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放浪紳士チャーリーさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1446
性別 男性
自己紹介 初めてこちらのサイトに投稿させていただいたのが2004年の1月。間もなく15年目の節目を迎える事に。
何かきっかけだったのかなあ・・・と思い返してみると、モンゴメリー・クリフト&エリザベス・テイラー主演「愛情の花咲く樹」(1957)が、なんで作品登録されてないんだ!って義憤(?)に駆られ投稿を始めたことを思い出しました。
レビュー数、今日現在1337本。自分が投稿した作品のレビュー読み返してみると結構気恥ずかしいことをつらつらと、とりとめもなく書いてるなあと反省しきり。
でも「冷たい熱帯魚」(2点)と「パッセンジャーズ」(6点)「3時10分、決断の時」(8点)なんか我ながら良くこんな文章書けたなと感心。
これからも宜しゅうお願いいたします。

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401.  ダウト ~あるカトリック学校で~ 《ネタバレ》 
優れた役者たちによる演技の真正面からのぶつかり合いっていうのは、観ていて気持ちが良いものです。これほどの演技合戦を観るのは、多分「あるスキャンダルの覚え書き」(7点)以来かも。それにしても年季が入った厳格校長シスター役のメリル・ストリープ・・・「マンマ・ミーア!」(8点)の弾けっぷりと同一人物と思えないほどエライ変わりようです。このヒトって役柄の硬軟関係なく、演技する事を本当に楽しんでるみたいですね。本来はこういう役柄の方が得意分野なのかもしれませんが。主要人物四人全員揃って、アカデミー賞にノミネートされたにも拘わらず、作品監督部門では何もなかったのは映画を観て納得しました。これは映画よりは、明らかに舞台向きの台詞劇だと思われます。「寄宿学校の中でのスキャンダラスな事件」という内容を小耳に挟んだ時、ウイリアム・ワイラー監督の「噂の二人」(8点)みたいな展開なのかと思っていたら思いっきり外れました。というか、こういう私の予想っていっつも当たった試しがないんですが(笑)「疑惑」が学園全体に広がるのではなく、4人のうちだけの共有という地味なオハナシなんですよね。その分心理的なサスペンスはより強くなったわけですが。メリル演じる無血サイボーグシスターが校長室で、神父ホフマンに「私は過去に大罪を犯した!」って叫ぶシーンが過去に遡っての彼女の人物像の発露という点で、特に迫力満点で凄かったです。単なる「疑惑」を一方的な「確信」だけで追及する彼女の姿は、どこぞの大国が某国を攻撃しまくった姿を投影していると言えなくもない。間に挟まる新米シスター役、エイミー・アダムスも可憐で良し!ただ面白かったか?って聞かれちゃうと「う~ん・・・・」この点数が私の答えです。
[映画館(字幕)] 6点(2009-03-13 11:25:55)
402.  スラムドッグ$ミリオネア 《ネタバレ》 
本年度米アカデミー賞主要8部門を制覇した話題作。最近の欧米映画事情については全く詳しくないんですが、リメイクや続編流行りに続いて、今度は殆ど無名の役者を敢えて起用しイスラム・アジア地域で映画製作するケースが増えてきたんでしょうか?昨年日本でも公開された秀作「君のためなら千回でも」(マーク・フォースター監督作品)がその勢いに更に火をつけたのかな?50年代中期にハリウッドで流行した「ランナウェイ方式」ともまた違うブームのような気もするんですが。それにしても、ダニー・ボイルという人は本当に不思議な映画作家だなあ・・・。SF「サンシャイン2057」の次がインドを舞台にしたこの作品とは。どちらかと言えば本レビューの評価は低いですが、前々作「ミリオンズ」(6点)と感触は似ています。でもこちらの方が物語と世界観の広がりも含め完成度はずっと高い。『運命・奇跡・純愛・ハッピーエンド・ミュージカル(!)』、この内のどれか一つでも、映画を観る為の必要要素と考えている方なら、絶対楽しめる映画だと思います。本編中はずっと頼りなく見えた、主人公役の青年がクレジットタイトルが流れた途端、やたらイケメンに見えました。これも映画のマジック!!
[試写会(字幕)] 8点(2009-03-07 11:47:53)
403.  大奥(2006)
そんなに言われているほど悪くはないれけど、出てくる連中皆芝居が軽すぎる。私は「トリック」ファーストシーズン以来の仲間由紀恵のファンでは有りますが、これはテレビドラマを延長しただけみたいな綺麗事に終始していて物足りない。「絵島生島事件」については聞き齧った事があるだけだけれど、仲間演じるこの「絵島」は周囲に配慮しているばかりで、大奥取締役頂点に昇りつめたにしては、それほどの権勢欲があったようにはとても見えない。あまりにヒロインを優等生に美化しすぎではないか?映画で描かれた以前には、のし上がっいくための幾多の醜い駆け引きがあったはずなのに。唯一笑えたシーン、杉田かおるの「・・・代わりに私で試す?」と西島に迫るトコ。
[DVD(邦画)] 5点(2009-03-06 12:59:29)
404.  チェンジリング(2008) 《ネタバレ》 
予告編よりも本編の方がずっと出来が優れている映画っていうのは珍しい。たいていは期待を裏切られてしまう事が多いのに、これは逆でした。何回か予告を観た限りでは、「行方不明になった子供の入れ替え(チェンジリング)のハナシ?だったら、近所や学校の先生と面通しさせれば一発で解決じゃん?」程度のサスペンスタッチ「だけの」内容なのかと思っていた私が浅はかでした。喜怒哀楽あらゆる感情、観ている人間の五感を揺さぶらずにはいられない手法は相変らず健在。歳を経る毎に枯れていく訳でもなく、更にパワーアップした底無しの馬力搭載、御大イーストウッド監督の正統派演出に全編圧倒されまくりです。まるで何層にも綿密に重ね合わせたパイ生地を、サクサクと食べ進めていくようなずっしりと腹にくる満足感、しかも胃にもたれない後味。とにかく「自分はたった今、非常に質の高い映画を観たんだ」という感想しか直ぐには言葉が出て来なかった。見ごたえという点では、私が観た最近公開作の中では群を抜く出来栄え。ラスト近く親子鏡越しでの再会対面シーン、アンジーの頬を伝う一筋の涙に、自分は北朝鮮日本人拉致被害者横田夫妻他、ご家族の皆さんの姿をついオーバーラップさせてしまい思わず目が潤みました。イーストウッド自身が、まさかあの事件を意識していたとは思えませんが。「言わなくてはいけない事は、声を上げて言うべき時に言うべき。自分からは喧嘩を吹っ掛けない」というイーストウッドのメッセージを僕は強く受けとめたいと思う。最後にこの長尺を「スター演技」ではなく、「女優演技」で支えきったアンジー、ブラボー!!
[映画館(字幕)] 9点(2009-03-02 11:44:15)
405.  暴力脱獄 《ネタバレ》 
やっぱりこれは邦題が良くないですね~。60年代日本公開アメリカ映画ワーストと断言しても差し支えないほどのダメさ加減。これだと、殺伐としたササくれ立ったイメージのみしか浮かんでこない。後半はともかく、全編を貫く雰囲気は、笑顔がやたらまぶしいニューマンの「我が道をひた進む」飄々とした軽やかさが心地良い映画なのに。男惚れする男っていうのは、こういうルークみたいなヤツの事だと思います。ただ私には彼がしゃにむに「権力に立ち向かう」って感じには見えなかった。彼の内深くに潜んでいた、無神論と軍隊での経験で被った虚無感があの無計画な脱獄に走らせたんじゃないかと。あ、パーキングメーターを壊したのもおそらく同じ理由。これ、原題「クールハンド、ルーク」のままじゃいけなかったのかな?公開当時の日本人の英語力だと(笑)もしくは、「クール・ハンドルークと呼ばれた男」(←センスなし)、「南部の脱獄者」(←もっとダメダメ)、「クール・ハンド・ルークのバラード」(←「ケーブルフォークのバラード」のパクリ)確か「ケーブルフォーク~」も初公開時は「砂漠の流れ者」とかいう、味も素っ気もないタイトルだった筈。御大ニューマン亡き今、彼の最高作の一つとして再評価の為にもこのタイトルの変更を望みたいところ。やっぱ無理かな・・・。ルークがもし2年の刑期を終え、生き永らえていたら「ノーバディーズ・フール」(8点)のサリーになりそう。
[DVD(字幕)] 8点(2009-03-01 10:22:19)(良:3票)
406.  なつかしい風来坊
ハナ肇の台詞「土方殺すにゃ刃物はいらぬ、三日雨を降らせばいい」・・・確か寅さんもシリーズのどれかで「土方」を「テキヤ」に変え同じ台詞を言ってたような・・・(笑)「寅さん」以前の山田洋次監督がハナ肇主演で作った佳作の一つ。「なつかしい風来坊」というよりも、「なつかしい昭和の日本人」っていうタイトルが平成の御世の今となってはしっくり来ます。山田監督はこういうキャラクターがお好きなんですね。でも僕は悪気はないとはいえ、電車の車内で酔っ払って赤の他人に絡んだり、新聞紙敷いて座るような人はちょっと苦手なんだなあ・・・。そういうデリカシーのない部分をオープニングで見せておいて、徐々に彼の印象を良くしていこうとする狙いはわかるんだけど。彼とのかかわりによって、まともだが無気力な人生を送っていた主人公(有島一郎)の変化がきちんと捉えられていた点は評価します。成瀬映画の常連脇役名女優、中北千枝子が主人公の妻役で、どこにでもいそうな生活感溢れる奥さんのキャラクターを巧く出していました。謝ってばかりいる自殺未遂女、若き日の化粧っけのない美しい倍賞さんの行動にもちょっと腑に落ちない点が多々(笑)
[DVD(邦画)] 7点(2009-02-28 10:25:25)
407.  マンハッタン
いや~アレン節炸裂っす!おそらく今現在に至るまでの、「ウディ・アレンの映画は好きだけれども、ウディ・アレン自身が出ている映画は大嫌い!」っていう、アレルギー体質の方が多いのは、おそらくこの映画あたりのインパクトがよほど強かったんじゃないかと推測される。「アニー・ホール」は、まだこれよりウディのイケメン過信度は低かったような。狩野英孝もびっくりの勘違いっぷり。色々御託を並べ知的ぶってはいるけど、ニューヨーカーなんて、一皮むけばこんなモンなんだよっていう皮肉も随所に感じられます。クリニックに通い詰めるアメリカ人が多いっていうのもなんとなく解る。だって、こんな生活ずっとしてたら神経的に参っちゃうよね。ウディが付き合っている、17歳の少女が流すピュアな涙のシーンが良かったです。単なる援交目的かと思いきや、実は真実な恋だったっていう展開にもびっくりしたけど。彼女がいなかったら、映画自体の印象もかなり変わったはず。メリル・ストリープは今とは全く違う、痩せてやたらピリピリした神経質そうなイメージで登場。モノクロ画面のニューヨークがめっちゃキレイ!何でこんな風采の上がらない男が、魅力的な女性をとっかえひっかえ出来るの~?という素朴な疑問を持っても始まりません。答え、「彼は他ならぬウディ・アレン自身だから」
[DVD(字幕)] 6点(2009-02-27 14:52:58)
408.  ひばり・チエミのおしどり千両傘
「ひばり・チエミの弥次喜多道中」(7点)の姉妹編ですが、こちらの方が面白かった。言ってみれば、美空ひばり版「ローマの休日」。当時の東映時代劇の飲めや唄えや踊れ的ノー天気で派手派手な賑やかさが、ここでも画面に巧く出ています。観ているこっちも、本当にわくわくしてきます。三人娘シリーズ他現代ものでは、女優として決定的な欠陥ともいうべきプロポーションの悪さが観ていて気になって仕方がない、ひばり、チエミのご両人。時代劇では、ズラと着物の似合う事似合う事!現代劇に出ている時よりも、お二人ともよっぽど生き生きして輝いているのが良いです。特にどうこう言うべきものでもない、とかく見過ごしされがちなプログラムピクチャーの中にも、面白いものはまだまだあるんじゃないかってこれを観て改めて思いました。それにつけても、どの出演映画でも「生命力と陽性のかたまり」みたいだった、江利チエミという人の早逝がにわかには信じがたいですね。 
[DVD(邦画)] 7点(2009-02-26 15:42:43)
409.  ヤッターマン(2008) 《ネタバレ》 
自分はアニメヤッターマン世代です。少なくとも「オタスケマン」や「ゼンダマン」あたりまでは、夕方からの再放送も含め熱心に追いかけて観てたクチ。実写化されるというニュースを聞いてから、観るのをずっと楽しみにしてました。そもそも「ヤッターマン」シリーズは、正義の味方側がやたら影が薄くって、悪女ドロンジョ(アテレコ小原乃梨子さん=のび太=シャーリー・マクレーン!!)一味三人のキャラ立ちと、「今週のびっくりドッキリメカ発進!」とか、いちいち出てくる細かいギャクが級友たちとも大うけしていたような記憶があります。今回、主人公の名前が「ガンちゃん」だった事すら、「あ~確かそんな名前だったっけ?」と初めて自分は認識した次第。そういう意味で、主役を櫻井バンビ翔君にしたのも、印象にまるで残らないヒーローの配役として賢明な選択だったかと思われます(←決して皮肉ではない)時たま思い出したように、ファンサービスの為かマスクを外して素顔を見せますが、全編マスクを被っていても一向に差し支えないキャラの薄っぺらさ。そうなると必然的に浮かび上がってくるのは悪役側。ケンコバ氏はともかく、生瀬勝久(←ボヤッキー生き写し!)と深キョンの、露出度の高い衣装も含めた大奮闘ぶりに、観客の興味が集中してしまうのは致し方ない事かと。懐古趣味を多少くすぐってくれただけで、血湧き肉躍るアクションという出来には思えなかったのが残念。櫻井君と深田ファン、私のようなヤッターマン世代以外の方がにこれを観て楽しめるのかどうかは疑問。どうでもいいけど「ドロンボー一味」例のテーマ曲がなかなか耳から離れない・・・・サントラ買うべきか否か?
[試写会(邦画)] 5点(2009-02-26 15:09:03)(良:1票)
410.  セイ・エニシング
80年代の青春映画から出て来て、いまだに主役を張っている男優なんてトム・クルーズとキーファー・サザーランド、そしてこのジョン・キューザック位じゃないすか?他の二人と比較しても、わっという人気が出た訳でもなく、存在としては地味なのにここまで主役級で生き残っているのは、この人って脚本を択ぶ選択眼と自分を客観視する能力がやっぱり優れているんだと思います。最初出て来た頃は、姉ジョーンの付録みたいだったのになあ・・・。この初主演作品でも持ち前の「とっぽい(←死語?)けど恋には一途な兄ちゃん」っぷりがはまっています。愛情表現がいじらしい。今現在は、とっぽい父親ぶりが板についてきた感じですが、このまま歳喰ってもいつかは「とっぽい爺ちゃん」になれるであろう貴重な役者さんだと思います。後に「あの頃、ペニーレインと」を撮った監督作品っていうのも納得。非常に作品の雰囲気が似てますね。
[DVD(字幕)] 6点(2009-02-22 09:53:58)(良:1票)
411.  ロックンローラ 《ネタバレ》 
これは拾い物の集団クライムサスペンス。まるで「LEON」っていう雑誌の表紙から抜け出てきたようなモデルみたいに見栄えがする役者たち、なかなか凝ったカメラワーク、流血度少な目の小気味良いスピーディーな展開と、近年マドンナに精気を吸い取られ「スナッチ」の頃の面目をすっかり失っていたガイ・リッチー監督、復活の祝砲を上げるに相応しいアクションコメディ。しかしロンドンを舞台にした犯罪ものっていうのは、ドラッグ+ロケンロール+ゲイっていう要素が三位一体ネタになってるみたいですね。ケチな小悪党を演じる主役ジェラルド・バトラー氏の男臭い魅力全開。彼にはどういう訳か、女性と愛を語っているよりむしろ、タバコの煙の中、ムツケキ男どもにガヤガヤと囲まれている方がよっぽどお似合いです。(「300」の印象がよほどキョーレツだったからか?)40歳前後の方には、ファッションの参考にもなるかと思われます。ワイルド且つスタイリッシュなカッコの数々、真似してみてえ・・・あ、予算さえ豊富にあれば。
[映画館(字幕)] 6点(2009-02-21 15:46:17)
412.  一寸法師(1955)
新東宝十八番猟奇エログロサスペンスもの。でもこれは殆どエロはなし。原作は小学生の頃「江戸川乱歩・少年少女明智探偵シリーズ」で読みました。わりかし原作を踏襲した内容になってます。行動の意味がなんだかもやもやとよくわかりずらい、一寸法師もちゃんと画面に登場して登場人物を恐れおののかせてくれます。観ていて、ああ原作も確かこんなもハナシだったって思い出した次第。理由は定かではないが、この映画には何故か明智小五郎を登場させず、存在感がまるでない単なるオッサンがにわか探偵が事件を解決する展開になっている事。旗龍作って一体誰やねん?若き日の天知茂や丹波哲郎が脇役で出演しているにも関わらず、で有る!それが不可思議で仕方なかった。ニヒルな天知茂が明智を演じてくれていたらもう少し評価上げたかも。
[DVD(邦画)] 5点(2009-02-20 12:52:08)
413.  恋に唄えば♪
日本映画が一番不得手なファンタジー&ミュージカルジャンルに敢えて手を出した果敢な勇気は認めるけど・・・結果はあまり芳しくない。これって映画上の「嘘」をつくのがすごく下手な映画だと思う。観客が想像出来る範囲内の「いつもの」竹中直人の嫌な部分が出てしまっている。例によって例のごとしのキャラクターも、脇ならともかく出ずっぱりだと流石にゲップが。むしろ古田新太と役を交代した方が良かったかも。優香がテレビバラエティ番組のアシスト(Qさま!やバカ殿)だとカワイク映えるのに、ドラマや映画にあんまり出演しない理由が何となくわかったような。篠原ともえってそういやいたなあ・・・。やっぱ日本で夢の世界にいざなえるミュージカル映画作るってのは困難なのかもね。
[DVD(邦画)] 4点(2009-02-16 12:32:12)
414.  オーストラリア(2008) 《ネタバレ》 
うむむむむ・・・悩んだけどギリギリ6点にします。2時間45分の超大作。「ムーラン・ルージュ」バズ・ラーマン久々の監督作。アカデミー賞受賞後ここ数年、出演作チョイスに若干逡巡が見受けられた二コール・キッドマン久々の適役。やはり彼女の凛としたクラシカルで冷たい美貌には、こういうツンデレ貴婦人役が非常にぴったりくる。ロンドンから、巨大大陸オーストラリアへ、1万5千頭の牛を追いダーウィンに到着するまで「ジャイアンツ」(9点)を想起させる、風格有るスケールの大きな画作りにとにかく圧倒魅了されます。アメリカとは一味違う、風景の雄大さを堪能。実際にオーストラリア出身である、二コール&ヒュー・ジャックマン、オージーのプライドを賭けたかような両者共に譲らない力のこもった演技。ところが、後半からあまりに色々なものを詰め込み過ぎ、著しく駆け足で食い足りない。「俺は自由でいたい、束縛されたくない!」「じゃあ私の家から出てって!」・・・、どっかで聞いた事の有る恋人同士のやり取りだと思ったら、この部分は「愛と哀しみの果て」(7点)の焼き直し。何だか後半は色々な過去の大河ラブロマンスを継ぎ接ぎしたような印象。この映画、巷ではクライマックスの日本軍ダーウィン攻撃シーンについて、日本をダシにした反日プロパガンダ映画では?という意見も出ているらしいが、実物を見たらたいした事はない。第二次大戦中の日本軍ダーウィン攻撃が「歴史的事実」だとすれば、映画で描かれたような事があっても決しておかしくはない程度の描写に留まっていると私は思いましたが如何。過剰反応も程ほどに。前中半8点、後半5点。トータルで6点!鑑賞前トイレに行くのをくれぐれもお忘れなく。
[試写会(字幕)] 6点(2009-02-15 11:12:01)
415.  忠臣蔵 花の巻・雪の巻(1954)
先代松本幸四郎(←眼の辺り息子そっくり!)氏は、何を考えてるか腹の奥が伺えない「昼行灯」大石内蔵助に正にぴったりの配役だと思います。東映版の千恵蔵氏にしても、右太衛門氏にしても、大石にしてはちょっと凛々し過ぎるというかお顔がご立派すぎ。同じ松竹製作大曾根監督ながら、「大忠臣蔵」(4点)より、こちらの方が正統派忠臣蔵で面白いかったです。討ち入りシーンも迫力有り!・・・ただ、ちょっと真面目すぎるというか、映像的にこなれていないような感じですね。これが松竹という会社の昔からの体質なんでしょうか?毛利小平太(鶴田浩二)と、不忠者の娘のレッテルを貼られた、しの(桂木洋子)との悲しいエピソードを絡め新味を出そうとはしてますが。やっぱり自分は、オーソドックスな作りの長谷川一夫=カラー大映版が一番好きかなあ・・・。次点は、お祭り的な派手な賑やかさが楽しい東映三部作のいづれかか。滝沢修=吉良(←この人の「ええい、黙らっしゃい!」って有無を言わせぬ決め台詞好きっす!)、月丘夢路=浅野奥方、山田五十鈴=大石りくという配役もそれぞれに適役。
[DVD(邦画)] 7点(2009-02-14 10:06:08)
416.  ハイスクール・ミュージカル/ザ・ムービー
既にDVD化されているテレビシリーズで、主人公たちが好きになった方用「ファン感謝デーサービス映画」。これ単独で観る奇特な人はまずいないでしょうが、万が一いたら、必ずあらかじめ「予習」してから鑑賞する事をお勧めします。じゃないと、しょっぱなから、主役二人のラブラブ状態デュエットから、もう付いていけない事必至(笑)私は彼らに感情移入というよりも遠い親戚の叔父さん的目線で、すっかり彼らの行く末が気になって仕方なかったのでたまらず劇場へ直行!どうでもいいけど、みんな第一作目に比べて格段に大人になりましたね~。特に主役のザック君。卒業式の彼のスピーチはまるでオバマ大統領の就任演説並みに立派。浅知恵ばかり働く意地悪ブルジョアブロンド娘、シャーペイ嬢の見せ場が「1」から徐々に減っていったのが残念。彼女の歌声って彼らの中じゃ一番好きなんだがなあ・・・。彼女の動かし方次第で、もうちょいハナシが転がったかも。しかし、ディズニー製作の映画って、ホントに観客が何を求めているかリサーチが行き届いてますよね。もちろん自分がこの作品に求めていたものはある程度満たしてくれたので満足。最終的には自分自身で決断、そして選択した彼ら一人一人の未来に幸多からん事を!♪ハイスクール・ミュージカル~!♪ソレソレソレソレ!
[映画館(字幕)] 6点(2009-02-13 11:40:18)
417.  大忠臣蔵
とにかく僕は日本映画黄金期製作の「赤穂浪士」「忠臣蔵」ものが好きで、今までも本レビュー登録済作品東映版、東宝版、大映版と観てきましたが、私見では長谷川一夫=大石=大映版が最高の出来だと思ってます。結末はどうなるかわかりきっているお話を、当時の大スターが妍を競うかのように、見得を切る芝居っぷりを観るのがめちゃくちゃ楽しいんです。さてさて、これは松竹版。歌舞伎の演目「仮名手本忠臣蔵」の完璧な映像化!とDVDに謳ってある通り、映画界歌舞伎界の超大物豪華キャストでいやが上にも期待が高まります。・・・・(鑑賞中)・・・・。な、なんか役者の動きがやたらと重々しくて鈍い・・・。動けない歌舞伎大物役者を主要キャストに持ってきた事の弊害がありありと。クライマックス討ち入りシーンの殺陣にも躍動感が感じられない。歌舞伎調の演技と映画調の役者の演技、更に新派調の演技がまるで噛みあっていない。松竹という会社がそもそも歌舞伎から来た会社という事で、その威信を示そうと思ったのかもしれないが映画として観る分にはてんで面白くない。どうでもいいようなエピソードを長々とやっていると思えば、肝心な部分がカットされていたりして。歌舞伎「仮名手本忠臣蔵」がこういう内容なのかっていうのは良く解かったけれど。浅野が吉良を江戸城松の廊下で刃傷に及ぶまでの、畳替え等のいざこざとか好きなんだけどなあ・・・、しょっぱなからもう刃傷シーンだし。各映画会社製作「忠臣蔵映画比較」として観る分には損はないかなと。
[DVD(邦画)] 4点(2009-02-08 10:44:45)(良:1票)
418.  やわらかい手 《ネタバレ》 
孫の手術費の工面の為、自らの「ゴッドハンド(もといヘブンハンド?)」を駆使し奮闘する中年女性のお話。周囲のあらゆる人間から「退屈な存在」と見なされていた主人公の成長や葛藤も、それに伴う周囲の変化も的確に描かれていて、極めて良質な、大人向け(←但し18禁)のオーソドックスな作品に仕上がっています。やっぱり人間ってなにかしら一芸があると違うよね。それを生かすも殺すも要は自分次第って事!観客の呼吸を確認するかのように、各シークエンスが溶暗で終わるのも印象的。
[DVD(字幕)] 7点(2009-02-07 11:15:09)(良:1票)
419.  笛吹川
これはちょっと凄い映画でびっくりしました。好きか嫌いかは別として、戦国時代のハナシでは有るけれど、間違いなくこれは同監督「二十四の瞳」(10点)を凌ぐ反戦映画だと思います。極めて客観的な観察眼の持ち主である主演高峰秀子をして、自叙伝「わたしの渡世日記」の中で「木下監督の心象と人生観を映し出した傑作」と言わしめた作品。長い間、木下監督の時代劇?畑違いちゃうんか~?と思い、ずっと敬遠していたんですが、いやはや、これは後からジワジワジワジワ来る秀作でした。大体木下監督の映画っていうのは、豪華スター競演が売り物で、監督の名前よりも先ず「高峰秀子主演の~」「佐田啓二主演の~」っていう印象が強いんですが、この映画に限って言えば、極端に少ないクローズアップ等から見ても、役者の顔は先に出てこない。高峰秀子など、主役で有るにも関わらず、最後までまともに顔さえ拝めない始末。まさしくこれは「円熟期木下恵介演出による秀作」に仕上がっています。あの「二十四の瞳」でさえも、全編に流れる唱歌やセンチメンタリズム故、肝心のテーマが掠め取られてしまった感が有るが(←でもだからこそ再見に値する!)ここにはそれすらない。鑑賞後に残るのは、ただひたすら空しい無常観。累々たる屍体を前にし「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり・・・」平家物語の一節が浮かんできます。合戦の間中鳴っている風鈴の音が異様で不気味。実験的なパートカラーの効果も抜群の効果を上げています。年老いた高峰秀子が馬に乗る岩下志麻に追いすがり、力なく足を叩く「手」の演技に私は唸りました。どこまでがセットかロケか判らない、笛吹川にかかる橋の偉容もいつまでも心に残る。
[DVD(邦画)] 8点(2009-02-06 15:56:10)
420.  サラトガ本線
超一流キャスト、スタッフを集めた映画にもかかわらず、まるでエアポケットのように映画史的に黙殺されている映画って、昔からあったんですね。原作「ジャイアンツ」のエドナ・ファーバー、「誰が為に鐘は鳴る」で、当時全盛期だったイングリッド・バーグマン&ゲイリー・クーパーの強力コンビ。中身を観て納得。確かに通俗小説のダラダラした映像化といった内容で、メロドラマとしてもさして面白くなく、しかもやたら長い。奇っ怪なメイクアップの、召使役を演じた女優の顔のみがなんだが突出した印象で脳裏に残る。「誰が為に~」と同じく、テクニカラーだったら、もう少しましな出来になったかも。調べてみたら、本国アメリカでもこの作品二年以上オクラ入りだったようです。母親の復讐にこり固まった、美しく情熱的なヒロイン=バーグマンの変幻自在演技を楽しみたい方にはお勧め! 
[DVD(字幕)] 5点(2009-02-02 12:42:11)
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