Menu
 > レビュワー
 > トト さんの口コミ一覧。3ページ目
トトさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 118
性別

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
評価順123456
投稿日付順123456
変更日付順123456
>> カレンダー表示
>> 通常表示
41.  守護神
『ハートブレイクリッジ』を思い起こさせました。訓練学校での訓練シーンがやたら長いのでアクションシークエンスを期待するには不向きですけど、ケビン・コスナーとアシュトン・カッチャーのやりとりは気が利いたセリフもあってよかったです。海難救助シーンは凄い迫力。ケビン・コスナーと水ものは鬼門でしたが、これで安心できそうです。
[映画館(字幕)] 7点(2007-02-15 22:39:07)
42.  長い散歩 《ネタバレ》 
虐待にあっている少女を救うため、隣人の元校長の老人が体力づくりのうえ修行をし、忍者と化して救出したままドロンする映画です。    緒形拳や高岡早紀、少女を演じた杉浦ちゃんの芝居はどれもしっかりしていて安心して見ていられます。とくに高岡早紀の虐待親は迫真の演技でどこまでが芝居なのか分からないくらいにはまっています。虐待を受ける少女の芝居も見事です。    余分と思える場面、説明的な台詞など推敲の余地はあると思いますが(ワタルの存在は不可解…?)丁寧な撮影や場面の画作りからして奥田瑛二の監督としての才能は確かなものだと思います。幼児虐待の内容も普遍的なものなのでモントリオールで三冠に輝いたのも納得。ラストのUAによる『傘がない』が強烈な印象を残します。彼らが青い空と白い鳥を見に行っためいほうスキー場に行ってみたくなりました。
[映画館(字幕)] 7点(2007-01-13 20:33:14)
43.  プラダを着た悪魔 《ネタバレ》 
うん、どっかで見たことあるというか今まで何度も使われてきた御馴染みのプロット「鬼上司と戦い、頑張り、夢を見る普通の女の子」のお話。アンディの存在位置が曖昧な感じはあるけど女性観客には変身願望と共にひと時のファッション雑誌業界を仮想体験できる楽しい物語となっていると思います。メリル・ストリープは徹底的なワンマンやり手編集長を演じていてそのストレートさが気持ちいいですね。深みのある人物ではないけどさっぱりしてて(言動を)飾らない人柄が見事に表現されていて脱帽です。同僚は「実は良い人」でデキる人だらけなのに、アンディの友人や彼氏は器のチッコイ人ばかりなのはちょっと残念。これって作者の実体験を皮肉っているのかな?パリコレやN.Y.の街並みも堪能でき、各種スーパーブランドの作品や小物が出てくるのでこういうのが好きな人には飽きずに楽しめるでしょう。音楽・展開もスピーディーです。     余談。百貨店勤めしてたことありますけどミランダのような人、マジいます。怖いです。リアルすぎて。映画では笑ってみてられますけどリアルで関わるのは相当な体力が必要なので見ながら苦笑いでした(笑)。
[映画館(字幕)] 7点(2006-12-23 00:15:48)(良:2票)
44.  ありがとう (2006) 《ネタバレ》 
プロゴルファー古市忠夫氏と阪神淡路大震災の悲劇を描く、総製作費15億円を投じた力作。序盤、まだ寝静まる神戸の街を行くバスと阪神高速3号神戸線の上空を不気味な閃光が走る映像が印象的。そして運命のあの5時46分…。    15億円かけただけあってCG、セット、ミニチュアを駆使した大地震発生シーンはまるで実写かと思うような出来栄え。轟音と共に若鷹商店街が瓦礫と化し、三宮の象徴だった阪急三宮駅の崩壊を見せ付けられたとき涙が止まらなかった。間接的ではあるが震災をこの身体で感じている身としてはかなりのショックを受ける映像だった。地震発生直後、家から這い出してきた住民が無言で立ち尽くす姿もとてもリアル(実際当時は放心で声が出なかった人が多い)で、制作陣の本気度がうかがえる。描写はさらに火の海となっていく長田の街も描写しており、オープンセットを破壊し火をつけて撮影したという鬼気迫る映像が辛かった。まだ生きている肉親を目の前に助け出したくても家屋の下敷きでどうすることもできず逃げるしかなかった人々の姿があまりに痛々しく、泣きっぱなしでした。全て本当にあったことで、震災を体験した人々にはあまりに辛い内容となっています。    前半の震災シーンは見ごたえ十分ですが後半のプロゴルファーに挑戦する話しとのつながりに少々難があるのが残念。とくに若鷹の街の再興過程が端折られ、主人公も震災数年後に立派な家に住んでいたり(仮設住宅住まいもあったけど)して、震災よりも震災後に本当に辛い思いをした多くの被災者の姿とはかけ離れていました。後半の描き方がゴルフ一色でなければさらに良かったと思います。貧乏臭い田中好子は雰囲気出てますけど、無理に神戸弁でなくても…と思う台詞回しでした。    とにかく前半の震災シーンは素晴らしく徹底して作りこまれていて否応なく震災の日を思い出させるだけのリアリティあるものとなっていることは特筆できます。『マグニチュード』という同様の作品と比べると遥かに訴える力がある作品になっていました。
[映画館(字幕)] 7点(2006-12-05 23:02:51)(良:1票)
45.  父親たちの星条旗 《ネタバレ》 
「戦車だ」→ドゴーン!!(゚д゚)ヒエエー! こういった場面がある辺り、スピルバーグの影が見え隠れしますな。あの星条旗が実は2つめで、さらにまだ戦闘中であったことは初めて知ったのですが、国債回収のためのプロパガンダに利用されたのは容易に想像できます。生死をかけて国家のためではなく友と自分を守るためそれだけに戦った若者たちが本国で英雄視され見世物になってしまう姿は監督の痛烈なメッセージであり、「友軍を見捨てない」で有名な米軍を真っ向から否定するところに本気が見えます。特殊効果を駆使した硫黄島の激戦シーンは釘付けになります。遠くないほんの少し過去にあった出来事だと思うと辛くなります。そして若者たちが政治に利用され、その後は(アイラは気の毒すぎる…)静かな人生を送っている描写にとくに戦争の残酷さを感じさせられました。3人がイベントで大群衆の前に登場するシーンに至っては、その当時のプロパガンダ批判精神がはっきり出ていて、「北朝鮮も米国も変わらないんだ」と言わんばかりの迫力に圧倒されました。続編『硫黄島からの手紙』がどのように総括し、この作品とリンクするのか今から楽しみです。しかしバリー・ペッパー、またあんたかい!しかも今回も爆死なんて(T_T)
[映画館(字幕)] 7点(2006-11-19 22:48:31)
46.  時をかける少女(2006) 《ネタバレ》 
うまい。脚本と現代感覚のアレンジが見事。最初は違和感を感じたリアル調背景とキャラクターのマッチングも話の展開に合わせて逆に心に染み入るようになりました。物事をうまく進めようとしてタイムリープを多用することで逆に事態を悪化させてしまうことの悲しさ。大切な友達の大切な時間を失っていくことのせつなさ。これを主人公が知ったとき、観客にも青春の大切な一瞬の時間をいとおしく感じることができると思います。派手なアクションも巨大な敵組織も出てこない、普遍的で地味な青春ストーリーがとても心地よく心に入ってきます。良い映画です。自分も待ってられない未来を見つけたいですね。    主人公の動きや台詞も時々おかしみがあっていいですね。とくに妹の声がかわいい(プリンの件とか)。でもあんなタイムリープを繰り返してたら身体がいくつあってももたないですね(笑)。    音響に凝っている映画ですが若干、録音品質にバラツキを感じたこととクライマックスの編集に多少の迷い(混乱?)を感じたので7点にしましたが、アニメファンならずとも楽しめる映画だと思います。音響設計の良い映画館で観てください。
[映画館(字幕)] 7点(2006-09-21 20:43:24)
47.  M:i:III 《ネタバレ》 
シリーズを重ねるごとにアクション色が増していき,この3作目でそれは頂点に達しました。序盤は風力発電所での派手なヘリチェイスで幕開けし,ヴァチカンでは1作目へのサービスシーンも入った潜入劇。橋での爆撃を経てクライマックスの上海ではイーサンが妻を護る為への個人戦へと,ワイドからミクロまで様々なシチュエーションのアクションが楽しめます。    トム・クルーズの体当たりアクションも良いですね。アクションスターではないのにスタントマンを多用しないところに気合いの入れようが感じられます。また随所に見られる高度なカメラワークとテンポの良いカット割りも飽きを感じさせない工夫があり,一級品の娯楽作と言えるでしょう。ビルからパラシュート降下中にビルの窓へ突っ込むシーンはまるでスピルバーグがやりそうな演出でおかしかったです。    疾走中のトムのヘン顔も健在だし楽しむことができました。欲を言えばフィリップ・シーモア・ホフマンにもう少し出番を作ってほしかったのと,奥さんに人殺しはしてほしくなかった・・・。人民服の溢れる上海もどうかと(笑)。ともあれよくできた娯楽大作だと思います。
[映画館(字幕)] 7点(2006-08-14 14:41:03)(良:1票)
48.  嫌われ松子の一生 《ネタバレ》 
なんとも点数が付けづらい映画です。中島監督の才と中谷美紀の頑張りを思えば10点満点でもいいのでしょうけど、今回は7点でやめておきます。    監督を刺そうかとさえ考えたという中谷さんは、頑張ってます。その頑張りが画面から溢れています。『電車男』のエルメスと比較すれば、中島監督の圧倒的な演技指導・演出力を感じざるを得ません。七変化する中谷さんの熱演はこの作品のテンションの高さもあって見るものをひきつけますね。    一方で奇才・中島監督は、まあよくこれだけのハイテンションを保てるなあと驚愕です。あの卓球CMの頃からこのへんは何も変わってないですね。画面の隅々にまで入念に配慮した画面構成や高度なVFX、巧みなカメラワークも素晴らしく、まともに描けば後味最悪な物語をファニーに見せることに成功しています。    総じて素晴らしく高度な作品だと思うものの、クライマックスの着地点に若干の迷いを感じる点が惜しいです。松子が再び前向きに生きようとした矢先の悲劇、ここから簡潔にラストの階段までまとまっていれば良かったのですが、川尻笙や龍洋一のエピソードをラストに押し込んだために最後はまとまりに欠けました。あと、大倉の刺青などの小ネタはわざわざアップにしてしまうと楽しさが半減だと思います。    『下妻物語』のような普遍的なストーリーではなく、かなりなアクの強さと悲劇であるものの、このようなミュージカル仕立てにしてしまう監督、恐るべしです。ただ、ちょっと詰め込みすぎたように思う(尺もまだ切れるはず)ので、次回はまた直球で攻めてほしいとも思います。今回はシンカーを投げたけど、落ちずにボールになったって感じです。役者では黒沢あすかさんと宮藤官九郎が素晴らしかったです!
[映画館(字幕)] 7点(2006-07-09 22:52:06)
49.  夢駆ける馬ドリーマー 《ネタバレ》 
本当に素直な映画だなって言うのが第一印象。あれもこれもと詰め込むことなく、とある調教師一家のお話にコンパクトにまとめたところはハリウッド映画らしくないけど、逆にそれが良質なファミリー映画になったと思います。    どうして大切な調教場の土地を売り貧しくなっていったのか、家庭不和の原因は…と、このへんはあまり語られませんが、最後はアメリカン・ドリームで終わるところが良いですね。    カート・ラッセルは今回も相変わらずの頑張りようで、この調教師役はとくに似合っています。一方でデヴィッド・モースが珍しく悪役なんですが、彼は根が良い人なんでしょう、ちょっと悪役になりきれていない感がありました。    ブリーダーズカップレースで興奮が最高潮になった瞬間に幕切れする編集はおもしろく、余韻に浸れます。    地味な映画ですが、家族揃って見るには最適な作品かと思います。美しいケンタッキーの牧場風景ともども、ほのぼのできる映画ですね。
[映画館(字幕)] 7点(2006-05-31 20:39:58)
50.  SPIRIT スピリット(2006) 《ネタバレ》 
個々の存在を尊重し、復讐や力では決して物事はうまくすすまない。そして、この映画は武術の極みは己に打ち勝つことだと示す。国際社会、ひいては現在の中国に対してもある意味で警鐘を鳴らす映画だと思います。それでいて説教臭くはない、武術映画としてもよくできています。    ユエン・ウーピンが手がけたアクションシーンは趣向に富んでいて大いに楽しめる。ワイヤーも使っていて“あり得ない”動きもあるものの、それほど気にならずに見ることができます。主人公の霍元甲を演じるリー・リンチェイはこの作品で様々な技を披露しており彼のファンなら大いに楽しめます。体術、刀術、三節棍、槍術などなど武術家としての能力の素晴らしさが印象的。演技も渾身のものでリンチェイの総決算と言っていいかもしれません。    助演では最後の最後までとことん良い人であり続ける霍元甲の幼馴染役の董勇の存在がこの作品を引き締めていますね。カンフー映画お約束の「周囲の家具を破壊しながらの闘い」も彼の自慢の店で行われて、思わずハラハラしてしまいます。一方の原田眞人は相変わらずの大根ぶり。中村獅童はいちばんの儲け役で、武士道精神を持った潔い日本人として描かれていて好印象ですが、ちょっと出番が少ない…。さらにいうなら前座の対決ももうちょっと見たかったです。かつての宿敵を殺めてしまった霍元甲必殺の突き、最後に繰り出されたこの技を田中安野が感じ取り自分の負けを認めるところは胸が熱くなります。    もっと高得点にしたいのですが、あまりにフォーカスの甘いロングショット、多用しすぎたスローモーション、大根原田と改悪された主題歌を考えて7点です。
[映画館(字幕)] 7点(2006-04-14 22:17:46)(良:1票)
51.  エミリー・ローズ 《ネタバレ》 
これはホラーなのか?ホラー×オカルト×法廷劇という新ジャンルの誕生?    いやはや、エミリーを演じたジェニファー・カーペンターの迫真演技が凄まじい。エクソシストや死霊のはらわたなどの過去の憑依系エッセンスをギュっと絞り込んだような豹変ぶりを見せます。正直、「輪廻」や「サイレン」なんかより断然怖いです。しかもこれが実話というからなおさら怖い!    悪魔祓いで投薬を中止したから彼女は死亡したとする検察側と、悪魔は実在して彼女の同意に元に儀式を行ったという被告側。手に汗握るような緊迫感はないものの、科学的根拠と超常現象のぶつかりあいの法廷シーンはよくできていると思います。実際に、何が本当で悪魔は実在するのか、聖痕はあり得るのかは当事者しか分からないことですし、謎は謎で良いと思います。その落ち着きとは正反対に、ときたま唸る音響効果と、エミリーの異常な姿勢(予告とかで話題になった)はショッキングで血圧上がります!ああ、今日から午前3時が怖い。
[映画館(字幕)] 7点(2006-04-13 21:12:43)(良:1票)
52.  県庁の星 《ネタバレ》 
コメディ作品かと思いきや、なかなかシリアスな雰囲気で見ごたえがありました。映画としてはインパクトに欠けるけど、県庁さんと民間の対比がおもしろく描かれていて興味深く観られました。一部、融通の利かなさやいい加減なところにスーパーのほうが「官」っぽく感じるところもありましたが、まあフィクションだから目くじら立てちゃだめですね。織田さん演じる県庁さんが能無しではなくデキる男だからこそ成り立つ映画だと思います。あんだけきっちり仕事(企画書を各言語別で作成したり、消防法を暗記してたり)ができる県庁職員って実際にはあんまりいないかもね!?    スーパー営業終了後の夜中に撮影したのでしょうか、全体的に疲労感や息苦しさを感じる映像になっています。ロケが大変だったのでしょうね…。県庁側が必ずしも善ではないこのストーリーに自慢の庁舎を貸した香川県に敬意を表します。作品を見て自分も「人の振りみて…」、自分も気をつけなきゃなって学びました(笑)。意識改革!!
[映画館(字幕)] 7点(2006-04-13 20:58:26)(良:2票)
53.  ウォーク・ザ・ライン/君につづく道 《ネタバレ》 
主演二人が歌に演奏にと、体当たりの演技を見せてくれただけでも大満足。実際の演奏ではなく、彼らが本当に“歌い上げた”新録の歌の数々は聴き応え十分です。「Ray」がそうであったように、クスリと女という呪縛を感じさせるストーリーになっています。美化するわけではなく淡々と描かれていくからこそ、彼らの生き様が静かに心に染み入ってきます。舞台以外の日常の姿と、周囲の人の掘り下げがもう少しあればさらなる良い作品になったと思えます。子どものころからラジオのなかで親しんできたジューンに、コンサート中の舞台で行う40回目のプロポーズ。彼らにとって一生の晴れ舞台となったことでしょうし、映画でも最大の盛場になっています。    それにしても液体金属T-1000はさすがに老けましたね…。
[映画館(字幕)] 7点(2006-02-27 20:48:52)(笑:1票)
54.  ミュンヘン 《ネタバレ》 
祖国を失う喪失感と、報復の連鎖という悲しい現実は日本人には実感しにくいものかもしれない。それだけに、この作品によって実際に起きた悲劇を間接的にも垣間見ることによって、パレスチナ問題の根深さをまざまざと見せ付けられたように思います。30年以上前の出来事だけど、現在のイラクの状況と照らし合わせると何も変わっていないことにかえって心が痛みました。    一人の父親が殺人鬼となっていき、最後には自分や家族の身を案じて疑心暗鬼に陥っていくさまは悲しい。立場は違えど、指名手配犯も同じような心境なんだろうなと感じます。人を殺すことを正当化し、推し進めることで人間性を失っていく様子が克明に描かれていて、国家間の争いと個人間の争いは規模は違えどかくも同じなんだと思い知らされました。    青みがかった粒子の粗い映像と、徹底的に作りこまれた当時の風景や美術がリアリティを出しています。一人一人の殺しのテクニックを丁寧に見せるあたりはスピルバーグ監督の密かな持ち味である「残忍性」が牙をむくように表れていて瞠目させられ、一人を殺めるごとに主人公らの心境がより危険に変化していく様子と、エスカレートしていく殺害方法がオーバーラップしていきます。時折、SRD-EXを活用したサラウンドが唸るあたりも監督らしいですね。印象的に登場する食事シーンも効果的に感じます。    ラスト、重要な建築物が3棟ほど登場しますが、寒空のニューヨークとその建築がこの映画の回答の無さを見事に表現していました。
[映画館(字幕)] 7点(2006-02-20 10:28:49)
55.  単騎、千里を走る。 《ネタバレ》 
チャン・イーモウ監督が原点にかえった。高倉健主演のロードムービー。    言葉も習慣も分からない日本人が、いろんな人々からの助けを得ながら旅を続けていく様子はリアリティがあって、監督もいろいろ研究したんだろうなと感じます。中国では外国人は開放地区以外の旅は基本的にNG。ましてや刑務所なんて論外。映画で中国の刑務所の様子が見られることは貴重だと思いますし、「機密にはあたらない」というような言葉がこの国の姿を上手に物語っていると思いました。また,中国をディープに旅しようとすればお世話になる旅行社や外事部などの登場により、外国人がどのように自分の国を旅するのか、中国人自身が知ることのできる内容になっているのも珍しいと思います。    ヤンヤンを追いかけて一晩を過ごす場面も、旅先ではちょっとした出会いや出来事が大きなハプニングにつながる事例のように登場し、二人の交流を交えた暖かいシーンに仕上がっています。笛を吹くヤンヤンの表情はとても豊かで心が満たされます。    村での歓迎食事シーンは圧巻。麗江をはじめ雲南の美しい風景も印象的です。善人しか出てこないほのぼの映画で、人の心に優しさや温もりが存在することを語りかけてくる良い映画だと思います。
[映画館(字幕)] 7点(2006-02-15 23:07:07)
56.  あらしのよるに 《ネタバレ》 
かわいい顔をしたヤギのメイの声が、思いっきり男性の声で最初は違和感がありましたら、見ているうちに慣れました。物語としては平坦でこれぞといったクライマックスシーンもありませんが、種族を越えた友情というテーマはしっかり伝わってきました。ヤギとオオカミの2匹が、種族の絆よりも友情の絆を選ぶ決断は奇麗事かもしれませんが、争いごとの絶えない人間社会に警鐘を鳴らしているようにも感じ取れました。   作り自体は子供向けで、台詞回しや演出も今一歩という感はあります。画も多少薄っぺらいし、声優としては素人の役者による演技も完璧ではないのですけど、原作の良さなのか友情の大切さというメッセージの強さがこの作品に輝きを与えています。最後まで結末が読めないストーリーにはハラハラさせられますが、フェイドアウトを多用して細切れにしすぎたためにまとまりに欠ける感は否めません。上映時間もあと10分くらいは削れたかなって思います。苦言が多くなりましたが、出来としては十分平均点以上の作品でしょう。願わくば自分が子供の頃に見て、もう一度大人になってから見てみたかったなって思う作品でした。メイとガブの厚い友情と、市原悦子さん竹内力さんの芝居に7点です。
[映画館(吹替)] 7点(2006-01-18 02:48:33)
57.  男たちの大和 YAMATO 《ネタバレ》 
辛口に言うと、映画としての巧拙でいえば決して優れた作品ではないと思います。どこかで見たような演出と奥行きに欠ける世界観、いまいち印象に残らない登場人物たち。キレのない邦画ではありました。戦争の是非や社会背景までも大胆に切り捨てている点も物足りない一因かもしれません。蛇足で説明的なシーンも目立つ。けれども、戦争を知らない世代である私にとって、家族や恋人が戦地に向かっていくことの恐怖や、自ら死地に向かうことへの覚悟といった現代日本では感じることのない想いを想像すると、自然に涙が出てきました。理由はどうあれ、国家間の争いという途方もない力、戦争の時代という荒波にもまれた国民たちは、おのおのが闘うことに対して無理やりではあっても意味を見出していたことに、人間としての尊厳を感じることができました。とくに、大切な人を見送るしかない女性たちの健気な姿には心が熱くなりました。半世紀前、こういう悲劇があったんだと間接的ながらも改めて知ることができました。   役者では反町さん、青井さん、高畑さんの演技がとくに印象的。「大和は沖縄にいくんじゃろ?」と「ぼたもち」はグっときました。   クライマックスの戦闘シーンは頑張ったほうじゃないでしょうか。実物大セットと模型をうまく融合していると思いました。惜しむらくは、甲板上のみを映すシーンが多いために大和が沈没していく過程を把握できない点ですね。引きの画面で集中砲火される様子や、敵機視線での映像があれば素晴らしいものになったと思いますが、予算の関係かな。そのぶん、特殊効果(煙、火、水柱等)は凄い迫力です。サラウンドもフル活用です。演出的には「プライベート・ライアン」の影響が大ですが、血なまぐさいリアルな修羅場が描かれています。でも大和という世界最大の戦艦という舞台があるだけに、その巨艦のダイナミックさと滅んでいくしかなかった姿をシネスコ画面を活かしたロングショットで見たかったです。大和が海原を航行するシーンすら少なかったですから…。   出来自体は並みかもしれませんが、「亡国のイージス」など類作のなかではいちばん見応えのある作品だと思います。戦争は…悲しいですね。自分には彼らのような覚悟を決める自信はありません。    余談ですが、パンフレットの佐藤監督フィルモグラフィーに「北京原人 Who are you」が記載されていないのはあまりに意図的ですね(笑)。
[映画館(字幕)] 7点(2006-01-13 22:44:07)(笑:1票) (良:1票)
58.  キング・コング(2005) 《ネタバレ》 
え?ヒロインにナオミ・ワッツ…?彼女がジェシカ・ラングのようにお色気攻撃をするのか!!??あの地味さで…などと心配していましたが、彼女の地味さが逆に時代背景の雰囲気にマッチしておりました。   あまりに有名な作品をあのPJがリメイクということで楽しみにしていたのですが、案の定バクハツしちゃってますね。「ROTR」ではえらく優等生ぶっていたPJ監督ですが、今回は莫大な制作費ももらって好き勝手やり放題、大暴走のハチャメチャ映画になっております。もう「ハムナプトラ」も顔負けの好き勝手CGてんこ盛りでお腹いっぱいになりますね。   こういう映画は突っ込んじゃいけません。素直に監督のオタクぶりと映画に対する「偏愛」を楽しむべきでしょう。髑髏島のオークそのまんまの原住民はホラー全開!徐々に盛り上げていきます。そして中盤の山場のコングVS恐竜戦は早すぎるカット割でもはや状況把握不能。勢いで突っ走りますが気づいたら17人もご臨終されてました(T_T)/~おそろしや。   全体的にリアルよりは雰囲気を重視した特撮映像は地味ですが、よくこれだけの長時間映画をデジタル処理したなって思います。それだけに、クオリティの劣る場面はとても目立ちます(笑)。もはやスタッフもやっつけ仕事だったのでしょうか。   クライマックスお約束、あのエンパイアステートビルで孤高の雄叫びをあげるシーンを見ると、「ああ、キングコングを見てるんだ」とようやく実感しました。   ドリスコルとよりも、もう少しアンがコングに話しかけるシーンがあったら良いなって思いましたが、充分に感情移入できるコングに仕上がっていると思います。セントラルパークで遊ぶ最後のひとときのコングに胸が熱くなりました。PJにはぜひ「GODZILLA」を製作していただきたいなって日本人として思います。偉大なるオタク監督PJに7点。減点したのはちょっと長すぎたのと、あまりにはっちゃけすぎたことに対してです(笑)。
[映画館(字幕)] 7点(2005-12-23 23:29:12)(笑:1票)
59.  香港国際警察/NEW POLICE STORY
ジャッキー・チェン、意外に演技力があるんだなーって驚きました。とくに堕落した酔いつぶれ演技がリアルなのに驚きました。  シリアスな脚本と、若手香港俳優の出演という組み合わせが異質な感もありますが、ジャッキーは久しぶりに頑張っているなって感じられて嬉しかったです。とくに中盤のバスアクションは名シーンですね。あと、カメラワークも凝ってます。  総じて楽しめたのですが全体的に暗い脚本(ジャッキーも笑顔がないし)なのと、プロローグが長すぎたので辛口点数です。  香港会議展覧中心での大規模ロケ、さすが香港って感じです。
[映画館(字幕)] 7点(2005-04-05 01:50:22)
60.  マルコヴィッチの穴
何はともあれ、脚本の力が凄い。それだけに、演出が沈滞してしまっているのが何とも惜しい・・・。高速道路脇に落っこちてきたりする画はシュールなんだけど、いま一歩足りないものがあります。しかし、実験映画として見ればおもしろいんじゃないかな。チャーリー・シーンの禿げ頭なんて見られるもんじゃないですし、ブサイクなキャメロン・ディアス、爽やかさのないジョン・キューザックなどファンには胃が痛くなるキャラがゾロゾロと^^;   因果応報的なストーリーと性倒錯の世界が何ともこわいですね。   「マルコヴィッチの穴」なる邦題をつけた配給会社のセンスを鑑みて7点!!
7点(2004-10-03 18:11:29)
010.85%
110.85%
200.00%
310.85%
486.78%
51512.71%
62420.34%
73428.81%
82218.64%
954.24%
1075.93%

全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS