Menu
 > レビュワー
 > 鱗歌 さんの口コミ一覧。163ページ目
鱗歌さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 3877
性別 男性
年齢 53歳

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
評価順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354555657585960
6162636465666768697071727374757677787980
81828384858687888990919293949596979899100
101102103104105106107108109110111112113114115116117118119120
121122123124125126127128129130131132133134135136137138139140
141142143144145146147148149150151152153154155156157158159160
161162163164165166167168169170171172173174175176177178179180
181182183184185186187188189190191192193194
投稿日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354555657585960
6162636465666768697071727374757677787980
81828384858687888990919293949596979899100
101102103104105106107108109110111112113114115116117118119120
121122123124125126127128129130131132133134135136137138139140
141142143144145146147148149150151152153154155156157158159160
161162163164165166167168169170171172173174175176177178179180
181182183184185186187188189190191192193194
変更日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354555657585960
6162636465666768697071727374757677787980
81828384858687888990919293949596979899100
101102103104105106107108109110111112113114115116117118119120
121122123124125126127128129130131132133134135136137138139140
141142143144145146147148149150151152153154155156157158159160
161162163164165166167168169170171172173174175176177178179180
181182183184185186187188189190191192193194
>> カレンダー表示
>> 通常表示
3241.  東京画
まあ要するにモンド映画でしょ、コレは。だってこの日本の紹介の仕方、『世界女族物語』とか思い出させるじゃないですか(え?別に思い出さないって?・・・あ、そう)。小津作品で描かれた「東京」を求めてカメラ携え彷徨うヴェンダース。ここに記録された83年当時の東京、それは、90年代前半東京に住んでいた私が知る東京とは異なるもの。そして昨年久しぶりに訪れた東京はさらに異なったものでした(勿論変わらない部分も多々あるのですが)。従って小津作品の東京がそのまま残っているハズも無く。小津作品自体が「時代の流れ」をテーマの一つとして内在しているのだから(工場の映像が唐突に挟まったりしますね)、ヴェンダースもそんな事は百も承知なんでしょう。それでも諦め切れないように彷徨った挙げ句、変なトコばかりカメラを向けちゃう。ハハハ結構面白い。で、偶然(?)出会ったヘルツォークと映画談義。撮りたいイメージの為ならどこだって行ってやる、と息まくヘルツォーク。くわばらくわばら!彼が言うと実感こもってて怖いね、この人しまいに主演俳優殺しちゃうよ、ホント(撮りたいイメージは探してでも撮る、これぞまさにモンドの精神! しかしコレって実は当然の事では?それこそ怪獣を撮りたい人なんて、探したって撮れやしないもんで、キグルミなりCGなり使ってテマヒマかけて映像作り上げてるよね)。とは言え、この映画に出てくるインタビューの数々を聞いていると、何やら胸が熱くなってくるのでした。また、この映画、一人の映画作家が自分の「観察眼」を公然とさらけ出している、という点でも興味深い映画です。しかし音楽がショボいのだけ、何とかならんかったのか・・・。
7点(2004-02-07 00:06:10)(良:1票)
3242.  ヨーロッパ
これもワケワカラン系の映画ですけども、見せ方が上手ければ私ごときでも結構引込まれてしまうという一例です。線路が流れる映像に乗せて、マックス・フォン・シドーが催眠術をかけて来る。気がついたら、観る者は主人公の車掌見習いケスラーと同化している---って程うまくは行きませんが、全体的にちょっと銀色っぽいようなモノクロ映像に乗せて現れるイメージの数々、不安や焦燥感を誘います。一部カラーを交えるのは、こりゃまあ前例が無けりゃずっと強烈なインパクトあったんでしょうけど、それでも映画が単調にならないようにするのには確かに効果的ですな。この映画全体が一種の「悪夢」、しかし恐ろしい事には、どこまで行ってもその悪夢から覚めることはできない。むしろ「列車が止まった」ところから本当の重苦しい悪夢が始まるのか?死者から生者への冷たい視線で作られたような不気味な作品です。
7点(2004-02-01 17:04:21)
3243.  捜索者
観終わった瞬間の充実感、格別のものがあります。映画冒頭、暗い家の中から女性が扉を開けると、そこは広大なる荒野、観るものをいきなり別世界へといざないます。すると向こうから馬に乗ってやってくる人影、それこそが、久しぶりに現れたジョン・ウェインなのでありました。で、話は飛んで映画の最後、残念ながら冒頭シーンとは別の家なのですが、今度は人々が家の中に入って来て、カメラも屋内に下がり、ジョン・ウェインだけを外に残して扉が閉められ、THE END。↓おっさん様もご指摘の通り、誠にシビれる大団円であります。さてこの映画、先住民に身内を殺され、誘拐された男達の壮絶なる追跡劇でもあり復讐劇でもあるのですが、陰惨な雰囲気に堕していないのは、絶妙のユーモア感覚のお陰でしょう。今で言うところの、ロード・ムービーみたいな味わいすらあります。途中、エピソードと手紙朗読を交差させる等、演出の面白さにも事欠きません。そして戦闘シーンのダイナミックなこと!俯瞰の構図による立体感、カメラが全速力の馬に併走する躍動感。まさに満腹感を味わえる一本だと思います。
10点(2004-02-01 16:29:10)(良:4票)
3244.  YAMAKASI ヤマカシ
やっぱり体張ったアクションって、観てて楽しいですよね~ワクワクします。ところが!残念な事に、ストーリーの方が一本調子でサッパリ伸びない。刑事に対して、「別にオレ達、人に迷惑かけてないもんね~」と言い放つ彼ら、まるで日本の典型的若者像(と世間で思われてるもの)みたいじゃあないですか。それに対し「子供が真似するじゃないか」と諭す刑事。うん、いいよ、いいポイント突いてる・・・ところがこれが伸びない。むしろストーリーはブチ壊しの方向へ。他の点もそう。伸ばせば伸びそうなエピソードも、ドンドンぶち壊してとにかく単純化の方向。観てる間、「これはヒドイ」という気持ちと「いやいやこのテの映画はコレくらいでちょうどいいのかも。きっとワザとこんな脚本にしたんだよ」という気持ちを行ったり来たり。結局最後が何とも後味悪いので、何だかバカにされたような気持ちが残ってしまいました。ところで、あの少年、「24時間以内に心臓移植しないと・・・」とか言いながらフツーの病室でフツーにベッドに寝てるだけ。危篤状態には到底見えませ~ん。
5点(2004-01-31 01:08:27)
3245.  ザ・セル 《ネタバレ》 
観終わった瞬間の感想、「とんでもないモン観ちゃったな」。悪い意味で、ですよ。連続猟奇殺人の犯人がついに逮捕された、しかし最後の人質がどこかに監禁されたまま、早く救出せねば命が危うい!ってんで、ここでハリー・キャラハン刑事なら犯人を拷問するところだが、肝心の犯人が昏睡状態って事もあり、何故かジェニロペが妙な装置を用いて犯人の脳内に入って行くという----ってオイ!監禁場所の装置は犯人一人で準備できる訳も無し、受注業者とか当たって行けば、容易にアシがつくんじゃないのか?何を回りくどい事やってんの、真面目に捜査しろっての。ジェニロペの方はやはり上手く行かず、案の定ドツボに。しょうがないなあ、と思って観てたら、映画終盤、実は裏でちゃんと捜査は進めてたもんで手掛かりアッサリ掴めちゃったよ、と急転直下、事件は解決、人質も無事。ジェニロペそっちのけ。何やねんこのストーリーは。でまあ、見所と言えば、犯人の脳内映像、ってとこなんでしょうが、残念ながら、「ホラ、色んなイメージ、とりあえず一生懸命考えて作ってみましたよ、どうですか」ってな感じで、どうにも見え透いてます。これなら例えばデヴィッド・フィンチャーの描く「現実世界」の方が余程、根源的に迫ってくるものが。まあそもそも、現実世界の犯人からして、行動が異常とは言え妙に一貫性もあるもんで、異常性が表面的で迫力不足。しかも内面世界の描写まであんな人工的ときた日にゃあ、犯人がちょっと可哀相にすらなってきちゃう。しかもこの映画、悪い事に、さすがにこれだけでは不足だと思ったのか、現実世界の映像までアレコレ凝っちゃったもんで、対比の面白さもヘッタクレも無くなっちゃった。抑えるところは抑えるってのも必要では? ってな訳で、こういう映画の製作は、もっとケタ外れの独自の世界観を持った人でないと、つとまらないでしょう、人目気にし過ぎちゃダメ。そうそう、ハワード・ショアの音楽については、たっぷり堪能させていただきました。
3点(2004-01-25 13:20:07)
3246.  トゥルーマン・ショー
STING大好き様のコメントを読んでついニンマリ。実は私、今さっき久しぶりに『ウェストワールド』を観て、こりゃまるでトゥルーマン・ショーだな、と笑っちゃったとこだったんで(→ウェストワールドの方を先に観てる以上、本来なら私も、トゥルーマン・ショーを観た時点で気づくべきであった。トホホ)。でまあ、この映画なんですけど、すでに観た人から事前に「こんな面白いとは思わなかった」と絶賛の声を聞いて期待が高まったのが災いしたのかも知れませんが、どうもイマイチ映画にのっていけない。ドダイ無理のある設定、もっとユーモアを盛り込んで膨らませてくれれば、リアリティの欠如なんか全然気にならなかったハズのところなのに、どうも煮え切らない(この設定ならさらに色んなギャグのパターンが盛り込めそうだが・・・)。やっぱりピーター・ウィアーにコメディは不向きなのか?ユーモアはジム・キャリー頼み、では、この大胆な設定を支えきれていないような感じを受けてしまいました。作品のテーマがかなり表に顔出しちゃってますからねえ、処理の難しいところです。後半は確かに尻上がりに面白くなってきますが・・・。
6点(2004-01-25 02:17:52)(良:1票)
3247.  カンパニー・マン
う~ん途中でオチが完全に見えてしまった。映画でも小説でも大抵オチが読めずに驚いてばかりいる私、その私に読まれてしまうなんて、さすがにマズイのではないか?と思ったけど、まあきっと今回はマグレだったんでしょう。(少なくとも途中までは)二転三転するストーリーに振り回され、これが、ややいじりすぎ(?)の映像とマッチしており、わりと嫌いじゃないノリの映画です。地下施設とかエレベータの描写なんか見てると、ちょっとCUBEを思い出して「ふふ、やっぱりこういうの撮りたかったのね」と、ちょっとニヤリ。さらに、めったにオチが読めない人間の悲しいサガ、たまにオチが読めると逆に嬉しかったりするわけで・・・。
7点(2004-01-25 00:54:31)
3248.  ガンバス
これ、めっちゃオモロいかと訊かれれば、答えに窮してしまうんですが、少なくとも「楽しい」タイプの映画ですね。時は第一次大戦、アメリカの強盗2人組がひょんな事から、ポンコツ戦闘機に乗ってドイツ軍と戦うハメになるわけですが、その敵というのが、何故か「空飛ぶ巨大戦艦」、というハチャメチャな設定。『ワイルド・ワイルド・ウェスト』なんか観てる時、ふとこの映画を思い出してしまいました。と言ってもこちらは、大スターが出てる訳でも無し、特撮に気合い入っているわけでもなし。でも開き直って荒唐無稽さを前面に押し出した分、ホノボノとした味わいがあって、なかなかの好感触。
7点(2004-01-25 00:33:10)
3249.  ヒューマノイド/遊星寄生体
何やら、プレデターが処刑ライダーになって襲ってくる、と言った趣きの映画、こう言うと何となくオモシロそうに聞こえるではないですか。まあ、どっかの山小屋でテキトーにロケしてでっち上げたような雰囲気ですからね(きっとロケ現場では和気あいあいとして楽しかったに違いない、なんてことを観ながらふと思った)。限りなくチープなんですけれども、この襲ってくる処刑ライダー(っぽい奴)、意外とカッコいいんで、仮面ライダーファンならきっと楽しめますよ、多分。何よりも、超能力者役のオネーチャン、お世辞にも美人とは到底言いがたく、かなりイタダケナイ(そのくせ、超能力で男性隊員の心を読むと、自分が彼に襲われている光景を読んでしまうという・・・観てて気が滅入る)。という訳で、意外な拾い物、と言いたいのはヤマヤマだが、マイナスポイント多数で相殺してしまい、「しょうもない」の半歩手前くらいの作品ですかねえ。
4点(2004-01-24 02:26:32)
3250.  ハンニバル(2001)
こりゃまあ、原作読んだ時点で「なんじゃこりゃ?」と思ってたもんで、何ともかんとも。主人公~レクター~犯人の多層構造が生み出すサスペンスはもはや見られず、構成力を犠牲にしてまでも好き勝手書きまくる暴走ぶりにはちょいとついていけませんでした。で、これを映画化ということで、う~ん、例のシーン、どうやって映像で表現するのか、と思いきや。「ホンマに映像化するなっ!」。ちょっと唖然としてしまいました。さすがにラストばかりは、原作通りっちゅう訳に行かず、映画らしいオチに変更されてて、ホッといたしました。まあ、そういう訳でですね、原作が好きになれなかった以上、あまり大きな期待は持たずに観た訳ですが、さすがにリドリー・スコット、悪趣味な描写とは別に、ちゃんと「光と陰」へのこだわりの映像を展開してくれて、これはこれで楽しめたわけです。でもやっぱり趣味悪いぞ。
7点(2004-01-24 01:31:44)(良:1票)
3251.  羊たちの沈黙
こりゃ見事に映画化してくれました。ベストセラーを映画化するとなると、注目は集まるものの、逆に「原作のイメージに合わない」とか「脚色によって原作の良さが損なわれた」とか、原作のファンに袋叩きにされる事もしばしば。イバラの道です。その点、本作は、原作と映画が実に幸せな関係にあると言えるんじゃないでしょうか。映画が原作のイメージに合ってるのやら原作が映画のイメージに合ってるのやら、よう判らんほど。映画の説得力と言っていいのか衝撃力と言っていいのか。無類の不気味な雰囲気とサスペンス性が横溢しております。その中で、奮闘するクラリス、「あ~ジョディ・フォスターって意外と小さいんだなあ」などと思った途端、妙に彼女にも好感が持ててしまったりするのでした。
9点(2004-01-24 01:14:23)(良:1票)
3252.  レッド・ドラゴン(2002)
やはり『羊たちの沈黙(沈没じゃないョ)』の成功、ってのが背景にあるんでしょうね。あの映画はベストセラーを忠実に映画化して第一級のサスペンスに仕上げた事で、原作ファンも映画ファンも見事に喜ばせてくれました。その影響か、コレも驚く程、原作に忠実。しかしまあ、第2,3作が映画化された後で第1作に遡る事自体、何だか見え透いた企画である上、も一つ難しいのは、この原作、ラストはさておき、中盤は、犯人ダラハイドの生い立ち、内面を掘り下げる事で、一種のメロドラマでもあるんですよね、その点では『羊~』を凌駕してるのかもしれませんが、映画化の際のバランスが難しい。結局本作も、ダラハイド幼少期の描写は割愛せざるを得なかった訳で、それでも(or それ故?)中盤の展開はやや妙なフンイキになってしまった感が。ま、しかしですね、ラストだけはアレンジして来たせいだか何だか知らんけど、結構興奮してしまい、観終わって、アレ意外と面白かったなあ、と思えてしまったのでした。途中を抑え気味にしたのが良かったのでしょう。ただコレだけは言いたい。全体的に音楽はちょいと下品ではないか?大したシーンでも無いのに、音量で人を驚かせているだけではないかね。
8点(2004-01-24 00:42:24)(良:1票)
3253.  アンダルシアの犬
冒頭いきなりの衝撃シーン(ウンコシーンを最後に持って来たピンクフラミンゴとは逆のアプローチですな)。いきなり繰り出されあ先制パンチ、「サア、オレ達これから何しでかすかわからんゼよ、観てるアンタ、覚悟しな」という宣言のようでもあります。まあしかしそっから先は基本的に無声ドタバタコメディのノリですな。テンポいいので意味ワカランでも退屈はしませんでした。むしろ、カメラアングルをあれこれ工夫してるあたり、「正気」の部分が垣間見えちゃう気がするのは、何となく残念な気もします。けど古い映画ですからね。こういった映画が後の映画に影響を与え、そういった諸作品を先に観た上で比較しちゃうのは、さすがに酷。むしろ、「こんな映画をこの当時に作るなんて、きっと作っててメチャクチャ楽しかったに違いない」などと想像すると、それだけでも、何かと触発されるものはあります。ただ、えらく短い作品なので、思い入れにも限界が。
7点(2004-01-18 16:12:46)
3254.  裸の銃を持つ逃亡者
さっきもKBS京都(関西のUHF局)で放送してたんですけどね、実はコレ布石があって、先週の同時刻には『逃亡者』が放送されてる。しかも、コレの元ネタの映画・・・ではなくて何故かマイケル・チミノの『逃亡者』の方。全然関係無いんでやんの。この計算の行き届いたシラジラしさには何か感動に近いものを。ま、どうでもいいことでした。さて本作、おなじみドレビン警部、じゃなくて、役名「ライアン・ハリソン」(ナメてる)がテキトーにボケまくり、何か知らんがやっぱり笑えてしまう映画にはなってます(ところどころ、マジでオモロい)。これもまあ例によって、他の映画のパロディが多いので、万が一「初めて観た映画がコレ」なんて言う人がいたら、理解不能でしょう。エンド・クレジットの中にあれこれ一生懸命ギャグを盛り込んでるのも、本来は「探す面白さ」を楽しむべきところなんでしょうけど、字幕で出ちゃうと、ちょっとブチ壊しですね。ま、面白かったからいいや。
7点(2004-01-18 02:42:34)
3255.  ワイルドバンチ
まさにガビガビに乾き切ったような映画。全編これ砂煙。始めの方で、馬に乗った一行が砂山を転げ落ちるシーン、別に意味無いシーンとは言わないまでも、単に砂煙上げるために「撮ってみたかった」だけじゃないの?と思えてくる。そんな殺伐とした雰囲気の中、登場人物の男たちはまるで最初から死に場所を求めているよう。いや別に自殺願望があるわけじゃないけど、全然前向きな態度でもナイ。端から見れば徒労のようにも見える危険を犯しながら、荒野を彷徨う。そして。 "Let's go." " Why not?" これだけで通じる。観る側にも通じるのである(敵地に赴く四人。シビレタ・・・)。まさに壮大なる犬死に、その犬死にの美学。砂煙、銃声、血しぶき。もう戦争映画にすら凌駕しそうな壮絶さ。ペキンパーっちゅうと悪く言えば(私にとってはむしろ褒め言葉ですが)「コケオドシ」、しかし、本作はその「コケオドシ」の究極の結晶体ともいうべき、一つの奇跡のような作品、でありましょう。
9点(2004-01-18 02:20:47)(良:1票)
3256.  ポルターガイスト2
コレって確か、スクリーミング・マッドジョージが特殊メイクで抜擢されて一躍名前を売った映画ですよね?? まあ確かに映画が全然怖くないので、気を散らさずにじっくり特殊メイクの出来が堪能できますな(それでいいのか?)。前作では、発端はポルターガイストで、次第に背景に隠された真実が見えてくるような展開になってましたが、この一応ケリのついたハナシに、本作を何とかつなげようとして、結局、ポルターガイストなんてあんまり関係ない、ただのお化け映画になってしまいました。コレを観ると、前作がどれだけよく出来たかわかります。前作は余裕を持って観客をアレコレ手玉にとり、怖がらせてくれる「計算」があったんですが、本作、余裕無いですね、ホント。迷走しまくった挙句、クライマックスは・・・絶句。
5点(2004-01-17 01:49:34)
3257.  ポルターガイスト(1982)
あんまり脚本を書かないスピルバーグ、書いた作品ってせいぜい『未知との遭遇』と『A.I.』くらいかと思ってたら、そうそう、コレも脚本に噛んでたのでした。お陰でもうこりゃ完全にスピルバーグ「監督作品」、すでに何人かの方も書かれてますね↓。しかしラストのシッチャカメッチャカぶりはここで確かにトビー・フーパーの血肉となり、ちゃんと『スペースバンパイア』でも生かされているのだ(と言い切っていいのかな?)。さて私は無類の怖がり、当時は恐怖映画なんて絶対観たくないタチで、「自分ごときがこんな恐ろしい映画に観ようなどとまさに分不相応な挑戦ではないか」と、もうドキドキして臨んだのでした。そして無事この映画をクリアした時、人生の新たな1ページが(大袈裟だなあ)。そういやこの映画、仲間内で何故か妙に流行った時期があり、「ポルターガイスト」がほとんど合言葉になってたのよね、なぜか。その位、衝撃的な映画だったのです。今観直したら、実は結構モノスゴイ内容だったという事に気づき、新たな衝撃が。まあでも、窓の外の大木の不気味さなど、怖さだけじゃなくノスタルジーを感じさせる味わい。はたまた、超常現象で娘がスワ押し潰されたか、とドキドキさせる怖さ。洗面所のシーンに至っては、つい目を覆ったね。というわけで、「人を殺さないホラー」という制約の中でもたっぷり楽しませてくれる、実にアイデア満載の映画であります。
7点(2004-01-17 01:29:34)
3258.  ミスター・ベースボール
この映画の困った所は、「日本を勘違いした」映画じゃなくて、「日本を勘違いした主人公」の映画だ、っちゅうところですね。さすがにアメリカ人も最近では日本の事をある程度は知ってる訳で、トム・セレックがトンチンカンな事をしてるってのはアメリカの観客にも判るハズ。そこが本作の笑わせどころ、と言いたいのかもしれませんが、この「カマトトぶり」、観ててどうしても鼻についてしまう。日本人の名前を「サン」付けで呼ぶ表現も通用するようになってきたからこそ映画で使えるわけで・・・。で、カルチャーギャップをネタにした割には、日本を理解するようになったのかならなかったのかイマイチはっきりしないまま妙に無難に映画は終わっちゃう。何でこんな映画作ったの?単に日本を舞台にすることで日本の映画市場を狙っただけじゃないのか、という気も。最後に一つ言わせてくれ、トム・セレックよ、ソウメンはちゃんとツユにつけて食べたら本当は美味しいんだからね!(←すでに映画に乗せられてます)。
5点(2004-01-12 16:50:54)
3259.  マスク・オブ・ゾロ
イキのいいチャンバラやってくれてるだけでもう捨て難いですね~。単純に面白いし。ゾロが2代目を育てるという趣向ですが、先代がイギリス紳士のアンソニー・ホプキンスなのに対して、2代目襲名は、何とも正反対、色気ブリブリのアントニオ・バンデラス。何でまたこんなギトギト男を後継者に・・・。これはまるで、かつての名作を、とりあえず金だけかけてバカ超大作としてリメイクしちゃう昨今の映画業界の構図をそのまま投影しているかのような設定だ。「でも要するに面白けりゃいいんだろっ」という製作者サイドの深層心理の表れに違いない!と勝手に解釈。さらにはホプキンスの生き別れの娘も、これまた何故か(!)キャサリン・ゼタ・ジョーンズ(こう見えて実は英国出身らしいので構わないっちゃあ構わないけど)。この2代目とこの娘のカップルは、まさに現代のハリウッドが総力を結集したかのような究極の濃厚さ。まさにこの時、一つの時代は終焉を告げたのだ(何のこっちゃ)。
8点(2004-01-12 16:06:34)(笑:2票)
3260.  シン・レッド・ライン
公開当時に観に行った時、有給休暇とって平日の朝から観に行ったせいもあるのでしょうが、観客の大半が年配の男性だったのが非常に印象的でした。やはり太平洋戦争への関心からなのか? で、いざ映画が始まってみると、戦争や人の生死をもまるで自然の風物の一つとして、言わば「天の視点」で描いているかのような描写、これには観客の皆さん反発を感じていやしないかと心配したものでした(プライベート・ライアンはこれとは対照的に「地の視点」でしたね)。私自身は、戦争を知らないからだと言われりゃそれまでですが、別に悪い気もせず、この映画のある種不思議な世界に約3時間どっぷり浸かっていたのでした。この映画、既成の音楽を色々引用しており、特にクライマックスシーンのバックには、アイヴズの「答えのない質問」がアレンジされて流れているのですが、これが見事にハマってます。映像にマッチし過ぎて、曲がしばらく流れてようやく気づいたくらいですから(この曲好きなんですよ。それでも最初気づかなかったのです。余談ですがこの曲ラン・ローラ・ランでも使用されてます。引っぱりだこですな)。このセンスには脱帽です。ところで、気になった点も無い訳ではなく、ニック・ノルティ演じるトール中佐についての、深入りしそうなしなさそうな半端な描き方、コレだけは正直「えっ?」と思ってしまったのですが。それでも、気分を削がれるまでには至らなかったので、全体的には好きな雰囲気の映画なのであります。
8点(2004-01-12 02:24:25)
030.08%
1190.49%
2411.06%
3731.88%
41614.15%
53619.31%
663316.33%
7122331.55%
888822.90%
93749.65%
101012.61%

全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS