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もっつぁれらさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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コメント数 542
性別 男性

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481.  いぬ 《ネタバレ》 
この映画はモノクロ映画独特のクールさがあると思う。シブい!玄関を開けたときにわざと影を作って顔を見えなくしたり、シリアンが宝石類を土から掘り起こすシーンなんかは、ストーリーの構成上(モノクロ画像によって)程よく影を作って映しているのが上手いと思った。走っている車を外側から映している場面の、あからさまに合成である部分を除けば、映像面ではかなりイイと思う。 ただ、やはりストーリー面をとってみるとかなり難解で、私にとっては完全にお手上げ状態。繰り返し観てみて大筋は把握できたけどこれは間違いなく難しい部類。最初に見たとき“花輪”とか“葬儀”とかの意味が解りませんでしたからね。そのせいで、最後にモーリスとシリアンが撃たれた理由が全く意味不明でした。 あと、ヌテッチオ役のミシェル・ピッコリは絶対に配役ミス。もっと存在感があってズル賢そうな顔の人の方が適していると思う。
[ビデオ(字幕)] 5点(2005-10-10 12:38:44)
482.  ドクトル・マブゼ
運良く、ピアノ&ヴァイオリンの生演奏付きでの上映で鑑賞することが出来ました。 この映画は前編・後編の2部から構成される、合計の上映時間が4時間にも及ぶ長編にもかかわらず、全くスキが見当たらない。無駄なシーンがほとんど存在しないのだ。 この映画といい「メトロポリス」といい、この監督は観客を楽しませるのが実に上手い。 序盤の株価不正操作劇で、スピード感溢れるシーンで観客の度肝を抜いたと思ったら、今度は静かに念力を集中させて静かに獲物を仕留める。終盤にかけて徐々に盛り上がりを増していくようなストーリーの組み立て方は、程良く緩急があり見る側を意識した作り方で、とても良く出来ていると思う。 中盤のドクトル・マブゼとフォン・ヴェンク検事との駆け引きもスリリングで見応えがあるし、マブゼとその手下、ヴェンク検事とトルド伯爵夫人、フルとカロッツァの人間関係の描き方にも抜かりがない。 また、スポークンタイトルのほとんどが画面をフルに使い、単語の数までも計算したかのようにピッタリと画面に収まっている。要するに、字幕を1,2行で終わらすか、もしくは、画面一杯に文字を埋め尽くすかのどちらかに限定している。中途半端に3,4行の字幕を出すということが一切ないのである。こんなところにも作り手の美意識が出ているようでとても興味深い。(後日、ビデオを借りて観てみたら中途半端な字幕もあったので、恐らくドイツ語ver.のみの話です) 全体の構成も良く、そして、どんなシーンでも細部に至るまで非常に上手く描かれていてすごく気持ちがいい。傑作というのはこういう映画のことを言うのだと思った。
[映画館(字幕)] 9点(2005-10-06 23:54:30)
483.  吸血鬼ノスフェラトゥ(1922) 《ネタバレ》 
サイレント映画で、夜のシーンがある作品は他にもありますが、如何せん本作にはその闇を表現しなければならない場面が多すぎた。モノクロなのでしょうがないが、暗闇を表現しきれておらず、夜であることをセリフで説明しているところがチョット痛い。 しかし、CGや特殊メイクなどで味付けが出来ない当時、それでも伯爵があれだけの存在感を出せるのは見事としか言えないと思う。 また、ストーリー展開も悪くはないし、伯爵が人を襲うシーンの直接的な描写を避けた演出はクラシック映画の独特のいい味が出ていて良かったと思います。
[映画館(字幕)] 6点(2005-09-15 22:30:45)
484.  ふたりの5つの分かれ路 《ネタバレ》 
この映画は二人の離婚がスタートとなり、そこから過去に向って時間を遡るように進んでいく。5つの場面があるが、それぞれの場面において“何故離婚するに至ったか”という決定的な事情には一切触れられておらず、描かれているのはその時その時で起こった出来事のみ。友人を招いてのディナーで明かした「一度だけ裏切った」にしても、出産にわざと立ち会わなかったというある意味裏切り行為にしても、新婚初夜のそれぞれの過ちにしても、夫婦関係を継続し難い重大な理由には決して成り得ないものだと思う。 どんなカップルでも隠し事や後ろめたい事は必ずあると思う。様々な愛のかたちがあれど、それが永遠のものか、それとも離別に向かうものかなんてわからない、ということだろうか。 最後の場面で、マリオンと出会った時点で他の女性と結婚まで考えていたジルが、その後どのように変わっていったのかということを敢えて伏せたのがいい。そして、沈みゆく夕陽に向かって泳ぐ二人。二人の結末がわかっているだけあって、今までに感じたことのないような切ない気持ちになった。“夕陽に向かって”というのが二人の将来を暗示させているようで、とても印象深いエンディングだったと思う。
[映画館(字幕)] 7点(2005-08-28 22:39:36)(良:1票)
485.  街の灯(1931) 《ネタバレ》 
サイレント映画の、特に映像作家チャップリンの人物描写の上手さに見事に感服させられました。 まず、冒頭のシーン。「目が見えない」というセリフを一言も喋らずに盲目であることを見る側に伝えきったその描写力に座布団10枚!しかも、完璧に盲目であることをを伝えきってからチャップリンに水をかけるという丁寧さ。盲目であることがハッキリと解ってからのシーンなのでちゃんと笑いが成立するのですが、あやふやなままであのシーンが出てきたら、もちろんコメディとして成り立たないわけなのです(当たり前)。 そして、この映画を見た全ての人の心の中に刻まれるであろうラストシーン。このシーンを見たとき、女の表情が、助けてくれた人の顔を見れて本当にうれしいと思っているようには見えなくて、そんなに感動するかなぁ?とやや疑問だったのですが、家に帰ってきてみんなのレビューを見てみると、自分が見て感じ取った女の表情がやっぱり間違ってなかったとわかってホッとしました。みなさんの仰る通り、これは完全なハッピーエンドではない筈です。チャップリンが、目が治ってよかったね~、と純粋無邪気に喜んでいるのに対し、女の方は「お金持ちの紳士な方かと思っていたのに、ズタボロのルンペンじゃない。けど、治療費をカンパしてくれたし、私の目が治って喜んでくれてるから私もヘンな顔できないわ。それにしても、この人本当にイイヒトそうねぇ・・・」という表情です。これは、相当な人間観察力と描写力とがなければ成し得ぬ業で、私はここにチャップリンの偉大さを見ました。 〔'05.8.27追記〕上記レビューは映画館で1回観ただけで書いたものなのでかなり曖昧なレビューだったようです。 ラストの再会のシーンについてですが、目が治った女の子の方の表情は読み間違いはなかったと思うのですが、チャップリンの表情を読み違えてしまっていました。あのシーンでのチャップリンは女の子の目の手術の成功を心から喜んでいる顔ではありません。あの時のチャップリンは「マズイ!こんなズタボロの出で立ちで見つかってしまった。どうしよう・・・しゃーない、とりあえず笑ってごまかしとけ(笑)」という表情です(けど、うまく笑えてない)。 といった感じで、私の読み間違えがありましたが、いずれにしろチャップリンが鋭い眼光と描写力を持っている偉大な映像作家であることには変わりはないということで、まぁ良しとしましょう(笑)
[映画館(字幕)] 8点(2005-08-28 00:10:43)(良:1票)
486.  リング(1927) 《ネタバレ》 
映像だけでストーリーを読むというのはやっぱり面白い。 彼女が腕輪を隠す、腕輪を指から腕に戻す、腕輪をリングサイドに放る。これだけで心理状態が解るのですから。 そして、ヒッチコックの映画を観ていると、背筋が凍るほどゾッとすることがよくありますが、こんな初期の頃の作品でも随所にそういったシーンが出てきます。いろいろある中でも、結婚式での指輪交換のときに指輪を奥まで挿入した瞬間、ボブから貰った腕輪が手首のところまでズルッと落ちてきたところが最高に好きですね。また、最初のジャック対ボブの対決で、ダウンしてカウントをとっているときまではどちらがダウンしてるのかわからないのですが10カウントくらいになって手前の男が消えたことによって勝者がボブだということを見せるという演出もかなり好き。 ただ、友人たちが集まって祝杯を挙げようと奥さんを待っているときにそこで一気にトーンダウンしてしまったところがすごく残念でした。画面の中で登場人物がファイトしてるときはこちらも熱くなるし、ドキドキしているときはこっちもドキドキする、待ちくたびれて寝てしまっているところを見るとこっちまで眠くなってきてしまうのです。あのシーンは何とかならなかったのかなぁ。
[ビデオ(字幕)] 6点(2005-08-27 23:23:21)
487.  コーラス 《ネタバレ》 
ベタなストーリーは置いといて、モニエ少年の美声は必見!いや、必聞か。 けど、ちょっと残念なのが、伯爵夫人の前で歌うラスト近くのクライマックスがやや物足りないところ。教室での練習シーンで、その歌声を見る側の人間に十分に聞かせてしまっているために、盛り上がるはずのあのラストが、どうもパンチに欠けると思うのです。それと、インクを上から落とされた後のマチュー先生の態度がちょっと冷たかったことと、途中から“池の底”に入ってきた悪ガキが、更生することなく最後まで悪いままだったのも教育上マズイと思います。あれでは本当に救いようがなくなってしまう。“全ての子供は純粋”なのであり、そう描くべきなのです。この映画の製作者の方々は、教育に関しては見聞に欠けていると言わざるを得ません。 ところで、私もよくカラオケに行くことがあるのですが、大声で唄ってシャウトすると店を出るときに妙にすがすがしい気分になることがあります。声を出すという行為というのは、子供の悪戯や暴力などの悪事に代わる不満やストレスなどの発散方法であり、歌を唄うというのは人格をも形成しうる優れた教育方法なんだなぁと感じました。少年犯罪が増加の一途を辿る現在、日本中、いや、世界中の子供たちがもっと歌を唄う機会に出会い、コーラスすれば、もっと良い世の中になることでしょう。
[映画館(字幕)] 6点(2005-07-20 23:55:25)
488.  間違えられた男 《ネタバレ》 
この映画では、取り調べってこんなことをさせられるのかという、刑務所の中の様子を描いたドキュメンタリー映画に似た雰囲気を味わうことが出来ます。 この映画では最初にヒッチコック自身が実話だということを明かしますが、私はこの方法が正しいやり方だと思います。 というのは、この映画で出てきた数々の取り調べ方法のほとんどが観る側の人間にとってとても非日常的だからです。私も面通しなんて初めて見ましたし、店の奥まで行って引き返して戻ってくるというのも、本当にこんな取り調べの方法が実際にあるのだろうかという疑問まで浮かんできそうです。前もって実話と断りを入れておけば素直にストーリーに入り込めますが、最後まで実話だとわからないまま観ていたとしたら、何ともリアリティに欠くストーリーに思えたに違いありません。 最後はバッドエンディングで終わっちゃうのかなと思っていたら、最後に家族4人の幸せな後ろ姿で締めくくられていたのでホッとしました。あのワンカットで救われたような気がしました。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2005-07-20 22:46:51)
489.  チート 《ネタバレ》 
アラカウ氏の「承知ですね?」のひと言(&不敵な笑い)だけではその意味が全く解りませんが、夫の投資が成功して「このお金を返せば白紙に戻せるかも」と思いついたときの表情で少しずつ状況が把握出来始め、「金で解決する気か!」でやっと状況が飲み込めるわけなのですが、この段階を踏んだ表現のしかたが絶妙です。 ところでこの映画のタイトルですが、夫が株で儲けた金のうちの1万ドルを妻に渡し、その後に妻の後をつけて様子を探るところで“the cheat (裏切り)”と字幕が出るところを見ると、実はこの映画は、夫が妻を愛し妻がそれに応える、というごく単純な夫婦愛を描いたものだったのかもしれません(この映画のクライマックスはアラカウ氏が刻印を無理やり押し付ける場面や法廷のシーンなどではなく、実はこのシーンなのかも)。実際、夫が妻に愛情を注ぐ姿がはっきりと描かれていて、最後に妻が本当のことを法廷で訴えるという形で夫の愛を受け止める、という全体のストーリー構成からもそう言えるのではないでしょうか。“チート”というタイトルを付けておきながら実は夫婦愛を描いている。この逆転の発想が唸らされます。 それにしても、早川雪州の演技は見事!「これは私のものという印です」や、上記「承知ですね?」の表情にはなんとも言えない恐怖感が滲み出ていてゾクゾクしてきます。
[DVD(字幕)] 7点(2005-06-25 00:09:00)
490.  ぼくの伯父さん
オープニングの、看板に書かれたスタッフ紹介・ユロ伯父さんのアパート・魚とにらめっこするワンちゃんで「なんてセンスの良い映画なんだろう。こりゃぁ~期待できるぞ~」とウキウキしながら見ていたのも最初だけ。30分で飽きてきました。 登場人物のセリフを極力減らし、サイレントの映画のようにパントマイムだけでストーリーが展開していくのは好印象なのですが、どうも、ギャグがつまらない。ユロ伯父さんの余りの間抜けぶりに、正直のところ見ていてイライラしてしまいました。 シーン一つ一つのセンスのよさは私も気に入ってしまいましたが、この映画の中の大人達のダメ人間ぶりがとてもじゃないけど見るに耐えないのです。この映画の登場人物を見て、ほんわかとした温かみを感じたりほのぼのとした気分になるなんて絶対無理。 けど、ギャグがチャップリンみたいに面白ければこの映画のハイセンスな映像にマッチしないだろうと思うので、やっぱりこのくらいのレベルの笑いがちょうど合っているような気がしました。
[映画館(字幕)] 5点(2005-05-21 01:41:19)
491.  サニーサイド 《ネタバレ》 
中盤あたりで、運ばれてきた紳士を医者に見てもらい部屋まで案内したところくらいまでは現実の話。それ以降にチャップリンの夢が始まっていたのでしょう。ストーリーの前半にエドナに指輪をプレゼントしていて、二人が惹かれ合っていたのは確かなので、夢から覚めた時、エドナを奪われたのは夢だったことに気づき「この指輪を見ろ!俺がプレゼントしたんだぞ!」というような事を紳士に言っていたような感じですね。 それと、「キッド」(1921)でも似たようなシーンが出てきましたが、天使と踊るシーンがファンタジックでいいですね。やっぱり、心の中にそういう部分がないとあのようなシーンは作れないでしょう。やっぱり、チャップリンってロマンティックな人なんだなぁと思います。 
[ビデオ(字幕)] 8点(2005-05-16 00:06:09)
492.  ライムライト 《ネタバレ》 
1952年公開の、チャップリンが60過ぎに撮ったかなり後期の映画、という程度の予備知識しかない状態で観てみました。 序盤からギャグがつまらない。寒いネタばかり。ノミだのイワシだの、ハッキリ言ってどうでもいいネタが多すぎて、カルヴェロを演じてるのは本当にチャップリンなのかという疑問すら浮かんできてしまい、半分呆れたままボーっと観ていたのですが、どうも様子がおかしい。やけに臭いセリフがたくさん出てきている・・・。どこかで聞いたことのあるセリフなんだけど・・・。そうだ!そう言えば、この臭いセリフって、チャップリンがこれまでの数々の作品の中で言わんとしてきたことばかりだ!と気づいてからは、どんどんストーリーに引きこまれていってしまいました。そうか、これはチャップリン映画の集大成なんだ!とわかると前半の寒いギャグにも十分頷けます。ここまでわかってくるとこの映画が作られたのが1952年ということも、この映画をより深く理解できる要因になってきます。 時代はサイレントからトーキーに移行していき、自分の持ち味であるパントマイムを駆使した作品は廃れていってしまい、まさにこれは劇中のカルヴェロの寒いギャグのよう。当時の観客は時代の先端を行くトーキー映画にどんどん客を奪われ、実際のチャップリンもかつての人気もどこへやらという状況だったのかもしれません。だからこそ泣けてくる。テリーが舞台の上を華麗に舞う姿も美しすぎて泣けてくる。舞台の上を華麗に舞うテリーとそれを見守るカルヴェロ。それは、新時代をいくトーキーと、トーキーに映画の未来を託しさらなる発展を願うサイレント時代を駆け抜けてきたチャップリンの姿を描いたものだったのかもしれません。 最後の、カルヴェロに布をかぶせるシーンはもう、チャップリンならではの完全なサイレントのワンシーンです。テリーが華やかな音楽にあわせて華麗に踊っている背後で、医者の動きだけでカルヴェロの状態を知らしめるというサイレント映画ならではの表現方法。やっぱり、映画の基本はサイレントなんだなぁと実感した瞬間でした。傑作!
[映画館(字幕)] 9点(2005-05-13 22:38:21)
493.  サーカス(1928) 《ネタバレ》 
サーカスという題材は、チャップリンが一番得意としている分野なのではないか、と思います。そして、ヒロインとの甘く切ない恋を描くのもまた、お得意のパターンですね。この映画でもチャップリンは色々な才能を発揮してくれるのですが、本作の場合、どうしてもそのネタのウラを読んでしまうのです。ライオンと虎には前もってたらふく餌を食わせているんだろうなぁとか、綱渡りのときももっと細い糸で上から吊っているんだろうなとか、ロバの好きなにおいをチャップリンの体に染みつけたんだろうなとか、色々・・・。けど、(綱渡りに限った話で言えば)命綱なんかやらずに芸を成功させているわけですから、やっぱりスゴイ。この曲芸は何かタネがあるだろうと思ってしまうようなことを実際にタネなしでやってのけてしまうところが見事なのです。 
[映画館(字幕)] 7点(2005-05-08 01:12:18)
494.  チャップリンの独裁者 《ネタバレ》 
6点。平均よりもだいぶ低い点数になってしまいましたが、コメディ映画としての評価となればこれが妥当なところという気がします。 まず、序盤の戦争シーンはどう考えても余計なシーン。シュルツとの出会いを描きたいのならもっと短く編集できると思います。 また、笑えるシーンが一つもないのがイタい。音楽に合わせて髭を剃るシーンもパンケーキのロシアンルーレットもフライパンで頭をたたくシーンも、観客の笑いを取るには明らかに力不足だと思います。この映画最大の見せ場、ラストの演説がなければもっと低い点数をつけていたかも・・・。 しかし、笑いを忘れずにここまで自分の主張を訴えようとしたこの映画は、チャップリンの才能を再確認すると同時にコメディというものの奥深さを感じました。
[映画館(字幕)] 6点(2005-05-05 14:51:34)
495.  モダン・タイムス 《ネタバレ》 
「街の灯」との2本立てで鑑賞しました(2本立てはキツい)。 まだ、1回しか見ていないので大まかなレビューになってしまいますが、チャップリンが目隠しをしてローラースケートをするところが凄かった!本当にこの人はいろいろと凄い人だ。 そして、この映画の最大の見せ場であるティティナを唄うシーンがこれまた凄い。踊っている間に袖が取れてしまい、笑いと不安が入り混じった状態でドキドキしながら見ていると、見事すぎるくらい見事な唄いっぷりを披露してくれるではありませんか。何が凄いかって、このシーンが映画のクライマックスとしてしっかりと機能を果たしているということ!途中までサイレントと思わせておいて、いきなり本当に唄い始めてしまうので、度肝を抜かれます。このシーンはマジでビックリした!本当に格好良すぎる!!映画のクライマックスとしてこれほどインパクトのあるクライマックスはそう簡単にはお目にかかれないでしょう。映画の途中でも機械の音とかがたまに聞こえてきたりしていたから、完全なサイレントじゃないんだなぁと思っていたので、生声で唄うことはある程度予測できていた部分はありますけども、それでも十分過ぎるくらいの衝撃でした。 こういう映画の作り方をするチャップリンって、本当に凄い人だなぁと改めて(もう何回目かワカラン)実感しました。 また、このクライマックスの衝撃を味わえるのは、チャップリンの過去のサイレント作品を既に何作か見たことがある人だけだと思うので、そういう意味では本作が自分にとってのチャップリンデビュー作でなくて本当に良かったです。 他にもいろいろと面白い場面がいくつもあるので、近々書き直したいと思います。それまでは、点数アップの可能性を込めて9点とさせて頂きます。※
[映画館(字幕)] 9点(2005-05-03 00:17:04)(良:1票)
496.  偽牧師 《ネタバレ》 
ラストを飾る本作は、オープニングの音楽からして好印象!♪I'm Bound for Texas land~ですよね。しかし、最後のあれは解説を見るまで意味がわからなかったなぁ。 「犬の生活」でも犬の見事な役者っぷりに感心してしまいましたが、本作に登場する餓鬼もそれに負けず劣らずの見事すぎるくらいの暴れっぷりをカマしてくれます(あみものの棒を手にしたときの表情にご注目!)。 本作で驚いたのが、パンケーキをデコレートするシーン。笑いを取るのはもちろんのことなのですが、しばらくして持ち主が帽子を探し始まってから、帽子が出てくるのを今か今かと待ちわびているとき、帽子がケーキの上に被さっている事を知っているのはもちろん(当たり前ですが)それを観ている観客のみなのです。この、ちょっとしたドキドキ(ワクワク)感がこんな映画で味わえるなんて意外でした。これは、ホラー映画などでよく出てくる“観客が劇中の役者よりも先をいく(例えば、主人公が背後から襲われるシーンは、その役者は背後に気づいていないのだが観客はそれを知っているので、より一層のハラハラした緊迫感が生まれる)”という見せ方でしょう。さすが!
[ビデオ(字幕)] 7点(2005-05-01 12:18:47)(笑:1票)
497.  担え銃 《ネタバレ》 
オープニングの整列シーンから早くも吹き出してしまいました。立っているだけで笑いを取れる凄まじいインパクトに脱帽。やっぱり主役を全うするにはこのくらいの強烈な個性&存在感がなくちゃだめですね。本作での注目は、決死隊として木に扮して敵陣に突入するシーン。森の中でのかくれんぼは、観ている側にもチャップリンを探させる楽しみがあったりして興味深いですね。また、「楽にしたまえ」と言われて、自陣が攻撃にさらされてるのにもかかわらず、本当にいつまでも楽にしているチャップリンもほのぼのとしていて妙に面白いです。それと、チャップリンの笑いは、彼が他のキャラを叩いたり蹴飛ばしたりすることよりもチャップリン自身が他の人からいじめられたり弾き飛ばされたりというように彼が痛い目に会っている方が面白いような気がします。前のレビュワーさん達が書かれている“いつもよりも破天荒な感じ”というのはもしかしてこのことなのでしょうかねぇ???だからあのオチにしたのかな?余談ですが「Over the top !」の意味をこの映画で初めて知りました(汗)。
[ビデオ(字幕)] 8点(2005-05-01 12:17:03)
498.  哀しみのトリスターナ 《ネタバレ》 
どのように撮ったのか全くわからない。ドン・ロペの生首、片足のドヌーヴの撮影トリックには舌を巻くしかありません。本当に想像もつかない。その映像テクニックにドヌーヴのリアルな演技がかみ合って実にリアルな映画に仕上がっています。 話の前半は、養父である筈のドン・ロペが「私はおまえの養父であり夫である」などと言ってトリスターナを束縛し、都合よく体を求めてきたりと息苦しさが伝わってくるような毎日。画家と結ばれて好転すると思いきや、病気を患い再び元の家に戻ってきてしまい、後半に入るとトリスターナの人生はますます転落していくのですが、圧巻なのは、ドン・ロペがホットチョコレートを飲んでいる間のトリスターナの廊下の往復シーン。ドヌーヴの表情を執拗なまでに何回も見せているところがとにかく気味が悪い! この表情も不気味で不気味で仕方ないのですが、街中で車椅子に乗っているときにその隣を乳母車が通り過ぎると、自分自身も乳母車の中の赤子のような気分になり、見せる屈辱の表情。そして、口の利けない若者に自身の裸体を晒したときの表情には思わず息を呑みます。 タイトルは“哀しみのトリスターナ”なのですが、実は哀しむべきはもう一人の登場人物ドン・ロペではないかという見方もできると思うのであります。というのは、この映画が作られたのがブニュエルが70歳の時。しかも、彼自身も無神論者とのこと。と言うことは、この映画のドン・ロペはまさにブニュエルそのものである、という解釈も可能なわけです。私は、彼は原作の中のドン・ロペに自らと共通する何かを見出し、映画の人物設定にも自分自身の姿を組み込むことにより自らの苦悩を描き出したのではないかと思いました。この映画にとても自虐的でマゾヒスティックな一面をブニュエルのプロフィールを見てから感じました。
[映画館(字幕)] 7点(2005-04-25 22:46:26)(良:1票)
499.  旅芸人の記録 《ネタバレ》 
とにかく長回しがスゴイ。ひとつのシーンの長回し時間もすごいですが、作品のほとんどが1シーン1ショットで成り立っている。セリフが異様なほど少ないので、映画の中の状況を語るにはやっぱりこの方法が一番なんだろうなと思いました。 自分が最も引きつけられたのは、空襲やゲリラ兵の襲撃などで劇が中断させられてもそのままカメラが回りつづけており、周囲の人たちの悲鳴や逃げまとう音だけが聞こえてくるシーン。異様なほどリアルでした。画面の奥で銃撃戦が繰り広げられている中で列をなして逃げるシーンもこれまたすごい迫力、リアルそのものですよ。 ただ、序盤から長回し長回しでストーリーが進行していき、どうも長回しで撮らなくてもよさそうな場面でも長回しが使われているところ(序盤で、テーブルで食事をしているとき、窓の風景にカメラが移動し再びテーブルにカメラが戻るところや、宿に到着し男女2人が劇中の名前で名を呼び合うシーンetc.)が多かったことがちょっと気になってしまいましたが、やっぱり素人の自分には難しすぎたのであまり語るのはやめます。いつかまた再鑑賞したとき(あと20~30年くらい(笑))の自分の成長を期待してこの点数に留めておきます。※
[映画館(字幕)] 6点(2005-04-24 12:25:11)
500.  マーニー 《ネタバレ》 
先日観たトリュフォー監督の「暗くなるまでこの恋を」とどことなく似ている気がしました。どちらの映画も、犯罪を犯した女に恋をする男がいて、しかもその男が会社の社長という設定までそっくりです。ただ、本作の方は、監督がヒッチコックというだけあってやはりサスペンス色が強く出ていると思います。金庫からお金を盗むシーンの緊張感は並大抵のものではなく、さすがだなぁ~と、ヒッチコックの十八番が見れて嬉しくなってしまいました。 しかし、そのシーンの格好良さのおかげで後半の盛り上がりも期待できると思っていたところ、そこからが全く盛り上がらない。狩の集団を離れて一人で馬を走らせるシーンも、大した緊張感はないのに半ば無理矢理スリリングに見せているだけのようだし、序盤で金を盗まれた会社のオヤジがパーティーに出てきたのもそれほど緊張を高める役割を果たせていないと思います。それに、この映画は不自然な場面が凄く多い。船旅で服を脱がされたマーニーがぼうっとつっ立っているとことか、プールに身投げするのも馬鹿げているし、助けたときにすぐに普通に会話しているところもやはり変。雷でガラスが割れても平然としているし・・・。なんといっても、明らかにスタジオで撮ったとわかるシーンを合成しているのが多すぎて、そればかり気になってしまうのです(船の“絵”で誤魔化すのはマイッタ)。この頃のヒッチコックは本当にそれが多い。合成であることを忘れさせてくれるくらいの秀逸なストーリー・演出さえあれば全然問題ないのですが・・・
[DVD(字幕)] 5点(2005-04-24 03:57:55)
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