421. カッコーの巣の上で
初見は中学生。正義面して人の心まで意のままに操ろうとする婦長は長年に亘り憎悪の対象でした。何十年振りかの鑑賞でもその点は変わりませんでした。規則破りや無軌道はカッコいい事ではありません。しかし、規則やシステムが人間性が置き去りにされたものであり、管理者が被管理者を見下している世界、小は家族から大は国家まで、は正常ではないと思います。ラストで元の日常に帰った者達と走り去っていくチーフ。行動する事の凄さと難しさを痛感させられます。本作でのめり込んだジャック・ニコルソン。今観ても最高のニコルソンです。 2022.9.27追記 ラチェッド婦長の メディケーション タ~イム 今も耳に残っています。鉄仮面が崩れたシーン 今も目に焼き付いています。 お疲れ様でした。 合掌 [DVD(字幕)] 10点(2022-09-27 11:26:24)(良:2票) |
422. 狼は天使の匂い
ジャン=ルイ・トランティニャン、ロバート・ライアン共演に期待特大。最晩年ライアンの熱演は見応えがあり、トランティニャンもキレのある動きでした。無理筋なストーリーがもう少し何とかならなかったものか歯痒さが特大でした。 [インターネット(字幕)] 6点(2022-09-26 21:54:11) |
423. ランジュ氏の犯罪
ランジュが誰を殺すのか直ぐに分かります。小狡く好色家で恥知らず尚且つ男前で淀みなくペラペラペラペラ喋り倒すバタラ社長が主役。ジュール・ベリ絶品の演技で私の血圧計は崩壊。泣きべそかいての最期を今か今かと待っていたので、淡泊な演出が物足りなかったところです。 [インターネット(字幕)] 8点(2022-09-26 02:03:54) |
424. 悪魔のような女(1955)
《ネタバレ》 スターチャンネルEXに加入して念願の初鑑賞。シモーヌ・シニョレの悪魔ぶりを身構えていたのですが。ヴェラ・クルーゾーのヘナヘナキャラに対して肝の据わった男っぷり・・もとい、女っぷりであるものの悪魔とはとても呼べなく肩透かし。しかし、遺体が消えた時点で、これは・・・確かに悪魔のような女でありました。そこに至る演出が恐ろしく息が止まりそうでした。そしてモネ君の台詞に「死んでないの?いや、死んだでしょう?」激しく混乱したところです。シモーヌ・シニョレ出演以外の知識無く観たのが幸いした傑作です。 [インターネット(字幕)] 8点(2022-09-26 01:32:26)(良:1票) |
425. 時の面影
発掘発見に纏わる話は興味深かったのですが、リリー・ジェームズの安い不倫話に水をさされたのがとても残念。不要なエピソードで丸ごとカットで良かったかと。 [インターネット(字幕)] 5点(2022-09-25 00:57:13) |
426. 哀愁
《ネタバレ》 マジマジと見惚れる男前ロバート・テイラーの押しの強さで迫る姿は、絵空事として日常を忘れさせて貰えます。 一方で大金持ち一族のボンボンの無神経さに白ける部分も。結局は家柄第一が透けて見える母と叔父の物わかりの良さにも何だかなぁ・・・ 愛するということはその人のする事も含めて愛する・・・山本有三作品にあったのですが。 心ならずも娼婦に身をやつしてしまったのを知った彼はそこで彼女を諦めたのでしょうか。 キティに胸熱にさせられたものの後味悪さにグッタリな作品です。 [インターネット(字幕)] 6点(2022-09-23 18:47:30) |
427. ハリウッド・スキャンダル
脇役陣が結構豪華で時の流れを感じるお顔立ちが感慨深かったのですが。誰にも共感できない三角関係痴話話が退屈でありました。 [インターネット(字幕)] 4点(2022-09-23 02:29:03) |
428. ドラゴン怒りの鉄拳
毒殺に至った理由は何なのかを考えなければまずまずの筋立て。般若の形相での殺意が籠もる一撃一撃に息を呑む。一方で切ない顔、とぼけた顔も見せるブルース・リーに見惚れた作品です。 [インターネット(字幕)] 7点(2022-09-21 05:58:50) |
429. クーデター
《ネタバレ》 子役二人の心のケアはなされているのか心配になった殺戮描写オンパレード。少ない出番ながら銃撃描写は流石007ピアース・ブロスナン。そしてCIAとしての彼の語りに現在のスリランカと中国を見るところで荒唐無稽な話でないのが不気味です。 [インターネット(字幕)] 7点(2022-09-19 21:13:28) |
430. ドラゴン危機一発
ストーリーは考えるまでも無いお粗末さ。ブルース・リーも感じる事が出来ないキャラクターとアクション。敵方が大ボス小ボス雑魚総じてそこらへんにいてそうな冴えないオッチャンばかりなのにも萎えました。 [インターネット(字幕)] 4点(2022-09-19 17:07:21) |
431. アレキサンダー大王
お目当てフレデリック・マーチ&ダニエル・ダリューが、どれだけマジマジと眺めても当人に見えなかったのがあ痛いたた・・・ リチャード・バートンはトランプさんのような髪型に苦笑したというのはさておき、カリスマ性が皆無だったのが痛い。 淡々と眺めた歴史劇、記憶には残らないと思われます。 [DVD(字幕)] 5点(2022-09-19 11:42:35) |
432. パリ警視J
齢50歳ジャン・ポール・ベルモント「歳なんだからこんなに走らすなよ」の台詞とは裏腹なご意見無用アクションシーンの数々。無理筋ストーリーを考えるなベルモントを感じろな作品であってそこらへんの俳優とは違う大スターのオーラにウットリ。行きつけのお店は閉まっていたのでおうちで一盃、余韻に浸りました。あぁ、嬉し。 [映画館(字幕)] 7点(2022-09-19 11:07:02) |
433. ラヴェンダーの咲く庭で
ジェレミー・アイアンズ生まれ故郷のワイト島の見惚れる風景に映えるマギー・スミス、ジュディ・デンチ、貫禄の佇まいは流石としか言いようなく。それ故に難ありの思わせぶりな脚本が歯痒くてしかたがない。 [DVD(字幕)] 6点(2022-09-18 10:12:20) |
434. ギルバート・グレイプ
義務感、責任感にがんじがらめになっているギルバート。炎を見て彼は何を思ったのだろうか。私はこの先も拗ねる事無くぐれる事無く精一杯生きて欲しいと祈りました。ジョニー・デップ、レオナルド・ディカプリオの鮮烈な瑞々しさが記憶に残るであろう良作。 [DVD(字幕)] 7点(2022-09-18 09:56:20) |
435. パリ3区の遺産相続人
ヴィアジェの件は添え物で不倫話がメインなお話。「仕方がなかったのよ、どうすれば良かったの?」開き直って正当化するのは、おフランスならではか、胸糞の極み。甘々な結末もおフランスならではか、白けてしまう。名優三人は貫禄たっぷり、流石。 [DVD(字幕)] 5点(2022-09-16 09:48:22) |
436. パワー・ゲーム
ゲイリー・オールドマン、リチャード・ドレイファス、ハリソン・フォードの無駄遣い。とりわけ悪役二人の棒な台詞回しでの大根芝居が侘し過ぎる。彼等は捻りの無いご都合主義な脚本にやる気が失せたのだろうか。期待はずれの愚作にガックリ。 [DVD(字幕)] 3点(2022-09-14 01:49:49) |
437. 勝負をつけろ
《ネタバレ》 「スーツがシワになる・・・」は昨日も聞いた台詞・・・・直ぐに気づいた、ラ・スクムーンが本作のリメイク作であるのに心底仰天。 28歳ベルモンドは体型も役柄も重量感に欠けるのは仕方ないところでしょうか。 大きく違った結末部分が絶句する物足りなさ。リメイク作に軍配です。 [映画館(字幕)] 6点(2022-09-12 00:12:06) |
438. ベルモンドの怪盗二十面相
お調子者なキャラクターを伸び伸びと演じるベルモンド。機関銃のような喋りに感心するやら呆れるやら。ジョルジュ・ドルリューの軽快な音楽に乗った肩の凝らない娯楽作を堪能出来ました。 [映画館(字幕)] 6点(2022-09-11 23:57:25) |
439. 薔薇のスタビスキー
「ファニー」から13年が過ぎたシャルル・ボワイエは立居振舞・台詞回しにいささかの衰え無く、気品と包容力が溢れるお姿に見惚れるばかり。このような齢の重ね方に憧れ、同じ(じゃないか)人間の端くれの端くれとしてあやかりたいものであります。余談ながらこの4年後、44年間連れ添った奥様が病死なさった2日後に睡眠薬自殺を遂げられた事実に胸が詰まってしまいます。 ジャン・ポール・ベルモンドとアニー・デュプレーの目の覚めるような着こなしや、室内装飾の重厚さにため息が止まりません。 この見た目で騙したのか稀代のペテン師によるフランス史上最大の疑獄事件は興味深いのですが、時系列をいじくったり、トロツキーのエピソード挿入など展開が分かり辛く消化不良な作品でした。ただ、金はあくまでも只のカネに過ぎない事を掌返しの人々が見せてくれます。そんな中で最後まで友情を育んだシャルル・ボワイエがやっぱり心に残ります。 2022.9.11追記 シャルル・ボワイエ スクリーン初体験にただただ感激。 [映画館(字幕)] 7点(2022-09-11 23:28:23) |
440. ラ・スクムーン
爽やかでありながら物悲しさが滲む音楽(2018年鑑賞作品中ナンバーワン)が無二の親友二人の生き様を引き立たせる。「片腕にしてはよくやったと思います」からエンディングまで、「男気」を動画で表したらこうなるのだと胸が熱く。本サイトで知ったジェラール・ドパルデューに何処に??? 1から観直してなかなか重要なシーンで発見。引き立て役としての貴重な姿に感慨を。 2021.9.7追記 ジャン=ポール・ベルモンド 昨日88歳の生涯を閉じられました。 本作のラストシーンがベルモンド名場面集のナンバーワン お疲れ様でした。ご冥福をお祈り致します。 2022.9.11追記 眩しかった男の友情模様を劇場鑑賞出来て大感激でエンディングには鳥肌が立ちました。 [映画館(字幕)] 8点(2022-09-11 01:48:19) |