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 > にじばぶ さんの口コミ一覧。157ページ目
にじばぶさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 3239
性別 男性
自己紹介 監督別鑑賞作品数

成瀨巳喜男 69
溝口健二 34
川島雄三 41
小津安二郎 37
石井輝男 24
豊田四郎 19
石井岳龍 18
矢崎仁司 12
西川美和 8
山下敦弘 15
今泉力哉 21
フェデリコ・フェリーニ 24
ミケランジェロ・アントニオーニ 14
ピエル・パオロ・パゾリーニ 16
ルキノ・ヴィスコンティ 17
ジャン=リュック・ゴダール 36
フランソワ・トリュフォー 24
ルイ・マル 17
ジャン・ルノワール 15
ジャック・ベッケル 13
ジャン=ピエール・メルヴィル 11
ロベール・ブレッソン 12
イングマール・ベルイマン 27
アルフレッド・ヒッチコック 53
ジム・ジャームッシュ 15
ホウ・シャオシェン 19
ウォン・カーウァイ 14
ジャ・ジャンクー 9

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3121.  ジンジャーとフレッド
比較的とっつきやすい作品だが、特筆すべきことなし。
[ビデオ(字幕)] 4点(2007-09-03 16:08:20)
3122.  魂のジュリエッタ
これもやや難解。しかも退屈。
[ビデオ(字幕)] 3点(2007-09-03 16:07:51)
3123.  8 1/2
言わずとしれた「フェリーニの代表作」。 この作品を「フェリーニの一番」に推す方々も多い。 確かに他の作品とは異色であり、「現実と幻想」が渾然一体となった演出は素晴らしいのかもしれない。 しかし、1950年代のフェリーニ作品が大好きな私には、「この作品辺りからフェリーニの作風が変化したマイナス記念碑的作品」の様が気がして、どうも好きになれない。
[ビデオ(字幕)] 1点(2007-09-03 16:07:23)
3124.  甘い生活 《ネタバレ》 
「185分」という非常に尺の長い作品。 本来、私は長尺の作品は苦手としているのだが、本作品は例外。 退廃したローマの風俗を余すことなく味わうことのできる本作は、感動的ラストシーンを持って終焉を迎える。 不毛で乱痴気なパーティが終わった後、主人公は気だるい体を引きずって海辺へと向かう。 そこで顔見知りの少女と再会する。 その海辺における、「主人公と少女との再会シーン」はあまりに素晴らしすぎる。 そして、あまりに眩しすぎた。 やっぱりフェリーニは凄い。 
[ビデオ(字幕)] 7点(2007-09-03 16:06:50)
3125.  カビリアの夜
「道」よりストーリー的には好み。
[ビデオ(字幕)] 6点(2007-09-03 16:06:20)
3126.  道(1954)
素晴らしい作品だが、ジュリエッタ・マシーナが肌に合わず。
[ビデオ(字幕)] 5点(2007-09-03 16:05:44)
3127.  欲望(1966) 《ネタバレ》 
大好きなミケランジェロ・アントニオーニ監督。 その作品群の中でも『太陽はひとりぼっち』の次に好きな本作。  観てから時間が経っても頭の中で色んなシーンがどんどん浮かび上がってくる。  とにかく不思議でとてつもない魔力がこめられた作品だ。   「不思議でいて騒々しく、それでいて心地よい風」が吹きすさぶ公園。  その後のゾクゾクするような現像シーン(ブロー・アップ・シーン)。 写真をどんどん引き伸ばしていって、いきなり人の手らしきモノが現れた時の、あの驚き。 すごすぎます。  そして更に引き伸ばしたら、見やすくなるどころか逆に見えなくなってしまったという顛末。  一定距離でしか見えないものは、そこに存在すると言えるのだろうか?言い切れるのだろうか?  存在の不確かさ。逆に不存在の曖昧さ。 どちらが存在するもので、どちらが存在しないものなのか?  それすらも終盤には分からなくなる。非常に哲学的な作品。 考えさせられます。
[DVD(字幕)] 8点(2007-09-03 16:01:07)
3128.  レザボア・ドッグス
本作の見所はなんといっても、その多彩“男ばかり”の登場人物。 なんと、総勢8人!  彼らは、強盗集団を結成するのだが、それぞれをカラーネームで呼んでいる。 「ホワイト」とか「ブルー」とか。  そんな魅力あふれる8人を、画像を交えて簡単ながらレビューしていきたい。   まずは、ハーヴェイ・カイテルが演じたホワイト。  ハーヴェイ・カイテルの出演作品は相当数観たが、その中で、本作における彼はそれほどハマり役という感じはしなかったが、それでも重要な役どころを演じており、最後の最後まで活躍する。   次にティム・ロスが演じたオレンジ。  この人もカイテルと同じく、最後の最後まで重要な役割を演じた。 しかし、どうもクサすぎるキライが・・・  まあ、役回り的には妥当なのかもしれないけども。    そしてマイケル・マドセンが演じたブロンド、これが一番カッコ良かった!  このマイケル・マドセンという俳優、『キル・ビルVol.2』でも印象的な役を演じていて素晴らしかったけど、本作でもそれに優るとも劣らない魅力を発揮していた。  口元に笑みを浮かべながら、ウイスキー・グラスを傾けてドスの効いた声で語るところなんぞ、キマり過ぎ。カッコよすぎ。  アメリカ人らしい魅力を持った俳優で、本作で一気にファンになったね。  そして、ボスの息子であるエディーを演じたクリストファー・ペン。 残念ながら、去年亡くなられたとのこと。  本作では、マイケル・マドセンの次にカッコ良かった。  ボスの前でマドセンとふざけた取っ組みあいをするんだけど、大柄二人がジャレ合うこのシーンは迫力もあり、それでいて和み感のあるいいシーンだった。  こんな俳優が早くに亡くなってしまったのは、まことに残念である。   そして最初から最後まで“異端児”を演じ続けたピンク役のスティーヴ・ブシェミ。  決してカッコのいい役ではなかったけど、屈強な男達の間に入って、なかなかの個性を発揮していた。  残りの3人は簡単に。  ローレンス・ティアニーが演じたボス(ジョー)。 言ってみれば、『西部警察』の石原裕次郎みたいな感じの存在。   エディ・バンカーが演じたブルー。 ほとんど出番ナシ。   監督のクエンティン・タランティーノも出演しており、演じた役がブラウン。 前半であっさり殺される。 しかも不自然な笑顔がどうも・・・
[DVD(字幕)] 8点(2007-09-03 16:00:01)(良:1票)
3129.  ベロニカ・フォスのあこがれ 《ネタバレ》 
ファスビンダーは、“ニュー・ジャーマン・シネマの天才”と呼ばれる監督だ。  そんな彼の代表作ともいわれる本作『ベロニカ・フォスのあこがれ』は、ベルリン国際映画祭で金熊賞(最高賞)をとった作品。  ただ、ベルリン国際映画祭の受賞作品については、個人的にはイマイチ相性が悪い。  それに加えて、上記二人と比べたファスビンダーの知名度の低さを考たりすると、“嫌な予感”も無きにしもあらずだったが・・・   本作の主人公は、かつての名女優という設定。  それがどんなわけかモルヒネ中毒となっている。  しかも、やや多重人格な傾向があり、いまだにかつての栄光を忘れられないでいる。  たまに女優業としてのオファーもくるが、それは端役ばかり。 しかも、彼女はその事実をなかなか素直には受け入れることができないでいる。  そして撮影中も、モルヒネの禁断症状が出るとまずいので、常に薬漬け状態。  一体、何が彼女をそうまでさせてしまったのか? どういう流れでモルヒネにまで手を染めるようになったのか?   、、、といったようなサスペンス的な展開で物語は進行していく。  どうやらそこには犯罪の陰があり、彼女自身がモルヒネを打っているのではなさそうなのだ。  偶然、主人公と知り合った中年の男性は、そんな彼女の暗い過去に興味を持つ。  そして彼女の身辺を洗う。  すると、そこには凄まじいまでに残酷な物語が隠されていたのだ・・・   と、まあ粗筋を語ればこんな感じなのだが、独特なスローなリズムがあって、かなり退屈したのは事実。  別にスローな展開が嫌いなわけじゃないけども、妙に大人のメロドラマ的な様相とも相まって、自分には馴染めなかった。  例えてみれば、昼間の“退屈”な時間に偶然テレビで観てしまった“退屈”な昼メロといった感じか。   むろん、これは言いすぎです。 そんなにレベルは低くはないです。  だけど、その様な系統の作品であるように感じたことは事実。  そこに人間の残酷さ、人生の儚さなどが巧みに描き足されてパワーアップした感じ。 そして栄華を極めた者が、その後に陥る絶望が浮き彫りにされている。  そこら辺りの描かれた方はさすがの一言で、ファスビンダーの凄さを垣間見た気がした。
[ビデオ(字幕)] 5点(2007-09-03 15:57:46)
3130.  ビューティフル・デイズ
結論から言うと、私が今年、鑑賞した全ての作品の中で最高の映画となりました。  さしずめ、上半期ナンバー1作品といったところでしょうか。  それだけ凄かったです。  本作は、久しぶりの超お気に入り作品となりました!   ジャンルとしては、青春・純愛モノです。  しかし私が今まで観てきたそれ系の作品と比べると明らかに異質でした。  インドネシア映画ということですが、その辺が関係しているかと思います。   “1冊の本から出会いが生まれる”という、典型的でベタな展開ですが、どこか新鮮な流れを感じました。  王道的な恋愛映画のアウトラインを辿りつつ、そのテイストは全く新鮮。  インドネシア・ジャカルタの独特な雰囲気や文化と相まって、そりゃあもう感動できました。   なんというか、ただ単に涙が流れるという系統の感動ではないんです。  思春期特有の心のざわめき、切なさ、相手を好きになった時の居ても立ってもいられない気持ち、こういった部分の演出がとても丁寧に描かれていて、「ああ、思春期の頃ってこんなんだったなー、辛かったなー、楽しかったなー」って、胸が一杯になる感じの感動なんです。  言葉で説明すると何とも伝わりにくいですね。   実際に本作を観れば、こういった想いで胸が一杯になること間違いなしなので、是非、ご自身でご覧になって、直にこの感動を感じてみて下さい。  他の青春映画では感じることのできない、自身の“あの頃の青春の想い”で胸が一杯になるはずですから。   いやー、世界には素晴らしい作品があるんですね。 参りました。  国籍や時代、そして知名度にこだわらず、偏見を持たず、広く鑑賞作品を選んでいくことが大事だということを教えてくれた、珠玉のアジアン・ラブストーリーでした!
[DVD(字幕)] 9点(2007-09-03 15:22:10)(良:1票)
3131.  夫婦善哉
『猫と庄造と二人のをんな』の森繁と同じノリの森繁が見れた。 間寛平の様なシャベリ方に、渥美清の様なキャラクター。 何とも愉快だ。 そして森繁は紛れもなく天才である。
[DVD(邦画)] 6点(2007-09-03 15:02:32)
3132.  逃げ去る恋 《ネタバレ》 
フランソワ・トリュフォーの自伝的シリーズである“アントワーヌ・ドワネルもの”の第5作目にして最終作。  『大人は判ってくれない』『二十歳の恋/アントワーヌとコレット』『夜霧の恋人たち』『家庭』と順々に観てきた私にとって、本シリーズの最終作ということでとても寂しい気持ちになった。  と同時に、映画が始まった瞬間、自然と笑みがこぼれた。  “また会えた”という喜びからである。   トリュフォー作品は相当数観たが、特別自分に合うという感じはしなかった。  しかし、この監督自伝シリーズ“ドワネルもの”は全く別。   特にドワネルを演じる“ヌーヴェル・ヴァーグの代名詞”的俳優、ジャン=ピエール・レオの魅力が遺憾なく発揮されていて素晴らしい。  ジャン・ユスターシュ監督の代表作『ママと娼婦』でも同じ様なキャラだったが、この“ドワネルもの”でも終始だらしのない愛すべき男を演じている。  しかし女性を口説くのはめっぽう上手で、だらしのない男ドワネルも、私にとっては憧れの存在だったりもするのだ。   本作『逃げ去る恋』では、3年連れ添った女性と協議離婚した後を描いているのだが、早くもサビーヌというキュートな女性と付き合っている。  このサビーヌを演じたのが、ドロテーという女優さん。  とってもキュートで、いかにもフランス人女性といった感じ。  そのキュートな声と笑顔に見事に打ちのめされてしまった私。 早速、ファンになった次第だが、残念ながら本作以外の映画には出演していない模様。  フランスではアナウンサーをしていたり、活動家であったりするらしいのだが、本作以外に映画出演がないというのは、あまりに残念だ。  本作のストーリーについて軽くふれてみる。  30半ばに差し掛かった主人公は、相変わらずのだらしなさ。 特に女性に関してだらしがない。  奥さんと別れ、若い女性と半同棲をしているというのに、この女性とも衝突ばかり。  おまけに初恋の女性とも偶然再会し、そちらにも気を奪われるという有様。  それらの女性全てに気を取られた結果、主人公はついには一人になってしまう。 まあ、当然だろう。  しかししかし、話は思いがけない結末に・・・  トリュフォーの傑作シリーズ“ドワネルもの”をまだ観たことがない人は、一日も早く鑑賞されることを強くお勧めします。
[ビデオ(字幕)] 7点(2007-09-02 23:51:40)
3133.  キル・ビル Vol.2
Vol.1とはうって変わって、スローな展開。 Vol.1より人間ドラマで魅せる内容。   特筆すべきはマイケル・マドセン。 この俳優さんの演技はかなり印象的。  渋みが凄い! 『レザボアドッグス』で活躍しているらしいので、早くそちらを観てみたい。
[DVD(字幕)] 4点(2007-09-02 23:40:31)
3134.  キル・ビル Vol.1(日本版) 《ネタバレ》 
主演はハリウッド金髪女優ユマ・サーマン。  あんまりハリウッド映画を観ないので、初めて知った女優。  金髪が印象的で、しかもタフな感じも印象的。 そしてセクシーで、美人。  ただ30歳を超えているせいか、アップになると多少・・・な感じがあるにはある。  だけど、とにかくカッコいい!  中盤からラストまでずっと続くレストランの様な場所でのアクションシーン。 これはつまらなかった。  Vol.1のメインな部分だけにうーん。 Vol.1の冒頭の黒人女性とのアクションシーンの方がよっぽど楽しめた。  冒頭の黒人女性との対決シーンと同じく、女性同士のガチンコ対決シーンだが、両方ともスピード感という点でかなり楽しめた。  本作では“多数対一人”というアクションシーンよりも、これらのガチンコ対決(1対1)の方が出来が良かったように思う。
[DVD(字幕)] 7点(2007-09-02 23:38:57)
3135.  元禄忠臣蔵 後編 《ネタバレ》 
前篇は、かたぐるしい公の場での出来事が中心であったが、後篇はうって代わって人情劇に。  これが功を奏したのだ。  比較的、分かり易いセリフが増えたせいか、物語に入っていくことができた。  特に討ち入り後の切腹前のシーンは素晴らしかった。   一同は切腹を前にして落ち込むどころか宴会を始める。  死を前にしていくら覚悟を決めたお侍とはいえ、心中穏やかではないはず。  それとも、あだ討ちをしてあとは切腹という制裁を待つだけだから、立派なお侍として気は晴れやかなのか?   どちらかは分からないが、とにかくこの宴会シーンの表面的な騒がしさとその裏に潜む哀しさの対比がとても良い。  死を覚悟した男達の、鬼気迫る宴会シーン。  これは見応えアリの必見シーンだ。   大石内蔵助を演じた河原崎長十郎と、富森助右衛門を演じた中村翫右衛門の二人。 これが何とも素晴らしかった。  『人情紙風船』(山中貞雄)でも共演したこの二人。  本作でも、あの時と負けず劣らずの素晴らしい演技。  特に河原崎長十郎の理屈くさいセリフの数々が、妙に説得力を発揮していて、十二分に引き込まれた。   ところで、本作は最近いっせい発売された溝口健二のDVDをレンタルして観たもの。  それらのDVDには、付録として新藤兼人のインタビューが収録されている。  新藤兼人は本作『元禄忠臣蔵』で“建築監督”を担当していたせいか、他作品に比べ、本作へのインタビューの受け応えはかなりの熱の入れよう。  そして、その話の内容も非常に興味ひかれるものであった。  本編もそうだが、この新藤兼人のインタビューも必見である。   特に驚いたのは、本作の予算。  なんと、当時の映画5本分の予算が本作の江戸城松の廊下のみに使われたというのだから驚き。  国家予算から出ていたとのこと。  これは膨大な数字だが、本作であのセットを見れば間違いなく納得するはず。  はっきりいってズッコケます。 あれを映画のためだけに作ったとは・・・  いくら国家予算とはいえ、溝口健二やりすぎです。
[DVD(邦画)] 7点(2007-09-02 23:24:30)(良:1票)
3136.  元禄忠臣蔵 前篇 《ネタバレ》 
誰もが知っている『忠臣蔵』を、溝口健二が撮った。 それが『元禄忠臣蔵(前篇・後篇)』だ。  前篇と後篇合わせて、怒濤の224分!  しかも私、恥ずかしながら『忠臣蔵』そのものが初体験。  そんな私に果たして本作の224分が耐えられるのか?!   まずはオープニングから。  溝口作品を観るに当たっての楽しみの一つに「オープニング」がある。  特に溝口作品の中でも、時代劇系の作品はオープニングがカッコイイことが多い。  本作は超大作ということもあり、予想通りのかっこよさ。  大体この時代のオープニング・ロールって短くてアッサリ気味のものが多いのだが、本作は違った。  長い長い。 しかも重厚でかっこよすぎ。  しょっぱなから大満足である。   そして本編のはじまりはじまり・・・  しかしいきなり問題発生。  『忠臣蔵』のストーリーを私はほとんど知らなかった。  しかも本作はフィルムの保存状態が悪くセリフが聞き取り不能な部分が多数あったのだから致命傷。  そしてかたぐるしい文語調の昔言葉。 さっぱり分からないのだ。  しかも冒頭から浅野内匠頭が吉良上野介を切りつけてしまうというシーンから始まり、『忠臣蔵』のストーリーを知っている人なら難なく理解できたであろう場面が、その時の私には全く理解できなかったのだ。  結局、前篇が終わるまでストーリーを把握しきれず終了。  このまま後半も終わってしまったらどうしよう・・・という不安に襲われつつ、後篇へ。
[DVD(邦画)] 7点(2007-09-02 23:22:45)(良:1票)
3137.  ドッグヴィル 《ネタバレ》 
衝撃的なラストと並ぶ、本作における見所(?)の一つである婦女暴行的シーンが多発するのだ。 度々、被害に遭うのはニコール・キッドマン扮する主人公。 これが単なる乱暴なシーンではなく、なかなかに後味の悪さを持つものだった。 中盤、ひょんなことから彼女は犯罪人扱いされ、鎖につながれ体の自由を奪われてしまう。 彼女が軟禁されている部屋に夜な夜な現れる若い女に飢えた汚い中年の男たち。 閉鎖的な村空間の中で、不快極まりない夜這いの数々が披露される。 しかし、この下品なシーンの数々、本作の訴えたいところが見事に集約された場面だったように思う。 表面では善人面していても、境遇が一変したり立場が変化したりすると、人間の奥底に眠っていたエゴや残忍さが姿を現す。 どんな人にも例外なく。 平和で同じ繰り返しの毎日では決して生まれることのないであろう愚行の数々。 観ている者に、「観ているあなた方、この境遇なら同じことをしませんか?」と直球で訴えてくるのだ。  誰だって余裕がある時は他人思いのいい人でいられるだろうし、そういたいと願うと思う。 自分勝手なことをして相手を傷つけてしまえば、後悔するのも自分であろうし。 しかしそれは平穏な環境の中で過ごしていられるからこそ成立する思い上がりであって、人は苦境に立たされた時、わが身を思うがゆえに他人を傷つけても仕方ないという判断を下してしまうのだ。  そんな誰しもが認めたくない人間の奥底に眠る残忍なまでのエゴを、本作は嫌というくらいに見せ付けてくれる。 それを具体的な映画という形で表現しきったラース・フォン・トリアーという監督に敬意を表したい。  本作を勧めようとは思わないが、「一度、自分の弱さを徹底的に洗い出してみたい!」と思う方がいたら是非オススメ。 ま、そんな物好きな方はいないだろうけど。 それと、本作で登場する婦女暴行シーンの数々について一言。 それは控えめな描写ながら、そのエロティシズムは絶大であった。 少なくとも私は興奮してしまったね。 ま、男である以上、興奮しないといったら嘘になるでしょう。 それこそ、男の本性を隠すためのエゴだと思います。
[DVD(字幕)] 6点(2007-09-02 23:21:12)
3138.  珈琲時光
侯孝賢(ホウ・シャオシェン)という監督に興味を持ったのは、『珈琲時光』を観たからである。  まさしく、私の「東京23区散策魂」を揺さぶる、ロケ地のチョイスだった。  都電荒川線、神田神保町古書街、御茶ノ水の緑色の高架。全てが私にとってのストライク・ゾーン。  台湾人なのに、侯孝賢、凄すぎ!!
[映画館(邦画)] 8点(2007-09-02 23:16:54)
3139.  バルカン超特急(1938) 《ネタバレ》 
本作『バルカン超特急』は、相当数あるヒッチ作品の中でも、とりわけ人気のある作品だ。   今まで観てきたヒッチ作品の中では、『サイコ』が個人的には一番好き。  何故かっていうと、『サイコ』はミステリー作品の様な謎解きがメインではなく、ハラハラする様なサスペンス的作品だから。  特に、お金を盗んだ女性が雨の中を車で逃走する場面がハラハラして最高だった。   一方、ミステリーは少し苦手で、ハラハラ系のサスペンス重視型の作品が好きなのだが、本作『バルカン超特急』は、どちらかというとミステリー寄り。(もちろん、多少はサスペンス的な部分もあるが。)  その意味では、少し身構えて観た感はあったが、内容的には冒険活劇、いや、“旅行”活劇的な内容だったので、意外と気楽に楽しむことができた。   最後の方で、武装兵隊たちと一般人が唐突に銃撃戦を始めたりと、相変わらずのヒッチ的な“飛躍し過ぎ”の大詰め展開には閉口させられたが、全体的にみれば傑作であることは間違いない。  さすがはヒッチ作品の中で人気があるだけのことはあった。  特に、“超特急な電車内で忽然と消えた女性を探せ!”的な状況設定が秀逸。  又、「消えた女性が実はまぼろしだったのでは?」と観ているこっちまで思わせておいて、「その女性が窓に書いた指文字」が発見され、「物理的な証拠がその女性の存在を証明する」とした流れには脱帽した。  この「窓に指で書いた文字がその者の存在を証明する」という演出は、本作がオリジナルなんだろうか?  もし本作が「窓に書いた指文字」の元祖なら、もっと評価すべきかもしれないが・・・
[DVD(字幕)] 7点(2007-09-02 23:03:35)
3140.  Strange Circus 奇妙なサーカス 《ネタバレ》 
本作は全体的にエロティックであることはジャケットから容易に分かるのだが、同時にかなりグロテスクでもあった。  そしてまた、不快感を際立たせるあざとい演出が随所に散りばめられている。  その為、観ていて単純に不愉快になることがしばしばであった。   ただ、話の展開としては、終盤にちょっとしたどんでん返しがあり、それなりに楽しめる。  芸術的な部分を押し出しているのかと思いきや、案外、単純な娯楽作品であったりするわけだ。  そういう意味でも、もっと映像的に洗練させて欲しいと感じた。  グロテスクな場面にしても、ただ単にグロテスクなシーンを挿入すればいいといった感じで、実に作りが雑。  まったくリアリティがない。   最後の方で、とある人物が両手両足を切断されて“だるま状態”で監禁されているシーンが出てくる。  これと似たシーンは、三池崇史監督作品『オーディション』にも出てくる。 “麻袋からダルマ男がにじり出てくる”シーンである。  両作のこの“だるまシーン”のリアリティや恐怖感や面白さを比較すると、圧倒的に本作よりも三池監督の『オーディション』の方が上である。   本作を鑑賞して細部の作りの雑さを感じたと共に、三池崇史の凄さを再認識することができた。  そういう意味では、有意義な作品だったのかもしれない。
[DVD(邦画)] 4点(2007-09-02 23:01:42)
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