241. シザーハンズ
《ネタバレ》 長所は、異形の主人公がほとんど違和感もなく家族の一員として受け入れられる筋、である。この「越境」の有り様のみがオモシロイ。あとはすべて子供向け「アトラクション」映画である(非道の敵対者に対する死の報復もまた子供レヴェルのカタルシスである)。 [DVD(字幕)] 3点(2012-05-09 18:23:05) |
242. 日曜日には鼠を殺せ
《ネタバレ》 あのジンネマンのスペイン市民戦争がらみの「真面目な」抵抗映画的な作品である。映画なので敵の悪役の視点からけっこう描かれたりもする(常套表現だが、このことのみがそれなりに興味深い)。人の生死が問題になるような話なのに子供の起用がまったく迫力を欠くのは、この作品のつまらなさの一例である。 [DVD(字幕)] 3点(2012-04-22 00:04:23) |
243. ゆれる
《ネタバレ》 吊り橋の文字通りのサスペンス(宙吊り)が効果的であったとは言い難い。西川監督作品は『ディア・ドクター』のほうがいい。 [映画館(邦画)] 3点(2011-03-24 20:58:31) |
244. シンドラーのリスト
《ネタバレ》 スピルバーグは混乱のシーンを手持ちカメラで揺らすクセがある。この作品ではナチの侵略シーン、『プライベートライアン』では冒頭シーン、『ET』でも。観客を馬鹿にするなと言いたい。混乱のシーンこそ固定カメラで見据えるべきではないか。 とにかく、『ショアー』のランズマン監督による批判ももっともである。 [映画館(字幕)] 3点(2011-03-24 12:04:20) |
245. 犬神家の一族(1976)
当時ものすごい宣伝で、ついそれに負けて観たが、まったく駄目だった。それ以来、宣伝には警戒心を抱くクセがついた。市川崑(いい作品もあるのだが)の内容空疎な唯美主義にも警戒するようになった。 [映画館(邦画)] 2点(2011-03-24 20:31:47) |
246. インデペンデンス・デイ
《ネタバレ》 アメリカは戦争が仕事の国で、ハリウッドはその宣伝省であることを実に明確に見せる。異星人は醜く描かれ、対話の可能性は一切無く、異星人からの「地球の独立」をアメリカ大統領が宣言するという、猛烈に政治的な映画である。 [映画館(字幕)] 2点(2011-03-21 12:24:47)(笑:1票) (良:2票) |
247. 武士の一分
アイドルはいつでも同じ、何に出ても同じ。同じく空虚。ストーリーもよくない。『たそがれ清兵衛』が良かったので、期待してしまった。 [映画館(邦画)] 2点(2011-03-17 07:25:06) |
248. 冷たい熱帯魚
《ネタバレ》 「映画の映画」ということばがあるが、この映画は、「映画館の映画」である。つまりでんでんが主人公に陰気な犯罪への加担を迫るのとパラレルに、この映画は観客に、この映画の悪趣味に耐えられずに映画館を出るか出ないかを迫ってくる。この映画の凄さはそこにしかないが、私はそんな「凄さ」を求めてはいない。 [映画館(邦画)] 2点(2011-02-22 23:48:03)(良:3票) |
249. ブレア・ウィッチ・プロジェクト
《ネタバレ》 映画は見せてなんぼの世界(「怪現象」を見せないならせめてそれと向き合ったはずの人間たちの味のある芝居を見せなければならない)なので、こういうあるぞあるぞと誘いながら何もない映画は犯罪だ。映画館で観たのでチケット代を返してもらいたいくらいだ。テクニックとしては、三脚を据えて撮るシーンには客観的視点(この映画の主観的視点の檻から出ようとするも、出られない)へのほのめかしがあってそれがわずかな救いで、1点。 [映画館(字幕)] 1点(2014-03-06 12:43:46) |
250. コマンドー
《ネタバレ》 「悪」をどんどん始末。「悪」なのかどうか不明な人たちをもどんどん始末。それにリアルに対応する事柄というのは、要するに、死刑制度容認はもちろんのこと、誤爆容認なんてことも含むだろう。こんなに政治的な映画を無批判に観るということ自体が、きわめて政治的な態度表明になってしまう。 [DVD(字幕)] 1点(2013-05-27 16:02:44)(笑:3票) |
251. わたしを離さないで
《ネタバレ》 クローン人間製造やら臓器移植やら、設定が嫌な感じの「ないハナシ」系の映画で、形式面に触れる気さえしない。こんな映画さえも臓器移植の正当化につながるのだろうか。 [DVD(字幕)] 1点(2012-07-25 23:37:32) |
252. 空気人形
韓国の女優さんを使っての、こういう「隠喩的な」映画は、ただ恥ずかしい気持ちにさせただけだ。韓国の素材に触れるなら大島渚を通ってからにしてほしい(映画人としてそういう真剣さがないなら資格なし)。 [映画館(邦画)] 1点(2011-03-19 11:17:36) |
253. 櫻の園 -さくらのその- (2008)
《ネタバレ》 旧作が素晴らしかったので、このリメイク版はよけいにひどかった。二回目というのは難しいものである。二回目はよくてパロディーにしかならないから。 チケット代を返してほしいくらいなので0点。 [映画館(邦画)] 0点(2011-03-23 12:54:33) |