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すねこすりさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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261.  影の車
よく本作と、やはり加藤剛&岩下志麻の『黒の斜面』がゴッチャになるのです。が、こちらの方が百倍怖いです。子どもの頃、テレビで見てしまって(狭い団地、私の寝ている隣の部屋で親がテレビを見ていて盗み見ていたのです。マセガキでした、ハイ)ドキドキした記憶が・・・。以来、何度も見ましたが、なかなかの秀作だと思います。何となくザラついた画面が最悪な展開を予想させ、加藤剛がじわじわと追い詰められていく様に、見ている方も手に汗握るのです。そしてラストのオチ。うーむ、と唸ります。確か、風間杜夫&原田美枝子でドラマリメイクされていたと思いますが、本作の方がはるかにスリリングでした。同じ監督&清張モノでは『砂の器』よりもずっと好き。
[地上波(邦画)] 7点(2009-04-06 14:38:23)
262.  セックス・チェック 第二の性 《ネタバレ》 
医学的な正確さを問う気はさらさらないのですが、「セックスしまくってオンナにする」っていう発想が笑えます。そういう意味でももちろん、人物設定もストーリーも全てが「トンデモ」映画です。しかし、演じている人々は皆(当たり前だが)大真面目。これがまた笑えます。演出もいかにもこの監督らしい。ただ、世の中には半陰陽で死ぬほど苦しんでいる人々がいるであろうことを考えると、こういう作りで本当にいいのか? という気もします。まあ、そういうのを抜きにすれば、ご都合主義のポルノまがいなバカバカしい三文映画ってとこですね。世の中、もっとバカバカしい映画もたくさんあるので、別に存在意義まで問う気はありませんが。
[DVD(邦画)] 4点(2009-03-26 14:29:49)
263.  この子の七つのお祝いに 《ネタバレ》 
それほど怖くはなかったし、展開もあまりひねりはない。唯一ひっかかった、真弓がマヤを復讐鬼に仕立て上げた理由も、マヤが真弓の実の娘でないというので納得。しかし、全編通して引き込まれるし、見せてくれる。杉浦直樹はホントにラブシーンが似合わない男優だし、志麻さんの演技も芝居がかっていて演出的に??な部分もあるのだが、やっぱり「岸田今日子」と「赤を強調した画」と「音楽」だろうか。それにしても、あの志麻さんのセーラー服姿の写真はヒドかった。一緒に見ていた相方ともども、思わず爆笑してしまった。もうちょっと何とかならなかったのかしらん。カーリーヘアはないでしょ、小道具さん。あれで-1点。
[ビデオ(邦画)] 5点(2009-03-24 14:03:49)
264.  美しすぎる母
どんな背景があるにせよ、子の自立を許さぬ母親ほど、この世に厄介な存在はありません。そんな存在を抹殺したくなる子の心理は、痛いほど分かります。おまけに、抹殺したことに対する罪悪感まで背負わされるこの不条理。どこまでも厄介者が背後霊のように着いてくるのです。母性礼賛などクソ食らえ。母性と言う名の蹂躙があることを知らずに人生を過ごせる幸せを噛み締めよ。主人公の青年を演じた俳優は好みではないが、あの母親の息子という立場にどこまでも同情します。徐々に温度を上げられれば熱いと分からなくなる茹で蛙がごとく、子は苦しみを感じてもそこから逃げられないさらなる苦しさに人生をズタズタにされるのです。ただでさえ好きでないジュリアン・ムーアには何の罪もありませんが、この役どころを演じてくれたせいで、嫌いになりました。おまけにあの老け様。怖いです。どこが「美しすぎる」んでしょうか? 「醜すぎる母」の間違いではないでしょうか。
[DVD(字幕)] 4点(2009-03-17 15:34:16)
265.  パフューム/ある人殺しの物語 《ネタバレ》 
おとなのブラックファンタジー、ってとこでしょうか。まあ、猫にとってのマタタビみたいなもんを作っちゃったんですね。あの香水を、今のイスラエル・パレスチナに散布したらどーなるんでしょーか? ・・・などということを考えつつ、かなり呆れつつ、エンドロールを虚しく眺めていたところ、はじめてダスティン・ホフマンが出ていたことを知りびっくりしました。
[DVD(字幕)] 4点(2009-03-16 10:45:44)
266.  デルス・ウザーラ
エンドマークの後、1分くらい経ってから、ジワ~ッと涙が出てきた経験はこれが初めて。デルス! カピタン! 地味だし淡々としているが秀逸な作品。ザ・ベスト・オブ・黒澤映画ではないだろうか。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2009-03-13 16:40:39)
267.  卍(1964)
なんなんでしょうね、この映画。谷崎といえば「痴人の愛」しか読んだことはないのですが、まあ、谷崎だもんね、こんなの別になんてことないよね・・・、と思う半面、滑稽も度を過ぎると笑えない、というか。正直なところ、面白くないのです。一見、倒錯世界を描いてはいるんだけど、案外皆さん人としての感情レベルではマトモなんですよね~。嫉妬しちゃったりして。なので、どうも中途半端な感じで、冷めた目で見てしまいました。一昔前の宿便本で健康オタクオヤジのイメージしかなかった川津裕介が、この中では最もオカシナ人物である綿貫を演じていて、それが一番印象に残っています。
[DVD(邦画)] 4点(2009-03-10 15:51:50)
268.  自転車泥棒 《ネタバレ》 
この作品が映画史において、どんな位置付けなのかとかは私にとってはあまり意味がなく、09年の現在の私が見てどう思うかが重要なのであって、だから、全くトンチンカンなレビューなのは重々承知なのだが、ハッキリ言って、私はこの父親のマヌケぶりばかりが目に付き、怒りに近い感情が湧いて来た。表現としては優れているのは分かる。バカにしていた神頼みにさえすがってしまったり、金持ち家族の側で気が大きくなって食事してみたり(当時のイタリアでは子どももワインを飲んだのか?)、人間の滑稽さが実にうまく描かれているわけで。さらに秀逸なのは、父親が思いあまって自転車泥棒になってしまってからラストに至るまで。自分が被害に遭った時は違って、泥棒になったら大勢に追いかけられるという不条理。最後に、老人が見逃してくれたことと、息子が泣きながら帽子を手渡しそっと手を握るシーンに、少しホッとするのも事実。しかし、それ以上に、そもそもそれほど大事な自転車探しに幼い息子を連れて行くのが解せないうえに、犯人に似た男を見かけて絶対追いつけっこないのに追い掛けてみたり(最初から老人を掴まえればいいじゃないの、と思って見ていたら、その後、老人を追いかけ出して呆れた)、教会で手がかりになりそうな老人に撒かれたり、老人に聞いた番地を訪ねることなく犯人かどうか分からないのに勝手に背格好が似ているだけで犯人と思い込んで問い詰め逆襲にあったり、子どもが溺れているという声が聞こえれば息子の居場所を確認もせずに川縁に走っていったり、こんな父親、息子になじられても仕方ない。そんな細かいことに気を取られるってことは、私にとっては本作がそこまで「圧倒的」でない、ということ。だから、高評価の中、若干後ろめたいがこの点数で。
[DVD(字幕)] 6点(2009-03-10 15:00:20)
269.  氾濫 《ネタバレ》 
ギャグ漫画ならぬ、ギャグ映画なるジャンルがあったら、これは間違いなくそれに分類されるでしょう。後の「スチュワーデス物語」に通じる原型のようなものが、この作品にはあります。予告編の言うような、文芸大作と思って見ると突っ込みどころが多過ぎて呆れ果てるのですが、ギャグ映画だと思えば、乾いた笑いですが一応笑えます。出てくる人が揃いも揃って「大バカ」ばかりです。ちょっとやそっとのバカじゃありません、筋金入りです。大バカ経営者たち率いる大バカ化学会社に、大バカ教授、大バカ研究者、大バカホステス、大バカ主婦、大バカ女学生、大バカ教師・・・etc。ま、ギャグ映画なんだろうからね、いいんですよ、大バカオンパレードで。でも、折角だからやけくそで敢えて突っ込ませていただくと、大バカ筆頭は川崎敬三演ずるところの種村何某。野心溢れる才能に恵まれた若き化学者なら、ベッド脇に自慰専用ヌードポスターっていういかにも「頭のチョー悪そうな」部屋はねぇだろう。唯一大バカじゃないのは船越英二演ずるところの女たらしピアノ教師かな。あれはただの好きモノ野郎です。カネと色の支配する世界観。原作もこんなんなんでしょーか? 佐分利信は、相変わらずいつでもどこでもあの苦虫を噛み潰したような同じ顔です。女を抱いているときも苦虫顔。焼夷弾が雨霰と降り注いでいる中で欲情しているときも、苦虫顔! 死が迫るあんな状況で、オトコって欲情するもんなんでしょーか? 女の私は、少なくとも左幸子の立場だったら男の股間蹴り上げて、生きるために一人で逃げますね。恋人でもないオトコと結合したまま焼夷弾に当たって昇天なんて、情けなさ過ぎます。まあ、映画の中では、2人は死なないんですけど、もちろん。・・・ラストでどんでん返しが用意されているのかと思って見ていたけれど、そのままエンドマーク。いやー、やっぱりこの作品はどこを切っても低次元ギャグです。ギャグ映画そのものです。
[DVD(邦画)] 4点(2009-03-04 11:47:23)
270.  21グラム 《ネタバレ》 
時系列をグチャグチャにした構成は、内容的に30点のものを、印象的に80点くらいにする効果がアリってことで、よろしいんではないでしょうか? とりあえず見る者の興味を最後まで引っ張ってくれるので。・・・さて、タイトルの『21g』です。これ、最後のモノローグで一言出てくるだけです。まあ、「命の重み」ということを言いたいのでしょう、制作サイドは。そして、作品自体は、実際の命の重みって何だ? 的な内容なんでしょう、多分。私は、ポールという男が嫌いです、いえ大嫌いです。移植前から彼は生きることを「投げて」いる。それはまあ良いんだが、ラストで彼は自分を撃つ! それも心臓をくれた人の妻の前で!! これって、クリスティナに対する「命の冒涜行為」じゃないか、という気がします。私なら、夫を2度殺された、と怒り狂うと思うのだが。クリスティナ自身はそのことに無頓着なのが理解不能。「臓器の移植提供を受けた者は、自分の命を自分で絶つ権利もないのか?」・・・私は「ない」と明確に答えたい。死ぬまで一生懸命生きるべし。人の死を代償に命永らえている意味を全く理解していないポールの行為は許しがたい。見たでしょ、あの臓器提供決断の現場。遺族は、悲しみと混乱の真っ只中で臓器提供か否かの決断を迫られる、究極の状態に追い込まれているのだよ。なのに、その臓器がダメになると分かったら撃つんかい? それでも生きているという現実を何だと思ってんの? こんな男のモノローグで21g云々を言われてもねえ・・・。探偵雇って提供者のこと調べまくったり、クリスティナにつきまとったりも意味不明。そのクリスティナもヤク漬けで妊娠したり(誰の子?)。この辺はかなりご都合主義な匂いが・・・。なんと言うか、ストーリーありきでテーマを後付し、命にまつわるエピソードをイロイロ詰め込んで小細工し、結果、矛盾や違和感を隠すためにあれこれヘンに凝った編集をした上で、似非感動作に仕立て上げた、ハリボテ映画っぽい。まあ、もちろん違うんでしょうけどね。これ、時系列にして編集しなおしたら、かなりクサイ話だと思うんですけど。とにかく、最後のポールの行為で、この映画は唾棄すべき映画に成り下がったと言えましょう。
[DVD(字幕)] 4点(2009-03-02 15:31:53)(良:2票)
271.  好色一代男 《ネタバレ》 
世之助の純粋に「オナゴは可愛い化けモンや」と思う心が巻き起こすドタバタですが、単純に笑えます。あれほど必死に守ろうとしたお町も夕霧も死んでしまい、絶望する世之助ですが、他に守りたいオナゴが現れたらまた生きる力が湧いてくるのでしょうねえ。ここまで徹底していると、尊敬に値します。関西弁独特のテンポのよさと、雷蔵ならではの下品にならない笑いだけで、最後まで持っていってくれます。美術も素晴らしく、現在の時代劇より、作り物っぽさが感じられません。役者さんたちもみな芸達者揃いで、エンタメに徹した秀逸な作品だと思います。やっぱり雷蔵は華がありますね。
[DVD(邦画)] 7点(2009-02-25 14:24:19)
272.  女系家族 《ネタバレ》 
いや~、これは見応えありました。なんせ、皆が皆、欲を剥き出しです。隠そうとしません。しかも皆さん美女ばかり。美女ってのは、笑っても泣いても怒っても、それらが数倍に作用しますので、これは応えられません。数年前のテレビドラマより百倍迫力ありました。そう、文乃は、米倉涼子のようなゴツくて見るからにキツそうな女ではいけません。虐げられてはナヨナヨと弱さを見せ、それでいて色気ムンムンの潤々涙目の若尾さんでなくては。米倉さんの文乃ではどんでん返しにならないの。「あ、やっぱりこの女、やったね」としか思わないです。でも、若尾さんだと「ひゃー、こえぇー」となるのです。見た目と中身の意外性、これが人間の魅力でもあり、怖さでもあるのですから。そのツボを押さえた素晴らしい演出でございました。この監督は女の怖さを重々ご存知なのでしょうね。傑作です。
[DVD(邦画)] 7点(2009-02-23 14:30:22)(良:1票)
273.  ハリーとトント 《ネタバレ》 
頑固爺ィと愛猫の微笑ましいロードムービー。トントの自然な出し方が気に入りました。ヘンに芝居させていないところが。遠く離れた娘や息子たちを訪ね、彼らが必ずしも幸せでない現状にあると知っても、大げさに悲しむでもなく、わざとらしく励ますでもなく、大きな愛情で包み込むハリーに感慨を覚えます。こんな親だったら、子どもたちはどんなに慰められ安らぐだろうな、と。そして、だからこそ、ハリーはどの子どもの所へ行っても心からの歓待を受けているのだと思います。まあ、母親より父親の方が一歩引いて子どもに接することを心得ている場合が多いのかも知れませんが。そして、トントとも自立した関係だったわけですね。だからこそ、トントがあっけなく亡くなった後も、ハリーはその死を冷静に受け止めたラストになっているのだと思います。平坦な展開ながら、人も猫も孤独だけれど、孤独とは決して寂しいばかりじゃないんだ、ってことを教えてくれる温かい映画です。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2009-02-23 11:02:06)
274.  4分間のピアニスト 《ネタバレ》 
ラスト、4分間の演奏の後、「拍手が沸き起こる」は、ないでしょ~、監督さん。陳腐すぎます。私は、あの空白で「こりゃブーイングでしょ」と確信していたのに。いえ、あの演奏の是非を言っているのではありません。このヒロインはあらゆるものに拒絶されてきた。唯一、彼女に理解を示したのが、あのピアノ教師。しかもレズビアンだった! というトンデモ事態連続で、最後の最後に予定調和って、・・・思いっきりコケました。それにしても、全体にヒジョーに暗くて、心が重くなる作品です。それはそれで良いと思うのですが、あのラストで、全てが台無し、という印象です。
[DVD(字幕)] 4点(2009-02-16 15:56:32)
275.  ジャンパー
何これ? ゼンッゼン面白くないし。大体、場面がビュンビュン飛び過ぎで、、、ってだからジャンパーなんだけど、見ている方は訳分からないのよ。制作サイドの自慰映画、観客そこのけで勝手に盛り上がってるって感じ。時間とレンタル料のムダでした。ジェイミーよ、もう少し、仕事選びなさいよ。長じる君がアダム・クーパーからどんどん離れて行くことが、オバサンは哀しいよ。って、ま、アタリマエなんですが。この先、これ以上に低俗映画かなんかでSEXシーンでもやられた日にゃ卒倒しそうなんで、もう君の出演作は見ないことに決めました。遠くから大スターになることを祈ってるよ、オバサンは。
[DVD(字幕)] 2点(2009-02-16 14:37:48)
276.  サルバドールの朝 《ネタバレ》 
「英雄サルバドール」を描きたかったんだろうけど、見事、ハズレました、、、という作品。冒頭に「勇気ある青年」(だったと思う)という字幕が入ったので、そのつもりで見ていたのだが、おしまいまで来てしまって、「はれ?」という感じ・・・。もしや大事な部分を見落としたか? と思い、もう一度見直したけれど、やっぱり彼について描かれているのは、体制反対運動の資金のため、悪銭貯まる銀行を強盗して、待ち伏せていた警官たちと銃撃戦を巻き起こし、挙句、警官を撃って自分も負傷し警官は死亡、それが故にムショ送りとなり、不当裁判の末死刑となった、ということであった。これらの中のどこに「勇気ある」といわれる要素があるのか? 正直、分からない。銀行強盗のこと? 体制に異を唱え闘った、ってこと? こうして事実を淡々と描くのであれば、冒頭のクレジットは不要だし、冒頭のクレジットを強調したいのならこの描き方はないでしょーよ。彼は不当に死刑に処され、本人も家族も哀しみの極みに突き落とされた、ってことなのかも知らんが、銃撃戦で逝った警官だって、その家族も、哀しみの度合いは同じだと思うんだけど。なーんかストレスたまる作品。
[DVD(字幕)] 4点(2009-02-16 14:16:42)
277.  雁の寺
これ、原作は、ものすごーく「陰惨な」感じのするいや~なオハナシです。まあ、好き嫌いは別にして、あの雰囲気を、この映画は出せていません。いや、陰惨ではあるのですが、原作とはちょっと次元の違うものです。言うなれば、原作がねっとり系、この映画はさっぱり系、という感じです。鑑賞後感は、明らかに原作の方が忌まわしい。そういう意味で喰い足りないのです。若尾文子は確かに美しいです。目が離せません。ラストの切り換えは、なかなか面白いと思いました。でも、物足りなさも、妙なさっぱり感も、このラストのせいでは、もちろんありません。多分、助平坊主も里子も、ちょっと屈託なさ過ぎるんでしょう。まあ、映画だけを独立して評価すべきなんでしょうが、なまじ原作を知っているだけに、やはりあの雰囲気は重要、ってことで、高評価の中、心苦しいですが・・・。
[DVD(邦画)] 6点(2009-02-13 15:30:02)
278.  バッシング 《ネタバレ》 
主人公の女性を、とことん後ろ向きな甘えたヤツという設定にしたのには意味があると思う(聖女に仕立てられても却ってドン引き)。そんなヤツだからといって、匿名の誰かに批難されて良いはずはない、っていう前提になるわけで。まあ、「おでん」のシーンにそれを凝縮させたんでしょうが。見る者に、彼女に反感持たせるためのシーンなんだろうね、あれは。しかし、私が一番反感抱いたのはあの父親。何だよ、自殺って。彼女に理解を示したようなキレイごと並べといて、そらねェだろうよ。無責任の極み。だったら、娘を罵りながらも生きる道を選ぶべし。親父の自殺で、娘には一生十字架を背負わすんだからね。許しがたい。そして、そんな脚本を書いた監督にも怒りを感じるねえ。何が言いたいわけ? こんな悲惨な結果になりました~、ってこと? 親父殺さなくても、バッシングの不当性を描けるはずなのに、安易過ぎる。同級生の女性2人がベビーカー押して登場したり(しかもその女性たちの会話のわざとらしさよ! 呆れるゼ)、再渡航の準備のため買い物した帰りに元彼が婚約者と歩いているところを遠くから見たり、と陳腐な表現が多過ぎる。「結局、オンナの幸せは結婚」との対比の仕方ってどーよ、イマドキ・・・(絶句)。そんなこんなで、本筋とは違う部分に、不快になったのでした。
[DVD(邦画)] 4点(2009-02-09 16:24:21)
279.  ゴーン・ベイビー・ゴーン 《ネタバレ》 
最初、登場人物の名前が頭の中で整理できず、やや混乱気味だったものの、次第に分かってくると、一気に引き込まれました。これは考えさせられますね。アマンダの幸せのために、ドイル警部たちは、あそこまでする必要があったのだろうか、というのがまず疑問。しかし、ここはこの作品の前提なわけで、その是非を云々言っても不毛なのでとりあえず置いておくとして、問題は、やはりラストのパトリックの出した結論です。正直なところ、私はアンジー派ですが、それでも、パトリックの思考回路も十分理解できるのです。この作品は、最後の最後に、パトリックの選択が誤りであったことを匂わせますが、ドイル警部夫妻に育てられればアマンダはより幸せだったかどうか、というのは、数年後の結果を見なければ誰にも分からないのです。ドイル警部夫妻の身の上にだって、今後何が突発的に起きるか分からないわけで・・・。やはり、理論的に正しいパトリックの選択をしておいた方が、長い目で見たときにアマンダにとっては「生きやすい」のかもしれない、とも思ったり。しかし、ケイシー・アフレックという俳優、なかなか良いですね。相変わらずエド・ハリスはイイ味出していました。
[DVD(字幕)] 7点(2009-02-05 16:57:15)(良:2票)
280.  さすらいの航海 《ネタバレ》 
夜中にふと見たBSで、つい見てしまいました。最後まで見ると朝になっちゃいそうだったので、途中から録画し・・・。まあ、内容的には散漫な印象は否めません。妻子があるのに海に飛び込んじゃう男とか、心中してしまう若い男女とか、海に投げ込まれちゃう船員とか、他にも悲劇がテンコ盛りなのに、妙にサラッとしていました。この作品は一応、ハッピーエンドを迎えますが、史実では、その後は悲惨な運命が待っていた人々も多いようで、やはり生きるというのは過酷だな、めでたしめでたしなんてないんだよな、と感じさせられた一品でした。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2009-01-21 11:56:00)
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