21. ゾンビランド
ゾンビに支配された週末的世界観のなかで、他者の存在、コミュニケーションの回復、疑似家族の形成っちゅう人間間における問題に焦点をあてた作品で、ダニー・ボイル監督による『28日後…』に似通ったところがあんねんけど、同じようなテーマを超絶ハイテンションによって描き出したバカバカしいノリがよかったし、残酷描写のえげつなさもゾンビ映画としてはグッド。しかしビル・マーレイのカメオ出演にはびっくりやったなぁ。 [DVD(字幕)] 6点(2011-12-18 17:21:35) |
22. (500)日のサマー
あんまなかったリアルな男子の失恋映画で、いまだに恋に恋しとるような青年の目から見た女子の不可解さと魅力をじつにリアルに描き出しとったし、彼女に振り回されることによって実体験としての恋愛、失恋を経て成長する男子の通過儀礼ドラマともいえる。そして直線ではなく断片的な構成、スプリットスクリーン、ミュージカルとアニメーションの挿入など、演出的にもポップなセンスが光っとってんけど、基本的にはあんま趣味やないかな。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2011-12-18 17:19:24) |
23. 忘れられない人
難病純愛ものっちゅうめっちゃベタなネタやねんけども、この手の作品に顕著なベタベタメソメソ感は薄く、さわやかな余韻を残してくれるような好編へと仕上げとったのは正解やったし、彼女のことを愛しているこのハート(心臓)を大事にしたいねん、このまんまの自分でいたいねんっちゅう生き方にも深く共感。悲しくて涙を流す作品っちゅうよりかは、観るモンの気持ちを幸せにしてくれるような心温まる佳作ラブストーリーやったね。 [DVD(字幕)] 6点(2011-12-18 15:46:05) |
24. ガフールの伝説
映像面についてはさすがの仕上がりで、アクションシーンのスピード感とタメの演出、CGの美しさなんかはザック・スナイダーらしくてよかってんけど、残念やったんは脚本面で、ちょいとこれは駆け足すぎたような気がするし、子供向けアニメーションっちゅうことでザック・スナイダーのもうひとつの味であるブラックさが薄かったんも残念。せやけどエンディングの影絵風アニメーションはさすがのセンスやったよね。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2011-12-22 10:10:17) |
25. 闇の列車、光の旅
途上国の貧困層における悲惨な現実とかすかな希望を描いた意味のある小品やったとは思うねんけど、途中から愛の逃避行のような展開にしてもうてたんはおいら的には失敗で、全体通してとにかく脚本が弱いと感じたし、主人公ふたりの行動にもどうにもうなずけないところが多々見られた。淡々とした列車の旅と、容赦のないバイオレンス描写はよかったんやけどねぇ……。 [DVD(字幕)] 5点(2011-12-22 10:07:25)(良:1票) |
26. フローズン・リバー
日本以上に厳しいアメリカにおける貧困層の実情や、そんな彼らのささやかだけど切実な夢、そのために手を染めてしまう犯罪行為、子供への大きな愛情、女の友情など、自分と家族のために必死に生き抜こうとする女のドラマを、さまざまな格差を軸に静かでせつなくも力強く描いとったんやけど、ちょっと地味すぎるんちゃうかなぁっちゅうのが正直な感想で、社会性はあるんやけどエンタメ性が薄かった。もうちょいサプライズがあったらなぁ……。 [DVD(字幕)] 5点(2011-12-19 21:10:30)(良:1票) |
27. スプライス
ちょっとだけ高尚な『スピーシーズ』っちゅう感じで、自分たちが生み出した新種の生命体によって右往左往させられとる中盤ぐらいまではそれなりにおもしろかってんけど、それ以降の展開がなんや凡庸で、最終的には陳腐な愛憎劇みたいになってしもうてたし、新種の生命体であるドレンのキャラクターはよかってんから、そこをもうちょい突っ込んで描いてほしかった。あれじゃ結局なにがしたかったんかよくわからん。 [DVD(字幕)] 5点(2011-12-18 16:17:57) |
28. 笑う蛙
展開的にはちょっとベタな感じもすんねんけども、淡々とした進行がけっこういい間を演出しとったし、のぞき見的視線によるエロティシズムや、人のアホさ加減を浮き彫りにするという狙いも成功。そして大塚寧々のなんとも気の抜けた、それでいてどっか妖艶な演技はめっちゃハマってて、ラストの一言もネタバレはしてんねんけどオチとしてそないに悪いもんではなく、全体的にパンチはないねんけどぼちぼち良質な作品へと仕上がっておましたね。 [地上波(邦画)] 5点(2011-12-18 15:53:29) |
29. 月に囚われた男
映像面や細かなガジェットなど表面的なセンスはそれなりに感じさせんねんけど、いまいち芯がないっちゅうのが正直な感想で、なんか奇抜そうに見せかけてはいるんやけど、そのじつ中身はめっちゃ保守的でおもしろみのないありきたりなものやったし、後半の展開には少々納得でけへんところも多々見られて、とくにラストのオチは完全に不要。デヴィッド・ボウイの息子っちゅうことで過度の期待をしすぎたんかなぁ……。 [ブルーレイ(字幕)] 4点(2011-12-22 10:13:25) |
30. 私の頭の中の消しゴム
忘れていく苦しさと、忘れられていく悲しさちゅう、若年性アルツハイマーを扱ったテーマはまあまあよかったんやけど、後半の悲劇を際立たせるために重要な前半のラブストーリー部分があまりにベタクサでひいてしもたし、中盤からの展開も正直キレイゴトのオンパレード。彼女が夫に対して宛てた別れの手紙にはさすがにウルッときてしもたんやけど、同じ韓国製の難病純愛ものである『八月のクリスマス』のようにもうちっと上品に描けんもんかねぇ……。 [DVD(字幕)] 4点(2011-12-18 15:58:09) |
31. THE LAST MESSAGE 海猿
映画としてのスケール感と災害映像の迫力はシリーズ中最高の仕上がりで、しっかり作ればおもろくなる要素は多分に存在しとったっちゅうのに、そういう期待をいだかせたんは中盤ぐらいまでで、とにかく圧倒的にドラマ部分が貧弱すぎた。だいたいこの災害における危機や困難のなかでドラマを形成しなければならんはずやのに、出てくんのはいま起きている事態とは関係ない過去話ばかり。根本的なドラマの作り方が間違ってるねん! [地上波(邦画)] 3点(2011-12-22 10:15:51)(良:1票) |
32. ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ外伝/鬼脚
たぶん本家シリーズとはまったく関係ない一本やと思うんやけど、鬼脚役にユン・ピョウを起用してもうた時点で失敗で、町で有名な札つきのワルという設定にまったく説得力がなかったし、いうほど足技を使っとらんかったんも問題あり。そして肝心のアクションに関しては、いいところもあんねんけど全体的には完全なる迫力不足やったし、めっちゃ香港らしいサッブいギャグの連発にも背筋がゾ~。 [DVD(字幕)] 3点(2011-12-18 16:06:22) |
33. わたしが美しくなった100の秘密
こんだけ不快な気分にさせられた映画っちゅうのも久々で、なんかアマチュアフィルムを見せられとるような感じがしてもうた。とにかく全編通して下品かつセンスのないギャグの連続で、ホンマに笑えんかったし、意外な展開っちゅうのがなにひとつない延々と同じことを繰り返しとるだけの進行にもウンザリ。どうせやるんやったらとことんまでバカでやらんかい! [DVD(字幕)] 0点(2011-12-18 16:11:09) |