281. 担え銃
戦場を舞台に一人の死者も出ないあっけらかんとしたドタバタ劇。水没塹壕内シーンを筆頭に純粋に楽しませて貰えました。 そうきたか!のオチが鮮やかです。 [インターネット(字幕)] 6点(2023-03-31 02:02:25) |
282. 死者にかかってきた電話
《ネタバレ》 ジョン・ル・カレ長編小説デビュー作。事情によりジョージ・スマイリーを使えずジェームズ・メイソンがチャールズ・ドブスを演じます。「これから自殺しようとする者が翌朝のモーニングコールを頼むのか」真相に迫る展開はなかなかのものでした。ドブスは冴えない諜報員でメイソンファンとして歯痒くて身悶えですが声は素敵で耳福であります。 黒幕との対決シーンはボブ・オートン・ジュニアは本作を観たのだろうかと思えた驚きのアクションでした。 顔の迫力が凄いシモーヌ・シニョレ、結構目立ってたハリー・アンドリュースの好演も光る地味~~な小品佳作。 [DVD(字幕)] 7点(2023-03-30 01:54:44) |
283. さらばバルデス
《ネタバレ》 チャールズ・ブロンソンの天下無敵ご意見無用の暴れっぷりを魅せるのではなく、野生馬の放牧で生計を立てる孤独な男の生き様を魅せる異色西部劇。丹念に描かれた馬との関わりでの男の中の男っぷりに惚れ惚れと。少年に語った新婚生活が叶わず家に火を放ち立ち去る後ろ姿はさらばバルデスであり、ジョン・スタージェス監督のさらば西部劇でもありました。味わい深い巨匠の小品秀作です。 [インターネット(字幕)] 8点(2023-03-30 01:09:25) |
284. スティルウォーター
《ネタバレ》 父親がフランス人親子のアシストを受ける展開がご都合主義に過ぎ興に乗れない。結末が親もクズなら子もドクズ、善良な母と娘を裏切り特にいたいけなマヤの心を傷つけたのが許し難い。別れに際してのビルの涙に「アホか!」白ける事この上なく。近年まれに見る胸糞作品でした。 [インターネット(字幕)] 3点(2023-03-29 16:41:13) |
285. グッドナイト&グッドラック
多くの人々の人生を滅茶苦茶にした赤狩り。仲間や他人を売る事を強要する腐れ外道に尻込みして物言えぬマスコミの中で真っ向勝負を挑むマロー。こういう人がいたのを初めて知り、その勇敢さにひれ伏すばかりです。デヴィッド・ストラザーンに見惚れ聞き惚れました。 硬派に過ぎた作りに物足りなさも感じたところです。 [インターネット(字幕)] 6点(2023-03-28 02:32:54) |
286. 崖
《ネタバレ》 フェリーニ作品に腰が引けるのですがリチャード・ベースハート出演に釣られて恐る恐る鑑賞。 心配は杞憂に終わった良作でした。詐欺師3人一体となっての騙しの手口で貧しい人々のなけなしの金を巻き上げるのに血圧計が振り切れる。外道生活から抜け出すべく後戻り出来た妻子持ちで若いリチャード・ベースハートと出来なかったブロデリック・クロフォード。48歳が強調されておりましたが、一回り上の私はどないなるんや! しょんぼりします。 救いの無い結末ですが因果応報、止む無しなのでしょう。 私的には「道」>「崖」≧「カビリアの夜」であります。 [インターネット(字幕)] 7点(2023-03-26 16:12:24)(良:1票) |
287. オルカ
《ネタバレ》 題名とシャチの映画以外の知識無し。 オープニングタイトルロール、ディノ・デ・ラウレンティスを初めとする撮影、脚本、監督、音楽の名匠が居並び、リチャード・ハリス、シャーロット・ランプリング、ウィル・サンプソンという意外な組み合わせに「ええんちゃうん、これ!」座り直しての鑑賞。 妻子を目の前で殺されたオルカの復讐劇。涙を流して絶叫する姿にグッときますが、村人の生活を脅かして巻き込み、クルーを一人また一人と食いちぎり、対決せざるを得ないようにノーランを追い詰める人間並み若しくはそれ以上のやりくちに同じく妻子を失ってオルカの心情を理解するノーランに肩入れしてしまう。対決を終え涙を流し氷で閉ざされた海を妻子の元へ行くのであろうオルカに、過日のイルカ同様泣かされてしまいました。 素晴らしい脚本、これぞハマり役絶品のリチャード・ハリス、切なさをかきたてられる御大モリコーネ節。 シャーロット・ランプリングがイマイチ微妙で8点か9点迷いに迷って骨太傑作に9点。 [インターネット(字幕)] 9点(2023-03-24 14:25:30)(良:1票) |
288. 恋はデジャ・ブ
《ネタバレ》 タイムループもののラブコメ。つまんない日常から抜け出すには自身が変わんなきゃって事で善行を重ねる姿があざとくて興に乗れない。目的はそれしか無いよねな結末にも白けまくり。これを野暮と言うなら野暮で結構。 [インターネット(字幕)] 4点(2023-03-23 14:39:23) |
289. ゴールデン・ハンター
NATO将官でありカサノバ気取りのアンドレア。不能を自覚し精神分析医から生命に危険が及ぶ強烈な刺激が無いとコトに及べ無いという診断を受け、それならば、と色事に励む艶笑コメディ。ウットリする超二枚目のマルチェロ・マストロヤンニが伸び伸びと三枚目を演じるのは何処を切り取っても絵になる姿でした。お相手の女性陣も皆お美しく、鮮やかなオチも含めて楽しめた作品です。 演出なのか国民性なのか裁判における全員のけたたましさにアングリしつつも大笑いでありました。 [インターネット(字幕)] 7点(2023-03-22 00:55:13) |
290. ギリシャに消えた嘘
目元が若きアル様似のオスカー・アイザック、独特の雰囲気を感じさせるキルスティン・ダンスト、少ないアクションシーンで持ち味の狂犬ぶりを見せるお目当てヴィゴ・モーテンセン。それぞれの好演は目を惹くのですが、結末の追跡劇を初めとする脚本演出が今一つ切れ味に欠けたもどかしい作品でした。 [インターネット(字幕)] 6点(2023-03-20 16:42:30) |
291. ウイラード(1971)
《ネタバレ》 ウイラードという名のネズミが街を恐怖に陥れる作品だと長い間思っていました。 アーネスト・ボーグナインは悪辣さに欠け、ブルース・ディヴィソン演じるウイラードに共感出来ず、先が見える安っぽい展開を眺めていました。ソクラテスを白ネズミとしたナイスな演出以外、ネズミ達も烏合の衆でイマイチ盛り上がりません。 しかし、マーティン退場以降の展開に目が覚めました。 「用済みになったら裏切るのか、お前だけ幸せに暮らせると思うなよ」と言いたげなベンの怒りで煮えたぎる表情が凄まじい。よくこんな表情撮れたものだと仰天。 何百匹のネズミを1年かけて調教したという労力に拍手。 [DVD(字幕)] 8点(2023-03-19 01:23:10) |
292. わたしは最悪。
仕事とつきあう男を取っ替え引っ替え自分に正直に生きる30歳ユリア。自由奔放な生き方の何処が最悪なのか分かりません。 いろいろな選択をしながら歳を重ねる事を思わされる作品。生理的に汚いシーンが多かったのが難点。 [DVD(字幕)] 5点(2023-03-19 01:02:47) |
293. ダントン
ラストシーンの切なさが堪らない。力「だけ」が正しいと考える二人を演じるジェラール・ドパルデュー&ヴォイチェク・プショニャックの動と静の気迫溢れる台詞回しに惹き込まれた力作を堪能しました。 [DVD(字幕)] 7点(2023-03-17 16:00:06) |
294. ロスト・イン・トランスレーション
ビル・マーレイ出演以外の知識無く鑑賞。オスカー受賞が信じられない駄脚本。ほのかに滲み出るのでなく、始終根拠も無く「寂しい」「孤独」を垂れ流されても。ましてや200万㌦の仕事でのたかだか数日間の滞在で「何眠たいこと言うてんの!」白ける事この上なく。どうせなら、東京観光旅番組ビル・マーレイでお送りしま~す、提供はパークハイアット&サントリー、なら楽しめたかも。 かなりなコケ具合にびっくりした作品。 [DVD(字幕)] 3点(2023-03-14 16:32:20)(良:1票) |
295. コンボイ
題名は昔から知っていてトラック大暴走モノだと思っていました。 オープニングタイトルロール。クリス・クリストファーソン、アリ・マッグローに萎え、バート・ヤング、アーネスト・ボーグナインに期待上昇、そして特筆ものの音楽(+3点)が実に心地よくワクワクしていたところへのサム・ペキンパーというのに「アチャー、そんな殺生な・・・」 トレードマークのスローモーションでのトラック横転をはじめ映像は迫力あるものでしたが(+2点)、ハナシがそれに見合わないケチ臭さで、積み荷は?荷主さんは?と無粋な事が思い浮かんでしまい残念です。 [DVD(字幕)] 5点(2023-03-12 23:59:16) |
296. パラダイス・アーミー
思いついたまま書き散らかして見直ししてなさそうな脚本が酷い。お目当てビル・マーレイは二枚目でもなく三枚目でもなく魅力ゼロ。EM50の見た目お粗末さは本作に相応しく「あほくさ」脱力。コメディらしいのですが1秒も笑えずお開きとなった駄作でありました。 [DVD(字幕)] 3点(2023-03-11 00:58:32) |
297. めまい(1958)
似ているといっても双子じゃあるまいし。無理筋感を押さえ込まれる魅力も感じず。ヒッチコックなので高所恐怖症に堪えての格闘を期待したのですが。強制終了のような結末も併せてパッとしない期待はずれの作品です。 [DVD(字幕)] 5点(2023-03-10 00:33:54) |
298. 特攻大作戦
《ネタバレ》 アルドリッチ好みの役者を揃えての十八番反骨野郎物語。盛り上がりは模擬戦闘がピークで実戦は大作戦も何もあったものでないグダグダぶりを経た結末に完全に冷めてしまいました。将官のみならず紳士淑女もろとも焼き殺すというのはアルドリッチならではでしょうか。「戦争に綺麗も汚いもあらへんで! 核爆弾で何十万人もの老若男女焼き殺しとるやないか」とでも言いたげなライズマン少佐の姿でした。いくら主役とは言えチャッカリ生き残ってるのが不愉快なところでアルドリッチそこは妥協したのでしょうか。 [DVD(字幕)] 5点(2023-03-07 15:38:51) |
299. PITY ある不幸な男
本編とは無関係ながらギリシア(ポーランドじゃないよね)の海の色の得も言われぬ美しさに+1点。 本郷功次郎を思わせる弁護士の怪演、全編通してニコリともしないアップショットが普通じゃ無いと思えるものでした。 大変ヅラ・しんどいヅラ・忙しヅラ・被害者ヅラは世間に溢れていますが、弁護士の不幸ヅラは強烈でした。 不幸の本質が明らかになってゆき、予感を超えた結末に、いくら映画でも絵空事過ぎるのが何だかなぁといったところ。 音楽の使い方も今一つに感じました。 [DVD(字幕)] 6点(2023-03-06 00:55:59) |
300. 走れ走れ!救急車!
脚本が雑で話が何処へ向かうのか分からず全く興に乗れません。ハーヴェイ・カイテルの棒読み芝居に白け、先日亡くなられたラクエル・ウェルチの地味~な存在も歯痒い。名のある監督による凡作が残念。 [DVD(字幕)] 4点(2023-03-05 02:18:59) |