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タコ太(ぺいぺい)さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1395
性別 男性
自己紹介 投稿にあたっては
①製作者の映画愛を信じて基本的に0点は付けていません。
②レビュー作品の「あらすじ」は率先して書いています。

※「ぽこた」からニックネームを変えました。サブネームの「(ぺいぺい)」は継続です。(2024.2.28)

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321.  フォーン・ブース
コリン・ファレル。「タイガーランド」で初めて見て以来、お気に入りです。そんな彼の熱演は必見、真に迫った良い演技だと思います。ストーリーもシンプルかつコンパクトで好印象。ひさびさにドキドキしながら観た作品です。
8点(2004-06-21 21:13:37)
322.  MUSA-武士-
皆さん書かれているとおり、戦闘シーンの迫力は真に迫ったものがあります。何もそこまでリアルに描かなくても…と一瞬引いてしまう程。でも、それが刃物を使った殺し合いの真の姿なんですから、そういう意味ではとても正直な作品だと思います。 ストーリーとしては、フィクションと割り切れば十分楽しめるのではないでしょうか。歴史背景に詳しい方がご覧になれば、きっと突っ込みどころも多いのでしょうけれど、武侠モノとして楽しむ分にはいいんじゃないかと。 それにしても、最近目に付く死に急ぐ男達のドラマ。「ラストサムライ」しかり「HERO」しかり… お国柄で描き方は違うものの、主人公達は国のため名誉のため散っていきます。ある意味、死を美化しているようでその部分は好きではありません。
8点(2004-06-20 08:05:35)(良:1票)
323.  ウェルカム トゥ コリンウッド
これ、すっごく面白いです。映像が、台詞が、ものすごくお洒落。気持ちが優しくなる作品です。
8点(2004-06-18 21:59:45)
324.  マスター・アンド・コマンダー 《ネタバレ》 
最初は試写会で予備知識なしで観たのですけれど、ストレートで好印象の作品でした。後から予告編を観たら全然テーマが違うことに唖然!映像の順番変えてストーリーがゴチャゴチャになってるなんてのは当たり前(?)ですけど、テーマ自体が違うと言うのはどんなもんでしょうか?あの予告編、営業的には逆効果だったような… まぁ作品自体はスゴク良かったと思います。壮大な男のロマンといった感じ。個人的には国のために死に急ぐような展開は好きではないのですけれど、時代背景的には仕方ないのでしょうね。ポール・ベタニーが特に好印象。でも、自分で自分をオペするのは、考えただけでも気が遠くなりそう…
8点(2004-06-13 10:02:44)
325.  裸の銃を持つ逃亡者
作り手が心から映画を愛しているということが伝わってきます。てか、映画作りを心から楽しんでいると言うか。これでもかと言う小ネタの連続には、画面から目を逸らすスキもありません。原語で観ることができたなら、またアメリカ人の感覚で観ることができたなら、更に数倍楽しめることと思います。下品と言ってしまえばそれまでですけど、こういう作品も必要だと思いませんか?
8点(2004-06-13 00:03:27)(良:1票)
326.  鬼談百景
ジャパニーズホラーの王道的作風。10話をコンパクトに集約し、伝統的な怪談話から今風の都市伝説系までバラエティに富んでいて、観る者を飽きさせない良作と思います。  必ずしも10話の全てが秀逸とまでは言えませんし、中には使い古された感のある物語もあったりしてツッコミどころには困らなかったりもしますが、ネット上に溢れんばかりに配信されている同種の動画ではめったに味わえない充実感。個人的には満足の一本でした。
[インターネット(邦画)] 7点(2024-06-02 11:47:11)(良:1票)
327.   《ネタバレ》 
ショートフィルムらしい味わいのある作品ですね。説明は極力削ぎ落し、観る者は二人の会話やスクリーン上に映し出される情景から物語の多くを想像しつつ楽しむ。尺も丁度良い感じ。決して希望に満ちた晴れやかな物語ではありませんが、観終わった後、不思議とホッコリする佳作でした。
[インターネット(邦画)] 7点(2024-05-27 09:57:50)(良:1票)
328.  EDWARD 《ネタバレ》 
独創的なキャラクターデザイン。エドワードの謎めいた感じが良いですね。真正面から捉えてしまうと下水道の一角に籠って生活しているなんてのは有り得ないことで(衣食住の「衣」と「住」は兎も角「食」はどうにもならない感じ)、だからこれはあくまでもファンタジー。理念的な世界と捉えて理解することが必要ですね。  心を閉ざしたエドワード。目の見えない幼い男の子。エドワードは只管に優しく接します。男の子は恐怖という概念がないかのような無邪気さをもってそれに応えます。その触れ合いの中から蘇るエドワードの失われていた感情。社会を忌避し逃れていた彼にとって、遺失物が零れ落ちるだけの存在だった排水溝の穴。しかし、男の子の純粋さが穴から差し込む光を希望の光に転じさせた。そして、エドワードは光を求めて社会に踏み出す。  短い中に確かなメッセージ性を感じることが出来る佳作でした。
[インターネット(字幕)] 7点(2024-05-24 19:06:57)
329.  MEG ザ・モンスターズ2 《ネタバレ》 
理屈抜きに楽しめる海洋スペクタクル作品の第二弾。前作のレビューと同様、敢えて「サメ映画」とは言いません。エンタメに完全に振り切ったジェイソン主演の荒唐無稽なSF海洋パニックスペクタクル作品ですね。  前半から中盤は、犯罪捜査あり、メグの飼育・調教話あり、超高性能のパワードスーツ開発話あり、幼い少女との心の交流話あり、レアメタルの不法採掘に係る陰謀話あり…etc.の超大盤振る舞い的テンコ盛り。ちょっと盛り過ぎじゃありませんかと進言したくなる状況の中、例によって「んな訳ネーだろ!」的なジェイソン君大活躍。いいんです、これで。ジェイソン作品はこうじゃなきゃ♪  そして残り3分の1ぐらいで「サメ映画」的展開に。前作同様、通説よりかデカ過ぎじゃね?みたいな巨大メグ軍団が深海より浮上。ついでに巨大タコと小型獰猛肉食恐竜まで同伴。これが追いかけて来るのに南洋の楽園的アイランドに逃げるジェイソン君たち。追う犯罪集団も絡んで島は大パニック。いいですね~、流石のジェイソン作品。やっぱ生身で闘わなきゃ!  何から何まで荒唐無稽。よくよく考えれば、てか考えなくても死亡フラグだらけなのにも関わらず、コメディ要素を振りかけることを厭わない作り手の姿勢。この辺りには「サメ映画」のDNAを感じないこともありません。  前作レビューにも書きましたが、これは「サメ映画」ではなく「サメの出るジェイソン映画」。そういう意味で、今回も結局最後は生身で闘う超絶アクションで魅せてくれたジェイソン君に+2点の7点献上します。第三弾も観たい!
[インターネット(字幕)] 7点(2024-05-21 11:53:38)
330.  LOST SENSES 《ネタバレ》 
不思議な、と言うか見ようによっては不気味な魅力に満たされたラブストーリー。個人的にはこれはあくまでもラブストーリーとして受け止めました。  題名のとおりに失われてしまう感覚。男も女も残され限られた感覚だけを頼りに相手を捜し求める。しかし互いが異なる感覚で捜し求めてもすれ違うばかり。おそらく逢えないのでしょう。もしかしたら街から空に落ちてしまうかも知れない。  ショートムービー故に、ここに至るまでの経過は想像するしかありませんし、この後の結果も想像するしかありません。何故、二人が感覚を失わなければならなかったのかも分かりません。自由に想像する楽しみに浸ることの出来る作品でした。
[インターネット(字幕)] 7点(2024-05-20 14:10:50)
331.  エスター 《ネタバレ》 
観よう観ようと思いつつも微妙な尺の作品なので、鑑賞作品(ホラー系)を選ぶ度に手頃な尺の作品を観てしまっていた私。それもこれも本作が「ホラー」であると認識していたからで、今回やっと意を決して?観てみれば一番の感想は「ホラーじゃないじゃん!」でした。確かにWikiとかでホラーの定義を参照すれば本作は紛れもないホラー映画なんでしょうけれど、あくまでも個人的カテゴライズでは「サイコサスペンス」なんです。もっとも、「ホラー」「サスペンス」「スリラー」の境界なんてものは元々無いに等しいような気もしますが。  などと意味のない拘りで書き始めてしまいましたが、「ホラーじゃないじゃん!」の趣旨は「恐くないじゃん!」でして、それは決して「つまらないじゃん!」ではありません。実に楽しく鑑賞出来ました。これだけの有名作ながらネタバレ記事を回避し続けて来たことも功を奏したようで、肝心要の種明かしは今回の鑑賞で初見でした。  斬新なアイディアとは言えないでしょう。しかし、それを巧みに包み隠しつつしっかり伏線は張る。そして見事にその演出を生かし切ったイザベルさんの怪演。称賛されて然るべき出来栄えだと思います。  子どもの持つコワさを見せつつ、実は本当にコワいのは大人というお話。登場する子どもたちは皆子ども然としています。子どものコワさは無邪気にも通じるある種の清らかさであって、大人の濁り切って垢まみれのコワさとは本質的に違うもの。エスターのコワさが子どものソレから大人のソレに転じる流れが素晴らしかった。  少々しつこいような演出や多くの皆さんが指摘しているラストシーンの良し悪し等々、気になるところは少なからずありますが、約2時間飽きることなく楽しませてくれた作品にほぼ8点の7点献上します。  ちなみに、少々変化球気味の原題よりもさりげない邦題の方が良いかと思います。原題は、せめて不定冠詞を付けて欲しいところです。
[インターネット(字幕)] 7点(2024-05-13 11:24:27)(良:2票)
332.  ウェザリング 《ネタバレ》 
ヒロインを襲う不気味な影。その正体は?というのが本作のキモな訳ですが、クライマックスのプールのシーンまで自然に引っ張るのには脚本的にも演出的にも難しかったと思います。  結局、襲われている状況は彼女の妄想ということでしょう。かと言って自傷行為を伴った錯乱状態ではなく、負ったはずの顔の傷も実は存在しないということのようです。  丁寧に仕上げられたショートフィルムだと思います。ヒロインの熱演にも好感。ただ、ハッピーエンドで終わるのは良いのですが、あたかも憑き物が落ちたかのように一気に解決してしまうところがあっけないと言うか、短編故の宿命と言うか。S.キングばりの救いようのないエンディングは求めませんが、ちょっとあっけなかったような気がしないでもなく、迷いつつ高めの7点献上させていただきます。
[インターネット(字幕)] 7点(2024-05-04 16:24:30)
333.  ラヴレース 《ネタバレ》 
物語の舞台となっている70年代初頭の空気感が丁寧に描かれていますね。2013年の作品とは思えない出来栄えです。件の作品「ディープ・スロート」をリアルタイムで観た訳ではありませんが、後年になってボカシダラケの同作をつまみ食い的に見た記憶が蘇りました。  同作はアイディア一発のコメディ作品。本国での大ヒットで本邦でもかなり名を馳せたものですが、では名作か?と問われれば、変化球的ポルノ映画の先駆者というところに留まるのではないかと。正直、申し訳ないような気がしますが、主演のリンダ・ラヴ・レースについての記憶は容姿も含め全くありません。  なので、観る前は、ライトなコメディ調ポルノに出演して好き勝手に演じていた(そもそも演じていない?)女優の人生?そりゃ誰にだって波乱万丈の人生はあり得るだろうけれど、あのハチャメチャなコメディ調ポルノに出てたぐらいだから…などと思っていました。  しかし、それだけに観終わった後は重かった。ズシンと来る重みがありました。しかも54歳という私よりもずっと若くして事故死していたとは。正直、全く知りませんでした。  世間知らずのままに男にいい様に利用され、なまじ有名になったことで逃げ出すことも出来ずに消耗しきってしまった彼女。夫を始めとする様々な魔手から逃れた後、持ち前の反骨心を発揮して反ポルノの旗手的な生き方に転じた彼女。夫と子どもとの生活はそれまでの彼女の人生に空いてしまった空洞をどのくらい埋めることが出来たのでしょうか?  考えさせられることの多い佳作でした。もう少し彼女の人柄を知るためのエピソードが描かれても良かったのでは?との思いが残り、8点寄りの7点献上です。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2024-04-23 14:28:36)
334.  ドント・ウォーリー・ダーリン 《ネタバレ》 
色鮮やかな映像、レトロで垂涎モノのクルマ、そしてキュートなヒロイン。幻想部分も含め、視覚的には申し分のない出来栄えですね。  その中で繰り広げられる華やかさの中に不穏な空気が常に漂う物語。中盤から何となく仕掛けが見えてしまう些か使い古された感のある物語ではありますが、大きく破綻することもなく練り上げられていて、個人的には好物分野(サイコサスペンスとか不条理系スリラー)に近い味わいのある作品とも受け取ることが出来、大いに魅力を感じました。  ただ、それならばかなりの高評価?と自らに問いかけてみるものの何か釈然としない。女性に係る社会問題的要素が見え隠れするもののメインテーマとして明確に主張されていないからなのか。ヒロインの行動や言動が尺が長い割には拙速だったり唐突だったりしているからなのか。理路整然と纏め上げるのではなく、もっと不条理な世界観に向かって欲しいと期待してしまったからなのか…。  確かに魅力的、惹き付けられる作品でしたが、総じてみればある意味古典的と言えないこともないSF作品(ジャンルに足したいところですが足すとネタバレになっちゃいますね)なのかなとも思え、個人的にはあと一歩驚愕の展開が欲しかった非常に惜しい作品でした。
[インターネット(字幕)] 7点(2024-04-01 12:08:47)
335.  マスターズ・オブ・ホラー(2018) 《ネタバレ》 
現実なのか異世界なのかハッキリとしない謎めいた映画館。無人の客席。突如映し出される自らの姿と将来。設定と仕掛けは斬新とまでは言えないまでも大いに魅力的です。  五人五様の作風はそれぞれに特徴的で魅力的。テーマを異にしたショートストーリーは、深みこそ感じないものの楽しめました。特にどれが気に入ったということもなければ特にどれがダメということもなく、上手い具合にセレクト出来たな、という感じです。  強いて言えば、謎の映写技師としてミッキー・ロークさんが登場しますが、ストーリーテラーでもなければ死神や悪魔的存在と言う訳でもない。何人かは殺してしまっているようにも見えますが、少しばかり存在感強過ぎの感が無きにしも非ず。もっと不気味で得体の知れない存在として登場した方が良かったのでは?ガタイが良過ぎる人を選んでしまったような。  とは言え、映画でも小説でもこの種のアンソロジーは好物なので甘めの7点献上です。  ちなみに、邦題は監督への賛辞的な意味でしょうか?原題の方が良いかと。
[インターネット(字幕)] 7点(2024-03-31 10:27:50)
336.  ブラック・フォン 《ネタバレ》 
サイコホラーとしては随分とライトな作品。誘拐され監禁されているとは言え、陽の光が入る広々とした地下室、緊縛されていることもなく出入口は施錠されてもいない。犯人が時折り訪れて暴力を振るうということもない。つまり、差し迫る恐怖という状況は演出されていません。なので恐さは殆ど感じられません。  そしてオカルト或いは超常現象的なことが大上段から振り下ろされています。具体的には、ひとつには妹の持つ母譲りの予知能力。父親は否定(と言うより嫌悪?または恐れている?)しているし先生も刑事も最初は全否定しているものの、結局は素直に受け入れている。事件の解決に向けた決定打ですね。  もうひとつは、よりいっそう重要な要素である黒電話から聴こえる亡霊の声。これはフィニーの特殊能力とも受け取れますが、フィニーの脱出劇はこれなしには実現しなかった訳で、妹の予知夢に基づく警察の急襲によって恐らくは救出出来たのでしょうけれど、犯人が死んでいなければスムーズだったとは限らない訳で、ふたつの超常現象・特殊能力があって初めて無事一件落着と言って良いのでしょう。  超常現象や超能力ありきの物語はある意味何でもありの世界ですから、そういう意味でも結構ライトな安心して鑑賞出来るサイコホラーと言えるでしょう。と同時に、そのあたりの変化球がお嫌いという方には「んな訳ねーだろ!」的な受け入れ難い展開とも言えるでしょう。私は肯定派なので評価は高めです。  ただ、ちょっとだけ気になったのはエンディング。フィニー兄妹の成長物語、そして父親も含めた家族の物語としてのハッピーエンドと素直に受け取れば良いのかも知れませんが、何と言ってもフィニーは殺人を犯した訳ですし、果たして正しい成長を遂げたのか?周囲から恐れられる存在となってしまった彼の将来に闇はないのか?全く触れられなかった犯人像と絡め、必ずしも清々しい余韻だけを残した作品ではないのでは?特に未読ですが原作はジョー・ヒルさんということもあるし…と思ってしまった次第です。  もしも続編を作ったならば、その中でフィニーは仮面を被り…?! なんてのは妄想かな?
[インターネット(字幕)] 7点(2024-03-24 12:19:11)
337.  エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス 《ネタバレ》 
マルチバースを股にかけた戦いを基本設定として、順風満帆だったはずの人生からギリギリまで追い詰められてしまった一人の女性が、苦難の末に新たな人生に踏み出すまでの物語、といった感じでしょうか?かなりスピーディな転換とコテコテの下ネタ入りコメディ性は、観る人を相当に選ぶ作品なのではないかと。  個人的には馬鹿馬鹿しさを大いに楽しむことが出来ましたし、出演者たちの確かな演技と緻密で色鮮やかな演出は流石アカデミー受賞作と思いました。  ただ、それでは本作が歴史に名を刻む名作として語り継がれるだろうかということになると相当疑問。SF作品としての目新しさは特にありませんし、マルチバースと言いつつも中心となる世界が一つあって同じ人格が異なる世界を行き来するというあたりはどっちかって言うとパラレルワールド的な解釈とも感じますし、見方を変えれば物理学的な世界観というよりもスピリチュアルな雰囲気を感じます。  ヒロインの心の解放と言うかヒューマンストーリーとして受け止めたとしても特に新鮮とも思えず、本作だからこその感動にも出逢えないような。そう考えると下ネタ絡みのコメディ性を楽しむだけの軽めの作品にも思えてしまうところです。  とは言え、総じて言えばこのオリジナリティ、斬新さは滅多に出逢えるものでもなく、監督さんの次作には期待が高まります。そこまで含んでの7点献上です。
[インターネット(字幕)] 7点(2024-03-24 11:13:43)(良:1票)
338.  MEN 同じ顔の男たち 《ネタバレ》 
一見した限りでは所謂不条理系スリラーと言うかホラーであって、スクリーン上に展開されるヒロインが遭遇する出来事は全て事実なのかなとも思えるのですが、ヒロインが出会う男たちが皆同じ顔をしていて、にも関わらず彼女は(おそらく)それに気付いてはいないという状況を考えれば、男性に対する彼女の激しい嫌悪感(必ずしも夫に起因するものではないでしょう)が夫を除く全ての男性を「男なんて皆同じ」という認識に立たせていることを表現しているのかなとも思えます。  とすれば、元々なのか離婚問題によるものなのかは分からないまでも、全ては精神を病んでいるヒロインが感じ取っている事象、つまりは彼女の精神世界、端的に言えば妄想なのかも知れません。同じ顔の男たちを始めとして、トンネル、裸の男、タンポポの種、教会に鎮座している生贄台?等々、全てはヒロインの脳内においてシンボライズされているもの。そして作り手にしてみれば、それらをメタファーとして配置することで観客にテーマを伝えているのかも知れません。そう考えると結構スッキリします。ただし、言うまでもなく単純に個人レベルの即物的な性の問題ではなく、より歴史的であったり文化的であったりする性の問題がテーマなのでしょうけれど。  疑問は残ります。何故夫だけは違う顔、違う人種なのか?ラストシーンで来訪する親友は何故妊婦なのか?出産を繰り返す男たちの有する異質感と、訪れた妊婦が有している本質感の対比が意味するものは何なのか?そしてヒロインの晴れやかな笑顔は?どの疑問についても、答えが見つけられそうでいて容易には見つかりそうもない。難解です。難解モノは好物ですので7点献上します。もう一度見たら、良くも悪くもおそらく評価は変わると思いますが。  それにしてもロニー・キニアさんの怪演は見事ですね。微妙に嵌め込み感のあるモンローマスクの少年?も含め、とんでもなく自然な演技(メイクのおかげもありますが)で、始めは同一人物と気付かずに観ていました。でも、そのモロに同じ顔ではないところがミソなのかも知れません。もっとも、まるっきり同じ顔だったらコメディになっちゃうかも。
[インターネット(字幕)] 7点(2024-03-07 13:34:42)
339.  アミューズメント・パーク 《ネタバレ》 
高齢者への仕打ちが酷過ぎるとして?公開(そもそもが一般公開用ではありませんが)されていなかった幻の作品とのことですが、確かに70年代前半であれば差別的・暴力的として公開を躊躇ったということも頷けます。依頼者であるルーテル教会の意向とも異なっていたのでしょう。ただ、ロメロ監督の表現が過激と言うよりも「まさに社会はそうだった」からこそ躊躇ってしまったのでは?とも思えます。  その状況が今どうなっているかと言えば、制度上は様々に充実して来て高齢者が生きやすい状況になっていると言えないこともないでしょうけれど、今後は果たしてどうなることやら。そういう意味では、現況への批判と啓発・教育を目的に作られた作品が未来への警鐘を鳴らす作品へと化けてしまった感があります。  冒頭、傷付いた老人が止めるのも聞かず元気でお洒落をした老人(同一人物)が意気揚々と外出して行きます。そしてボロボロになって帰宅した老人は再び出掛けようとする老人を止める立場へと変わるという、いわばタイムループ的な構造の作品。エキストラを多用しての撮影はたった3日だったとのことですが、その凝縮された作業によってロメロ節とでも言いましょうか監督の言わんとしていることは十分に伝わって来ます。  本編鑑賞の前後を問わず、予告編(特に奥さんの語り)は必見かなと。7点献上します。
[インターネット(字幕)] 7点(2024-02-12 11:19:51)
340.  残灰に 《ネタバレ》 
冒頭からしばらくは、イスラム社会における女子教育の厳しさとそこで学ぶ生徒たちの葛藤がテーマであるかの如き展開ですが、火災による犠牲者発生後は、その雰囲気を維持しつつ思わぬサスペンスへと変化していきます。  物語の展開は本邦の推理ドラマの如き様相で、一人ひとりの家庭環境と生徒同士の複雑な関係性、更には厳格で生徒たちの模範である筈の大人たちが見せる弱さと脆さ。そして、悲劇の裏に隠された涙ぐましくも意外な真実。この湿度はまさに本邦のサスペンスドラマの味わいでした。  サウジアラビアの作品は記憶にある限りでは初めての鑑賞かと思いますが、今まで観たイスラム圏の作品とは趣を異とするエンタメ性豊かな佳作との出会いに7点献上します。
[インターネット(字幕)] 7点(2024-02-08 00:31:32)
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