わないかもと気付いたフランス映画…という条件が揃い、録画したまま数年放置していた作品(苦笑) ちょうど雨で朝から天気も暗いし、と見てみた。表示されるマークが地デジ前のBS1・BS2という分類でびびったよ(笑)2010年頃から放置していた模様。 感想としては、思っていたよりかは楽しめた。男臭くて、人が死にまくるというのはあまり好きなジャンルではないけども。サスペンスの部分で少し意外性もあり、そこがよかったかな。 多くの観客が予想していたであろう、レオがドニを殺して復讐を遂げ、そのレオも悪人兄弟に殺される…という結末ではなく、レオは暴力に訴えず、ドニは「亡霊」としてやってきた悪人兄弟によって殺される…という結末がよかった。 結局、レオは人を殺すことに関しては慎重であったからなのかな、と。悪人兄弟の片割れも痛めつけたけど殺さなかったし、強盗を捕まえる作戦の時もドニのように寝込みを襲って皆殺しというやり方は選ばず正統派で進めていて、最後には拳銃を用意したもののドニを撃たずに立ち去る…レオのように人の命を尊重する人間は尊敬され、ドニのように命を軽んじる人間は、自分の命も軽んじられて殺される…というのが教訓かなと(笑) ラストの、ティティの行動はその象徴のように思えました。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2013-09-01 12:03:51) |
224. シャイン
《ネタバレ》 エンドロール5分前ぐらいまでは7点台だったが、星占いに頼った結婚によって減点(笑)そんなので結婚しちゃうかー?と思うが、実話を元にしているそうだから、それが実話なら仕方ない(そこが実話ベースなのかフィクションなのか、現時点では知らない) あんな父親なら心を病むわ…と思いながら、最後まで和解はできず。最初に病院から連れ出したオバサンは無責任だと思う、実際はどうだったのか知らないが… なんだかんだ言いながらも、ピアニストものが好きな自分としては満足(笑) [CS・衛星(字幕)] 6点(2013-08-27 23:37:39) |
225. 扉をたたく人
《ネタバレ》 雰囲気は好き。けど登場人物の行動が優しすぎるというか話を展開させるための行動で、リアリティや一貫性は乏しいかも。最初は偏屈だなーと思っていた主人公に対して愛しさを感じられようになるのは、作り手がやりたかったことが成功しているのでは。 ただ、結局問題が解決できないままで台詞にあったように「我々は無力だ」というまま終わってしまうのが、少し物足りない。優しすぎる登場人物たちなのだから、ハッピーエンドでもよかったのでは(それは作り手がやりたい話ではないのだろうけど ラストの、きっかけとなった地下鉄で太鼓を叩くという主人公なりの問題への向き合い方は良かった。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2013-08-06 06:22:26) |
226. 恋するトマト
《ネタバレ》 ラストで-2点。そこまではそれなりによかったのに… 2人が結ばれるというラストはご都合主義すぎる!主人公はハゲたおっさんで、過去にはフィリピン人女性にひどいことをしていたのに、美人のフィリピン人女性と結ばれるなんて…ありえない。作り手の願望が表れている気がして嫌悪感を感じてしまった。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2012-04-29 21:13:44) |
227. ブラック・スワン
6~7点の間という感じ。迫真の演技はいいが、何をテーマにしたかったのかがいまいち弱い。女の世界の怖さなのか母と娘の関係なのか、狂気なのか… 盛り込みすぎてそれを消化しきれていない気がした。過保護な母と暮らすお嬢様が狂気に取り憑かれて壊れていく様を描いた、と単純に見た方がいいかも。 [DVD(字幕)] 6点(2012-02-11 23:26:25) |
228. 愛を読むひと
前半と後半の温度差の違い。ありがちな恋愛モノか…と見ていると、後半の展開で息が詰まる。一つの事実が明らかになったとき、それを理解してからもう一度最初から見たいと思うのだが、これはこの作品のテーマにもなっている「気付いたときには遅い」というのをメタ的に表現しているのではないか。見る側に優しい作りではないが、作品として一つの形を成しているとは思う。 [DVD(字幕)] 6点(2011-03-30 21:55:16) |
229. シャッター アイランド
原作より重苦しい雰囲気が増していた。長めだということもあり、少し疲れる作品。終盤、怒濤の種明かしの畳み掛けは映画館で1度見ただけだと完璧には理解できないだろうと、少し不親切に感じた。ラストは原作より余韻があって良い。 [DVD(字幕)] 6点(2011-02-20 02:27:05) |
230. パレード
見終わった後に色々と考えさせられる作品。しかし、共感できるかどうかは個人の経験によると思うので、人を選ぶ作品かもしれない。上辺だけの付き合い、ぬるま湯に浸かっているような心地よさとそこから脱しようとする葛藤、人には多面性があり、誰もが知っている面など存在しないということ…そのようなテーマを“リアルっぽく”描こうとした作品。 [DVD(邦画)] 6点(2011-02-12 00:17:51)(良:1票) |
231. 僕と妻の1778の物語
良くも悪くも星監督の個性が出た作品。簡素な題材なのに、140分と長すぎるのが残念。もう少しカットして、シンプルにまとめれたのではないか。 主演の草なぎ剛の演技の評価が難しい。淡泊で一本調子気味。主人公の性格に合わせて子供っぽく演じていると言われればそれまでだが、怒鳴るシーンではその子供っぽさが出ていなかったので、演技に一貫性が無いのかも、と感じてしまった。 最近の邦画にありがちな“泣かせる”作りにしておらず、見た後に清々しい気分になれるのは良かった。 [映画館(邦画)] 6点(2011-02-05 20:43:43) |
232. 妹の恋人
ジョニーデップが格好良い。重厚な人間ドラマを期待して見るのではなく、軽い気持ちで見ると楽しめる。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-02-05 20:33:05) |
233. ハサミ男
音楽がよく、映画全体に流れる冷たい空気感がよかった。 先は読めるが、予想した通りにパズルのピースがはまってゆく感じが心地よい。 ラスト、全てが明らかになるものの、最後に残るのは不条理な感覚。 それすらも計算されているのかもしれないと思うと怖い。 [DVD(邦画)] 6点(2011-01-27 18:02:12) |
234. バトル・ロワイアル
設定が斬新。原作は途中で読むのを止めたので比較できないが、映画はそこそこの出来だと感じた。 子どもを愛するあまり憎んでしまったキタノをビートたけしが悲しく、冷たく演じている姿がよい。 劇中で流れるクラシックも不条理さを際だてていて印象的。 あとは、やはり主役の藤原竜也の演技がいい。柴崎コウなど、今では有名な俳優が脇役で出ていたするのでミーハーな見方でも楽しめると思う。 [DVD(邦画)] 6点(2011-01-27 17:58:42) |
235. グエムル/漢江の怪物
家族を必死に守ろうとする父親の姿に感動させられた。 廃棄物のせいで生まれたという怪物も、恐怖の象徴としては合格点。 合衆国に屈する韓国政府、怪物退治のためなら人の命までも犠牲にするという政府の姿勢・・・ 押しつけがましくなく、社会的なメッセージも込められた作品だと感じた。 エンターテイメント作品として観て、少し考えさせられる・・・そんな作品ではないだろうか。 [DVD(字幕)] 6点(2011-01-27 17:53:59) |
236. 真夜中の弥次さん喜多さん
なにも考えずに、話を追おうともせずに観れば楽しめる映画。 話は飛び飛びかつ薄いが、キャストが豪華。故に、俳優陣の演技を楽しむ作品だと感じた。 劇中歌は笑える歌ばかりで、見終わっても頭に残る。 [DVD(邦画)] 6点(2011-01-27 17:51:58) |
237. セプテンバー・テープ
この作品は8本のビデオテープで構成されているのだが、どこからがフィクションでどこからがノンフィクションなのかがわからない。 この高度な作りは評価されるべきだと思う。 話は9.11をテーマにしているので重いが、一見の価値はある作品。 [DVD(字幕)] 6点(2011-01-27 17:50:03) |
238. 老人Z
《ネタバレ》 91年に作られたというのが信じられない。 “老人”をテーマにしているのは、簡単に同情を買えてしまうのでずるいかもしれないが、それでもやはり泣かされた。 全体的に笑いありの娯楽作品として作っているのだが、根本には老人介護問題や、科学技術の発達の是非などのテーマ性があると感じた。 一見、軽そうな映画に見えるかもしれないが、奥深い映画。 「厚労省をなめるなよ!」が印象に残った。 [DVD(邦画)] 6点(2011-01-27 17:37:18) |
239. 千年女優
今敏監督らしい作品だと感じた。 女優のドキュメンタリーを撮影しているという設定で、ストーリーが進んでゆくのだが、その過去のシーンに、ドキュメンタリーを撮影をしている“現在の人物”も関わってくるので、どこまでが回想でどこからが現実なのかがわからない。 この作りは賛否両論だと思う。 細かいことを気にせずに、今敏ワールドに酔える方にはおすすめ。 [DVD(邦画)] 6点(2011-01-27 17:34:25) |
240. 東京ゴッドファーザーズ
今敏がパーフェクトブルーのような作品ではなく、万人受けするような作品を作ったのがこの映画。 やはり見ていて飛び抜けた感が無いので、どこか消化不良だが、終盤のあるシーンには圧巻。 未だに脳裏に焼き付いているほど、美しい映像だった。 クリスマスシーズンにちょうどよい映画。 [DVD(邦画)] 6点(2011-01-27 17:29:05) |