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イニシャルKさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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281.  帰って来た木枯し紋次郎
テレビシリーズが放送されてた頃には僕はまだ生まれていなかったし、再放送でも見ていないので、これが唯一見た「木枯し紋次郎」なのだが、期待せずに見たからか、面白かった。こうなると、テレビシリーズも見たいが、近所のビデオ屋にこれしか置いていないのが残念。点数はちょっと甘めに。
[ビデオ(邦画)] 7点(2022-12-29 23:38:59)
282.  THE 有頂天ホテル 《ネタバレ》 
以前にも劇場やDVDなどで計3回は見ている映画なのだが、年末というこの時期に改めて久しぶりに(10年以上ぶりくらいに)見た。劇場で初めて見た時はかなり面白かった映画だったのだが、その後にDVDで見返してみるとイマイチだったという記憶があるので、果たしてどう感じるだろうと思っていたが、群像劇としての面白さはそれなりにあるものの、全体的になにかとっちらかったオールスター映画のような印象で、それぞれの登場人物に見せ場を作ろうとして逆に薄みになるというこの手の大作映画特有の落とし穴にはまっている感じ。三谷幸喜監督は舞台出身のためか、映画でも舞台となる場所を一か所に限定していることが多いが、本作は主軸となるストーリーがはっきりせず、せめて宿泊客の中にでもほかの登場人物たちを客観的に見る狂言回しのような存在がいればとも思ってしまうが、そういう存在も見当たらないために、ただのドタバタに終始している印象があり、一応、登場人物たちそれぞれの人生というものをテーマとしているようだが、それも何か取ってつけたような感があるのも少し残念だった。とはいえ、何も考えなければじゅうぶんに楽しめる映画だと思うし、(少なくとも「ギャラクシー街道」のようながっかり感はない。)冒頭にも書いたように劇中の時期に合わせて見たせいか新年を迎えるラストシーンに高揚感というか、リアルタイム感というのか、そういうのはあったし、(実際の大晦日の夜10時前頃から見始めるとちょうどいいかも。)数多い出演者の中でも「新撰組!」の出演者が多いのは、やっぱり時期的なもの(最終回放送後1年ちょっと後の公開)もあるのだろう。そのつながりでオダギリジョーと麻生久美子も出演しているのだが、本作では絡みはないものの「時効警察」を見た後になって見るとやっぱり桐山と三日月のコンビをつい思い出してしまった。(2021年12月30日更新)
[DVD(邦画)] 6点(2022-12-29 22:04:43)
283.  日本侠客伝 絶縁状
シリーズ第8作。このシリーズでは珍しく現代を舞台にしているが、そこが原因かどうかは分からないのだが、見ていてどうも違和感があるし、マキノ雅弘監督らしい勢いも感じられないのがちょっと残念。もちろん面白くないことはないし、藤山寛美の存在など笑える要素もあるのだがなにか物足りなさが残るし、悪役は前回に続いて渡辺文雄が演じているが、あまり間を置かずに見たせいか、ちょっとまたかという気になってしまった。ラストの殴り込みシーンだけはマキノ監督らしさも出ていて、高倉健もカッコイイのだが、全体としてやはり何か惜しい気がする。それにやはりこのシリーズや「昭和残侠伝」シリーズは現代よりも明治や大正を舞台にしていたほうがしっくりくるとあらためて感じた。それに音楽もこれまでずっと担当していた斎藤一郎から木下忠司に代わっているが、この違いも少し影響してるのかな。服役中の親分を演じている伊井友三郎がとても味わい深く、印象的だった。
[DVD(邦画)] 6点(2022-12-29 19:22:06)
284.  OUT(2002) 《ネタバレ》 
偶然つけていたテレビで桐野夏生のインタビューが放送されていて、見ていると本作の映像も流れ、懐かしくなって初見以来久しぶりの再見。弁当工場で働くそれぞれに問題を抱えた4人のパート主婦たちが一人が起こした殺人事件をきっかけに社会から脱していくさまを描いていて普通なら重くなりそうなテーマだが、それをどこかあっけらかんと見せていて、とくに前半の見せ場である弥生(西田尚美)の夫(大森南朋)の死体を弥生を除いた三人で解体するシーンなどはやっていることは確かに凶悪犯罪そのものなのだけど、おどろおどろしさよりも死体解体に臨む主婦たちの平凡さとうろたえぶりがどこか笑いを誘い、演出の軽さもあって脱力してつい笑ってしまう。(それ以前の弥生の家にかけつけた雅子(原田美枝子)が弥生の夫の死体を見たときのリアクションもどこか軽かったのでこの時点からすでに笑ってしまっていたのだが。)死体処理の仕事を受けよった雅子たちが最初と違って手際よくことを進めていくのも見ていてつい笑ってしまうのだが、劇中で言及もされているように弁当工場のパート主婦という設定はここで活きていて、このための設定だったと分かる仕組みになっている。確かに後半はやや失速した気がしないでもないし、雅子とベテランパート仲間であるヨシエ(倍賞美津子)との友情話が始まるのは唐突に感じる部分ではあったが、この雅子とヨシエの話もうまく描かれていてそこまで悪くはなかった。カラオケで「人生いろいろ」を歌うシーンが初めて見た時から印象に残っているが、今見てもやはりこのシーンはとても秀逸で、本作の中でいちばんの名シーンだと思う。欲を言えば雅子の家族の背景が描かれておらず、口を利かない息子や万引きしてしまう夫(小木茂光)の存在が中途半端に感じてしまったのはちょっと残念だったかも。(このあたりはたぶん原作を読めばいいんだろうなぁ。)佐竹を演じる間寛平の悪役演技は彼の普段のテレビでのイメージから賛否両論みたいだけど、個人的には普通になんの抵抗もなく見れたし、役者として普通に上手いと思った。希望のある終わり方で見終わった後の後味が良いのも個人的には好きだ。(2022年7月4日更新)
[DVD(邦画)] 7点(2022-12-29 14:54:29)
285.  ウルトラマン物語 《ネタバレ》 
子供の頃にいちばんよく見ていたウルトラマン映画。ウン10年ぶりに見たが、やはり懐かしく見れた。タロウを主人公に少年時代から若きウルトラ戦士のタロウがウルトラの父との特訓を経て一人前の戦士になるまでを描いたシリーズ初のオリジナルストーリーの劇場版だが、父との師弟関係やタロウの焦りや悩みなどがちゃんと描かれ、普通にタロウの成長物語としてよく出来ていて、そのドラマとして見ごたえがあるし、子供だけではなく大人が見ても何か感じるものがあるのではないかと思う。それにもちろんテレビシリーズ「ウルトラマンタロウ」のエピソードゼロ的な見方も出来る映画になっていて今見てもじゅうぶん面白かった。ところどころで挿入される各テレビシリーズのウルトラヒーローたちと怪獣たちとの戦いの映像の本編への絡ませ方もうまいのだが、中でもジュダの配下として登場するヒッポリト星人は登場シーンはすべて「ウルトラマンA」での登場回の流用なのに中ボス的な存在感を放っていて、初めて見た時は「A」を見ていなかったのもあって、「A」を見た後になってもこの映画でのほうが印象強かったのだが、それは今でも変わらないかな。メインの声優陣に目をやると、少年タロウの声が野沢雅子、ウルトラの母の声が池田昌子で「銀河鉄道999」の鉄郎とメーテルというのもそうなのだが、主人公がタロウでウルトラの父の声をやっているのが石田「太郎」というダブルミーニング的なキャスティングも楽しい。また、成長したタロウの声が石丸博也で、主題歌を歌っているのが水木一郎というのも「マジンガーZ」を思い起こさせる。その水木一郎が先ごろ亡くなってしまったのは幼い頃から聴いて育っただけに非常に残念で惜しい。(2022年12月26日更新)
[DVD(邦画)] 8点(2022-12-27 17:13:09)
286.  サーカス(1928) 《ネタバレ》 
チャップリンはこの頃から単なるドタバタ喜劇に終わらないメッセージ性の強い映画を作っていくことになるが、本作はそういったメッセージ性は薄く、初期短編を思わせるようなドタバタ喜劇になっていて何も考えずに楽しめる作品。とにかくチャップリンの長編映画の中では笑えるという点ではいちばん面白い映画ではないかと思う。とくにライオンの檻でのシーンは笑えた。綱渡りのシーンも、実際にスタントなしで演じているだけあって見ごたえじゅうぶん。それでいてラストのちょっと切ない余韻の残し方はいかにもチャップリン映画らしい。チャップリンのほかの長編と比べれば深みはないし、名作として今でも知られる作品の多いチャップリン映画の中でもあまり知名度は高くないように思われる本作ではあるが、個人的にはこの映画も好きな一本で、もしチャップリンの映画を一本も見たことがない人には初期の短編作品とともにお勧めしたい映画だ。(2013年2月2日更新)
[CS・衛星(字幕)] 8点(2022-12-26 23:37:02)
287.  鰯雲
東京近郊の農村が舞台の成瀬巳喜男監督、初のカラー映画。近年話題の映画「ALWAYS 三丁目の夕日」などではまず描かないような昭和30年代の農村の生活ぶりをとても興味深く見ることが出来た。こういうのを見ると本当に昭和30年代が現代と比較していいことばかりとはかぎらないということがよく分かる。しかし、すでにみなさんが書かれているとおり、登場人物の関係が複雑すぎて、全部把握しきれなかった。よって物語にイマイチ入り込めずに終わってしまった印象だが、それでも、冒頭の雲の映像の美しさや成瀬監督らしい余韻の残るラストなど印象的な部分も多かった。そういえば黒澤作品など男を中心にした作品の印象が強い橋本忍が女性映画で知られる成瀬監督と組んでいるのは珍しい。ところで、小林桂樹の婚約者が司葉子で、加東大介や新珠三千代も出ているので見ていてなんとなく社長シリーズを思い浮かべてしまった。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2022-12-11 02:18:21)
288.  昆虫大戦争 《ネタバレ》 
松竹が「宇宙大怪獣ギララ」に続いて製作した特撮SF映画。毒を持った昆虫の大群と人間の戦いを描いた作品ではあるが、反戦メッセージを織り込んでおり、社会性を出そうとしたのかもしれないが、そのせいかどうか知らないが、娯楽映画としてはほとんど面白みがないまま終わってしまった感じで、さあこれからどうなるというところで唐突に終わるので後味も悪い。「昆虫大戦争」という東宝の特撮映画を連想しそうなタイトルなのに、東宝のそれと比べて明らかに地味な内容である。東宝の特撮映画といえば外国人キャストが登場することも多いが、松竹映画である本作も外国人キャストが登場し、セリフは吹き替えになっている。その声優陣の中に東宝で外国人キャストの吹き替えを担当することの多い納谷悟朗が出ていて、やっぱり東宝の特撮映画を意識した映画なのかとそれだけで思えてしまった。
[DVD(邦画)] 3点(2022-12-03 17:00:06)
289.  カムイ外伝 《ネタバレ》 
アクションシーンではただ飛んだり跳ねたりしているだけで見ていて退屈で、とくにいちばん盛り上がるであろうクライマックスの不動(伊藤英明)との対決シーンが躍動感と臨場感がなく、サメとかも一発でそれと分かるCGで幻滅。人間ドラマに至ってもいくらでも深みが出せそうなものを浅いままなので、登場人物にほとんど感情移入が出来ず、これも退屈。崔洋一監督の演出もやっつけ仕事にしか思えず、見ていて完全に頼まれ仕事だと分かるほどにやる気が感じられない。主演の松山ケンイチは「デスノート」のL役を見て演技が出来る俳優だと思ったが、この映画では役に合ってないのかイマイチな感じだし、スガルを演じる小雪も過去を背負って生きる宿命づけられた抜け忍という感じがしなく、(そもそも冒頭のシーンから忍者という感じもあまりしない。)この二人ははっきり言ってミスキャスト。ほかにも佐藤浩市はなんか勿体無い感じで、土屋アンナ(中島哲也監督の映画以外で見るのはコレが初めて。)はいてもいなくてもいいような役だし。全体的にもうちょっと工夫があれば、少しはマシな映画になったのではとも思うけど、はっきり言って大味な駄作時代劇以外の何者でもない。冒頭に漫画の原画を出したのは「愛のコリーダ」や「御法度」で崔監督と付き合いのある大島渚監督の「忍者武芸帳」(本作と同じ白土三平原作。)へのオマージュかと思ったが、どうせならあの映画のように全編を漫画の原画で通したほうが面白かったのではないかと冗談半分ながら思ってしまった。
[DVD(邦画)] 3点(2022-11-29 23:55:38)
290.  ゴジラvsコング 《ネタバレ》 
ゴジラとキングコングの戦いを描いたモンスターバース4作目。同様の指向は「キングコング対ゴジラ」でもあったが、リメイクではなく、独自のストーリーになっているが、キングコングを島から船にくくりつけて運ぶシーンなどキンゴジへのリスペクトを感じさせる部分もあったのは良かったし、前作までと違って下手に人間ドラマを入れようとせず、(本来は人間パートも多かったらしいが、大幅にカットされたらしい。)ストレートに怪獣対決モノになっていて潔く、これぞ娯楽怪獣映画という気はするものの、やはりキンゴジが好きな分、普通にハリウッド超大作映画という感じの本作はキンゴジのような緩さがなく、そこに物足りなさを感じてしまった。(求めても無理なのは承知の上だけど。)ゴジラとキングコングの戦いに決着をつけるとのことだったが、その最中にメカゴジラが乱入し、ゴジラとキングコングが協力して戦うという展開になり、結局勝敗がうやむやになるのは見ていてモヤモヤする。それにどうせメカゴジラを出すならメカニコングも出してタッグマッチでもやったほうが面白かったかもしれない。でも、そのメカゴジラのデザインは中身むきだしのターミネーターがそのまま巨大化したような印象(実際、「ターミネーター」1作目の終盤のT800を参考にしているらしい。)で見ていてこれはメカゴジラじゃないと思ってしまった。(確かにかっこよくはあるけど。)さきほども書いたように人間ドラマ部分を廃したつくりになっているが、そのせいで前作まで出ていた芹沢博士(渡辺謙)の息子という設定で出てきた小栗旬演じる廉は背景や経緯が語られずモブのような扱いなのが、とくにファンではない身から見てもとても気の毒だった。
[DVD(字幕)] 5点(2022-11-26 17:03:17)(良:1票)
291.  キングコングの逆襲 《ネタバレ》 
小学生の頃見た東宝特撮怪獣映画の一本。天本英世のドクター・フーが強烈だった。東京タワーでのコングとメカニコングの対決シーンも迫力があって良かった。島でのゴロザウルスとの戦いもイイ。エレメントX(どんな物体だったっけ。コレ。)を掘り出している最中に故障してしまう最初のメカニコングが間抜けだった。
[ビデオ(邦画)] 7点(2022-11-20 22:33:27)(良:1票)
292.  Dolls ドールズ(2002) 《ネタバレ》 
昔に見たときはたけしの映画の中でもイマイチに感じた映画だったが、久しぶりに見てみると映像的にかなり美しく、その美しさに終始魅せられてしまい、このおかげで最後まで退屈せずに見られたし、最近のたけし映画では見られない芸術性をじゅうぶんに感じることができる映画になっている。(ひょっとしてたけしのこういう映画は現時点ではこれが最後かも。)でも、この映像のイメージが先にあって、人形浄瑠璃をベースにした三つのラブストーリーというのはあとから付け足した感じだが、これがドラマとしての深みに乏しく今見てもストーリーとしてはイマイチに感じるし、たけし自身が背伸びをしてしまっているようにも感じる。ただ、深田恭子のアイドルのエピソードは本作の雰囲気からして浮いているが、この深田恭子演じるアイドルが事故に遭い、引退するという展開はたけし自身のバイク事故を重ねているようで、ひょっとしたら自分もあの事故で助かってもこのアイドルのように引退していたかもしれないという恐怖心のようなものが感じることができた。久石譲が今のところ最後に音楽を担当したたけし映画でもあるが、最初(「あの夏、いちばん静かな海。」)と最後がラブストーリーなのは偶然ではないのかもしれない。(2020年2月1日更新)
[DVD(邦画)] 6点(2022-11-20 12:23:31)
293.  座頭市物語 《ネタバレ》 
勝新の座頭市シリーズ記念すべき第1作。この作品の市は後の明るいキャラではなく、どことなく哀愁が漂っているようなキャラクター。話のほうもシリーズ中(まだシリーズ数作しか見ていないが。)でいちばん面白い。ラストの平手造酒(天知茂)との対決シーンは切なくて感動的だった。まさしく日本映画の傑作時代劇の一本と言っても過言ではない作品だろう。 平手を演じた天知茂もカッコ良かった。
[ビデオ(邦画)] 10点(2022-11-15 22:24:16)
294.  日本侠客伝 斬り込み 《ネタバレ》 
このシリーズを見るのもかなり久しぶりなのだが、やはり面白い。今回はラストに殴り込みがあるのはもちろんだが、冒頭にも殴り込みがあり、マキノ雅弘監督の観客に対するサービス精神というものを感じるし、高倉健演じる主人公に幼い息子がいるという設定も新鮮で、何か今までと違うことをしようという意気込みが伝わってくるし、その意味で言ったら金子信雄が最後まで善人というのも東映の任侠映画ではなかなかに珍しい。(どうせいつか裏切るだろうと思って見ていたのでかなり意外に感じた。)脇役陣もマキノ監督らしく賑やかで楽しく見ていて気持ちがいいし、やはりマキノ監督は脇役ひとりひとりの個性を引き出す演出のうまさは群を抜いていて、だからこそ主役の高倉健だけでなく、主人公の周りにいる仲間たちがみんな魅力的に描かれているのが良い。それに任侠映画のラストというのは主人公が捕まって終わりというパターンが多い中、今回はそう思わせておいて捕まらない終わり方になっていて、それが清々しく、なんとも後味の良い終わり方で、任侠映画としてはちょっと異色かもしれないが、こういう終わり方は好きだな。この最後のシーンで子供を連れて歩く高倉健と藤純子の笑顔がなんとも素敵。
[DVD(邦画)] 8点(2022-11-13 17:34:34)
295.  映画ドラえもん 新・のび太の大魔境 ペコと5人の探検隊 《ネタバレ》 
「のび太の大魔境」のリメイク版。オリジナルはとにかくジャイアンがかっこよかった映画なのだが、今作でもジャイアンの良さがよく描かれていて、あらためてジャイアン、普段はガキ大将だけどやっぱ良い奴だよなあと思わずにはいられないし、やっぱりそんなジャイアンが好きだ。今まで見た旧作のリメイク版の中ではメインの新キャラの投入や脚本独自の新解釈などはなく、かなり忠実なリメイク作品となっているが、旧作で忘れている部分も多くそういった部分でも楽しめた。終盤でピンチに陥った時、ペコ(クンタック王子)が5人を残して一人で敵に立ち向かっていってそれをジャイアンがいてもたってもいられなくなり後を追い、ほかのメンバーもペコのところへ集まるまでのシーンを挿入歌(ジャイアン役の木村昴が歌っているが、声がキレイ。)のもと台詞なしで描いているのがまさに映画を意識した演出になっていて良いし、子供が主に見る映画だからといって子供だましにはしないという八鍬新之助監督(自分と同い年の人が手がけていることに時代の流れを感じてしまう。)の熱意を感じられた。10人の外国人の真相とその結末は今見ると無限ループに陥ってしまうような展開で、ちょっと怖さも感じてしまうが、むしろそういうことをあえて描いているのも藤子・F・不二雄らしいところかもしれない。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2022-11-11 19:42:15)
296.  荒野の七人 《ネタバレ》 
「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!夕陽のカスカベボーイズ」を見て久しぶりに見たくなって22年ぶりに再見。前回テレビ放映で見たときは原作である黒澤明監督の「七人の侍」も見ていないころだったのだが、正直あまり楽しめなかったことを覚えている。今回も少し不安だったのだが、けっこう面白かった。ユル・ブリンナー、スティーブ・マックイーンをはじめ、主役の七人を演じる俳優たちがどれも個性的でカッコイイし、公開当時はユル・ブリンナー以外はほぼ無名だったのが、本作をきっかけにスティーブ・マックイーン、チャールズ・ブロンソン、ジェームズ・コバーンらがブレイクしたのもうなずける話。それに「七人の侍」ではキャラクター性がほとんど描かれていなかった悪役(これがあの映画での数少ない不満でもある。)なのだが、本作では盗賊の頭であるカルベラ(イーライ・ウォラック)を前面に出しているのもいい。七人の中の一人で、本作オリジナルの登場人物であるハリーが20ドルの報酬は建前で実は大金が手に入ると思い込んでいたり、村人が七人を裏切るという「七人の侍」にない設定や展開も面白い。ドラマ的には「七人の侍」と比較してしまうと物足りないのも仕方がないが、それでも帰る場所がないというクリスや悪夢にうなされるリー(ロバート・ボーン)、そしてオライリー(チャールズ・ブロンソン)と子供たちの交流など七人それぞれのドラマは見ごたえのあるものになっている。とくに、オライリーが子供たちに家族を守るということについて説くシーンはぐっとくるものがあり、とても印象的だ。クライマックスの決闘シーンが雨ではなく晴天なのはいかにも西部劇といった感じ。しかし、ここでの決闘で四人がバタバタと死ぬのはちょっとあっさりしすぎていて味気ない気がしないでもない。(初めて見たときはオライリー以外やられたのに気が付かなかった。)それでも、最初に書いたように面白い映画であることは確かで、元の作品が傑作であればあるほどリメイクは失敗するイメージがあるのだが、本作はオリジナルには及ばないものの見事にそのイメージを覆す面白さはじゅうぶんにある映画だと思う。「七人の侍」を引き合いに出さずにレビュー書こうと思ったが、ちょっとやはり無理だったかな。(2019年4月27日更新)
[DVD(吹替)] 7点(2022-11-05 16:28:00)
297.  ゴジラ キング・オブ・モンスターズ 《ネタバレ》 
モンスターバースシリーズ3作目で、レジェンダリーゴジラシリーズとしては2作目。前作(2014「ゴジラ」)がイマイチだったのであまり期待をせずに映画館に行ったが、監督が変わったのが良かったのか、冒頭から出し惜しみをすることなくゴジラやモスラ、キングギドラが出てきて、怪獣同士の戦いも前作ほど画面の暗さを感じることなく、素直に楽しめたし、もちろん前作より面白かった。キングギドラの劇中での呼称が「モンスターゼロ」であるなど、オリジナルシリーズへのオマージュ(小ネタ?)もこれでもかというほど多い。登場する怪獣がゴジラ、ラドン、モスラ、キングギドラという「三大怪獣地球最大の決戦」と同じメンツなのだが、モスラは「三大怪獣地球最大の決戦」では見ることのなかった幼虫~繭~成虫という三段変化を見せてくれるのは嬉しかった(でも、チャン・ツィイーの双子設定はやりすぎだったかも。一人二役の小美人見てみたい気はするけど。)し、ラドンのソニックブームもしっかり描写されてるのも良い。それになんといってもアレンジされているとはいえ、伊福部昭と古関裕而の曲がハリウッド映画である本作にしっかり使われているのは、本当に東宝怪獣映画を好きなスタッフが作っているということをここにいちばん感じられる。ただ、人間ドラマに関しては前作と同じく家族の話を軸にしているが、やはり今回もこの部分がちょっと退屈に感じたし、ゴジラ単独ならまだしも、複数の怪獣が登場する作品では、よけいな人間ドラマを描かないほうが良いように感じた。前作ではムートーの設定に平成ギャオスの影響を感じたが、今回はメインとなる家族が息子をゴジラに殺された設定だったり、ゴジラをいったん倒したあとに、キングギドラを倒せるのがゴジラだけと分かったあとのやりとりが平成ガメラを思わせていて、やっぱりこのシリーズはガメラからも影響を受けていると改めて思った。まさかのオキシジェンデストロイヤーが登場し、前作から登場している芹沢(渡辺謙)という博士の存在から、だいたいこの芹沢博士の末路は想像がついたが、オリジナル1作目とは逆に核爆弾を使って自らの命と引き換えにゴジラを目覚めさせるという展開にそう来るかとビックリ。そのオキシジェンデストロイヤーや核爆弾の扱いも軽く、前作と同じくもう少しここらへんを慎重にやってほしかった。それに、広島原爆で父を失っていることが前作で語られていた芹沢が自らこういう行動をすることに対して少し違和感を感じる。怪獣が暴れまわるだけの映画としては満足できるレベルだけに7点をつけたいが、ここらへんがどうしても気になって1点マイナス。純粋な怪獣映画としてはモンスターバースとしての前作である「キングコング 髑髏島の巨神」のほうが潔さを感じるのだが、この差は何なんだろうか。次回作ではそのキングコングとゴジラの対決が描かれるとのことだが、日本の「キングコング対ゴジラ」が好きなだけに、果たしてどうなることやら。最後にもう少し、渡辺謙、離婚しなければ夫婦揃ってゴジラ、モスラ、キングギドラが一堂に会する映画に出演する俳優になれたのに。
[映画館(字幕)] 6点(2022-11-03 18:10:24)(良:1票)
298.  Shall we ダンス?(1995) 《ネタバレ》 
かなり久しぶりにDVDで再見したが、昔に初めて見たときはそんなに面白いとは思わなかった映画なのに、今になってあらためて見るとこれがかなり面白くて思わず見入ってしまった。平凡な毎日を送りながらもどこかに満たされない気持ちを持っているサラリーマンの男がふとしたきっかけで社交ダンスをはじめ、次第にのめり込んでいく姿が描かれているが、たとえ最初の動機は不純でも趣味を持つことの大切さ、素晴らしさや楽しさ、またそれによって人間は変われるということを感じることができるし、また、中年サラリーマンの悲哀を描いたドラマもよく描けていて、(この辺、初めて見たのが中学生くらいの頃だったんで分かんなかったんだろうなあ。)決して話題性だけではないちゃんとしたドラマとしての面白さのある映画になっているし、まさしく日本映画らしい映画で、日本映画だからこそできた傑作の一本だと改めて見て思った。周防正行監督の映画に欠かせない存在である竹中直人をはじめとしたわき役陣の強烈な個性も光り、周防監督らしいコメディとしての面白さもじゅうぶんあり、やはり周防監督はこういう肩の力を抜いて楽しめるコメディのほうがのちの社会派ドラマよりも合っていると思うしやっぱり好み。とはいえ、本作も次回作である「それでもボクはやってない」も電車が話の発端となっているのは偶然なのだろうかとつい考えてしまった。(まあ、考えすぎだとは思うけど。)ラストはなにか強引な気がしないでもないが、このラストの後味が最高なので気にはならなかった。タイトルになってる曲は劇中でも言及がある通り、もともと「王様と私」で使われた曲ではあるが、やはり今でも個人的には「王様と私」よりも本作のほうが印象が強い曲だ。ハリウッドリメイクもされているが、さっきも書いたように日本映画ならではの魅力のある映画だと思う。(2021年1月17日更新)
[DVD(邦画)] 8点(2022-11-03 16:01:58)
299.  BROTHER 《ネタバレ》 
たけしが日英米合作で手がけたロサンゼルスを舞台にしたヤクザ映画。見るのは今回が2回目だが、「アウトレイジ」シリーズを見た後になって改めて見てみると、本作のほうがたけしらしさは出ていて、寡黙な主人公や全体に漂う独特の雰囲気はいかにもたけし映画という感じがする。ストーリーは分かりやすく、「アウトレイジ」シリーズのように娯楽色が強くなっていて、たけし映画の中では比較的見やすい作品に入ると思うし、実際娯楽映画としてはそこそこ面白く見られる。しかし、合作ということを意識しすぎたようなシーンも多く、中でも大杉漣の切腹シーンは確かに強烈で印象には残るけれどもほとんどストーリーに無関係なシーンのためか、なんか浮いて見えてしまったのは残念。しかし、たけしはじめ登場する男たちはカッコよく、いかにもハードボイルドな印象。中でもたけしの舎弟を演じる寺島進演じる加藤が良く、「ちょっと用が。」と言い残し、たけしたちの乗るリムジンを見送る姿にこれから自分の命を投げ出す覚悟のようなものが見てとれるし、このシーンの演出もたけしらしさが出ていて良かった。タイトルの「BROTHER」とは本来はたけし演じる主人公・山本と彼がロスで出会う黒人青年・デニー(オマー・エップス)のことを指していると思うのだが、それ以上に山本と加藤の関係の深さがこのシーンを見ただけで分かり、「BROTHER」というタイトルはこの二人のことでもあるのではと思えてくるほどの名シーンだと思う。ただ、その後の後半の展開はけっこうグダグダしていたのが惜しかった。(2014年1月16日更新)
[DVD(邦画)] 6点(2022-10-08 23:07:32)(良:1票)
300.  隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS 《ネタバレ》 
「椿三十郎」に続く黒澤時代劇のリメイク。同じ脚本を使ったリメイクになっていた前作と違って、こちらは「隠し砦の三悪人」の脚本を原作にした映画になっていて、もう何年もオリジナルを見返していないというのもあるが、思ったよりはそれなりに面白かった。でも、やはり何か軽いし、松潤演じるオリジナルと違う主人公である武蔵と長澤まさみ演じる雪姫とのロマンスが描かれるあたりは何か違う気がする。オリジナルは「スター・ウォーズ」に多大な影響を与えたことで知られているのだが、悪役である椎名桔平の衣装など「スター・ウォーズ」を意識した部分もあるのは好きでやっているのだろうけど、なんか無駄な部分で凝っている感じでちょっとどうなんと感じてしまった。それにオリジナルで有名な「裏切り御免」というセリフが主題歌のタイトルにまでなっているが、本編中で軽々しく何度も口にしているのは違和感がある。三船敏郎が演じていたオリジナルの主人公である六郎太も登場するが、演じるのが阿部寛というのはイメージ的にもよく合っていて、この配役は素直に良かったと思う。
[DVD(邦画)] 5点(2022-10-08 22:56:54)
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