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S&Sさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2398
性別 男性
自己紹介 〈死ぬまでに観ておきたいカルト・ムービーたち〉

『What's Up, Tiger Lily?』(1966)
誰にも触れて欲しくない恥ずかしい過去があるものですが、ウディ・アレンにとっては記念すべき初監督作がどうもそうみたいです。実はこの映画、60年代に東宝で撮られた『国際秘密警察』シリーズの『火薬の樽』と『鍵の鍵』2作をつなぎ合わせて勝手に英語で吹き替えたという珍作中の珍作だそうです。予告編だけ観ると実にシュールで面白そうですが、どうも東宝には無断でいじったみたいで、おそらく日本でソフト化されるのは絶対ムリでまさにカルト中のカルトです。アレンの自伝でも、本作については無視はされてないけど人ごとみたいな書き方でほんの1・2行しか触れてないところは意味深です。

『華麗なる悪』(1969)
ジョン・ヒューストン監督作でも駄作のひとつなのですがパメラ・フランクリンに萌えていた中学生のときにTVで観てハマりました。ああ、もう一度観たいなあ・・・。スコットランド民謡調のテーマ・ソングは私のエバー・グリーンです。


   
 

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401.  恐怖の報酬(1953) 《ネタバレ》 
確かにニトロを積んだトラックが動き出すまでが長い長い、でもそれだけの尺を使って決死行に挑む四人と酒場にたむろする食い詰め男たちのキャラをじっくりと見せていると考えることもできます。イブ・モンタンほか四人のドライバーたちの出自も仏・独・伊と別れ、中でも独・伊のコンビはこの映画でだんだんと感情移入できるようになる唯一のキャラなんじゃないでしょうか。半面モンタン・バネルの仏コンビは、どっちもパリの裏社会で飯を喰っていたという連帯感と兄弟分感覚があったのにバネルの本性がむき出しになって関係がどんどん崩れてゆき、最後には立場が逆転してしまいます。モンタンだって単純なヒーロー像とはほど遠く、重油の池でバネルを轢くところなんかはどう観たって冷酷な男で、当時のハリウッド映画では決してお目にかかれないキャラでしょう。 まあとにかくも緊張感だけはそりゃ半端なく、50年代と言わずオールタイム仏映画の中でも三本の指に入るサスペンス度だと思います。撮影もトリックを一切使われていなく、あの落石の爆破や張り出し足場の崩落などはもうそのまんまを見せていますって感じ、油田火災のシーンだってどこかで本当の火災現場を見つけてフィルムに収めたとしか思えない迫力です。そして酒場で踊る人々と蛇行するトラックがオーバーラップするラスト、『美しき青きドナウ』の使い方としては『2001年宇宙の旅』と双璧をなす強烈さだと思います。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2021-02-18 20:02:47)
402.  めまい(1958) 《ネタバレ》 
子供のころTV放映で観ていて、ジェームズ・スチュワートが幻覚でうなされるシーンで怖さのあまりそこで観るのを止めた強烈な記憶があります。この歳で見返して観ても、怖さはともかくそのシュールさはなかなかのものです。 ストーリー展開は『レベッカ』を彷彿させるホラーというかオカルチックで、やっぱゾクゾクさせてくれます。マデリンが転落死してからのジェームズ・スチュワートはもう廃人状態、予備知識なしで観ていたらこの「お話しはどこへ行ってしまうんだろう?」と不安になるでしょう。ところがここからが原作のせいか大味な推理小説の謎ときみたいな感じになってしまうのが残念なところです。ヒッチコック自身がこの作品の出来には満足していないのは、意中の女優ではなくキム・ノヴァクを起用せざるをえなかったということだけではないでしょう。だいたいからして、マデリンの身代わりを首尾よくこなしたジュディが犯行後もスチュワートの行動範囲でウロチョロしているってのは、あまりにご都合主義が過ぎるって。主人公を助けるために登場させているキャラとしか思えないミッジが、中盤以降姿を見せないってのもどうなんでしょうか。そしていちばん納得がいかないのは、スチュワートが出会って恋したのはマデリンのふりをしたジュディであって、マデリンとは一面識もないはずだってことです。ジュディ=マデリンと思い込んでいた彼がジュディの正体を知ったあと、ジュディと会ったこともないマデリンの区別がつかなくなってしまったと解釈するしかないですね。ここで彼の精神は完全に崩壊してしまっており、もしエンドマーク後も物語が続くとしたら、今度は本当に廃人になって病院送りというお話しになるんじゃないかと妄想してしまいました。そう考えると、この映画の幕の閉じ方にはけっこう怖い意味があるような気がしてなりません。 私が鑑賞したのは修復されたレストア版でしたが、復元されたカラー映像の美しさには驚嘆しました。とくに原色のカラー設計が秀逸で、前半で金髪のキム・ノヴァクの背景には深紅を配するところなんかが素晴らしい。金髪に赤は映えるんだってことは、さすが金髪フェチのヒッチコックは判ってらっしゃったみたいです。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2021-02-15 20:17:17)
403.  ザ・レイド GOKUDO 《ネタバレ》 
前作が『死亡遊戯』のインドネシア版というのが相応しかったんですが、この続編は『インファナル・アフェア』のまさにインドネシア・ヴァージョンって感じになってます。中盤までは良くも悪くも普通のマフィア・ギャング映画って感じなのでちょっと戸惑います。映像なんかも北野武の影響が強く感じたのですが、いかがでしょうか。不可解だったのは中盤ヤヤン・ルヒアンが刺客と激闘のあげく力尽きるところで、夜の街中で雪が積もっているんです。これたぶん首都ジャカルタが舞台だと思いますが、インドネシアで雪が降るなんて聞いたことない!これはひとえに監督の遊びというか美意識なんでしょうかね。出てくる殺し屋たちもキャラが立ちまくっていて、ベースボール・バットマンとハンマー・ガールの兄妹が出色、そういや硬式球をぶち当てて殺すってのは『アウトレイジ・ビヨンド』にもありましたよね、ここにも北野映画の影が見えます。カーチェイス・シーンは迫力満点さすがカネかかってますね~って感じですが、道路をまたぐ陸橋のうえに見物人が鈴なりになっているのがチラッと映るのは、まあご愛敬ってことで。ラストのキラーマスターとの対決は、まさにプロ対プロの真剣勝負を見せられている感はひしひしと伝わってくる迫力です。日本の極道の面々(と言っても三人ですが)はほとんど登場も活躍もせず、なんか狂言回し的な存在だったですな。でもラストのイコ・ウワイスの逆説的なセリフにあるように、極道たちとの対決編の第三弾は撮る気満々みたいです。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2021-02-12 23:19:11)
404.  パッション(2012) 《ネタバレ》 
この映画のプロットは前に観た映画でも似たようなのがあったなと思いましたが、自分は未見ですがリュディヴィーヌ・サニエとクリスティン・スコット・トーマスが出演した2009年の仏映画『ラブ・クライム 偽りの愛に溺れて』のリメイクなんだそうです。まあこれと似たようなストーリーの映画はよくあるってことです。大して話題にもならなかった映画なのに何故か三年でリメイク、監督には『アンタッチャブル』や『ミッション・インポッシブル』など一時期ハリウッドでリメイク職人になりかけたデ・パルマがまたまたリメイクを担当。でもあの二作はTVシリーズの映画化で再構築=リストラクションと呼んだ方が正解でしょうし、デ・パルマにとっては初めてのリメイク作品ってことかな。 デジャブ感が強いだけにお話しの展開と犯人はぼんやり者の自分でもすぐ判りました。デ・パルマ印のスプリット・スクリーンなどは殺人シークエンスが始まるところあたりで使われますが全体におとなしめで、言っちゃあ悪いけど散歩に連れてった犬が電柱にマーキングをしてる程度の効果しかなかったような印象です。映像には凝るけど割と判りやすいストーリーテリングがデ・パルマ風味なんだけど、ラストの夢オチか?と思わせるような判りにくい展開は彼らしくなかった。これは原作の脚本に忠実にリメイクしたってことなのかもしれませんけどね。根本的にノオミ・ラパスという女優が自分の好みじゃないってことも、悪印象を強めたのかもしれません。 コッポラ・ルーカス・スピルバーグたちの兄貴分でハリウッドでは巨匠と呼ばれてもおかしくない存在のデ・パルマ、こんな映画に関わるようなキャリアの人じゃないはずなんだけどなあ…
[CS・衛星(字幕)] 4点(2021-02-09 23:27:04)
405.  ベニスに死す 《ネタバレ》 
お話しは老作曲家がベニスで美少年に出会って自分でも気づいていなかった同性愛的な性癖に目覚め、だんだんストーカー化してゆき最後は化粧までするようになって疫病にかかって死んでしまうという、こうやってみると身も蓋もないストーリーです。でも今まで観たヴィスコンティ映画の中で本作が自分はいちばん好きかも。ほんとにどこで見つけてきたの?と嘆息してしまうビョルン・アンドレセンの美少年ぶり、スクリーン上でも実生活でも、彼よりというか匹敵するぐらいの美を備えた男性には私は出会ったことがないです。劇中タジオとアッシェンバッハは視線を交わすだけで一言も会話はしない、なんかタジオはアッシェンバッハの頭の中だけの存在、単なる幻影に過ぎないのではとすら思えてしまいます。音楽もイイ、恥ずかしながらこの映画を観て初めてマーラーを知った自分ですが、本作を観て「次作の音楽はマーラーを起用しよう!」と言ったという当時のハリウッドのお偉方よりはましかも(笑)。アッシェンバッハと友人の芸術論議は正直ちんぷんかんぷんで頭に入ってこないけど、これはダーク・ボカードが才能ある音楽家にはちょっと見えないというところもあったかもしれません、どっちかというと科学者って雰囲気ですよね。ミスキャストかな?という感じもしましたが、自身その気があったボガードだけにタジオを見つめて苦悩する演技は真に迫っていましたので、やはり彼で正解なのでしょう。 そして忘れてはならないのは、アッシェンバッハの命を奪うコレラの恐ろしさで、中盤からじわじわとベニスの街に感染が蔓延してゆくところは身につまされます。ホテルの従業員や街の住人たちが必死にコレラの流行を隠そうとするところなんかも、最近どっかで聞いたような気がします。誰か『武漢に死す』という映画、撮ってくれないかな?
[CS・衛星(字幕)] 9点(2021-02-06 23:34:26)(良:1票)
406.  仁義なき戦い 代理戦争 《ネタバレ》 
シリーズ三作目はいよいよ本題の“広島抗争”が始まるわけですが、本作はいわば『広島抗争・前編』といった位置づけです。内容はもう“ヤクザ版国際政治(東アジアの某半島)”といった趣で、中世ビザンツ帝国の歴史を思い出させるような権謀術数の世界です。山守義雄=金子信雄をスケールダウンしたような打本昇=加藤武の登場で、ますますヤクザの屑っぷりが濃厚に描かれるようになってきました。前作から引き続き登場の成田三樹夫や山城新伍も、裏では卑怯な振る舞いをする凡人にキャラ変しています。原作者がモデルなだけに精一杯カッコよくしている広能昌三=菅原文太も、保身のために神戸の大組織と繋がって駆け引きに余念がなく、まあ地方都市の弱小組織のボスだからしょうがないといっちゃあ身も蓋もないですけどね。この広能昌三というキャラの最大の弱点は、山守義雄の子分になったり打本昇と兄弟分関係になっていたりとどう考えても人を見る眼がなくあとでそのことを後悔する愚を重ねるところでしょう。田舎のことですから、他に選択肢がなかったのかな。そう考えると、途中から若頭になって存在感を出してくる武田明=小林旭が本作ではいちばんおいしいキャラだったと言えるでしょう。もちろんいちばん酷いキャラは“手首切り落とし男”=川谷拓三で、舎弟の渡瀬恒彦をチクって殺させて自分は東京に逃げるというのはあんまりだ。でも、この渡瀬を同じ元教え子ということで就職の世話するみたいに文太の組に入れさせる教師と、まるで息子を奉公に出すようにしか感じていない母親も、かなりのクソですよ。こういうクズみたいな人間が沢山観れるのは、ある意味このシリーズの魅力かもしれません。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2021-02-03 20:10:39)(良:1票)
407.  グリーンマイル 《ネタバレ》 
あまりにも有名なのに未見だったことに気が付き、今更ながら初鑑賞でした。家族とこの映画を観て号泣したという知人(おっさんです)がいたことが思い出されますが、最近涙腺がすっかり弱ってきた自覚があるけど結果的にはちょっとウルっとした程度でした。でも自分の見聞の限りでは、『ニュー・シネマ・パラダイス』に次ぐぐらい本作は感泣評価が高いような気がします。 結論としては、やはりスティーブン・キングとフランク・ダラボンのタッグには外れがなしってことですね。ダラボンって人は四本しかない監督作のうち三本がキング原作なんだから、考えてみると凄いです。そしてそのうち二本が、数あるジャンルのキング小説でも刑務所ものがチョイスされているところがさすがです。本作は『ショーシャンクの空に』よりもファンタジーよりですが、キングのホラー映画となるとイマイチ乗り切れない自分とすると、キングの刑務所が舞台の作品には他の同ジャンルの映画とは一味違うものがある気がするんです。本作では、トム・ハンクスをチーフとする四人の看守のチームワークになんか心を揺さぶられるんです。とくに大男のデヴィッド・モースが強く印象に残りました。 ストーリーは観進めるうちに「ジョン・コーフィーとは何者なんだ、これはひょっとして…」という疑問がどんどん膨らんできましたが、ラストに現在の老人ホームに戻ってきたところで納得しました。コーフィーはイエス・キリストで、トム・ハンクスはキリストが身代わりになって処刑されたので悲惨な体験をしてもなかなか死ねないバラバだったんですよ。108歳になって歳相応の老人の肉体だけど全然死ぬ気配はなく、愛する人や身近な人が先にあの世に逝ってしまうのを観続けなければならないというのも、想像するだけでも辛そうです。そう考えると、本作はキング作品としては珍しく宗教色が強い映画だと思います。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2021-01-31 23:00:48)
408.  ビートルズがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!
ブレイクし出したころのビートルズをフューチャーしたアイドル映画というか元祖MVとも言えるでしょう。当時のビートルズを象徴するアイコンであったマッシュルームカットも、今の眼で見れば良家の可愛らしいお坊ちゃんたちという感じで、なんでこれが大人の顰蹙を買ったのか理解できませんね。ストーリーは、いちおうロンドン(?)から列車に乗って地方の都市でTVの公開収録をしたビートルズが慌ただしくヘリコプターで去ってゆくというだけのことですが、これが商業映画で初監督のリチャード・レスターがお得意のレスター節全開で撮ってますから、それはもうクセが強いことと言ったら…笑えない・意味不明な英国ギャグには辟易させられます。この人、産まれも育ちもアメリカ人なのに生粋の英国人みたいなセンスなのが不思議です。ビートルズも、後に俳優としても活躍するリンゴ以外は演技がド下手ですが、若々しい彼らの映像が観れるというのは感涙です。彼らも映画初出演ですから、まあ仕方ないですかね。四人そろっての劇映画出演は『HELP!四人はアイドル』と本作しかないので貴重ではあります。 演技じゃないのはビートルズの演奏に興奮する少女たちの熱狂ぶりで、観ててちょっと引いてしまいます。でも彼女たちも生きていれば今じゃみんな80前後のおばあちゃん、人間って儚い存在なんですねえ…
[ビデオ(字幕)] 5点(2021-01-28 23:25:49)
409.  クリープショー 《ネタバレ》 
オムニバス好きの自分だけど、これはほんとに面白くなかった。なんと言いますか、各話にオチもなければストーリーテリングにもキレがない。これなら『世にも奇妙な物語』の方がよっぽど愉しめます。まあこのグダグダな展開が「パルプ雑誌のくだらない漫画の映像化なんですよ」とロメロに反論されても、言い訳にもなっていません。各エピソードの登場人物に感情移入できるというかまともなキャラが一人もいないってところは、いかにもロメロ映画って感じでしたけどね。気が付いたところとしては第四話だけが他のエピソードに比べて妙に尺が長い。まあプロット自体は面白いんだけど、木箱に隠れていたモンスターの造形だけは文句をつけざるを得ません、あれじゃ単なるヒヒだろ!このエピソードの本当のモンスターは、あの不細工な鬼嫁だったのかもしれませんがね。まあロメロ信者には悪いけど、彼は自作のゾンビ映画以外になると腕の悪さがバレてしまうんですよ。 そしてやっぱり言及しておかないといけないのは、第五話です。あれだけ大量のゴキブリをどうやって集めたんですかね。『フェイズⅣ/戦慄!昆虫パニック』では蟻の調教師を使って撮影したそうですが、ハリウッドにはゴキブリの調教師なんてのも存在するのかも。まあゴキちゃんたちは演技してるようには見えなかったですがね(笑)。でも殺虫剤やら足で踏みつぶすやら、あの撮影で何匹のゴキブリを殺したんでしょうね、これは倫理にもとる昆虫虐待にほかなりません、香川照之に怒られるぞ(笑)。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2021-01-27 21:06:05)
410.  シャッター(2008) 《ネタバレ》 
すみません、大変不謹慎なのかもしれませんが、アメリカ人夫婦がビジネスで日本に来て霊に憑りつかれるというプロットが、私にはどうしても『ゴースト・イン・京都』という製作者たちは真剣に怖がらせるつもりで撮ったのに出来上がりは抱腹絶倒だったという珍品ホラーが思い出されてしまうんです。これはスーザン・ジョージや服部真湖という東西セクシー女優をフューチャーしたお色気路線も濃厚なホラーでしたが、本作とはストーリーや雰囲気は全然違っていて、一緒にされたら怒られそうです。ぶっちゃけて言えば、『ゴースト・イン・京都』というよりかは『ロスト・イン・トランスレーション』のホラー版というのが正解です。 感想は一言で済ますと標準的なJホラーという感じですかね。主演女優も『ザ・リング』のナオミ・ワッツの劣化版というルックスで、これはヘアメイクなんかから見ても明らかに狙ってますね。でも幽霊役に奥菜恵を持ってきたのは大正解だった感じがします。これほど幽霊が似合う女優だったとは意外でした。体重計の数値を見て首を傾げるナースという伏線はラストで回収されますが、それにしても二人合わせて120キロとは、男の体格から導き出される目方からすると奥菜恵の体重は推定○○キロ、ていうか、なんで幽霊に体重があるんだよ(笑)。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2021-01-24 01:01:50)
411.  狂った野獣(1976) 《ネタバレ》 
『暴走パニック/大激突』と同じ76年に二本だけ製作された東映カーアクションものですが、そのぶっ飛びぶりは『暴走パニック』を凌駕している快作です。どっちも渡瀬恒彦が主演でピラニア軍団の川谷拓三と室田日出男が出ているというのが共通点ですが、『暴走』では川谷が警官で室田が犯人、本作では室田が白バイ警官で川谷が犯人と逆のキャスティングになっているのが面白い。 銀行強盗犯の川谷と片桐竜次が路線バスを乗っ取って逃走を図るが、小市民丸出しの乗客の中にグラサン姿の動揺しない渡瀬恒彦がいて、ミステリアスな存在感で観る者の興味を引かせる上手いストーリーテリングです。渡瀬は実は前夜の宝石強盗の犯人で逃走中の身なんですけど、途中から渡瀬が運転するようになってからはひたすら暴走・暴走のまさに『スピード』状態!この役のために大型免許を取ったという彼が実際に運転しているというのも凄いですけど、クライマックスのバス横転まで彼がスタントなしでやったというのはもう開いた口がふさがりません。途中で疾走しているバスの窓から乗り込むというシーンも本人が演じているそうで、この人実は千葉真一に匹敵するスタント能力を持っていたんですね、知らなかった。室田日出男も猛スピードで走るバスの後部にしがみついたり、川谷も画面に映されるわけでもないのに志願して横転するバスに乗り込んだり、この頃の東映俳優たちはムチャしすぎです。バス乗客たちもみなキャラが立っている面々で、とくに女性陣がみな関西のおばちゃん気質丸出しなのが笑えます。終盤のバスとパトカー・白バイのカーチェイスも結構な迫力で、やはり『暴走パニック』よりも本作の方が面白かったと思います。こうやって見ると、深作欣二よりも中島貞夫の方が実はアクション映画の腕前は上だったんじゃないでしょうか。 それにしても70年代東映プログラム・ムーヴィーは、全盛期の新東宝を上回るぶっ飛び映画揃いで侮れませんよ。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2021-01-19 22:13:48)
412.  ストレンジャー・ザン・パラダイス 《ネタバレ》 
“オフ・ビートの貴公子”ジム・ジャームッシュ作品の中でも、ジョン・ルーリーやトム・ウェイツが常連だった初期が自分は大好きです。その中でも本作はオフ・ビート感では最高で、短いシークエンスを繋ぐ暗転の多いことと言ったら、いくら5秒ぐらいでもこれだけあると上映時間の3%ぐらいにはなるんじゃないかな。全編モノクロで撮影されていることから来る印象だけでなく、とてもアメリカが舞台とは思えない風景ばかりが映されるところも狙っていますね。NYはともかくとしてもクリーブランドやフロリダにしてもとてもご当地とは思えない風景、「これがエリー湖だよ」とエヴァが案内するシーンがありますが、ただの白い雪原を見せているだけの感じで、「ほんとにエリー湖なの?」と疑いたくもなります。低予算だし、実はNY周辺の“なんちゃってロケ”で済ましてたりね(笑)。三人の登場キャラの会話は少ないまでは言わないにしても一文が極端に短く、この映画でいちばんしゃべってたのは、ハンガリー語しか話さないクリーブランドのおばさんでしょ(笑)。いちおうこの映画は三部構成、“序・破・急”というか三題噺みたいになっていて、とくにラストはまるで落語のオチですよ。だいたいフロリダの田舎空港からブダペストに直行する航空便なんてあるわけないじゃん(笑)。 とくに何も起こらないけど尺も丁度良い感じで不思議と退屈せずに引き込まれてしまいます。ロード・ムーヴィーならぬ“ロード散文詩”という感じでしょうか。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2021-01-15 23:27:20)(良:1票)
413.  ニッケルオデオン 《ネタバレ》 
ライアン&テイタム親娘の共演は『ペーパー・ムーン』と本作しかないのでなかなか貴重な一本、というか実生活での破滅的なふたりの親子関係からすると、二本でも共演作があること自体が奇跡的なのかな。70年代前半のアメリカ映画を代表する映画作家だったボクダノヴィッチも、本作の不評と興行的失敗がその後の転落の始まりだったのかもしれません。 なんと言うか、出てくる俳優の演技がみんな力みかえっているのが観ていてつらい、ということはボクダノヴィッチの演出自体が力み過ぎだったということです。彼はたんたんとした演出が持ち味なんですが、コメディになるとどうもバタバタしすぎる傾向があったみたいです。その後40年近くたって『マイ・ファニー・レディ』でようやく肩の力が抜けたコメディが撮れたって感じですが、あまりに遅すぎました。この人の映画愛は『ラスト・ショー』ですでに観客には伝わっているはずで、同じテーマを再度繰り返すのは悪手だったのかもしれません。ストーリーの軸をパテントと呼ばれるメジャー映画製作者とインディーズというか弱小活動屋の闘いという風にするのも一つの手だったかもしれませんが、そこら辺は中途半端に終わってしまった感がありました。でもグリフィスの『国民の創生』を観て打ちのめされるラストには、ボクダノヴィッチらしいペーソスがあって良かったかなと思いました。
[ビデオ(字幕)] 4点(2021-01-11 23:43:23)
414.  ターミネーター:新起動/ジェニシス 《ネタバレ》 
おお、ついにこのシリーズで無視されてきたパラレル・ワールド理論を取り入れてての新展開(というかやり直し)となりましたか! 冒頭からジョン・コナーがカイル・リースを過去に送りこみ、予備知識不足で観始めていたので第一作のリメイク的な展開かと思いきや、なんとサラ・コナーはすでに戦士と化しており、もうそれだけで???な展開。なんでサラが9歳のときにシュワちゃんターミネーターに助けられたのか、そんなに早くT-800を送り込んだのは誰なのか、なんで21世紀生まれのカイル少年が存在するのか、もう30分過ぎからはこちらの頭の中はグチャグチャです。まあ細かいことは観終わってからゆっくり考えてみようと思ってましたが、いまだに解明できていません(笑)。一つ判っていることは、カイルがタイム・スリップ中に時間軸が交差したのでパラレル・ワールドに存在するもう一人の自分の記憶を共有することになった、という摩訶不思議な理屈で製作者は説明がつくと高を括っていたってことですね。 『3』以来の本格復帰となった年老いたシュワちゃんを活かす設定は上手い発想だと思ったら、これはジェームズ・キャメロンが出したアイデアなんだそうです。彼はこの映画に関わったのはこれだけで、表向きはともかく裏では本作を酷評してるみたいです。でもサラに「おじさん」と呼ばれるT-800を見ることになるとは、まったく世の中何が起こるか判りませんね(笑)。宣伝ではけっこう鳴り物入りだったイ・ビョンホンのT-1000も、「えっ、これでお終い?」と叫ぶほどの出演シーンの少なさには苦笑するしかありませんでした。そして、まさかまさかのジョン・コナーがT-3000ターミネーター化!こうなってくるとこのシリーズのプロットの一つが消滅したことになりますけど、未見ですけど『ニュー・フェイト』ではジョン・コナーはまた登場するみたいなので、こりゃ一体どうなってるんだ?ラストでやっとカイルとサラが合体することが暗示されているので、やはり新しいジョン・コナーが産まれるということなんでしょうね。ああ、ややこしい(笑)。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2021-01-08 22:58:01)
415.  コドモ警察 《ネタバレ》 
TVバージョンは観たことがなく、まったく予備知識なしで鑑賞。『ダウンタウン物語』的な感じかと思いきや、実は『西部警察』のパロディでかなり王道の刑事ものに寄せた撮り方というわけです(コドモが刑事ということ以外はね)。演出なのかこれが素なのか私には不明ですけど、鈴木福の滑舌の悪さはちょっと凄いと言えるレベル。エナメル刑事の子なんかはかなり軽快なセリフ回しができているけど、他の刑事たちも総じて滑舌悪しでした。でもコドモ刑事たちと較べても壮絶に演技がド下手だった本庁から来たエリート刑事役、この人ジャニーズのアイドルなんですね。いくら製作委員会にTV局が入っているからと言っても、こんなレベルで映画に出すなんて舐めてます、同じアイドルでも指原莉乃はさすがきっちりとコメディ演技をこなしていますよ。設定自体が超ナンセンスなのに割とシリアスに展開するストーリーラインが、噛み合ってない感じが凄くしました。もっと弾けるような映画を予想していただけに、期待は大外れでした。これじゃあ、正月の暇つぶしにもならないよ。
[CS・衛星(邦画)] 4点(2021-01-05 22:38:07)
416.  仁義なき戦い 広島死闘篇 《ネタバレ》 
シリーズ二作目は、北王子欣也=山中正治をストーリーラインのメインに据えた番外編みたいなお話しになり、菅原文太=広能昌三はいわば狂言回しのような役割となります。これはまだ抗争自体が燻っていたのに「二作目は広島戦争にしろ!」という岡田社長の号令に脚本の笠原和夫がビビったためで、いわばアリバイ稼ぎで書き下ろした感じみたいです。その為か山中正治のエピソードはかなり時期的にもずらされており(モデルの人物は昭和23年には死亡)、広能との絡みも創作みたいです。文太は出番の少なさに怒って一時降板を申し出る騒ぎもあり、文太なしでシリーズ四作が撮られていた可能性もあったのは興味深いです。 シリーズ中の最高傑作と評されるだけあり、登場キャラが立ちまくっているし群集劇としても見応えは十分です。中でもシリーズ中人気ナンバーワンのトリックスター、千葉真一=大友勝利の強烈な暴れっぷりと言動には惚れ惚れします。「あれらオ○コの汁でメシ食うとるんでぇ!」「人間うまいもん喰ってよ、マブイスケ抱くために生まれてきとるんじゃないの?」、いやはやこの倫理の欠片もない迷セリフの数々、やっぱ書いた笠原和夫を第一に褒めるべきなんでしょうね。北王子欣也も、銃を構えるところの演技が真に迫っていて、とくに最初の殺人のときのリアクションが実にリアルでした。またこの二作目は、北王子欣也と梶芽衣子の悲恋物語でもあるのですが、この梶芽衣子はシリーズ中で唯一の女性主要キャラとなります。まあこの山中正治というキャラは劇中では単なる鉄砲玉的な行動しかしてなくけっこうおバカな感じですし、梶芽衣子を婚家に戻そうとする村岡組長や若頭の考えもあながち理不尽だと断罪してしまうことも出来にくいんじゃないでしょうか。そう考えると、成田三樹夫=若頭・松永が、本作でもっともカッコよいキャラだったと思います。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2021-01-02 00:18:49)
417.  キサラギ 《ネタバレ》 
自分の中では“期待も予備知識もなく観始めたけど実は傑作だった大賞”ノミネート作です。五人が集まってくるところから幕開けですが、いかにも舞台劇的な展開はちょっと鬱陶しい感じが確かにあります。でも三十分過ぎたあたりからは怒涛の展開、まさに会話劇の真髄といった感じでしょうか。後半で会話に散りばめられた伏線が綺麗に回収されるわけですが、その伏線の置き方も洗練されています。さすがにスネークのキャラがうるさ過ぎてイラっと来ますけど、これはあの小出恵介が演じているのだから我慢我慢です。デブッチャーが実はヤセッチャーだったという展開はちょっと意表を突かれましたが、写真のデブッチャーは本人画像を加工したんでしょうけど、それにしても凄まじい変貌ぶりでしたね(笑)。最後に家元にお話しを収斂させるのが良くて、不覚にもホロっとさせられました。五人の中にユースケ・サンタマリアと塚地武雅という芸能界きってのドルオタがいるところもなんか嬉しいところです。でもやっぱラストだけはねえ…なんで宍戸錠なのかは意味不明ですけど、彼がこの映画に登場すること自体がシュールの極みです。 そりゃあ売れて世間に認知されて欲しいというのがドルオタの共通の望みですが、夢破れて推しが卒業・引退しても残りの人生は幸せであって欲しいと願うものです。そういう観点からはとても悲しくなるお話しではありました。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2020-12-30 21:54:17)(良:1票)
418.  ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男 《ネタバレ》 
あのゲイリー・オールドマンがウィンストン・チャーチルに扮してオスカーを受賞するなんて、まさに“この世界は捨てたもんじゃない”ですな。だって『レオン』の『シド・アンド・ナンシー』の『二ル・バイ・マウス』のオールドマンですよ、それが歴史上の偉人とはいえ体制側のチャーチルを演じるなんて、「お前、転向したのか!」とツッコミを入れておきます。まあ辻一弘の腕前ならば白人の男優なら(女優でも?)誰でもチャーチルのそっくりさんを造り上げることができそうですが、キレ芸が持ち味のオールドマンが少々エキセントリックなところがあるチャーチルを演じるのに適役だったとは、このキャスティングを思いついた人、GJです。 お話しはチャーチルが首相に就任した1940年5月10日からの一カ月あまりの出来事、まさに彼が体験した“もっとも陰鬱だったとき(原題Darkest Hour)”というわけです。劇中たびたび描かれていますがチャーチルはそれまで政界では嫌われ者の問題児、なんとジョージ六世にまで嫌われていたんですね。失敗したけど初の敵前強襲上陸作戦であるガリポリ戦を立案したり、戦車の開発で中心的な存在だったり、戦略的なアイデアを発案するのが得意でもありまさに戦争指導するために生を受けた人と言えるでしょう。それだけに大戦終了直後に総選挙で敗北して退陣したのは象徴的だったと言えるでしょう。余談ですが退陣はポツダム会談の最中で、「なんで選挙介入しなかったんだ?」と出席していたスターリンが驚いたそうです。そりゃ、ソ連と一緒にされてもねえ(笑)。 「ぜったいに降伏しない」「死ぬまで戦う」という英国庶民の反応を見ていると、太平洋戦争末期の日本とどこが違うんだろうと、なんか複雑な気分になります。まあ結果的に勝ったから美談になると言っちゃうと、身も蓋もないんですけどね。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2020-12-27 22:00:38)
419.  ターミネーター4 《ネタバレ》 
これはもう、皆さんおっしゃる通りで、『ターミネーター』らしさは希薄でなんか『トランスフォーマー』か『パシフィック・リム』系統の映画を見せられている感じが濃厚でした。特に前半はスカイネット側のメカが出すぎ、対する抵抗軍もA-10 サンダーボルトⅡや潜水艦など妙に旧世界の兵器を豊富に揃えているところもなんだかなあです。この映画ではやがて指導者となるジョン・コナーがまだ中堅の部隊指揮官という位置づけ、やがて父親になるカイル・リースに至ってはまだ未熟なガキでしかありません。つまりT-800型が開発中でコナーがリースをタイム・スリップさせる以前のお話しというわけです。 実はわたくし、以前からこのシリーズに何となく感じていた違和感がこの映画を観ていて明確になってきました。スカイネットはサラ・コナーを殺して厄介なジョン・コナーを抹殺するためにシュワちゃんを過去に送るわけですけど、仮にシュワちゃんがサラ殺しに成功しても果たして送り込んだ時代の現実は変わるんでしょうか?パラレル・ワールドが一つできるだけで、スカイネットと人間の闘争が続く世界とは関係ないのでは。つまり目標である手強い人間たちの抹殺に繋がらないことに、スカイネットはどうして血道をあげるんでしょうか?ほかにもっとできることがあるんじゃない。まあこの映画の時点ではカイルを抹殺リストの筆頭に挙げているわけで、彼がジョンの父親であることは知っているはず、まずこいつを始末しようと判断したのは妥当でしょう。でもそれを知っているということは、カイルが過去に送られる(その時点では)未来の出来事をスカイネットが知っているという大矛盾が発生することになりませんかね(ああ、ややこしい)。やはりこれは、『2』で終わりにせず無理くりシリーズ化してしまったのが根本的な原因なんでしょうね。 我々は『2』の悪ガキから三世代のジョン・コナーを見せられたわけですが、当たり前ですけどクリスチャン・ベールがやはり指導者らしい迫力があって頼もしい存在です。奥さん(?)にあたるケイトが『3』ではたしか獣医だったような気がしますが、いつのまにかバリバリの外科医みたいになっているのはご愛敬です。サム・ワーシントンも存在感があって、本作だけでリタイアさせちゃうのはなんか勿体ない。特出のCGシュワちゃん、あれはきっとジョークですよね(笑)。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2020-12-24 23:11:51)
420.  ザ・ペーパー
NYのローカル新聞社での24時間の出来事を追ったシットコム的な群像劇なんですけど、これだけ登場人物が多いのに手際よく撮れたのはさすがロン・ハワード、監督の手腕は群像劇を撮らせたら良く判るというテーゼの良い見本です。マイケル・キートン、グレン・クローズ、ロバート・デュバルといった芸達者たちのバチバチの演技合戦じゃなくて、この三人のキャラが巧妙にハーモニーを奏でるように意図した演出に監督のセンスを感じます。ストーリーも一応社会派ミステリーの要素がありますが、コメディとのバランスがとれていて心地良いです。けっこう見落とされがちですけど、大女優グレン・クローズはコメディエンヌとしての才能も超一級品なんです。マイケル・キートンと張り合っても一歩も引けを取ってませんよ。カメオ的な出演でしたが、ジェイソン・ロバーズも渋い笑いを呼ぶ演技が面白かったです、なんか『大統領の陰謀』をパロっているような感じもしますがね。 最近はすっかり職人巨匠となってしまったロン・ハワード、またこういうコメディを撮ってほしいところです。
[ビデオ(字幕)] 7点(2020-12-21 20:31:54)(良:1票)
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