Menu
 > レビュワー
 > S&S さんの口コミ一覧。26ページ目
S&Sさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2398
性別 男性
自己紹介 〈死ぬまでに観ておきたいカルト・ムービーたち〉

『What's Up, Tiger Lily?』(1966)
誰にも触れて欲しくない恥ずかしい過去があるものですが、ウディ・アレンにとっては記念すべき初監督作がどうもそうみたいです。実はこの映画、60年代に東宝で撮られた『国際秘密警察』シリーズの『火薬の樽』と『鍵の鍵』2作をつなぎ合わせて勝手に英語で吹き替えたという珍作中の珍作だそうです。予告編だけ観ると実にシュールで面白そうですが、どうも東宝には無断でいじったみたいで、おそらく日本でソフト化されるのは絶対ムリでまさにカルト中のカルトです。アレンの自伝でも、本作については無視はされてないけど人ごとみたいな書き方でほんの1・2行しか触れてないところは意味深です。

『華麗なる悪』(1969)
ジョン・ヒューストン監督作でも駄作のひとつなのですがパメラ・フランクリンに萌えていた中学生のときにTVで観てハマりました。ああ、もう一度観たいなあ・・・。スコットランド民謡調のテーマ・ソングは私のエバー・グリーンです。


   
 

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
評価順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354555657585960
6162636465666768697071727374757677787980
81828384858687888990919293949596979899100
101102103104105106107108109110111112113114115116117118119120
投稿日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354555657585960
6162636465666768697071727374757677787980
81828384858687888990919293949596979899100
101102103104105106107108109110111112113114115116117118119120
変更日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354555657585960
6162636465666768697071727374757677787980
81828384858687888990919293949596979899100
101102103104105106107108109110111112113114115116117118119120
>> カレンダー表示
>> 通常表示
501.  ダイナマイトどんどん 《ネタバレ》 
野球映画というジャンルが不毛の地である邦画界ではありますが、この映画はチャーリー・シーンの『メジャーリーグ』に匹敵する快作じゃないでしょうか。とは言っても、これは野球映画と呼んでいいのかはちょっと首を傾げるところですがね(笑)。中谷一郎や岸田森といった岡本喜八組の常連が再集結しているだけでなく『独立愚連隊西へ』以来のフランキー堺まで顔を見せてくれるのは嬉しいところです。「チッキショー」でおなじみの佐藤允が出ていなかったのはちょっと残念でしたけど。おまけに菅原文太と北大路欣也という東映実録シリーズの巨星が主演とくれば、ますます野球というよりもヤクザ映画って感じです。文太はお馴染みの広島弁ではなく小倉弁でセリフを捲し立てるわけですがこれが実に様になっていまして、彼ほど西国訛りが似合う俳優はいないんじゃないでしょうか(本人は東北出身ですけどね)。気になったのが岡源組の留吉役の俳優で、巨人の左投手で現コーチの宮本和知にそっくりで最初は本人かと思いましたよ。実はこの人は松竹新喜劇がホームの小島秀哉という方だということを後に知りましたが、今回再見してもやはり似てますよ、賛同してくれる人いますかね? というわけで野球+ヤクザ映画なのかは確かですが、任侠映画の強烈なパロディであることは間違いないです。クライマックスの決勝戦にまで持ち込んでゆくエネルギッシュな撮り方は痛快そのもの、とくにラストの大乱闘のカオスぶりはまさに岡本喜八の本領発揮としか言いようがない痛快さでした。ストーリーテリングとしてもふつうは嘉助と銀次は途中で何らかの和解が成立して友情を育むというのが定番ですが、ほぼ最後の一球までずっといがみ合い続けるという展開が面白かったです。北大路欣也のキャラも三振とる以外は打者にぶつけるだけ(それも頭!)、一つ間違えば殺人マシーンになりかねないシャレにならない男です。でももちろんカット割りしますけど欣也の投球フォームはなかなかのカッコよさで、この人野球選手経験があるんじゃないかと思いました。 まあ一つ言えることは、頭をカラッポにして愉しめる映画だということですね。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2020-05-04 23:08:53)
502.  眠狂四郎 多情剣 《ネタバレ》 
『女妖剣』に続いて、またもや将軍家の問題児・菊姫が登場でございます。今回は狂四郎への復讐に狂った完全なる主敵キャラとして再来です。そういや、あの越前屋徳右衛門=稲葉義男はどうしちゃったんでしょうかね、絶対シリーズでの狂四郎の宿敵的存在になると自分は踏んでいたんですがねえ。本作では音楽担当は何故か伊福部昭大先生なんですよ、緊迫したシーンの背景に低く流れる音色はまさしく東宝特撮、ていうか大先生これって使い回しじゃないでしょうか(笑)。監督はシリーズ初の井上昭です、ロング・ショットが効果的に使われていてこの人がこんなに映像派だったとは意外でした。ストーリーではけっこう登場人物は多いけど中谷一郎の正体を含めてすべてのキャラが一点に集中してゆく展開、狂四郎よ、お前の周りは敵ばかりかよ。今回のゲストスターはいちおう中谷一郎ということになるでしょうが、本家・円月殺法に自己流・円月殺法で挑むも秒殺されるというのはちょっと斬新でした。個人的にはシリーズ中でも脂がのった時期でもありけっこう愉しめたかなってのが感想です、脚本上の細かい繋がりはちょっと破綻気味でしたけどね。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2020-05-01 22:24:08)
503.  女優霊(1996)
なるほどこれが中田秀夫の監督デビュー作なんですね。尺も短く低予算を逆手にとってほぼ撮影所内限定という舞台設定も良いアイデアです。主人公も初めて劇映画を撮る新人監督というわが身を置き換えたようなキャラ設定ですが、そこに柳“ユーレイ”を起用するというダジャレというか出落ち感があって面白い。撮影現場も古き時代の職人気質の現場という感じが良く出ているし、大杉漣を始めとするスタッフたちの自然な演技がまたリアル、ホラー的な要素を別にしてもこういう基本的な演出がキチっとできたというところにも、中田秀夫は並みのルーキーじゃなかったことが判ります。ホラー度は、まあ『リング』以前としてはかなりのレベルなんじゃないでしょうか。主演した女優が事故死したことでお蔵入りになって放映されなかったドラマ、その一般人が観てないはずの映像を主人公が記憶しているという不条理、やはりホラーの神髄は不条理にあるのですよ。 余談:脚本の高橋洋によると、この主人公が小3のときに観てあまりの怖さにTVが嫌いになった番組の元ネタは、あの有名な『シェラ・デ・コブレの幽霊』なんだそうです。かつて日曜洋画劇場で一度だけ放映された幻のホラー、私も放映された予告編を観ただけ震え上がってしまい、もちろん本編放送は観れませんでした。公開時に街頭に貼られた『恐怖の足跡』のポスターを見たことと『シェラ・デ・コブレの幽霊(の予告編)』は、私の生涯の二大トラウマ・ホラーです。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2020-04-30 00:11:30)
504.  REDリターンズ 《ネタバレ》 
同じアメコミ原作物でも『キックアス』の続編が妙に真面目になっていて正直つまらなかったので全然期待しないで観たんですが、どうして、このキレキレぶりは自分としては前作を凌ぐ面白さだったと思います。劇中にいろいろな過去作のセンスの良いパロディが盛り込まれているところもツボで、カーチェイスのシーンでのジェイソン・ボーン・シリーズのパロディにはニヤリとしてしまいました。嬉しいのは前作を凌ぐヘレン・ミレンのはっちゃけぶりで、彼女この映画の中でまったく笑顔を見せないポーカーフェイスで押し通しているのに痛烈なコメディ演技が成立しているところがまた凄い。まるでバスター・キートンみたい、さすが英国が誇る大女優です。またそれに負けないのがマルコビッチの怪演ぶりで、もうこうなるとブルース・ウィリスの影が薄いですね。アンソニー・ホプキンスも、あの当たり役をの高度にパロった様なキャラを嬉々として演じているのがまた愉しいところです。 こうなると次作も期待してしまいます。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2020-04-29 23:17:37)(良:1票)
505.  マッカーサー 《ネタバレ》 
第二次世界大戦における有名な米国の陸軍将軍を三名あげると、それはアイゼンハワー・パットン・マッカーサーとなることは間違いないでしょう。アイゼンハワーは軍人としての能力よりも政治力・外交力が秀でていて、パットンはその正反対で根っからの実戦型ファイターで政治力はゼロ、この二人の特性を兼ね備えていたのがマッカーサーということになるでしょう。ある意味この三人中でもっとも複雑な人間性を持ちドラマチックな人生で映画の素材としては申し分ないのですが、凡庸な脚本のおかげで退屈超大作となってしまいました。ジェリー・ゴールドスミスを起用したりして『パットン大戦車軍団』を意識しているのは明瞭ですけどその出来は比べ物にはならないレベル、そりゃ『パットン』の脚本はフランシス・フォード・コッポラの傑作ですから分が悪いですね。演じるグレゴリー・ペックはジョージ・C・スコットのパットンほどではないにせよそれなりに雰囲気は出ていました。ペックは尊大で傲慢な人物を演じさせたら間違いはない俳優だったと感じます。ストーリーテリングはマッカーサーの言動をただなぞっただけで、映画としての見せ場は乏しかったと思います。原爆投下で日本が降伏したので日本進攻作戦がなくなり「原爆は悪魔の兵器だ、使う必要なかった」と毒づいたのに朝鮮戦争では「満州に原爆50発落とさせろ」と主張したり、フィリピン時代は人種偏見が(アメリカ人としては)ないように見えたのに“I shall return”のためにはフィリピン民間人がどれだけ死のうが意に介さなかったり、ボンヤリ観ていると矛盾した言動ばかりでさっぱり人物像が伝わってこないでしょう。そりゃあ「俺は戦争が死ぬほど好きだ」の単純なパットンの方が理解させ易いでしょうが、マッカーサーのより複雑な人格に斬りこめないのだったら映画化した意味はないです。 米国は伝統的に功績のあった軍人や大統領の名前を軍艦名や兵器の愛称に使いますが、アイゼンハワー(原子力空母)パットン(戦車)と違って未だにマッカーサーの名は使われていません。ここら辺に米国政界や軍の彼に対するある意味冷ややかな評価が垣間見れるのかもしれません。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2020-04-27 21:09:25)
506.  マックィーンの絶対の危機(ピンチ) 《ネタバレ》 
タイトル・ロールでもちろん主役はスティーヴ・マックイーンだが、“Steven”マックイーンとなっていてアレっと感じますが、“Steven”が本名なんだそうです、まあどうでも良いことですけど。それより驚かされるのはそこで流れるキューバン・スタイル(?)の妙にノリノリの主題歌で(実はバート・バカラックが作ったという説あり)、まるでエルヴィス・プレスリーの映画を観ているような気にさせられます。マックイーン当時28歳で初主演、でも役柄は高校生で友人の級友たちと大活躍(?)するという内容なのでまあ製作者としては青春映画のノリだったのかもしれません。いちおうパラマウントというメジャーが関わっていますが配給関係だけだったみたい、プロデューサーのジャック・H・ハリスは典型的なB級映画屋だったからドライブインシアターなんかで上映するために製作されたのかな。おまけに低予算ですから手を抜けるところは徹底していて、肝心の人喰いアメーバがお食事するところやダイナーが炎上するシーンはどこにもなし、最初観たときは放映時にカットされたのかと思いましたよ。最後のオチも「えっ、ほんとにそれでいいの?」と愕然でしたが、ラストの“?”マークはまさか製作側の自虐ネタなのかもしれませんね。けっきょくこのお話しは一晩の出来事だったわけで、映画史上もっとも短時間で撃退されたモンスターという称号が与えられるんじゃないでしょうか。 ちなみにラストが“?”マークで終わる映画を他にも観た記憶があって「なんだったかな~」と頭をひねったら、思い出しました、ピーター・イエーツの『大列車強盗団』でした。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2020-04-24 17:20:12)
507.  見知らぬ乗客 《ネタバレ》 
ヒッチコック映画の殺人シーンと言えば『サイコ』のジャネット・リー刺殺がもっとも有名だけど、実は彼のフィルモグラフィ中で刺激的で登場回数が多い殺人手段は絞殺ではないかと思います。やはりファーリー・グレンジャーが出演した『ロープ』は絞殺がファースト・カットだったし、『ダイヤルⅯを廻せ!』でのグレース・ケリーが絞殺されかけるシーンのねちっこさは官能的ですらある。そりゃ極めつけは『フレンジー』ですが、ここまで来るとヒッチコックの変態性がもうバレバレです。本作でもブルーノがミリアムやカニンガム夫人の首を絞めるときの表情や演出には時代を感じさせない凄みがあるし、個人的にはノーマン・ベイツよりブルーノ・アントニーの方がよっぽど怖い。演じたロバート・ウォーカーは実生活でも酒乱で奇行がひどかったそうで、撮影終了直後にそれが原因で急死しているという事実もまたゾッとさせられます。プロット自体はヒッチコックお得意の“巻き込まれもの”であるけどそこに“交換殺人”というこれまた推理小説のテーマとしてはありふれた要素をぶち込んでいるのに飽きさせない見せ方、凡庸だったパトリシア・ハイスミスの原作を見事に再生しています。偶然入手したガイのライターを殺害現場に残しておくのが普通ですが、交換殺人のつもりだからガイが疑われてしまっては意味がないので持ち帰ってしまうブルーノ。ところが思惑が外れて今度はガイを逮捕させるために現場に戻ってライターを置きに行くのに大変な苦労をしてけっきょく破滅する、なんとも見事なストーリーテリングであります。映像的にも有名なテニス場観客席のシーンやワシントンで豆粒のような遠景でガイを見つめるところなど、ブルーノの異常性が強調される絵造りが上手い、やはりブルーノ・アントニーはヒッチコックが産み出したキャラでもトップクラスのサイコ野郎です。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2020-04-21 18:17:57)
508.  第十七捕虜収容所 《ネタバレ》 
舞台劇の映画化ではありますが、「今まで捕虜収容所が舞台の映画なんて撮られたことがなかった」という冒頭のナレーションの通り、本作がハリウッドで戦後初めて製作された捕虜収容所映画みたいです。捕虜収容所ものというと普通は“脱走”がテーマですが、この映画は“スパイ・裏切り者”がコンセプトということになります。どちらかというと陰湿になりがちですが、そこを思いっきりコメディ仕立てにしてるのがビリー・ワイルダーらしいところです。この映画ではキャスティングなどに小ネタを仕込んでいて、収容所長にドイツ系だけどユダヤ人である映画監督オットー・プレミンジャーを引っ張て来ています。この人は名匠ですけどその現場でのパワハラ親父ぶりは鬼レベルで、キャスト・スタッフから恐れられていました。いわばセルフ・パロディみたいなキャラなんですが、彼に「どういう風に演技したらいいんだ?」と尋ねられたワイルダーは「あなたが撮影現場でやってる通りでいいんですよ」と答えたそうです(笑)。所長の出番は意外と少なかったですが、けっきょく尊大ではあるけどどこか愛嬌も感じられるキャラで、ちょっと拍子抜けでしたが。他にも元俳優でハリウッド・スターの物まねが得意という捕虜もいましたが、この物まねは当時の観客にはウケたんでしょうね。ウィリアム・ホールデンの商売熱心な捕虜役は彼の生涯の当たり役みたいな感じで、後の『戦場にかける橋』でも本作を彷彿させるような捕虜キャラを演じていました。ちょっと不満だったのは誰がスパイかのネタ晴らしが少し早い感じがするところで、これは原作舞台劇があるのでしょうがなかったかもしれません。できればもっと引っ張って『情婦』みたいなどんでん返しのような展開もアリだったかなと思います。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2020-04-18 20:22:39)(良:1票)
509.  アンドロメダ・・・ 《ネタバレ》 
みな様ご存じ、最新科学的知見を取り入れたハッタリを書かせたらピカイチのマイケル・クライトンですが、彼のフィクションは映像化するのには意外とハードルが高いところがあります。本作で言えば、ニューメキシコのド田舎の住民を全滅させた宇宙から衛星が持ち込んだものが何なのか、という謎を純科学的に解明してゆくプロセスを映像として再現するところでしょうね。そこはベテランのロバート・ワイズですから、地下深くに構築された研究施設のディテールに徹底的にこだわった演出でストーリーテリングして成功しています。当時では最先端のコンピュータシステムの画面なんかは今の眼で観ちゃうと微笑ましい限りの代物ですが、執拗に描かれる殺菌プロセスなんかは現代でも通じる絵作りだと思います。このストーリーで地味だが斬新なところは、人々に死をもたらしたものが細菌でもウィルスでもなくアミノ酸を持たない地球上では考えられない生命体だったというところで、「微生物やウィルスのようなサイズや構造の知的生命体が地球外に存在するかもしれない」というセリフには目から鱗という感じでした。 この映画では結局匂わすだけで終わった感じでしたが、衛星を打ち上げて回収する“スクープ計画”なるもの自体がなんとも怪しげです。宇宙から細菌や微生物を採取してBC兵器を開発するのが目的だったと暗示しているようですが、まあフィクションですから目くじら立てることはないですけど荒唐無稽ではあります。でも製作時期を考えると“コロナ・ウイルスBC兵器説”に代表されるような陰謀論の元ネタなのかもしれません。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2020-04-15 22:13:29)(良:1票)
510.  さらば愛しき女よ 《ネタバレ》 
ハンフリー・ボガード、エリオット・グールド、ロバート・ミッチャム、フィリップ・マーロウを演じた代表的な三人ですけど、個人的にはロバート・ミッチャムがいちばんイメージに合っている感じがします(原作読んだことないけどね)。ナレーションを多用していることには賛否両論がありますが、レイモンド・チャンドラーはヘミングウェイと並ぶ独特な文体なんだそうで、これで正解なんじゃないでしょうか。それにしても架空の人物とはいえこの三俳優のマーロウはそれぞれ独特で、とても同じキャラだとは思えませんね。 ミッチャム版マーロウの特徴は、とにかく疲労感と厭世観に満ちているところでしょう。「探偵止めて違う人生送りたい」とまで取れるようなセリフまであり、カッコよいヒーローからはほど遠いくたびれた中年大男という風情がイイんです。殴り返しはしましたが、娼館の女将のこれまた大女に凄まじいビンタを喰らうところが笑わせてくれます。この時のミッチャムの表情が絶妙なんですが、意外とあれは素のリアクションだったのかも。そしてシャーロット・ランプリング、ストーリー中盤からの登場ですが出てきた途端にオチが判ってしまうその存在感、やはり彼女の起用はボガード版のローレン・バコールのオマージュなんじゃないでしょうか。そういやシルベスター・スタローンも娼館のボディーガード役で顔を出してましたね。けっこうアクションもあるのにセリフは一言もなし、というのは彼の当時の立ち位置から考えると妥当な扱いだったのでしょう。彼は翌年には『ロッキー』でハリウッドで天下を獲るのですが、本作で同じく用心棒役で出ていたジョー・スピネルを『ロッキー』でも起用しているところは、いかにもスタローンらしいイイ話です。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2020-04-12 21:29:14)(良:1票)
511.  世紀の謎 空飛ぶ円盤地球を襲撃す 《ネタバレ》 
いきなり主人公の科学者カップルが車を運転しながらイチャつきますが、この手の50年代ハリウッドSF映画のとはちょと設定が違って二人は前日に結婚したばかりのアツアツ・カップルでこれはナンパでも不倫でもないのでご安心を(笑)。このお熱い車にいきなり空飛ぶ円盤が急接近してきて「おおっ」とさせられます。ハリーハウゼンお得意のコマ撮りUFOですけど、ちょっとカクカクした動きはなんか味があります。この映画のエイリアンはバリアを張ったりロボットみたいなスーツを着用したりで時代的には進んだ映画表現かなと思いますけど、チラッと見せるエイリアン本体はちょっと前に話題になったあのインチキ・エイリアン解剖フィルムのエイリアンとそっくり、というか本作のエイリアンこそが元ネタなんでしょうね。 ストーリー自体はお約束の好戦的な“アメリカ万歳!”なわけで、特に語るような要素はありません。戦闘シークエンスでは実写フィルムが多用されていますが、編集は雑です。UFO迎撃にB29が出動してきますが、時期的にはとっくに退役してるけどまだ州空軍あたりにはストックされていたかもしれません。ところが次の撃墜されるシーンになるとB17に変わっちゃってます、それも大戦中に撮影された有名な映像です。ジョージ・パルがオール特撮で『宇宙戦争』を何年も前に世に出しているというのにこの体たらく、ハリーハウゼン特撮の無駄遣いと言いたくもなります。こういう志の低い製作者が駄作を量産してくれたおかげで、ハリウッドのSF映画の進歩が停滞してしまったのは残念なことです。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2020-04-09 20:04:16)
512.  プレデターズ(2010) 《ネタバレ》 
そんなに数をこなしたわけではないけれど、今まで観たプレデター派生作品の中では、いちばん観れたという感じがします。 それまでシュワちゃんやらダニー・グローヴァ―といった人間離れしたキャラが主人公だったところに、優男キャラ専門かと思っていたエイドリアン・ブロディを引っ張ってきたのが最大のサプライズかな。それでもハードボイルドなキャラはそれなりに嵌っていたし、なにより、役作りで鍛えたんでしょうけど筋肉ムキムキの上半身は驚きました。他の七人の猛者はそれぞれが王道のキャラ付けなのですが、やはり登場するなり靴をぬいで裸足になったヤクザ・ハンゾーがインプレッションが強いですよね。途中で都合よく日本刀を見つけてプレデターと真剣決闘をするところなんか侍と極道を混同してるんじゃないかとお叱りも受けていますが、ロバート・ロドリゲスがプロデューサーですからこれは確信犯だとお見受けします。考えてみればこの映画に登場するプレデターの数はは人間より少なかったような気がしますし、『プレデターズ』とは実は登場する八人の人類のことだったんじゃないかと思います。 何のために出演したのか意味不明のローレンス・フィッシュバーンや、プレデターと話をつけて宇宙船を操縦させて脱出(しかも大失敗)というトンデモな作戦などツッコミどころも当然あります。でも脱出作戦はすべて水泡に帰して状況は絶望的なのに前向きなセリフで閉めるブロディには、なんかカッコよさを感じてしまった自分でした。あの二人には、フィッシュバーンがうちた立てた前人未到の10シーズン・サバイブの記録を破ることを期待します。 どうしても気になるところ:フィッシュバーンがブロディたちを殺そうとしたのは、食料として活用するのが本当の目的だったのでは…肉なんてハリネズミ風猟犬ぐらいしか見当たらない土地なのに、あんなに肉付きが良いガタイなのはヘンだ(恐)。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2020-04-07 02:12:15)(良:1票)
513.  地球へ2千万マイル 《ネタバレ》 
ハリーハウゼン御大が生み出したモンスターの中でも最も怪獣・特撮ファンから愛されているのが、この映画の主役・金星竜イーマだろうと思います。たしか自分が子供のころには“イミール”という表記だった記憶もあります。頭部を除く上半身は生物学的には人類というか猿人に近い構造を持ちながら異様に長い尻尾を持ち、半魚人よりもさらに魚類に近い顔つきのまるで神話世界の創造物といった感じです。まさにハリーハウゼンのイマジネーションが産み出した傑作造形なわけですが、これが金星に生息する生物で押し通しちゃうところはご愛敬です。変な卵から孵化したと思ったらどんどん成長して巨大化してゆくイーマ君、初期のころは怪異な容貌ながらも実は温厚そうな性質なのに地球の生き物と人間から虐められてどんどん性格が悪くなる感じが上手く表現されています。やはりラストのゾウとイーマ君のガチンコ勝負は、これがコマ撮り撮影とは信じられないまさにハリーハウゼンの匠の成せる技と言えるでしょう。ただ、ちょっとゾウのサイズが大きすぎるように感じるところもありましたが。 と褒めてきましたが、イーマ君以外の特撮とドラマ部分はもうメロメロです。ハリーハウゼン特撮は生物以外の円盤やロケットなどもすべてコマ撮りで表現するのが特徴ですが、これが生物の様には上手く表現できないのが欠点なのです。本作でも冒頭の金星探査船墜落のシークエンスでは、ちょっと粗が目立ちすぎでした。そして、これはハリーハウゼンには責任ないのですが、ストーリーがあまりに酷い。いくらアメリカが超大国だった時代といっても、世界に内密に宇宙船を建造して金星探検だなんて、そんなことあり得るか!強いドルにモノを言わせてイタリアでロケというのは判りますが、あまりにイタリア人をバカにした設定は酷いと思いますよ。イーマ君が地球で誕生してしまったのは一人の悪ガキのせいということになりますが、せめてガメラ・シリーズみたいに最後までストーリーに絡ませて汚名挽回させても良かったんじゃない?また50年代ハリウッド怪獣映画の約束の主人公(大抵は科学者か軍人)がひたすらヒロインのナンパに励むというパターンを本作も踏襲していますが、それすらも中途半端な取ってつけたようなストーリーテリングとは、処置なしです。監督しているのが『妖怪巨大女』のネイザン・ジュランだから、まあしょうがないか(笑)。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2020-04-06 22:58:15)
514.  眠狂四郎 魔性剣 《ネタバレ》 
シリーズ六作目ではあるが、これは今まで観た中ではもっともツッコミどころが満載の問題作でした。唐突に「私を一晩買ってください」と夜鷹の様に迫った女が武家の出と見破られて狂四郎からニヒルなセリフを浴びせられて自害する。この手の捨て台詞は今まで散々女たちに吐いてきた狂四郎でも、さすがにその言葉で死に追いやるとビビっちゃうんでしょうか、あんがい普通の人間じゃんどこがニヒルなんだよ!そこから岩代藩の世継ぎの少年に出会うまでが怒涛のというか超ご都合主義の脚本には失笑させられます。ご都合主義と言えば嵯峨三智子と仲間たちが繰り出す狂四郎抹殺作戦のデタラメぶりで、毒蛇に提灯爆弾そして尼の色仕掛けと笑わせていただきました。どれも狂四郎にはハナからお見通しだったわけですが、「喰える女はとりあえずいただく」という本性には狂四郎も逆らえないみたいです(笑)。本作から円月殺法を披露するシーンでは刀の残像を見せる演出が始まったみたいですが、太陽の光を反射させて相手の眼を眩ますのが奥義としか思えないのはどうしたことだ。まあ円月殺法はウルトラマンのスペシューム光線みたいなものだと納得するしかないですね。やたらと流血シーンがあったりチラッとですが女優の全裸カットがあったりというアダルト指向を感じさせてくれますが、まるで同じ大映のガメラ・シリーズみたいに少年というか子供を前面に出したストーリーテリングはチグハグの極みです。
[CS・衛星(邦画)] 3点(2020-04-03 23:46:17)(笑:1票)
515.  教祖誕生 《ネタバレ》 
監督は北野組の助監督だった人だから、絵面というかストーリーテリングはほぼ北野武映画風味で、たけしが監督していると言っても通るぐらいです。原作小説も書いているたけしは脇に回っていますが、これがまた飄々としたいい演技なんだな。萩原聖人に接するときの肩の力が抜けた温和な男と、玉置浩二とやりあってボコボコにしちゃうヤクザ風味がアンビバレントであるけど頗るリアルです。でもあのたけしお得意のヤクザ・キックって、畳の上で靴を履かないでやったら足の指が折れちゃうんじゃないかな(笑)。このストーリーの今から考えると凄いところは、製作されたのがオウム真理教事件の起こる前、やたらマスコミが宗教団体をアンタッチャブル視というかビビっていた時代だったということでしょう。宗教ビジネスの基本というか本質を判りやすい視点で説くたけしの視点はさすがです。この映画を観て考えさせられたのは、神がいるかいないかは別にして(たぶんいないでしょう)、神と教祖だけでは単なる危ない奴の妄想でしかなく、信者がいてその人たちが団体を形成した時点ではじめて宗教が成立するんだなということです。その団体の運営者が有能であればその宗教は広まるわけで、教祖の手腕は関係ないというわけです。キリスト教がまさにこのパターンの宗教で、この映画の宗教団体に当てはめると萩原聖人はイエスでたけしはパウロという感じですかね。イスラム教は教祖が有能で、自分で教団まで作っちゃったというパターンですね。 映画は五年後たけしがクビにした初代教祖とふたりでまたインチキ宗教を始めているというのがオチですが、萩原聖人が教祖になった方の教団の五年後も見てみたい、岸部一徳が牛耳っているのか覚醒した萩原聖人がヤバい存在になっているのか、どっちなんでしょうかね。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2020-03-31 22:16:33)
516.  気球クラブ、その後 《ネタバレ》 
こうやって観ると、園子温って作風が偉く今では変わってしまいましたね、本作あたりのころはまるっきり岩井俊二の模倣者という感じですから。 登場人物たちはキャンパスライフがオミットされているけど、二十歳前後の大学生みたいですな。村上君が起ち上げた気球クラブのメンバーだけど彼以外はさして気球には興味がなさそうで、いわゆるナンパ・サークルといった感じです。その村上君は10年たっても中二病を拗らせているという感じで、その言動はいちいちウザいのは観ていて苦痛でした。逆に周りの連中はいかにも軽そうなリア充の若者たちという対比が面白い。彼らの愛唱するのがユーミンの『翳りゆく部屋』というわけですが、正直2000年代初頭の若者がユーミンじゃなくて荒井由実の曲を知っているというのはなんか違和感を感じました。まあ園子温にはどストライクなのは判りますけどね。村上君とカップルなのは永作博美ですが、村上君役の役者とは演技力の差があり過ぎてバランスの悪さを感じました(言うまでもなく上手いのは永作ですけどね)。村上君の音頭で気球クラブは解散、その儀式としてお互いが携帯の個人データを消しあうところはいかにもデジタル世代って感じです。でもその5年後に村上君が事故死したら旧メンバーたちが携帯で連絡取りあっているというのはどういうわけ?解散時のスピーチで「気球クラブはこれで解散、俺たちはもう二度と会わない」と宣言したのに、それを実践したのは彼だけだったみたいですね、みんなはその後も繋がっていたみたいです(肉体的にもね)。この青臭いところはほんと他に比べて浮いたキャラなんですけど、時々こういう人とは人生の中で出会いますよ。 この映画のテーマはずばり “青春の終わった瞬間”というわけですが、この数年後には園子温は『愛のむきだし』や『冷たい熱帯魚』といった作風にチェンジしてゆくわけで、それを考えるとちょっと意味深かもしれません。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2020-03-27 23:29:14)
517.  エウロパ 《ネタバレ》 
いやー、皆さん思ったより辛口の批評ですねえ、私はけっこう見応えがあったと思いますけど。この種の映画の十分の一という低予算だったということを考えると、セットやCGはけっこう頑張ったんじゃないでしょうか。もちろん低予算を活かしたような新手の語り口ではありますが、こういうハードなテーマに正面から挑戦したスタッフには拍手してあげてもいいんじゃないかな。衛星エウロパの描写も良く取材してあり、センス・オブ・ワンダーが感じられます。暗くて一瞬しか見せないけど、やはりあれはイカなんですよね。でも未知の天体の水中に生息する生命体がイカのような形態をしているというのは、なんか説得力がある気がします。 ストーリーテリングはモキュメンタリ―(疑似ドキュメンタリー)というほど凝ってはいなくて、地球のスタッフが知ることのできなかったエウロパでの出来事に彼らへのインタビューがインサートされるというスタイルですが、その中で流れる探査船の女性飛行士の映像にはすっかり騙されました。聞き手に向かって語り掛けているインタビューとしか見えないので、てっきり少なくとも彼女は地球に生還出来て証言しているのだと思っていました。ところがそれは通信が復旧したら発見されるように残した、いわばビデオ版遺書みたいなものだったと判って「引っかけられた!」と心の中で叫んでしまいましたよ。こういうトリックのある脚本は、私好きです。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2020-03-21 21:56:26)(良:1票)
518.  マタンゴ 《ネタバレ》 
東宝特撮にはいわゆる“変身人間シリーズ”というジャンルがありますが、本作はその作品とは明らかに違う独特なテイストを持つ異色作だと思います。これは星新一や福島正美が原案に係わっているところが大きいでしょう。「観客対象が大人なのか子供なのか判らん」という声も聴きますが、東宝特撮は『怪獣総進撃』あたりまでは(これでも)アダルトを想定して撮られているので、こういうダークなストーリーテリングは見受けられないことはない(変身人間シリーズも総じて暗いお話し)。この映画が他の東宝特撮とは決定的に異質なのは、「明るく楽しい」がモットーの東宝としては珍しく人間の闇というかドロドロの関係性を強調した脚本で、これは大映の初期ガメラにも相通じるところがあります。残念なのはやはりマタンゴ人間の造形センスで、誰が見てもキノコ雲のカリカチュアだと感じると思います。これはもともと製作側の意図するところでもあり、初期デザインはもっと露骨にキノコ雲に寄っていてこれでも修正されたものなんだそうです。 とは言っても久保明に始まり久保明で終わるストーリーテリングは、初見の時は凄まじい衝撃を受けましたよ。あの難破船の正体が最後まで謎のままで終わる不条理さがこの映画に深みを与えている感じがします。そして個人的にいちばんショックを受けたのは、あの小泉博がすました顔してヨットで単独逃亡しちゃったことですね。ふつう上手い俳優なら、表情なんかにこの艇長の人間的な弱さを伏線みたいに表現するでしょうが、役者としては不器用な小泉博なんでいつも通りの真面目キャラの演技で通し、それがかえってサプライズを強調させる効果があったのは皮肉です。そしてこの映画の最大の謎は、果たして久保明はマタンゴを食べたのか?ということになるでしょう。昔から自分なりの解釈は、彼は歯をくいしばって頑張ったのに島に君臨するスーパーナチュラルな作用で、結局マタンゴ人間化してしまったというところです。だからこそ、好きな女性と供にマタンゴ人間になって幸せに暮らすという人生の選択に失敗した結末が強調されるんじゃないでしょうか。 余談:こんなドロドロ人間関係の七人でしたが、水野久美がインタビューで語っているところによれば、ロケはキャンプ気分でみんなとても楽しかった思い出になっているとのことです。役に成りきらされるメソッド演技で撮影されなくて良かったですね(笑)。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2020-03-18 20:37:35)(良:1票)
519.  トレマーズ 《ネタバレ》 
映画は所詮ビジネスで関係者たちがそれで生計をたてていて、必ずしも歴史に残る傑作や大ヒット作を狙っているわけじゃないことは当然ですけど、本作ぐらい製作者が予想だにしない成功を収めた映画はそうあるもんじゃないですよ。見る価値があるかどうかは別にしても、なんせシリーズになって四本も続編が撮られたんですから。基本コンセプトは、ずばり“陸上版ジョーズ”です。そしてもう一つは、“荒野のロケだけで済ませて低予算で仕上げる”となるでしょう。CGや合成を使わず、全登場人物はたった17人ですからねえ。そしてその17人のうち半数ぐらいはグラボイドに喰われてしまうのに、ぜんぜん暗さを感じさせない明るいトーンで押し切っちゃう強引なストーリーテリング。ケヴィン・ベーコンとフレッド・ウォードのバディ感もいい味出しています。ヒロインの女子大生のジーンズを意味もなくなく脱がせてパンティ姿にするというサービスを忘れていないのもさすが、だいいちあの状況では絡まっている鉄条をふつう切るでしょう、ベーコンは斧持っているんだから(笑)。 気になったのはグラボイドの最期で、あれはひょっとして『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』のパクりなのかと思いますが、偉大なるスピルバーグからインスパイアを与えられたと好意的に解釈したいと思います(笑)。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2020-03-15 20:54:36)(良:1票)
520.  スカイライン-征服- 《ネタバレ》 
お気づきになられた方は他にもいらっしゃると思いますが、この映画のプロット(エイリアンの出現・人類を餌にするところ・一部メカのデザインや動作)はスピルバーグの『宇宙戦争』の再現というかパクりに他なりません。とはいえB級映画らしさを出して描写のエグさにおいては思いっきり監督のやりたいことを具現化したって感じでしょう。舞台もほぼ高級マンションの敷地内に限定させて登場キャラをミニマムに抑え、その分予算をCGに注ぎ込んだみたいです。『AVP2』の監督ザ・ストラウス・ブラザーズにしては、これは上々の出来と言えるんじゃないでしょうか。 閉幕10分前の主人公カップルがマシーンに吸い込まれてゆくところでは、「こういう『クローバー・フィールド』的な終わり方も最近流行っているし、これはこれでありかな」と思っていたら、その後の5分間が予想もしなかった驚愕の展開でちょっと驚きでした。これはもうジャロッドをダーク・ヒーローにした続編展開するつもりかと身構えましたが、現在に至るまで実現せずというのはちょっと悲しいところです。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2020-03-12 23:42:30)
030.13%
1110.46%
2351.46%
31285.34%
42048.51%
536115.05%
644418.52%
761625.69%
842817.85%
91385.75%
10301.25%

全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS