21. 火垂るの墓(1988)
多くの方が指摘されている通り、兄の身勝手で結果的に節子を亡き者としてしまった事には強烈な反感と怒りを覚える。しかしそれと同時に「所詮、人間なんてそんな生き物だよなぁ」とも思った。常に理性的、合理的に考えて行動するなどということは例えそれが命に関わる事柄であったとしても人間には難しい。理性では「そうした方がいい」とは理解していても感情的に譲れない部分があり上手く行かないのは何時の時代の人間でも同じだと思う。だからこの兄についても特別我侭な人間だと私は思わない。「あそこで上手くやっていれば生き残れたかもしれないのに」と映画を見ている側の我々は思ってしまうわけだが、器用とは呼べない兄の行為もよくよく考えてみれば決して理不尽なものではなく、上手くやれない所がむしろ人間的であり作品にリアル感を出していると思う。私はこの作品を「普通の人間が普通の行動を取っていても戦争という特殊な状況に巻き込まれれば死ぬ時は死ぬ」という部分を描いた映画だと解釈している。不快な内容だが戦争の悲惨さを伝える作品としてそれなりに評価したい。この作品の最大の問題、それは得てしてこの作品が反戦プロパガンダ映画的な扱いをされている事だ。人間の弱さと戦争に巻き込まれて死ぬ理不尽さを描いた映画なのに、毎年終戦記念日近くにTV放映しては「かわいそう」とか「戦争は酷い」という低い次元で語られてしまう。今更そんな部分を強調しなくても日本人の大半は戦争反対に決まってるのにね。保守化が進むと戦争賛美が増えるなんて本気で考えているのだろうか? [地上波(邦画)] 6点(2007-08-10 11:47:45)(良:1票) |
22. キラー・クロコダイル
これがTVで放送された時、なぜか私のクラスの中で大ブレイク。特に終盤の「幸運の帽子だ!」のセリフが大ウケでみんなで帽子を投げ合うのがブームになりました(笑) 作品自体はかなりしょーもないB級映画ですが下手なお笑いより遥かに笑えましたし前述のような事があって思い出深い作品なので無謀にも高得点を付けさせていただきます(^^; [地上波(吹替)] 9点(2007-08-10 10:18:55) |
23. 宇宙人東京に現わる
怪獣は出てこない、大災害も起こらない、パイラ人の人(?)となりもあって全編に渡ってシュールな作風ですがこういうベクトルのSFがあってもいいと思います。個人的にはかなり楽しめました。 [ビデオ(邦画)] 6点(2007-08-10 10:04:22) |
24. ポリスアカデミー5/マイアミ特別勤務
面白いことは面白いのですがスティーブ・グッテンバーグが居ないと「ポリスアカデミー」というシリーズを見ている気がしないんですよね。5というよりは番外編って印象でした。 [ビデオ(字幕)] 5点(2007-08-06 09:38:16) |
25. 天と地と
金をかければこれほどの映像が撮れるんですよ~ というだけの映画。「赤と黒のエクスタシー」というコピーは上手かったが所詮は内容ゼロの角川映画だったか。一応合戦シーンは印象に残ったのでその点だけは評価し2点献上。 [映画館(邦画)] 2点(2007-08-06 09:09:22) |
26. さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち
OPの白色彗星が飛び出してくるシーンはアニメ界屈指の神演出。耳について離れないパイプオルガンの音色といい、演出で存分に魅せてくれた作品だった。 [地上波(邦画)] 9点(2007-08-01 23:54:19) |
27. 宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち<TVM>
う~ん、みなさん辛口ですねぇ。でも私のような「総統のお姿が存分に眺められてウハウハ」とか思ってる野郎にはこれでも傑作なんですよ(^^; デスラー戦闘空母はヤマトより好きかも…俺。 [映画館(邦画)] 8点(2007-08-01 23:36:02) |
28. 八仙飯店之人肉饅頭
アンソニー・ウォンの鬼気迫る演技にただただ脱帽。さすがに人肉饅頭とまでは行かなくてもこういう精神の人って身近にも居そうで怖いよね…。それと他のレビュアーの方も指摘されている警官の意味不明なコントですが、個人的にはあの空気の読めない胡散臭さは香港映画の味だと思っているので全然オッケーです(笑) あのくだらないコントがあるからこそ狂気のシーンが際立ち……って解釈は好意的過ぎますよね、やっぱり(^^; [ビデオ(邦画)] 7点(2007-08-01 23:08:17) |
29. シベリア超特急
一応映画作品なんですよね?コレ。見せ場が何一つありませんでしたけど。伝説の映画と言う事なので「笑い」を期待していたのですが私には単につまらないだけでした。こんなのをシリーズ化してる水野御大って実は映画が嫌いなんじゃないですかね? [ビデオ(邦画)] 3点(2007-08-01 22:51:12) |
30. 風と共に去りぬ
《ネタバレ》 ぶっちゃけて言えば私はスカーレットという人物が嫌いです。強い女性という事なのでしょうが結婚をしておきながら夫が死んでもしれっとしてバトラーに媚を売っている姿には不快感しか感じません。見る人が見ればたいそう魅力的なキャラなのかもしれませんが…。70年近くも前にこれほどのスケールの映画を作ったという事には素直に感嘆しますし映像の質の高さは評価しますが私個人としてはこれを名作とは呼びたくはないですね。 [DVD(字幕)] 4点(2007-07-29 15:40:09) |
31. 新幹線大爆破
娯楽作品としては悪くないです。出演者は豪華ですし話の設定も実に面白いと思う。しかしあんまりな警察の扱いやご都合主義が酷すぎて興を削がれるのが惜しいなぁ。高倉健、千葉真一、山本圭、宇津井健、役者はみんな緊迫感があるいい演技をしているだけに実に惜しい。どんなにいい演技をしてもあのシナリオじゃただのギャグになっちゃうよ…。もっともそのあたりのいい加減さがあったからこそ30年経った今でも「ネタ映画」としての地位を守っているんでしょうけどね(苦笑)。封切時、喫茶店が燃えるシーンで映画館が笑いに包まれたのかどうかが何故か気になります。 [DVD(邦画)] 6点(2007-07-29 15:21:49) |