381. 地下室の怪
これはなかなか面白いと思います。地下室という所の不気味さと薄暗さ、そして少女の持つ恐怖感が上手く表現されています。ストップモーションも巧みに取り入れられていて観ていて飽きません、本当に。ちなみに自分の家に地下室は無いですけどね。 [ビデオ(字幕)] 7点(2005-04-25 18:29:44) |
382. カンフー・マスター!
《ネタバレ》 【注意:カンフー映画じゃありません】そもそも母親が娘の同級生と恋に落ちるというストーリーからして何やらアブナ気だけど、ついつい興味本位で見入ってしまいます。特にオープニングシーンは最高!アニエス・ヴァルダ、センス良すぎです。それから「愛は最大の神秘よ」とか言って応援してしまうお祖母さんも凄い。普通止めるだろ~、理解力有りすぎです。それにしても末っ子のルーは可愛いですねぇ(変な意味じゃなくて純粋に)。彼女は物語上においてかなり中和・癒しの効果をもたらしていると思います。とりあえずこの映画を鵜呑みして自分の子供の友達と恋に走る母親が現れないことを祈ります。 [DVD(字幕)] 7点(2005-04-20 21:14:21) |
383. ヘルシンキ・ナポリ オールナイトロング
ミカ・カウリスマキなら「GO!GO!L.A.」よりも断然こっち。しかしなかなか話が本題に入らないので、ウトウトしてきたところでようやく銃声で目が覚めるといった按配。その後のやけにのろのろしたカーチェイスも見応えがありますが、全体的にこれなら「ナイト・オン・ザ・プラネット」の方がよっぽどドラマチックなのでは?と思えるほど、良くも悪くものんびりとした映画でした。洒落た台詞にも切れが無く、コメディパートの間の取り方も弟(監督)アキの方が秀でていると思います。とは言え嫌いな作品ではないですよ、念の為。 [ビデオ(字幕)] 7点(2005-04-13 16:30:47) |
384. セイ・エニシング
キャメロン・クロウ監督作品の中では、これが最もナイーブな感じがして好き。主人公の恋する狭間で揺れ動く、未来への希望と不安の心情がよく描かれています。確かにその辺の高校生でも考え付きそうなストーリーではあるけど、"シンプル・イズ・ザ・ベスト"の自分にとってはこれが青春映画の秀作にも思えるのです。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2005-04-13 16:24:06) |
385. 家での静かな一週間
はっきり言って訳が分からないけど好き。最初におっさんが双眼鏡で偵察しているところから、全力疾走して家に駆け込むところなんかも面白くて好きです。それから何だかあの主人公の生活に憧れてしまうのは自分が駄目人間だからでしょうか?それにしてもこの頃のヤン作品は本当に目が悪くなりそうなものが多いです。 [ビデオ(字幕)] 7点(2005-04-08 09:15:00) |
386. 手袋の失われた世界
《ネタバレ》 ゴミ捨て場から見つかった一巻のフィルム、そこに映し出されたのは手袋たちの失われた世界…。チャップリンやキートンを思わせるサイレント期のスラップスティック・コメディから始まり、メロドラマからSFまでもを網羅したパロディ全集。これらにはちゃんと明確な元ネタとなっている作品があるらしいのですが、自分は残念ながら「アンダルシアの犬」くらいしか気付きませんでした。合間にちゃっかりグラスなんかを用意している観客のおじさんが面白いです。とにかくかなりマニアックであることは間違いありません。 [ビデオ(字幕)] 7点(2005-04-05 13:17:13) |
387. リュミエール工場の出口
ヤバイ、三回も巻き戻して観てしまった!それでも3分弱だけど(笑)。お喋りする女性たち、犬に追いかけられる男。彼らは自転車に乗り、煙草を吸い、そして動いていた…。まさにこの瞬間、映画の誕生を目撃したという何とも言い知れぬ感動の波が押し寄せてきます。気分的には8点を付けたいところですが、如何せん本当に歴史的な価値だけしかないものなので今日のところは7点にしておきます(何じゃそりゃ)。ちなみにその他のリュミエール作品では「赤ん坊の食事」や「雪合戦」などが好きです。 [ビデオ(字幕)] 7点(2005-04-05 13:10:15)(笑:1票) (良:1票) |
388. オールド・ボーイ(2003)
《ネタバレ》 復讐が復讐を呼ぶ、まるで御伽噺ですね。前半は開放されたばかりのオ・デスの奇妙な言動がコミカルで面白く、生きた蛸をそのまま頬張るシーンはグロテスクでありながらもユーモラスでした。アクションシーンもまるで二次元の格闘ゲームのようでパク・チャヌク監督のビジュアルセンスの良さを感じます。そんな訳で最初から最後までインパクトの強い作品であることは確かですが、一日経ったら「結局あれは何だったんだ?」という感じですっかり興奮が醒めてしまったので7点です。観た直後だったら間違いなく8点でしょう。それから思っていたより痛いシーンが多いですね、同時期に観た『SAW』よりも辛かったです。しかし毎度の事ながらこれをわざわざハリウッドでリメイクしなければならない必然性が分かりません、このままで十分傑作でしょうに。 [DVD(字幕)] 7点(2005-04-02 10:33:56) |
389. 石のゲーム
如何にもNH○でやっていそうな感じの内容、イマジネーションを刺激されます。しかし子供には見せられない、というか見せてはいけないもののような気がする。ただの石のはずなのにこんなにもエロティシズムを感じさせます。 [ビデオ(字幕)] 7点(2005-03-30 13:15:15) |
390. 浮雲(1955)
暗い、暗すぎる…。高峰秀子と森雅之、この二人が一緒にいるだけでどんな部屋でも陰湿なムードになってしまう。こんな映画が人気だったなんて当時の日本はよっぽど落ち込んでいたのでしょうかね。もっとポジティブなものを想像していましたが、まさかここまでネガティブだとは思いませんでした。ヤルセナキオってこういうことか…。 7点(2005-03-28 16:07:54) |
391. 地上最大のショウ
《ネタバレ》 ジェームズ・スチュワートの何やら暗い過去を背負ったピエロのキャラクターが好き。この映画の良いところは観客とサーカス団員の両方になれるところでしょうか。子供よりもパレードに夢中になってしまう父親や、固唾を呑んで曲芸を見守るカップル、道化師を見て笑う子供たち。そしてどんな犠牲をも厭わずに危険に挑戦する曲芸師。自らの命を賭けて人々を楽しませようとする彼らの行為に改めて敬意を表したくなりました。 7点(2005-03-23 16:52:01) |
392. ザ・ミッション 非情の掟
オープニングのB級臭い音楽からちょっと心配したのですが、とても面白かったです。なるほど、確かにこれは非情の掟ですね。主役の五人はカッコ付けているだけあって本当にカッコ良い!全篇緊迫したムードの中に程よく紙屑を蹴り合うシーンなどのユーモアを交える演出も的確です。ただ香港のアクションに不慣れなせいか、あまりにも動作が速すぎて一瞬だけでは何をやっているのか判別できなかったり…。しかしボディガードとしてこれ以上に頼れる男たちが果たしているでしょうか?ハリウッドのアクションに毒されている自分はまだまだのようです。 7点(2005-03-20 09:41:51) |
393. 5時から7時までのクレオ
《ネタバレ》 正確には「5時から6時半までのクレオ」。TVシリーズ「24」も真っ青のリアルタイムドラマ。ジャック・バウアーがテロリストと戦っている間、クレオは不安と絶望の中をさ迷っています。しかし発想は良いものの、どうやら作品全体のペースを持続させることはできなかったようで。そのために途中でゴダールとアンナ・カリーナが出演するサイレント映画などが出てきますが、如何せんこの映画がちょっと「う~ん…」な出来(笑)。導入部分と序盤は凄く良かったので7点です。 7点(2005-03-19 20:13:31) |
394. 息子の部屋
《ネタバレ》 良く言えば優しくて繊細、悪く言えば上辺だけで地味。僕の家族も父・母・姉・そして自分という構成なので、よく「自分が死んだら家族はどう思うだろう?」と考えることがありますが、おそらくその時はこうなるだろうなと思いながら観ていて身に沁みました。やはり悲しいのは"死んだ者"ではなく"残された者"なのですね。前半があまりにも淡々としていたため、より一層そのギャップを感じました。難点はドラマチック性に欠け、始終やや退屈に思えてしまうことでしょうか。丁寧に描かれている作品だとは思いましたが。それにしてもそんなにタイトルは悪いですかね? 7点(2005-03-16 16:11:27) |
395. ゲームの達人<TVM>
原作も長いけどこっちも長い、とは言え面白かった。元のドロドロした部分が幾分か排除されていたので、その分観易かったです。中でも突出しているのがやはりジェミー・マクレガーの冒険の第一部。第二部でちょっとペースダウンして、何とか第三部で盛り返したという感じ。気の強そうなおばあさんのケイト(ダイアン・キャノン)はハマり役です。 7点(2005-03-13 10:22:33) |
396. ブラウン・バニー
暇を潰すどころか逆に暇を持て余してしまう映画。しかし失意の状態で、もしくは真夜中に電気を消して一人で観たら案外劇中のギャロの心情にシンクロしてグッと来るかもしれない。それにしてもこの年のカンヌはこれや「ドッグヴィル」と言い、問題児が多かったのね。タイトルセンスの良さにオマケ一点。 7点(2005-03-13 10:07:55) |
397. ポーリーヌ
《ネタバレ》 ワンシーン・ワンショットが実に穏やかで心地良いです。映像は質素でありながらも優雅で美しい。徐々に交流を深めていくのではなく、最後に失ってからようやくその大切さに気付くというところでこの監督さんは上手いなぁと思いました。出てくる役者さんたちも知らない人ばかりだけど皆ベテランの気質があった。スローペースですがしみじみと良さが伝わってくる素晴らしい作品です。 7点(2005-03-05 09:35:58) |
398. 歌え!ロレッタ 愛のために
《ネタバレ》 自分もカントリーには全く興味がありませんが、ロレッタ・リンという一人の女性の半生には強く惹き込まれました。この映画を観た限りではロレッタ自身はそれほど強い人間だとは思いませんでした。夫であるドゥーの支えがあってこそ彼女のその真価が発揮され、親友であったパッツィが死んだからこそ余計に仕事も頑張れたのでしょう。14歳(には見えないけど)の少女時代から、やがてはカントリーの女王として伸し上がるまでを見事に演じ切ったシシー・スペイセクは流石。アカデミー賞主演女優賞受賞という帰結も当然と言えるでしょう。 7点(2005-03-05 09:28:31) |
399. 第七天国(1927)
決して華やかだから天国なのではない、心が豊かだからこそ天国なのだ。 7点(2005-03-04 17:53:37)(良:1票) |
400. CURE キュア
《ネタバレ》 これってどうなんでしょう?正統派サスペンスを期待して観ると明らかに肩透かし、というかそれ以上のものまで食らうし。しかし一方では、そもそも序盤から犯人が分かっているのでこれ以上分かり易い話もないと思いますが。萩原聖人がいちいち「誰」「何が?」とかすっ呆けるのにはちょっと笑った。最初から最後まで掴み所のない、まるで煙のような映画でした。個人的に苦手だけど嫌いではないので7点で採点(何じゃそりゃ、と)。 7点(2005-03-01 13:35:18) |