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 > 鱗歌 さんの口コミ一覧。134ページ目
鱗歌さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 3876
性別 男性
年齢 53歳

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2661.  影武者
私の周りでも「勝新主演で観たかった」「仲代ぜんぜんダメ」との声をよく聞く、この映画。わたしゃ、好きですけどねえ。確かにイビツなこの映画、しかし、そのイビツさゆえに、決して忘れられませぬ。大量の物量・人員投入、そして、矮小な人間の運命を冷たく見通す天の視点。戦闘がただ「死体の山」として描かれる本作のラストは、『乱』における、あの酸鼻を極める三の丸の悲劇につながるもの。『影武者』『乱』の2作は、確かに批判も多い作品ですが、私にとっては大事な作品、黒澤監督にとってもきっと「どうしても撮らなければならなかった作品」だと思いたい。ところで、音楽界のダジャレ帝王こと池辺先生の音楽ですが、“スッペの軽騎兵序曲をイメージした曲”との指示があったので、こういう曲を作ったらしい(『羅生門』の“ボレロ?”など、黒澤映画でクラシック曲にそっくりな音楽が出てくるのはこれが原因)。さすが池辺先生、実に見事に無理難題(笑)にこたえているではありませんか!
[CS・衛星(邦画)] 9点(2008-03-01 09:00:52)
2662.  大学の若大将
親の世代の映画ではありますが、この「何から何までチュート半端」なところが、昭和の良さってヤツですかね。そりゃまあ、過激なところもあった時代ではありますが、この映画のノホホンとした、はっきり言やあ「面白く無さ」ってのも、昭和らしさかもしれません。少なくとも現代のような“何でもゼロ/イチで割り切る(あるいは割り切ったフリをする)”時代では失われた味わいが、ここにはあります。過激さと言えば、唯一の過激さは主人公の極端なキャラクター、あとはまさに「何から何までチュート半端」な、どーでもいいオナハシ(映画に魅力があるからといって、オモシロイとは限らないのだ)。若大将と青大将のライバル関係が見所と言えば見所、湖上の決闘のシーンでは、つい、「あっ、若大将め、とうとう青大将を殺っちまいやがったな」と早とちりしてしまった私は、もはや平成の時代に毒されているのでしょうか(←そんなバカな)、まあ結果的には、盛り上がりも盛り下がりもない、大したことのない展開。そうですね、あとは、若大将の素晴らしい水泳フォーム「秘儀:腹から着水」でも、ご堪能下さい。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2008-03-01 08:17:13)
2663.  恐怖の報酬(1953)
スピードとかクラッシュとかを売りにするカーアクション映画はよくありますが、本作のスリルは、どちらかというと、「坂道発進」「縦列駐車」等といった、あの、教習所でのスリルに近いものがありますね、ああ、ドキドキ(←ペーパードライバーのつぶやき)。ニトログリセリンを積んだトラックが、そろりそろりと進む、ただそれだけなんだけど・・・観ればわかる、やっぱり「ただそれだけ」なんてもんじゃない、このサスペンス。圧迫感のある映像、見せ方のうまさ、ってのもありますが、やはり、出発に到るまでの1時間で描かれるドラマと、出発後の人間模様との対比が、実によく効いております。たった4人の行程が、重厚な人間ドラマにもなっちまうのです(映画後半の物語だけを見れば、結構ベタな話かもしれんなあ、と、後で思い返せばそんな気もするけど、観てる間は決してそう感じさせない、この上手さ。実に絶妙)。
[CS・衛星(字幕)] 10点(2008-03-01 07:41:15)
2664.  ローレライ
私は昔から、ミニチュア撮影というものには結構甘いのです、えへへ。だからね、この作品のように「ホラ、ミニチュアじゃないよ、ちゃんとCG使ったよ、観て観て!」みたいな映像を見せられると、ちと困っちゃう、心の準備ができてないもん。・・・この露骨に書割みたいな背景は、映画の中では実際の背景のつもりなのか、それとも映画の中でもあくまで書割なのか?等々。私はもっとミニチュアのシーンが沢山あってもOKですけどねえ。CGばかりの戦闘シーンは、ほとんどゲーム感覚。しかし、このイ何とか号という潜水艦の孤軍奮闘ぶりを観ていると、「そんなバカな」と思いつつ、宇宙戦艦ヤマトのあのムチャクチャな大活躍を思い出して、興奮してしまう。ギバちゃんの姿が、サナダさんに重なって見えてきたりするのです。
[地上波(邦画)] 6点(2008-02-16 08:31:01)(笑:1票)
2665.  処女の泉 《ネタバレ》 
ある悲惨な事件の顛末と人々の姿を、短尺の中に見事に纏め上げた、ホントに素晴らしい構成力の映画、だと思います。しかしそう思う一方で------中勘助の「犬」を読んだ時の感想に近いのですが------“こんな重いテーマを、そんな終わらせ方で、納得できるかよ~”という気持ちになるのもまた事実。いや、「犬」よりもずっと強い違和感があるのは、この作品の、ギリシャ悲劇のごとき形式性。登場人物が類型的で、取り上げられる事件も極端で、そのあげくにこのオチじゃあ、悪い意味で「絶妙過ぎ」。構成力うんぬん以前に、方程式のごとき骨組みが透けて見えて、どうしても気になっちゃう。最後の“泉”ってのは、何のメタファーなんですかね、目から鱗のウマイ解釈を誰か教えてくれたら、私もこの映画に惚れこんじゃうかもしれませんが。私の感想は、「要するに、このどーしようもない事件に対して、カミサマは泣いておられるっちゅうことね」。はい、ご愁傷様。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2008-02-16 08:17:05)
2666.  國民の創生
この映画の差別的な部分はともかくとして(顔を黒く塗った白人が「悪い黒人」を演じるのって、やっぱり観ててヤだなあ)、あの白装束KKKの大群のシーンには圧倒されます。さらにはこの映画、私の大好きな「立てこもり映画」でもあったりするんだから、たまりません。ここに“映画の創生”を目の当たりにするのであります。
[DVD(字幕)] 8点(2008-02-09 18:16:31)
2667.  プラン9・フロム・アウター・スペース
映画は映像が命、とすれば、映像のインパクトありあり、目に焼きついて離れなくなる本作は、かなりポイントの高い作品ということになってしまいそうです(←評価の仕方が荒すぎるんでしょう)。「作ろうと思っても作れない要素」「そもそも作ろうと思わない要素」の織り成す、禁断の世界。私は個人的に、女性宇宙人が腰の銃に手を伸ばそうとして一瞬目測を誤るシーンにハマっちゃいました。事前にリハーサルなんかしてたら、こんなシーンは撮れません。芸術作品に惚れ込んだ時に感じる、「この作品は自分のために作られたんだ」という感覚(別名「ツボにはまる」)を、この映画からも確かに感じてしまうのであります(あくまで、若干、ですが)。
[DVD(字幕)] 7点(2008-02-09 18:04:14)
2668.  硫黄島からの手紙 《ネタバレ》 
観ている間も戦闘シーンに圧倒されるのだけど、観終わってから、何となくジワッとくる映画ですなあ。ジャニーズのネズミ男こと二宮クン、彼は本当は、何が何でも生き残って妻の元へ帰らなきゃならない、それなのにそれなのに、彼は最後、栗林中将のため、命がけで米兵にくってかかるのよね。いや多分、“栗林中将のため”というのは当たらない。理由はともかく、そこではただ、闘う人間の哀しみ、闘わざるを得ない人間の哀しみだけが、描かれています。戦争の悲惨さを訴えるのに、「誰それが悪いからこの戦争が起こったのだ」なんぞと言ってみたところで何になるだろう。悪人がいるから戦争が起こるのか? では、人類の歴史では無数の争いが繰り返されてきたというのに、そのすべての「犯人」をいちいち指摘でもしていくというのだろうか? この映画が胸を打つのは、戦争を善悪というわかりやすい軸に投影して批判するのではなく、ただただ、あらゆる時代にあらゆる人々が闘ってきた、そして今後も何らかの形で闘い続けざるを得ないであろう、その哀しみが、描かれているからではないでしょうか。
[DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2008-02-09 17:47:45)(良:1票)
2669.  スキージャンプ・ペア ~Road to TORINO 2006~
ナンセンスのものが無意味に存在しているからこそ大いに笑えたあのCG作品。それにわざわざ物語という“意味”を付け加えることによって、ここまでツマラナくなるものなのか。あわよくば第二の少林サッカーにでもなると思ったんですかねえ。ドキュメンタリのパロディっちゅうのも、NHKの「プロジェクトX」の影響で、TVのバラエティなんかでも散々やってましたからねえ、もはや食傷気味。それでも2箇所くらいで笑っちゃったので、2点というところ。
[地上波(邦画)] 2点(2008-02-09 17:16:28)
2670.  カンバセーション・・・盗聴・・・
どこか無気味な不条理感の漂うサスペンス。このキモチワルサはどこからくるのかと言うと、おそらく、“盗聴”という題材からくる、「“音”に対する過剰な意識」と、それに伴う「“音”と“映像”の乖離」と言えるだろうか。いやとにかくキモチワルイ。「盗聴」という、現実から音を切り取る行為。“音”が現実から切り離され、ひとつの存在であることを主張し始める。一方、音を切り取るための盗聴装置の映像描写、その装置の精巧さがもたらす現実感。“現実”と、“現実”を脅かし始める“音”。しかし映像と音の乖離は、盗聴という行為そのものだけではない。カメラが固定のまま、登場人物が画面内から立ち去っても、声だけが続くシーン、そこにも象徴されている。その不安定さによる落ち着かない雰囲気が、映画全体を支配しつつ、最後に到って一気に焦点を結ぶときの衝撃。「意外なラスト」を売りにするような映画とは明らかに異なるこの衝撃は、それまでの漠然とした不安感を根こそぎひっくり返し、観る者をさらに強烈で明確な不安感へと叩き落とす、価値観の転倒の恐怖ともいうべきもの。忘れがたい映画である。それにしても、観るたびに思うのだけど、ハリソン・フォードはこの役が一世一代のハマリ役ではなかろうか(→って、それじゃあ彼の出演作は基本的に殆どミスキャストっちゅうことになるやんか)。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2008-02-08 17:45:55)
2671.  世界中がアイ・ラヴ・ユー
ウディ・アレンのイメージというと、「ノーテンキな哲学者」というか、はたまた、「小難しい顔した大村崑」というか、少々身構えてしまうのだけど、本作はあくまでアホらしくて楽しいミュージカル。一見ごちゃごちゃっとした密度の高いダンスシーンがなんといっても実に楽しいです。毒気もばっちり、とにかく何だか、好きなことやりたいことをやりまくってるなあ、と。そういや、冒頭あたりで、イツァーク・パールマン(←バイオリニスト)なんかもちゃっかり登場しておりました。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2008-02-03 16:15:43)
2672.  エアポート'05
“なんちゃってエアポート”シリーズ第?弾。大体こんな邦題つけたって、「おお、往年のエアポート・シリーズがまだ続いているのか」と勘違いする人もいなければ、仮に勘違いしたところで「それならゼヒ観たい」と思う人も果たしてイマドキどのくらいいるのやら。という、罪の無い邦題ではありますが、そもそもこの作品では、“エアポート”どころか、その肝心の飛行場が未完成ってんだから、むしろ気のきいた邦題とも言えそうな。さて内容ですが、冒頭の不時着シーンから、謎の自動車暴走、謎のガス爆発、謎の感電殺人などなど、よくわからんままに映画の派手さをアピールしたあとは、「ハイジャック犯に単身たちむかうヒーロー」という、まあ、ありきたりというか、どっちかっつうと「沈黙のエアフォースワン/ダイハード仕立て」みたいなタイトルの方が似合いそうですが(なんだかイタメシ屋のメニューっぽいけど)。女性ひとりを誘拐するために、飛行機ごと乗っ取ってしまう犯人たち。しかも壮大というか、相当回りくどい事前準備の末の犯行。ここまで手の込んだことができるんなら、誘拐くらいもっと簡単にできそうなもんだけど。凶悪犯に単身立ち向かう白人ヒーローを、無線で語りかけ励ます黒人脇役、というお馴染みの光景。単なるパクリといえばパクリだけど、なかなか律儀なパクリ方ではないですか。戦いのさなか、機体に穴があき気圧が急降下、客室は大パニック、というのもお約束。酸素マスクが一斉に下り、パニック描写を煽る! でも次に客室が写ったときには酸素マスクが無くなってる、というのも、まあお約束なんですかね。とにもかくにも、マイケル・パレが元気そうで、一安心(笑)。
[地上波(字幕)] 4点(2008-02-03 15:57:38)
2673.  夕陽のギャングたち
いわゆる3部作のうち、『荒野の用心棒』『夕陽のガンマン』が背景不明の劇画的ヒーローものだったのに対し、『続・夕陽のガンマン~』では、南北戦争という社会背景が、曲がりなりにも登場。本作はこの“社会背景”というものの位置付けがもっと絶対的なものになり、「社会体制」「革命」という究極の“社会背景”と個人との対立が描かれて、それによって“友情”というテーマが強調されています。/戦争は一応、「敵に勝つ」という目的に対し「敵を殺す/傷つける」ということはあくまで手段であり、「100万人殺せば英雄だが~」という例の批判も成立するかもしれない。/しかし、「体制」は時に「殺す」ことそのものが目的となる。粛清により、旧ソ連で、カンボジアで、どれだけの人命が奪われたか。/そこには、英雄すら生み出されることはない。/本作においても、執拗なまでに虐殺シーンが描かれ、それに対抗する個人の情熱や友情が、これでもかと、ほとんどワケワカランような破壊的なレベルで描かれています。そして最後のシーンでは、周りの喧騒から切り離されたような、主人公2人だけの世界が、突然現れ、印象に残ります。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2008-02-03 09:27:20)
2674.  野いちご 《ネタバレ》 
名誉博士の学位を受けることになり授与式の地に向かう、ある老医師の一日が、色々な人との交流と、幻想的な夢や回想とを交え、綴られます。一日の終わりに、老医師は、「今日の出来事は何かつながりがありそう」と気づきますが、観てるワタシも「ちぇっ気づきやがったか、私も何かつながりがあると思うんだけどね、それがはっきりせんのよ」(笑)。ま、しかし、言葉でスラスラ説明できるような厳密な論理構成でエピソードが配列されてたりしたら、そんな露骨に人工的なものに感動もへったくれもないわけで、やはり、メタファーによる映像詩ともいうべきこの映画の魅力は、一味も二味も三味も違うもの。息子との関係、息子の嫁との関係、年老いた母との関係。亡き妻。もはや熟年夫婦同然にツーカーの関係の家政婦。中には自分を慕ってくれるガソリンスタンドの店主などもいる。そして、旅に同行することになった、3人の若者(女性は二人の男性のどちらを選ぶか、“アッケラカンと”迷っている)。一方で、夫婦喧嘩ばかりする、とある夫婦。なーんとなく、「夫婦関係」とか「死」とかいうテーマが見えてくるのだけど、その印象を圧倒的に強くするのが、主人公の幻想的な夢と回想の夢。生者は溶け去り、棺桶の死者が手を伸ばす。医学の基本すらわかっていないらしい自分。あるいは過去の苦い思い出。現実世界の人物と夢の中の人物が混じりあい、夢のもつ皮肉さはいやでも強められる。そして、自分の人生のみならず息子の人生にまでも暗い影を落とす、あの出来事・・・。ワタシよりも先に何か気づいたらしい(笑)主人公の最後の幻想、そして彼の表情が、心に沁みます。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2008-02-03 08:59:45)(良:1票)
2675.  迎春閣之風波
元の時代も末期。乱世の中、立ち上がる抵抗勢力に対し、これを抑えようとするリー閣下。繰り広げられる戦の裏ではスパイ活動も盛んに行われている。折りしも、抵抗勢力からの機密文書横流しの情報を受けたリー閣下、彼の一行は、文書の受け取りに向かうが、そこにあるのは、“迎春閣”なる一見の安宿。と、ここまでが冒頭のナレーションによる前置き。この迎春閣が、実は抵抗勢力側のアジトであり、女将、美人(?)女給たちも、まあ一種の秘密エージェントみたいなもんですな。というわけで、以降、映画のほとんどは、迎春閣が舞台となり、ここにアヤシイ人々が次々に現れるのですが、まあ、あんまし物語に関係ない人も多く(笑)、そのゴチャゴチャぶりが結構面白い。いかにも安宿らしい、不味そうな料理、酒、そして博打。その庶民的カオスの中、繰り広げられる小競り合いと諜報活動、しかし、リー閣下の到着により事態は一変、そして・・・。クライマックスのカンフー活劇は、なかなか見応えありですが、それにしてもリー閣下、強すぎ、悪役のくせに一人で大活躍。彼を取り囲み、よってたかって襲い掛かる主人公たちの方がなんだか卑怯者に見えてきて、どちらが善玉でどちらが悪玉やら。という盛り上がりを見せ、映画は大団円をむかえるのでありました。
[地上波(字幕)] 7点(2008-01-20 08:29:57)(良:1票)
2676.  福沢諭吉
東映が40周年を記念して世に送ったのがこの、“柴田恭兵主演『福沢諭吉』”なのであります。いかにナイスな企画であるかは、そう、キミの財布の中の一万円札の肖像画がもしも柴田恭兵だったら、どれだけイカしているかを想像してみればよいでしょう・・・? なかなかの力作だと思うのですが、いやあ、しかし、福沢諭吉が主人公の映画。舞台は幕末から明治維新なのであるからして、全国8000万人の幕末ファンの血が騒ごうというもの。しかし、その主人公がよりによって“福沢諭吉”とは、少々地味ではないかい? という不安は誰しも感じる、おそらく監督だって脚本家だって、感じるでしょうなあ。というわけで、福沢ひとりではとても映画が盛り上がらんわい、とばかりに、クライマックスは福沢そっちのけ、戊辰戦争ドンパチ大いに盛り上がります。いやまあ、ここは、内乱の世の中と、敢えて学問の道を選んだ福沢諭吉との対比、なんでしょうけども・・・どっちかというとコレ、“リング内で年配レスラーが渋いグラウンド技を延々と繰り広げてしまい、これじゃあプロレスが盛り上がらんと、若手が派手な場外戦で会場を沸かせている構図”に近いものがあります。福沢諭吉、影薄すぎ。仲村トオルとナンノちゃんのエピソードの方が、とおおおっても判り易く、映画を盛り上げてます(キャラ大量投入でとにかく盛り上げる手法)。え?ナンノちゃんよりももっと演技力のある女優を使えって? ま、いいじゃないですか、彼女の独特の演技力のお陰で、かえって印象的なキャラになってますから。そういえば、諭吉の上役である奥平、豪快なところのあるこの役を、榎木孝明が演じているというのが、一見ミスキャストに見えて、これもなかなか味わい深いキャラになってます。端正な顔立ちの男性が泥酔している姿というのは、実際なかなか美しいものだと、わたしゃ思うんですけどね。
[映画館(邦画)] 6点(2008-01-16 23:17:06)
2677.  こま撮りえいが こまねこ
冬休みということでBSで放送しておりましたので、録画して家族で観ました。2歳3ヶ月の娘も大人しく観ていた(半分寝てたのかも?)のですが、最終話のいよいよという場面になって突然、手を左右に振りながら「ちわう(違う)!」と言って逃げていってしましました。何がどう違うのか、今もって判りませんが、きっと何かが違っていたのでしょう(汗)。ま、とにかく、デジタル時代のこま撮り映画、マニアックな印象は皆無で、人形アニメならではの愛らしい動きがたまりません(その一方で、アナログ的ギクシャクこま撮りも楽しめる親切設計)。上はおじいちゃんおばあちゃんから、下は幼児(3歳以上)まで、皆で楽しめる映画だと思います。2歳以下の場合は、お子様とご相談ください(ちなみにコレを書いている今、娘にもう一度見せています)。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2008-01-06 18:01:17)
2678.  エイリアン3
リドリー・スコットの『エイリアン』は、私の大好きな大好きな映画。それが、気が付けばヘンテコなシリーズと化し、幸か不幸か、我々はエイリアンの勇姿を長く目にすることになりました。第2作は「今度は戦争だ」と称し、もちろん戦争などではなく、実に健康的なドンパチ映画。確かに面白かったけど、「でもそうじゃないだろ」と、何か釈然としないものがありました。そこに現れたのが、エイリアンと坊主頭のシガ兄がにらめっこするシーンでお馴染みの第3作。そうそう、“エイリアン”ってやっぱり、こういう、不健康な感じの映画だよね、とやや納得。2作目からのつながりを敢えて拒否する姿勢も小気味よい。舞台も囚人ばかりのケームショ星、リプリーもたいして深い理由でもないのにあっさり丸坊主にしてしまい、色気のない独特の雰囲気。最後に立ち上がる囚人たちの姿はまさに、エイリアン映画というより、ほとんど蟹工船の世界。その根底に流るるは、抑圧とそこからの開放という思想的エロティシズムに他ならぬ。なかなか見事な変態映画になっているではありませんか(※さらに、CGエイリアンという新鮮さもあったけど・・・CG大氾濫の今、観直してみると、この点はかえってフツーの映画っぽく見えちゃいますね)。 さて本作に続く第4作は・・・・・・なんだこりゃ??
[CS・衛星(字幕)] 7点(2008-01-06 17:38:02)(笑:1票) (良:1票)
2679.  西部開拓史(1962)
BS放送で観ながら、どうにも禁じえない罪悪感。シネラマを前提にした画面を無理矢理つないで平面にしているもんだから、なんともヘンテコな映像になってます。左右の部分をもうちっと手間に折り曲げると、きっとこう見えたんでは無かろうか、と想像で補いつつも、観ているこちらがどうにも申し訳ない気分に。さてまあしかし。南北戦争、バッファローの大群、列車強盗などなど、見せ場たっっっぷりの映画ながら、オムニバスじみた構成がなんともせわしなく、気持ちが充分に盛り上がりきらないのが残念。西部開拓の歴史のいくつかの光景を、大河ドラマ風に強引にまとめつつ、さらにそこに“ヒーローもの”っぽい要素を加えようとするのにところに無理があるかも。でも面白いよ。最後の列車強盗の場面なんて、最高ですね、ほとんどヤケクソのように盛り上げてます。こういうの大好き、ニコニコ。マッドマックス3なんかへの影響も大ですね。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2008-01-06 16:58:33)
2680.  時をかける少女(1983) 《ネタバレ》 
昨日の夜中、突然目が覚めてしまい、どうにも寝付かれなくなったもんだから、こっそり起き出し、TV放送を録画したモノを物色するうち、「ああ年末年始休暇も終わっちゃうよ、時間戻らないかねえ」という気持ちと一致したのか、目にとまったのが本作。夜中暗がりで一人観ていると、あの人形が動くシーンが結構怖かったりする(笑)。それにしても原田知世。当時は周りにも結構、ファンがいたりしたのよね。本作のワンシーンの弓矢を構える姿を、体育祭の応援タテ看板にしてたクラスもあったっけ。今の視線でみりゃあ、キツイものは当然、ある。未来人とやら、あんたエライよ、はるか未来から来ていながら、このダサさに見事に馴染んでるもんね。それにしてもこのなんともいえない懐かしい雰囲気。広島に一時住んでたときには何度も足を運んだ尾道の風景がよい。尾道といえば何かと『東京物語』が引き合いに出されるが、オノミチ指数の高さはもちろん大林作品の方がはるかに上。そしてまたこの、“80年代前半”という、私が中学生だったころの空気。周囲の(一部)の知世ファンも含め、当時のこと、色々と思い出されちゃったりする。ああ、半端な特撮さえ無ければなあ、と思いつつ、これもまた無ければ無いで寂しいよ、きっと(笑)。さて見終わって寝室に戻り、すさまじい寝相で寝入っている子供をエイヤッと布団に引き戻し、隣に私も寝転がる。ついこの間まで一人気ままにプラプラしていたように思える私にも、気づけばこうして子供がいたりするのだなあ、と。ああ、時の流れよ。
[地上波(邦画)] 7点(2008-01-06 16:41:09)(良:5票)
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