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鱗歌さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 3876
性別 男性
年齢 53歳

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3081.  市民ケーン
本サイトの投稿における、映画の点数付け、映画の完成度によって付けるべきものであれば、例えば、『市民ケーン』を10点、『ミミズバーガー』を0点とした数直線上に他の映画を載せて行く、という行為なのかもしれない。しかし私は10点ではなく9点にしました。映画はやはり客観的完成度だけでは語れないから。いや、この映画、映像にはとことん圧倒されたし、しかもミステリー仕立てのストーリーの、このラストの衝撃。観終わって、う~ん、これがあの『市民ケーン』なんだ、さすがだ!と唸ってしまいました。しかし。さすがに不勉強な私でも、本作のスゴさというものは、それまでに何かにつけ見聞きしてきており、観ていても「ああ、このシーンも『市民ケーン』の一節だったのか」などと思うシーンもちらほら。いや確かに、映画を観る前に、その魅力、見どころを知っておくのは、悪いことじゃない。字幕を追ってストーリーを追って、さらに映像を堪能するのは、1回の鑑賞では難しいが、事前に知識があれば、その大きな助けになります。だけど本作ほど映画の魅力が語りつくされ、分析されてしまうと、さすがにどうでしょう。私が映画から一番衝撃を受けるのは、「分析不能の得体の知れぬパワー」。その意味では、本作は、手垢がついてしまい、本来持っていた筈の衝撃力を弱められてしまった気がします。不幸にして人為的に古びさせられた映画、とでもいいましょうか。そう、まるで有力なスポーツ選手ほど、他の選手にマークされ易く、必ずしもトーナメントで優勝できなかったりするかのごとく・・・。本作の映像のスゴさはどこにでも書いている(勿論このサイトにも)ので、今更私ごときが付け足す事もない。ここでレビューを終わってもよいのですが、何だか映画自体について何も語っていないようなので、最後に珍説を発表しておきます。「本作のカメラ、それは写真芸術とは異なる。ショットの中に、空間的時間的(物語的)拡がりが凝縮されている。そう、これはまさにヒトコママンガだ!市民ケーンとはヒトコママンガの集合体なのである!」なんちゃって。
9点(2004-08-13 14:22:36)(良:1票)
3082.  ホワイトアウト(2000)
原作読む時に、かなり期待して読んだものでした。で、まあ確かに、「ダイナミックな設定」と「意外な展開」というオモシロ小説の王道に正攻法で挑戦した点、結構楽しんで読んだのですが、王道である分、そこに+αが無いと、強い印象は残せない。そこがちょっと弱くて、敵との応酬は良いのだけど、肝心のサバイバル描写が、「富樫君よく頑張りました、の巻」ってな感じ、いささかスーパーマン過ぎる。で、これを映画化。ホレ見てみぃ、映像にしたらもう、スーパーマンぶり丸出しになってしもうた。この辺り、どうやって説得力を持たせるか、ですよね。しかし、一方では逆の問題もあり、冬山を舞台にする以上、映画は徹底的に登場人物を寒さで痛めつけ、映画を観ている人々までも寒がらせて欲しいところ。「アレ何だかそんなに寒く無さそうだなあ」って見えちゃうシーンは極力無くして欲しい。しかしそんな事したら、富樫君、というか、織田裕二ホントに死んじゃうかも、というジレンマが。だから、どちらかを犠牲にするしか無い。ストーリーをもう少し端折るなり織田裕二を犠牲にするなりして、寒くてコワい映像演出を徹底するか。それとも、ストーリーのオモシロさを徹底的に追求して、多少の不備は目をつぶるか。本作は中途半端なところにとどまってしまった気がします。でも、こういう日本発の大作アクション、今後も期待してますヨ!
6点(2004-08-13 11:58:38)(良:1票)
3083.  完全なる飼育
竹中直人と小島聖が激しい肉弾戦を繰り広げる、怪獣バトル映画。ストーリー的にはともかく、絵的には、飼育されたのは竹中直人の方に見えてしまう。そもそも、こんな竹中直人みたいなエキセントリックな風情の中年親父も一般性が無いし、こんな小島聖みたいな明らかに年齢詐称の女子高生もヘン。キャスティング段階で映画が早くもアブノーマル状態では、いくら濡れ場でガンバってみせても、あまり驚きがないが・・・。新藤兼人が一体どんな顔しながら、この脚本を書いたのやら、それを想像するのが本作の醍醐味でしょう。本筋に関係ないアパート住人の、本筋に関係ないエピソード群に、彼の現実逃避ぶりが垣間見えるような気が。
2点(2004-08-13 11:08:42)
3084.  やかまし村の春・夏・秋・冬
前作のラスト、夏休み明けのシーンからそのまま始まります。こちらの作品は、雪にとざされた冬から、春の訪れまで、季節によって映像的に変化があるので、観ててより楽しさがありますね。しかも、前作では描かれなかった、強敵スネルさんとの直接対決も実現!何だ、いい人だったのか(いや、前作観てても、そんなに悪い人じゃなさそうだったけど)。本作の時間的変化は、そのまま子供達の成長でもあり、また、彼らの世話する子羊の成長によってもそれが示されます。ところで、これって、『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』より後に撮られたものなんですね。あの映画が世界的成功を収めている間(ワタシもメチャメチャ好きなのよね)、ハルストレム監督はこんな地味な作品を地道に撮っていたとは。そう考えると、さらにユニークな映画に思えてきます。
7点(2004-08-13 01:50:36)
3085.  やかまし村の子どもたち
映画であれ小説であれ音楽であれ、芸術とは、それに触れる者へ挑戦し、時に鼓舞し、時に畏れさせるものであるべきだ! よって癒し系などというヌルいものは許せん! などと吼えられたのも20代まで、30越えるとだんだん弱気になってきちゃう(笑)。こういうストーリー性の乏しい映画、いささか構成力という面では緊張感に欠け、昔なら見向きもしなかったかも知れないが、最近では、う~む、こういうのこそ貴重かもしれんなあ、としみじみしてしまう。「退屈な映画だ!」の一言で斬って捨ててみたい気持ちも無いでは無いが、やっぱり歳には勝てません(笑)。世知辛い現代の時代性ってのもありますしね~。ま、それはともかく、さすがにこの「やかまし村」、ここまで田舎過ぎると、個人的に懐かしさは感じませんが、子供達の視線には、きっとピンとくる懐かしさがあります。買い物に行くエピソード、分かれ道まで戻ると必ず買い忘れした物を思い出すので、その地点を走り抜けちゃえばOKだろうというおバカな発想。ああ、子供ならしそうな発想だ、自分の子供の頃もそんなこと思いつきそうだ。いやいや、大人になった今でも、結構それに近いこと考えてるような気もするなあ・・・・。
7点(2004-08-13 01:35:26)
3086.  アラベスク 《ネタバレ》 
目薬で殺害するという冒頭のショックシーンから、もう釘付け。とにかくカメラがトリッキーで、観ててつい目を白黒させてしまいそうなほど。ミラーごし、ガラスごし、その他その他、思いつく限りの撮影を展開し、さすがにクドいのですが(笑)、まさにアラベスク状態。マンシーニの音楽も、ビックリ系の音楽で、映像に負けじとトリッキー。ええと、舞台はロンドンでしたよね、確か?全然そんな気がしませんでした。はっはっは。さてさて、ストーリーの方も、二転三転、転がりすぎて、結局ワケワカラン(笑)。えーと。暗号解読を頼まれたのにそれは暗号ではなくて?マイクロフィルム?でも首相は暗殺されちゃって?え?首相もニセモノ?何のための暗号だったの?そもそも誰が何を何のためにやってるのか、誰か、5W1Hを整理して教えてちょ~。ってない映画で、面白かったです。なんだそりゃ(↑一応ネタバレ表示したけど、バラせるほど私がネタを理解できていないのであった)。それはともかくこの映画、アクションはなかなか見ごたえあります(特にラスト)。でも中盤の、クレーン車との死闘、クレーン車が高圧につっこんだら乗ってるヒトは本当に感電するのだろうか?という素朴な疑問が。 答え:一般に映画の中では感電します(悪人に限る)。
7点(2004-08-13 00:57:16)(笑:1票)
3087.  ビートルジュース
こういう映画大好きだなあ。と言っても、「『こういう』って、どういう映画だよ!」と訊かれたら、返答に困ってしまうこのハチャメチャさ。前半で、死人になったジーナ・デイヴィスが階段を駆け下りるシーン、手摺りが変にグラグラしてて、ああ、セットにあまり金かけてない低予算映画なんだなあ、なんてことを思ってしまったのですが、まあ、確かにそんな感じ。特殊効果も手作りっぽさがあふれてますが、これが何ともいい感じ。やっぱり大事なのはイマジネーションですからね(ただ、ちょっとイマジネーションが飛翔しすぎて、ついていくのに若干の努力が必要!?)。そもそも、幽霊が人間を家から追い出そうとする話、という設定だけでも、それなりに面白い映画になりそうなのに、それを「脇役」のビートルジュースが登場してメチャクチャにしてしまう。こんな変な映画、他にありましたかね? そして、ウィノナ・ライダーが宙に浮いて歌うという、松田聖子もビックリの(←例の映画のことです)、謎のようなハッピーエンド。実を言うと、結構、感動してしまったのでした。ああ、まさかこの娘が、後に万引きするとは・・・(←それは関係ないっての)。
9点(2004-08-13 00:21:17)
3088.  白い巨塔
昔のテレビドラマの方、毎週、親が夢中で見てたのですが、私はどうも手術シーンが怖くて正視できず、親が見たがるのが非常に迷惑でした(笑)。だから私は見てないのですが、最終回前に田宮二郎が自殺して、トテモ心配した事を憶えてます(収録済みだった!)。で、このドラマ、後に再放送されたのが、今度は大学受験直前。こんな面白いもの放送されたら勉強できん!と友人が悲鳴を。私もハマりかけましたが何とかセーフ。後にこの映画版の方を観ることとなりました(原作は読んでませんが、これもとてつもなく面白いという話を周囲から何度聞かされたことか)。いやはや。やっぱり面白いですな。ははは。ちょっと全体的にセリフが長めになってしまうのが残念ですかね。まあ社会派映画では、多少はしょうがない面もあるのかもしれませんが、何しろ後半は裁判劇で、ココではどうしてもセリフが長くなってしまいますからね。全体に会話はもっとキャッチボール式にテンポよくして、メリハリがついていたらなあ、という気がいたしました。それでも裁判のクライマックス、柳原証言のシーンの緊迫感はさすがで、観てて力が入ってしまいます。そうそう、全然関係ないけど、ヘタクソな関西弁聞かされる時も、何だか力入っちゃいますね(これは気にし出したらキリがないけど。関西人田宮二郎のセリフですら何だか気になっきちゃう。笑)。それはともかく、いささか戯画的に描かれているとは言え、このような医療事故、さらにはドクハラの問題は、解決するどころか今もって現在進行形。この映画は「不幸にも」、まったく古びてしまう気配がないのですね。
7点(2004-08-12 23:54:06)
3089.  アッシャー家の惨劇 《ネタバレ》 
AIPのポー・シリーズ第1弾ですね。作品のテーマは「欠陥住宅」です(笑)。『マネー・ピット』みたいなもんですわ。老朽化した家が崩れてくる。これはコワイ。ははは。そういう訳で、モンスターの類で怖がらせようってんではなく、あくまで雰囲気重視。モンスターが出てこない代り、ガイコツくらいなら出て来ますが、保健室で借りてきたかのような、プラスチック感あふれるシロモノ。ま、そのあたりを気にしない事にすれば、アッシャー家の内装の重厚感など、なかなかのもの。ほぼ全編がアッシャー邸内のシーンなだけに、美術担当ダニエル・ハラーの腕の見せ所です。家の外も霧が立ちこめ、不気味な雰囲気が・・・って、こりゃさすがに豪快にスモークを焚き過ぎかな(クロサワ映画でもかなうまい)。アッシャー一族の肖像画といい、一種の因縁話めいたストーリーを、(低予算の割に)美術セットがよく支えています。そして音楽はかのレス・バクスター(笑)。ここでは、重厚なサウンドを(重厚すぎるサウンドを)存分に聴かせてくれます。脚本はさらに大物、リチャード・マシスン! ロジャー・コーマンの意向がどのくらい脚本に反映されているのかは知りませんが、クライマックスなどでは、原作の幻想性を犠牲にしてまでも、あくまで妹をゾンビっぽく描き(結局はモンスター映画でした。笑)、アッシャー邸を派手に炎につつませる(焚き火のごときセコい炎の合成映像が何とも言えん)、このサービスぶり。ある種の(あくまで「ある種の」)恐怖映画のツボをよく押さえた構成となっております。しかも最後は、あわてて原作どおり、強引に屋敷を沼に沈めちゃう。う~ん、ナイス。私の希望としては、ヴァディム、マル、フェリーニの『世にも怪奇な物語』には、コーマンにも参加してもらって4本立てにして欲しかったところです(続けて見比べるときっと色々勉強になった事でしょう)。
7点(2004-08-12 20:16:21)
3090.  シベールの日曜日 《ネタバレ》 
「男はみんな幾つになっても少年の心を持ってるものさ」な~んて言いがちですけど、実際はなかなか、そうはいかないもんでして。この「フランソワーズ」くらいの年頃の女の子って、何考えてるか判んなくって、接するのに一番戸惑うんですよね(もう少し上なら・・・おっと、話が大幅に脱線するとこだった、危ない危ない)。自分も同年代だった頃には、確かに戸惑いは無かったハズなのに、いつの間にやら、こんな変態オヤジに成長してしまったわけでして(トホホ)。でも、少年の心は失っても幼児の心なら残ってるぜ、えへん。え~と、何の話だっけ。そうそう、つまりですね、この映画を観る時、どの登場人物に肩入れして観るかによって、かなり印象が変わってくると思うのですが、我々男性の場合(私だけだったりして)、どうしても、ピエールの視点を通して、ピエールと共に少女の謎めいた表情にドギマギせざるを得ない。しかしピエールは、次第に彼女の心に接近していく。そうそう、↓DADA様の書かれている、水面に映った風景が波紋でゆらめくシーン、不思議な程ドキリとさせられた光景で、あの瞬間、モノクロながら何か映画の色合いが変化したような印象すら受けました。こういうシーンの挿入が、ピエールの変化を象徴し、そこに説得力を持たせているように感じます。で、ピエールは彼女に接近していきますが、映画を観ている私にとっては、彼女は相変わらず謎めいた存在。ここに不思議な心の冒険がある。だがしかし。ピエールには社会人としての一面もある以上、板ばさみにならざるを得ない。そしてついに悲劇は起こる。そうそう、この映画、ここが問題。周囲に理解が無い点までは良いが、「ピエールが少女を殺す」ことまで「予想」するのはさすがに突飛で、ラストの悲劇に向けて、展開が段取り良すぎる気がしちゃいます。ま、でも興ざめする程のもんではない。むしろ、クライマックスにスピード感と緊迫感が加わって、映画の衝撃度を高めていると言えましょう。
8点(2004-08-12 11:06:42)
3091.  パトリオット
いや~『ブレイブハート』よりもいいところ、一応無いわけじゃなくて、アチラよりも、メル・ギブソンが役に合ってると思いますよ。しかし、『ブレイブ~』のアナログ感を無くしてデジタル化しちゃあ、もう「普通の」大作へとガゼン近づいてしまう。もし次回作が「(僕、エメリッヒ、だけど)CGは使いません!」とか宣伝できる映画だったら、その方が余程インパクトあると思います。う~む、それに、映画の長さも、本作に関しては何だか薄味感に繋がってしまった気が。ストーリーはわかりやすい感動モノ、映像的には迫力モノ、観てて飽きはしない、それなのに、どこか地味なものを感じてしまうのは、一体ナゼ?結局は「いい意味での毒」が欠けているのかもしれません。
6点(2004-08-11 01:25:38)
3092.  ブレイブハート
メル・ギブソン、監督・製作・主演で大活躍の巻。と言いたいところだが、登場したメル・ギブソンを見ると、「トシ食いすぎてる!!」。どうみてもオッサンだ、何歳の役のつもりなの?奥さんと釣合いがとれませーん。主演は他の人に任せた方がよかったのでは?と言いたいところだが(←しつこい)、いやどうして、いざ戦いとなると、まだまだ元気、壮絶合戦シーンも見事にこなしてます。演出の方も、過去の色んな映画を彷彿とさせるシーンがあり、おそらくメル・ギブソンという人のあらゆる映画体験、映画鑑賞の集大成となっているのでしょう。例えばラスト、民衆から突如沸き起こる「ロッキー」コールは、明らかに『ロッキー4』の影響が濃厚(←そんなバカな)。そういやあの顔半分のペインティングも『バットマン・フォーエヴァー』のトゥー・フェイスを参考にしたのかも(←絶対違います)。そんなヨタ話はさておき、やはりあの大規模な合戦シーンのスゴさは、「スペクタクル映画」という言葉で呼ばれていたかつての大作を思わせる部分もあって見ごたえアリ。でもね、模倣にとどまらないのが本作、残酷描写を(『キル・ビル』よりもずっと前に)フンダンに取り入れ、圧倒的インパクトを残します。まあ、同じような戦闘シーンが続いちゃうのは、ちょっと難点ですけどね、でも大丈夫、映画は3時間もあるから、多少しつこくても映画的バランスで言うと融通はきいちゃう(笑)。で戦闘を堪能した後、話は思わぬ展開、そして衝撃と感動のラストへ。多かれ少なかれ「近頃のアリガチな大作」っぽさがあるのも確かなんでしょうけど、本作はそれだけにとどまらないパワーがあり、まさに、メル・ギブソンの「情熱(パッション)」を感じずにはいられない作品です。
8点(2004-08-11 00:47:39)
3093.  世にも怪奇な物語
タモリの解説はついていない本作。大物監督がよってたかってポーの小説を元に怪奇モノを撮ってみよう!ってな趣向のオムニバス映画ですが、何しろ、怪奇モノっちゅうと、手練の監督よりも、脳ミソの一部に誤回線がありそうなヒトが撮った方が、変に味があったりしますからね~、さてどうなることやら。で、蓋を開ければ、三者三様の出来栄えではありますが、短編ならではの密度の濃い演出がそれぞれ楽しめて、おお、なかなか面白いんでないの。ま、さすがにトイレ行けなくなるほどの怖さは無いですが。映画化にはなかなか難しい面もあると思います。ポー作品の怖さというと、モンスターが襲ってくるような具体的な怖さじゃなくて、いわば見えない怖さ、抽象的な恐怖感の具象化とでも言いますかね。一方、映画の方は、まず具体的な「映像と音」から出発して、そこから、どこまで抽象的観念としての「恐怖」を引き出せるか。ポー作品を映像化する行為自体が、ポー作品の意義と逆のベクトルを向いているのかもしれない。そこで、ここでは映画なりの工夫が三者三様、なされている訳で。第2話のかなりアブノーマルな味付けされた『ウィリアム・ウィルソン』、構成からオチに至るまでうまくアレンジされ、これぞ「映像化」ではなく「映画化」と呼ぶべきものでしょう。さらには第3話。ははは、絶対、3人の監督の中で一番楽しんで撮ってたのはフェリーニに違いあるまい!と思わせる、独特の世界。このブッ飛び具合、もしや映画の企画の趣旨を理解していなかったんでは?と心配になる程ですが、トリを飾るに相応しいパンチ力。で、第1話はどうかって?あ、あのB級っぽい音楽が、タマリませんでした・・・。
7点(2004-08-10 23:48:28)(良:1票)
3094.  パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち
悲しいかな、ワタシ、こういうの好きなんですよ(笑)。まあ、イマドキの大作っぽい「技術」過剰のカメラワーク、何とも含蓄が薄弱ですけども、まあ、これだけ徹底してテンポよくやってくれると、逆に、たまにちょっとしたヒネリが入るとまるで変拍子のような味わいが。ジャック・スパロウという曲者の存在が、一見ありきたりで無難な展開に程よく「水を差す」んですよね。さらに楽しいのは、海賊のガイコツ軍団。そう、白状しよう、ガイコツ軍団とのチャンバラ見せられた日にゃあ、もうその映画にゃ逆らえないんだよっ。ちなみにですね、この映画、公開時には、会社の嘱託のジイサン(結構ウルサガタ)も、ニヤニヤしながら「意外にオモロかったなあ」と褒めてたので、昔からの特撮映画ファンには、ちょっと受けがよかったりして? ところでこの映画、『ターミネーター3』と続けて見るとちょっと面白いかも?「お、この海賊も取れかけの首を自分で直してるぞ、何だ、ターミネーターだけじゃなくて誰でもできるのか?」「おいおい、お前、そんな自殺の真似したって、ターミネーターにかかれば、自殺の確率の低さを指摘されちゃうぞ」とか、何かとツッコミを入れられます。ま、どうでもいいハナシですけど。
8点(2004-08-09 02:09:28)
3095.  火星年代記
ブラッドベリのあの『火星年代記』の映像化。昔何度かテレビでやってましたね。一晩一気に放送!とか。一種のテレビシリーズなので、例の「これは“映画”と呼んでいいのか?」という問題が再発しそうですが、個人的な事言わせてもらうと、我々の子供の頃と言えば、ネットで簡単に何でも情報を入手できる時代でもなく、「劇場でやっているもの」と「テレビ欄に“映画”と書いてあるもの」をすべて映画と認識して観ていた、それこそが私の映画の原体験。皆さんの中にもそういう方多いのでは? よって本作も私は“映画”だと思って観てました(とにかくレビューを書こう、そしたら優しい管理人様は撤去なさらないハズ。笑)。さてまあ、有名なSF小説の「映画化(!)」なわけですが、幸か不幸か、私はコレを観たかなり後で、ようやく原作を読んだ訳でして、読んでいる間、昔観た本作の様々な情景が脳裏に蘇り、懐かしさも加わったなかなか貴重な読書体験をすることができました。今にして思えば、あの火星人の造形って、ドウナノヨ、という気もするのですが、まあ、私は当時子供ですから、全然気になりませんでした(汗)。完全にオムニバスとして短編で区切った原作よりは、幾分は映画として流れを持たさざるを得なかった点でも、ちょっと半端(子供心には「ワカリニクイ」)な部分も感じます。でも、火星に残った一人の男が、他の残留者を探すエピソード(原作の「沈黙の町」)なんて、本作の方が原作よりも味わいが増しているのでは?などと思えました。ラストの「火星人」に会いに行くくだりは忘れらない印象があり、その後の読書時にも本作の映像が重なって、感動を深めてくれた気がします。以上は、原作のファンからは多分、賛同の得られないコメントだと思います。謝ることにしよう。ごめんちゃい。
7点(2004-08-01 11:59:01)(良:2票)
3096.  墓石と決闘
映画はいきなりOK牧場の決闘から始まります。だから、OK牧場の決闘をまったく知らずにこの映画を観る人がいたら(いないよね)、ワケわからんかもね。単なる後日談とは言わせないほど、色々事件はあるものの、全体的な印象としては、キャラ設定の弱さというか、感情移入できるほど登場人物のカラーが感じられないもんで、かえって散漫な感じが無きにしもあらず。事件の数の割りには盛り上がりに欠ける気がします。まあでも、最後は結局、ワイアット・アープとドク・ホリデイとの友情という、お約束的テーマをクローズアップしてくれて、何とかまとまったかな、と。
6点(2004-08-01 01:29:30)
3097.  かくも長き不在
映画によって、戦争を描くとき、さらにはその非人間性を描こうというとき、果たして、このような「幻想的」なアプローチをしてみようと、普通、思うでしょうか? しかも、まさかこのアプローチがこれほどの効果を上げるとは? 一人の女と、記憶喪失の旦那(とよく似た男)のやりとりが、時にはセリフを抑え、回りくどいほどじっくりと描かれ、気だるいような弦楽の響きの音楽ともあいまって、幻想的な雰囲気を醸し出しています。もちろんこの幻想性を根底で支えているのが、「男は夫なのか、他人の空似なのか」という謎(ミステリー)。そう、「戦争」への対比として「日常」を持ち出すのではなく、この映画では全編が、戦争とは別の一種不安定な「非日常」で貫かれてます。そしてクライマックス、その「非日常」が突然断ち切られ、裏返される、この衝撃。その先にあるのは結局、絶望的な「日常」なのか? ラスト、主人公がまだ何か言いたそうにしてるのにプツンと終わっちゃいましたね(笑)。なんだか、これ以上見せるに忍びないと言わんばかりの終わり方で、印象的でした。
8点(2004-08-01 01:12:51)(良:1票)
3098.  忠臣蔵(1958)
3時間近い長尺ですが、飽きるなんてとんでもない、これでもコンパクトで喰い足りない印象。何しろ相手は忠臣蔵ですからね、日本人の心のルーツですよ、これは。なんちゅうても、タッキーこと滝沢修の演じる吉良コーズケノスケの超イジワルぶり。「この田舎大名が!」う~む、誰もが子供の頃、一度はこんな奴にイジメられた経験あるのでは?(え?社会人になってからも?)。まさにこれぞ心のルーツである所以。この吉良役の憎々しさは、ドリフのコントで志村けんが演じた吉良に間違いなく匹敵します。一方、浅野内匠頭を演じるのは・・・がーん。雷蔵だ。この気丈さと薄幸ぶりは実にハマってますが、殺陣が見られないのが残念!「殿中でござる」シーンでホンの少し見られるけどね。まあ、でももし雷蔵が吉良役だったら? これじゃ、四十七士が乗り込んできたって、円月殺法でイチコロ、返り討ちにしちゃうのは目に見えてる。これでは忠臣蔵にならない。よってまあ妥当なキャスティングと言えましょう。その後の展開はもう、聞くも涙、語るも涙。そして待ちに待った討ち入りへ。全体的に、適度にチャンバラを散りばめているものの、殺陣に破天荒さがなくおとなしい感じは否めない、しかし勿論これはこれでよいのだ(←強引だなあ)。そして意外に爽やかなラスト、誰もが、日本人に生まれてよかったと思う瞬間ではなかろうか。
8点(2004-08-01 00:41:20)(良:1票)
3099.  原色パリ図鑑
運が悪いようないいような、要領がいいような悪いような主人公。それはそれで結構なんですが、どうもストーリーの方がピンボケ気味。コメディっぽさという点では、パリの風景やフランス語の響きなんかだけでも、だいぶプラスに働いているハズなんですよ。なのにそれを差し引いても「やっぱりこういう映画はアメリカ映画の方がウマイよな」って思っちゃう。ユダヤ教云々てのがそもそも、チト馴染みの無い話で、もうちょっと事情に詳しければ面白い部分もあったのかもしれないけど、正直ピンと来ませんでした。しかしそれは映画の重要な柱、ココがピンと来ないことには、どうもサクセスストーリーとしての流れが弱く、散漫な感じがして・・・。
6点(2004-08-01 00:08:05)
3100.  ドント・ダイ・トゥ・ハード
ダイ・ハードのパロディ。ギャグがほとんど子供(またはそれ以下)の発想。レベルが低い。こんなので笑う訳にはいかない。しかし、しかし・・・鉄パイプのシーン!あっはっは。ヌンチャクのシーン!はっはっはっは。あ~あ、結局、ところどころ爆笑してしまったよ。どう考えても褒められた映画ではないハズなのに、見終わって、なんだか楽しい気分になってしまったのでした。
6点(2004-07-31 23:42:08)
030.08%
1190.49%
2411.06%
3731.88%
41614.15%
53619.31%
663316.33%
7122331.55%
888722.88%
93749.65%
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