241. ボディ・ターゲット
まぁヴァン・ダム作品では一番マシな方。『そこそこに面白い作品。 ま、損はしてないかなって感じ。』の定義に従い6点進呈。強いて云えば悪役がヘタレ(過ぎ)だし、ヒロインのロザンナ・アークェットが色気でヴァン・ダムを利用したような気もしないでも…。 6点(2004-03-22 23:47:09) |
242. 巨人の星(1969)
《ネタバレ》 BS再放送で見た時には青雲高校面接で飛雄馬が「父ちゃんは日本一の日雇い人夫です!」と伴大造に叫ぶ場面の「日雇い人夫」部分が「ピー」と消されていた。差別用語だったのか…なぁ??しかもコレがその場面のキーワードなもんだから「ピー」連発で何のこっちゃ意味不明。基本的には劇場版はエピ削除多過ぎなんで大いに不満。悪いけど5点。原作は文句ナシに10点満点なんだけどねぇ。 5点(2004-03-22 00:14:10) |
243. 復讐は俺に任せろ
《ネタバレ》 戦後のラング作品は戦前の神懸りモードと対照的な凡作が多いが、本作も例外ではない。問題は【放浪紳士チャーリー】さんが言及されている情婦役のグロリア・グレアム。何と言うか、もうハッキリ言って出しゃ張り過ぎ!!煮えたぎるコーヒーぶっかけられ場面は見せ場だからまだ許すとして、後半で完全に主役ジャックしてグレン・フォードを木偶の坊にした罪は余りに重い。これぞ正しく”本末転倒”or”主客転倒”!悪いが5点マイナスさせて頂こう。 5点(2004-03-17 11:35:36) |
244. 愛と平成の色男
森田作品では「そろばんずく」と並ぶ超駄作!ああ~もう何と言ったらいいのか‥とにかく余りにも下らない、面白くなさ過ぎるぅ!!そもそも石田純一の何処が色男なんだよ?画面に説得力皆無!こんなの劇場で観た俺って一体…?? 2点(2004-03-13 04:48:15)(笑:2票) |
245. 個人教授
本作を嚆矢として、その後「十代の青年が年上の美女にセッ●ス指南してもらう」という趣向の映画が雨後の筍状態となる。元を辿ればラディゲの「肉体の悪魔」やコレット女史の「青い麦」辺りに端を発しているのだろうが、或る意味コレは永遠のテーマなのかも。ただし、名匠オータン=ララによる前述の二作と違い、本作には芸術的側面は極めて薄く甚だ即物的である。DADAさん御指摘の通り、素材としてナタリー・ドロンにもルノー・ベルレーにも役者的魅力が乏しく、観る者をグッと惹きつけるオーラが出ていないのが主な原因。まぁ、その分主人公とヒロインに親しみは持てなくもないが。演出のミシェル・ボワロンは爽やかさ(だけ)が身上の監督なので70年代伊や米の同系列映画の”下品なえげつなさ”とは明らかに一線を画している。個人的には「青い体験」なんかよりは余程マシだが、あからさまに”エロ!”を目的とする御仁の評価は寧ろ逆転するのやも。 6点(2004-03-12 01:40:42) |
246. ガメラ対深海怪獣ジグラ
昭和ガメラの有終の美を飾れなかった哀れな一作。ギャオスといいギロンといい総じて鋭角デザインの切れ味が敵怪獣の特色だったが、本作のジグラも矢鱈とトンガっていて一応伝統に則っていると言えなくも無い。が!しかーし!そもそも怪獣特撮モノの肝は都市破壊のスペクタクルにあるのに、水中戦&浜辺でドタバタに終始したのが余りにイタ過ぎる致命傷だった。わざわざレンタルするのも勿体無いので、ジグラ君の勇姿をどうしても観たい御仁は「宇宙怪獣ガメラ」のダイジェスト場面でご確認あれ(笑)。マッハも見れる《ラ抜き表現》し一石二鳥!! 4点(2004-03-11 14:12:00) |
247. 現金に手を出すな
《ネタバレ》 ジャン・ルノワールの直弟子ジャック・ベッケルの秀抜さが全開の傑作フィルム・ノワール。名匠ベッケルの師匠譲りのリアリズム描写に加えて、地に足の着いた生活感溢れるマックスとリトンの遣り取りは正に彼の真骨頂!初老のオヤジが二人でラスクをボリボリ食い、パジャマに着替え、歯ブラシを持って歯を磨く。「そんな瑣末な事を仔細に描いたからってソレがどうした?」とキレるようではベッケルの作品を鑑賞するのは無理、十年早いと言うモノだろう。ブーシュの料理店やピエロのナイトクラブではジョジィやローラといった若い娘相手に精一杯渋くキメていても、矢張りマックスと言えど忍び寄る老いは自覚せざるをえない事を(ディテールに拘った)映像で観る者に納得させる見事な手腕と読み取れないようでは。盗んだ金塊の換金方法といい、踊り子にちょっかい出す照明係といい、本当にこの監督は隅々まで精緻な演出が冴え渡っていて手抜きが無い。だから無言の強い説得力を持って我々を画面の奥へと引き込むのである。そして「静と動」の鮮やかなコントラスト。クライマックスでのアンジェロとの対決では地味な生活描写の溜めがグンと活きて、車が金塊ごと爆発炎上する様を迫力に満ちたタッチで描き出す。要所要所を締める主題曲「グリスビーのブルース」の哀愁に満ちたメロディが又絶妙だった。安直なヒロイズムに陥る愚を犯さずテーマ「犯罪は割に合わない」を描ききったベッケルに拍手!勿論10点満点で御座います(笑)。 10点(2004-03-11 06:17:42)(良:3票) |
248. アラバマ物語
原作はジャーナリストの夢であるピューリッツァー賞も受賞したハーパー・リーの小説「物真似ツグミを殺すには」。地方色を丹念に描写することに出色の冴えを示すロバート・マリガンが監督し、見事主演のグレゴリー・ペックにオスカーをもたらした社会派ドラマの傑作。ペック扮するやもめの弁護士が、偏見と差別が根強く残る南部の州アラバマでレイプ容疑の黒人を弁護したばかりに白人からも軽蔑の的になる、という何ともやりきれない展開は背景が世界恐慌の吹き荒れる1930年代であることも相俟って余りにも重苦しい。が、それを辛うじて救っているのがメリー・バダム扮する娘スカウトの存在。彼女と怪しい隣人ブー(ロバート・デュバル)の仄かな交流がラストの伏線になっているのもニクイ。オスカー助演女優賞ノミネートは伊達ではないと納得させる好演だった。余談だが、彼女の実兄が後に「サタデー・ナイト・フィーバー」や「ブルーサンダー」といった話題作を手掛けることになる監督のジョン・バダムである。 9点(2004-03-07 04:53:15) |
249. マックィーンの絶対の危機(ピンチ)
どうしてもマックィーンの名に惑わされがちだが、実際の作品クオリティはズバリ「しょうもない」。もしも別の三流男優がスティーブ役を演じていたら恐らくここまで語られていたかどうかすら怪しい。でも続編が出たり、リメイクが作られたりした事実からも判る通り、何か妙に捨て難い味わいがあるんだよなぁ。結構好きではあるんだが、ココは心を鬼にして5点を進呈するに止めよう。 5点(2004-03-03 19:43:08) |
250. キングコングの逆襲
コングのぬいぐるみには相変わらず失望を隠せないが、敵役のゴロザウルス&メカニコングの予想以上の健闘を称えオマケして7点進呈。天本英世のDr.フー、浜美枝のマダム・ピラニアもイイ味出している。 7点(2004-03-03 19:30:31) |
251. ハイティーン・ブギ
舛田利雄の「宇宙戦艦ヤマト・劇場版」に次ぐ「何で俺が…」系作品。アイドル物の賞味期限はむっちゃ短いナァ~、合掌‥。 3点(2004-03-03 14:53:24) |
252. イワン・デニーソヴィチの一日
《ネタバレ》 ソ連共産主義の暗黒面を告発するという公開当時の狙いに関してならば、完全に賞味期限切れと言っていいだろう。ただ、今日の北朝鮮脱北者問題等を思えば、狂った独裁国家に関する普遍性を有したソルジェニーツィン原作の怖さはそうた易く色褪せる事はない。監督キャスパー・リードのモタモタした鈍重な演出ぶりで極寒のシベリア強制収容所での一日が淡々と綴られるだけなのが、変にウケを狙った感動ドラマと一線を画す重さをもたらしている。怪我の功名というべきか。特筆すべきは矢張りスヴェン・ニクヴィストの見事なカメラワーク。流石に北欧出身だけあって画面に凍えるような寒さを表現し尽くしている。 7点(2004-03-03 13:33:32) |
253. 栄光への脱出
《ネタバレ》 イスラエル建国によるユダヤ人とパレスチナ難民問題によるアラブ側との抜き難い相克を思えば、本作のエクソダス号の船出はとても感動できる代物ではない。邦題も余りに無神経過ぎる。当時はそう思えたのかなぁ?しかもストーリーも鈍重で面白みが無いし。アーネスト・ゴールドの壮大な主題曲も空回り…。悪いが5点。 5点(2004-03-03 01:56:59)(良:1票) |
254. 悪魔のようなあなた
《ネタバレ》 我がご贔屓ジュリアン・デュヴィヴィエ監督の”遺作”…。サスペンス・ミステリなんだけど、オチも見え見えで今イチ。記憶喪失のドロンが濡れ衣を着せられた挙句にセンタ・バーガーと恋に落ちる展開にも訴求力が弱い、弱い。都合よく記憶も甦るし‥。戦前のピーク時を考えるとお世辞にも上首尾とは云えぬ出来で淋しい限り。もちろん伏線の張り方とか並みのヘボ監督よりゃ遥かに上手いんだよ??呉々も誤解なきように…。 6点(2004-03-01 23:58:01) |
255. ゴースト・オブ・マーズ
《ネタバレ》 カーペンター…アンタは脚本&音楽やっちゃイカンっしょ(笑)??監督に専念しなはれ、監督に!!言わんこっちゃない、ストーリーほころびまくってますがな。折角思わせぶりな導入部にワクワク期待したのに~パム・グリアー隊長を殺すの早いってか早過ぎ!何にも活躍してないじゃん!後はヘヴィメタ軍団の登場で一気にクールダウン!!音楽も相変わらず似たような曲調やし…。でも「スピーシーズ」のナイスバディ姐ちゃんN・ヘンストリッジがイカス!からマァ良し(良いのか?)。 6点(2004-02-28 03:31:46) |
256. ジャンヌ・ダーク
《ネタバレ》 「風と共に去りぬ」のフレミングと稀代の名女優バーグマンの強力タッグによる歴史大作。とは言え、既にロッセリーニとの不倫が問題化していた頃の作品だったので当時でも大コケ。壮大なる失敗作扱いされて黙殺された。デンマークの巨匠カール・ドライヤーにより「裁かるゝジャンヌ」というサイレント期の傑作が作られているにもかかわらず、何ら時間差アドバンテージを活かしていないのだから或る意味、酷評も止む無しだろう。実際、甲冑に身を包んだバーグマン(当時33歳!)は”オルレアンの乙女”と呼ぶにはチト老け過ぎており、人物造形も何か薄っぺらい。こういう重い歴史的題材を扱うとハリウッド式の映画製作は途端に底の浅さを露呈する。その辺りに昨今の○HK大河ドラマと似通ったモノを感じなくもない。悪いが5点。 5点(2004-02-27 00:54:41)(良:1票) |
257. フロム・ダスク・ティル・ドーン
《ネタバレ》 中盤でガラッと展開が変わるのを許せるか、許せないかで評価が二分しているようだが、ココまで「在り来たりのお約束ってヤツを打破したれやぁ~!!」的ENERGYに満ちた作品は稀有な点で個人的には「許せる」派。テンション上がりっ放しのイケイケお馬鹿ムービーに細かい突っ込みは野暮なんで素直に爆笑するのが正解だろう。確かにトム・サヴィーニのセックス・マシーンはタランティーノよりオイシイ役得だなぁ。股間のガトリング銃にゃシビれたぜ!最後は逆「物体X」ノリで犬になってるしw。とは言え、所詮は”一発芸のキワモノ”でしかないので、再見に堪える深みも味わいも無いのは明らか。まぁオマケして7点…。 7点(2004-02-26 16:28:40)(良:1票) |
258. ヤァ!ブロード・ストリート
《ネタバレ》 ぷぷポール渾身のオリジナル脚本てか?何気に名優ラルフ・リチャードソンが出ていてチョットびっくり。リンダも故人かぁ…。新録の「エリノア・リグビー」に4点。 4点(2004-02-25 12:27:33) |
259. ザブングルグラフィティ
劇場版EVA辺りに意外と影響を与えているのでは?と思えなくもないツギハギ編集モノの走り。その先進性にチョット敬意を表し4点…。やっぱ主人公ジロン・アモスの顔がねぇ。ドマンジュウって一体?? 4点(2004-02-24 23:58:43) |
260. 悪魔が夜来る
《ネタバレ》 STING大好き様に粗方語り尽くされた感もあるが、私なりに本作をコメントしてみたいと思う。カルネ作品は初レビューなのでチョット緊張するけど(笑)。私はどんな作品でも役者の演技に引かれる性質(たち)なので中心はどうしてもソコに来る。本作キャストでの個人的なMVPは矢張り、悪魔を演じたジュール・ベリとなる。実際、ナチズムの理不尽さを体現し、ジルとアンナの純粋な「愛」に拮抗させる狡猾極まりないインパクトを生み出したのは彼の凄みを利かせた名演あってのコト。次いでドミニクに扮したアルレッティが秀逸。彼女のデッドパン(無表情)ぶりがユーグ男爵とルノーを両天秤に掛け、殺し合わせるに至る妖艶な魅力に絶大な説得力を放っていたと思う。ジルはアンナとの愛に目覚めるが、彼女は最後まで男を破滅させる悪女の道を貫いてピカレスク・ロマンの醍醐味というモノを我々に教えてくれる。本作でのドミニクというステップを踏んだからこそ「天井桟敷の人々」でのガランスに結実したのでは、とも思ったりする。レジスタンス魂を代表する主役カップルも勿論素晴らしい。特にジル役のアラン・キュニーのイケメンっぷりは「甘い生活」や「エマニエル夫人」での彼からは想像もつくまい。アンナを演じたマリー・デアも初々しいだけでなく、ジュール・ベリの怪演に一歩も退かぬ芯の強さを垣間見せ天晴れ。これら一連の演技を(新劇調のオーバーアクトを百も承知で)巧みに引き出したのが、見事にバランスの取れたカルネ演出とプレヴェールの格調高き台詞にあるとすれば、ましてやレジスタンス魂の最高傑作とも云うべき「天井桟敷の人々」への重要なワンクッションとするならば、本作は決して軽視さるべきではない!と確信する。 9点(2004-02-24 01:21:06)(良:1票) |