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サーファローザさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 111
性別 男性
自己紹介 日本映画好きです。以前、Yahooブログに1000本掲載していたのが削除されてしまいました(涙)DVDよりスクリーンで観た作品の方が点が高い傾向にあるようです。月に3・4回は東京にある名画座に通ってます。

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41.  永遠の人
木下作品の幾つかは、身分格差や閉鎖的時代の犠牲となった人間について、女性の立場に焦点を当てている作品が多いですね。仲代・高峰・佐田の三人の関係が、時を経て家・家族にまで波及していき、より重みを増していきます。 この切れない「しがらみ」というものは家制度(仲代達矢)・経済(乙羽信子の苦行)・慣習等々において、現代と比べることを考えると、今が如何に軽いものかと感じさせられる。しかし、器用な監督だと改めて感じました。器用過ぎる所が、他の名監督には感じさせる個性を薄くしているのではないかと、そんな気もしますね。 <神保町シアター>
[映画館(邦画)] 8点(2010-04-05 15:45:06)
42.  女の子ものがたり 《ネタバレ》 
原作も監督も全く知らず、たまたま入った映画館で観た映画でしたが、かなり面白かった。単なる青春映画に留まらず、「しあわせとは?」「友達とは?」と観る者に問いかけていたと思う。  極貧乏のために虐められる友達とも三人になれば仲良し、スカッと晴れた天気で自転車で海に向かって飛ばす、純真だ。そして、時が流れ、将来の生活・結婚を意識し始めた三人に価値観のズレが生じてくる(田舎の世界ですね)。 貧乏で辛い現実を(無意識に)受け入れている二人と、そういう二人に疑問を持ち続けるなつみ・・・進行は同じゆったりとしているんですが、徐々に重い現実が浮かんでくる。で、青春映画にありがちな、雰囲気を出しつつも、三人各々の成長・心境のズレをさりげなく演出していた。世代を越えてもブレていない。これを、計算して演出しているとしたら「この監督やるな!」と思いましたね。 最後に涙をしてしまった。 子役たちの演技もみな素晴らしかった。良作です。
[映画館(邦画)] 8点(2009-10-08 22:34:42)(良:1票)
43.  硝子のジョニー 野獣のように見えて 《ネタバレ》 
私はこの作品を芦川いづみの代表作品に挙げたい(すべての作品を観ている訳ではないが)。「白痴」、そのために人に捨てられてきた彼女の人生。稚内の漁村から売られ、脱走した彼女を列車で助けた宍戸錠を「ジョニー」と呼び、彼にくっ付いていく。  この二人の出会いのシーンだけでも、彼女の存在感に圧倒され、宍戸錠の豪快な男とのやり取りに観るものも引かれていく・・・宍戸錠に必死について無邪気に喜び笑う芦川いづみの表情を見よ!もはや演技という事さえも感じさせない純真な姿。  そんな奇妙な二人の関係も、徐々にせつなさが帯びてくる。逃げた彼女を追うアイ・ジョージョの存在、一人の競輪選手にしがみつく宍戸錠。そして、宍戸錠に結局捨てられ「私をすてないでえ」と無垢に叫ぶ彼女の姿。  そこからは、三人の「さすらいの旅」となるが、三人とも人に裏切られる。北海道(函館)を舞台とした切ない物語へと変貌していく。なにか「渡り鳥」のような、人に裏切られそして流れていく寂しさ、荒涼感が良く出ていた。 構成上やや無理も感じられるのですが、それでも、この三人、特に芦川いづみの存在だけでも観るものに強く訴えるものがあった。凄みがあった。  彼女の純真さが、もっとも発揮されていた。 私が思うに、強引かもしれないが、他の作品は作品に対して彼女を充てているためか、表面上の清楚さしか垣間見れないのだが、この作品は、まるで彼女の魅力を引き出すかの如きシナリオ。その違いを凄く感じたし、彼女の「演技にみえない演技」でもって十二分に魅力が発揮されていたと思う。
[映画館(邦画)] 8点(2008-09-21 21:58:35)(良:1票)
44.  青べか物語 《ネタバレ》 
この作品はNFCで三度(川島特集2度、アンコール上映1度)鑑賞したほど興味を引いた作品です。というのも、これまでの川島雄三には無い要素が多分に詰まっていたから。 まず、叙情性。かなり反映されている。この作品の舞台は今や「ディズニーランド」が建っている浦安です。原作でも表記があるんですが、この作品が製作された年でもかなり街が変わっている。この作品には、なにか「近代化されて無くなりつつ風景」という意図がみえて、かつてない叙情描写がわかりやすく盛り込まれている。 その湿地帯であり「べか」が並ぶ光景などを捉えた岡崎宏三のカメラがとても美しい。こういう自然描写はこれまでにはないです。そして、左ト全の老船長、山茶花究=乙羽の夫婦、母に捨てられた娘、等々の人物描写にもそんな意図がハッキリとみえていた。  そして、群像劇もこれまでには無かったと記憶してます。一つの建物に住む様々な人間模様(幕末太陽伝、しとやかな獣、貸間あり、雁の寺)など、狭い空間を得意とする監督が一つの街しかも異なるエピソードを繋いだ作品は他にはない(日活時代以降は全て観ているがない)。その内容も尺に上手く収めていると思う。あの時間であれ以上は酷であり、森繁=住人=街の光景のバランスが良かった。  で、この作品は作者(森繁久弥)が浦安の街を見聞するという話であり、主役はあくまで町人であり、森繁久弥云々ではないと思う。  以前(女は二度生れる以前)の作品にはない川島雄三のチャレンジ意識が感じられて、監督も必死に格闘している姿が鑑賞しながら私の頭に浮かびました。
[映画館(邦画)] 8点(2008-09-15 23:37:57)(良:1票)
45.  真田風雲録 《ネタバレ》 
私、こういう作品好きです。前にVIDEO鑑賞で気に行って、今回、スクリーンで楽しむことができた。堂々たる絵巻時代劇的な作品でもいいんですが「真田モノ」は、あのキャラクターからも、製作者の創造力が試される格好のネタであると思う。  ミッキーのギターと猿飛佐助が超能力を使えるというコトを早めに出していたのは正解だと思う。序盤から「変調」な作品であると宣言したほうが良い。 結構、ブラックしていて面白く、真田勇士だけではなく、千姫・秀頼・淀君らも面白く描かれていたのが好感。千姫のダンスシーンでの衣裳、秀頼とのあや取り、最後に渡辺美佐子に言う「要は、捨てられちゃったということなのネ」は最高でした。  あと、「七人の侍」以上に輝いていた真田幸村演じた千秋実。彼を筆頭に楽しそうな笑みを浮かべながら街を「人生50年、カッコ良く死にてえな!」と行進するシーンが特に好きです。  また、ただ、キワモノ作品ではなくて、作品全体に虚無の世の中に「生き様」を求める若い者達の青春群像が統一されていたと思います。
[映画館(邦画)] 8点(2008-04-01 17:03:41)(良:2票)
46.  直撃地獄拳 大逆転
石井輝男監督作品ではじめて観たのがこれです(笑)「ルパン三世」の実写版のような内容だが、確信犯のギャグ満載活劇でとにかく可笑しい。劇場もワッハッハの大爆笑。千葉真一の登場シーン(なんじゃありゃ!)で一気に力が抜けました。阿呆さ加減がたまらない。佐藤允も歳を召されても、変わりませんね。やりたい放題ハメ外してるが、所々にしっかりと見所があり、ビル侵入⇒金庫破りのシーンなんかは最近のスバイモノよりよく出来ていると思います。アラカンも登場したり至れり尽くせりです。(池袋・新文芸座オールナイト)
[映画館(邦画)] 8点(2007-10-11 14:34:51)
47.  曽根崎心中(1978)
物語は終始人情を無視した血と血の交わいだ。台詞がダイレクトだし、宇崎・梶の表情が登場時点から血走っている。これは、増村さん独特ですね。他の監督は仕草や動作、表情などをも使って演出をするのだが、増村さんの場合はとにかく「身体」を直接使って表現させる。甘ったるさは微塵もなく力強く痛々しい。二人が心中に至る細かい描写はお構いなしに、互いに信じ愛するという男として女としての「意地」や「誇り」が観るものさえもグイグイと押していく。完全に「曽根崎心中」の増村流解釈がここにあります。二人の心中も「悲劇」ではなく「前向き」にみせてしまうほどの力強さが特長ではないでしょうか。この解釈はとても面白いと思います。一つ残念なのはテンポ。初期作品のような流れをあれば私は文句ありません。(シネマアートン下北沢)   
[映画館(邦画)] 8点(2007-10-11 10:32:54)(良:1票)
48.  異常性愛記録 ハレンチ 《ネタバレ》 
私が席を立って笑った顔で映画館を出たというのは、この作品のほかあまり記憶にない。 若杉英二の「だって愛しているんだもん」のキモ顔と、吉田輝雄のあり得ない「ダンディズム」の両極端な人にくっついてしまう橘ますみが一番、変態なんではないかと思ってしまった。最後、この二人の男が対峙する場面で、橘ますみが「ハレンチよ!」と瞬間、この作品が名作へと昇華したような気がする。最後、雷鳴と共に爆笑の渦となりました。素晴らしい!
[映画館(邦画)] 8点(2007-10-11 10:22:19)(笑:1票)
49.  瀧の白糸(1933)
序盤、山道を疾走する馬車を人力車が追い越すシーンは、ダイナミックでまるで活劇風。カメラの追い方やシーンの繋ぎ方は、以後の作品ではお目にかけることのない手法で興奮してしまった(笑)これは活弁が付くのと付かないのとでは結構違います。溝口監督は生涯90作品を撮っているが、現存するのが30少々と少く、残りの作品については若き日の監督が様々なジャンルに挑戦し、活劇や喜劇などを撮り、傑作とされる作品も多かったという。「瀧の白糸」は前述のシーンをはじめ、現存しない作品の面影を幾分残しているという意味では、非常に貴重な作品だと思います。
[映画館(邦画)] 8点(2007-09-03 11:49:05)
50.  人も歩けば
東宝色が強くみえて、岡本喜八作品のカラーに近いものを感じましたね。東宝喜劇系ではやはりスピードとテンポ、そしてユーモアが抜きんでている感じがする。それは、タイトルまでのナレーションを持って、観る者をワクワクさせる事からも明らかだ。  沢村=横山の親子、横山道代の表情と動き、沢村貞子の性格演技が組み合ったヘンテコでユーモアのある質屋一家も川島演出ならではです。そのほかにも、藤木悠、加東大介らが完全に川島ワールドの車輪となっているし、春川ますみ・小林千登勢の若さが、作品に好影響を与えていますね。特に、小林千登勢の存在をもって「貸間あり」の重さ・暗さが排除された感じを受けました。  タマに観る脱線も程よい加減で、川島演出を楽しめました。
[映画館(邦画)] 8点(2007-08-30 15:30:13)(良:1票)
51.  暖流(1939) 《ネタバレ》 
初見はレンタルビデオで観た際は、画質や音声が酷く、あまり良い印象は無かったのですが、映画館で観て「素晴らしい作品」であることを実感。  前半は病院内部の腐敗を曝け出す内容を中心に、後半は病院長の令嬢・高峰三枝子、看護婦・水戸光子、青年実業家・佐分利信の恋愛模様に転換されていきます。 高峰は一家が傾きかけている現実を受け入れ、冷静で、上品さを兼ね備えた人物。水戸光子は病院の佐分利信は頭脳明晰であり、情熱家で仕事をこなすが恋愛には疎い。真面目な会話の中に時に見せるジョークが面白い。  結局、佐分利信がブルジョワでなく、小市民を受け入れる。 この時代に、強い「階級格差」でストレートな表現だなと思ったが、「自分を一途に必要としてくれる」と佐分利は言う。高峰三枝子にフラレてきたばかりの男でも関係なく愛する彼女(水戸光子)の人間性に佐分利の心が動いたのですね。佐分利信の「仕事マン」的なキャラクターが、恋愛色から甘さを減じています。 いつの間にか「自分の妻」と言うところなんかが非常に上手い!  そのほか印象的なシーンとして、令嬢・高峰と看護婦・水戸がカフェで佐分利の話題になったシーン。はじめは左に水戸、右に高峰が座る。この時は佐分利は高峰に結婚を申し込み高峰三枝子は彼を「好き」なのだが、悩んでいた。しかし、水戸の佐分利への想いを聞いた高峰は席を外し窓を眺める。 この時、佐分利への想いを決心したのだろうか、席に戻った時に右から左へ席を替えた。水戸が右へ座る。この瞬間、佐分利の獲得権は水戸に移ったのだろう。この時の高峰三枝子・水戸光子の表情が素晴らしい。このような様々な演出技法が盛り込まれていて、ビデオでは解らなかった分驚きが多かった。この時、「名作」と云われる所以に納得したのです。
[映画館(邦画)] 8点(2007-08-30 14:38:01)
52.  女は二度生まれる 《ネタバレ》 
両親を戦争で失い、芸者になったものの、とりわけ芸が得意な上手い訳でもなく、ただ色気を武器に男にすがるしかない「こえん」こと若尾文子。それは、そういう彼女が男遍歴を重ねる姿は、確かに美しいのだが、それ以上に何ら目標を持たずに、その場を過ごしているだけの彼女の姿は「生きている」というよりは「浮かんでいる」ように見えた。  この「浮遊している」描写というのは、これまで、軽妙加減に才能を発揮してきた監督が、若尾文子を得て一層、焦点を強く当てたものであり、川島さんの演出に合っているようにも見えるし、他の監督では表現できないのかも知れない。  ラストシーンがとても好きで、ベンチに腰かけて佇む若尾文子をカメラはスーッと引いていく。若尾の佇まいがこれまでに見られなかったものであり、この変化は、山村聡の死や、藤巻潤の裏切り・決別によって起きたものでしょうか?しかし、この余韻には大きな力を感じさせるものがありました。  とても、素晴らしい作品だと思います。大映3作品は格段に作家性が見えます。ただ、好みでいけば「しとやかな獣」「雁の寺」の方が好きです。 
[映画館(邦画)] 8点(2007-08-14 18:10:14)(良:2票)
53.  愛のお荷物 《ネタバレ》 
川島先生日活第1作。 蛙とその鳴き声から物語が始まり、日本の人口増加問題の深刻化について加藤武のナレーションが入るのですが、途中、どんどんテンション上がっていく。もう川島独特の切り口が堪らない。  序盤の国会(厚生委員会)シーンでの山村聡(厚生大臣)と菅井きん(野党議員)の質疑の応酬、秘書官(小沢昭一)が答弁書を大臣にサッと入れたりする場面などは、本物さながらリアルです。ヤジとそれに反応して爆笑する場面まで演出されていて面白い。  風刺喜劇と言っても、トーンは若干落ち着き加減。その分、洒落ていて川島監督独特の癖・ドタバタも所々に出ている。とにかく人を動かしてテンポを出す演出方法には恐れ入ります。  豪華なキャストも魅力で、小沢昭一やフランキー堺、三橋達也に山田五十鈴も出演。その中でも、東野英治郎の仮病を使うシーンなんかは好きですね。山村聡を仮病を使って丸めこむのですが、娘が「まるで東野英治郎のようだわ」ってウケました。  北原三枝のナイスプロポーションにうっとり。才色兼備の大臣秘書役はピッタリ。 ラスト、みんなが倒れてドタバタする川島らしい終り方が○。
[映画館(邦画)] 8点(2007-08-01 12:31:39)
54.  東京マダムと大阪夫人
あひるがギャーギャー鳴くシーンと共にナレーターが入る。「川島劇場」のはじまりです。これは、もう口喧しい主婦達をモジっていて、主婦の集団が歩くたびに「ギャ、ギャ、ギャ」と鳴き声を入んですが、もうこんな事するのは川島さんだけでしょうね(笑)  隣同士のバトルが、いつの間にか夫婦喧嘩になったり、かたやぶっきらぼう豪快な性格の高橋貞二の恋模様や。課長の妻の如何にも【噂・製造機】的なキャラが絡んだりと、情報量が多いんですけど、庶民的な雰囲気を持ったうえでテンポの良い演出。要は、松竹調に収まりつつ、その上に川島さんの個性が出ているんですね。  作品的には大きな意義はないんですが、プログラムピクチャーの目的を大いに果たしていると思う。こういう小品的な作品って少ないのですが好みです。  芦川いづみは本作でデビュー。北原三枝、月丘夢路に三橋達也と川島さんの常連が登場してきます。このメンバーだけみるとなんか松竹っぽくないんですが・・・、要は、みんな川島さんを慕って日活に移ったんですかね。  ラピュタ阿佐ヶ谷「月丘夢路特集」及びNFC「川島雄三特集」にて鑑賞
[映画館(邦画)] 8点(2007-07-30 16:14:52)
55.  夕やけ雲 《ネタバレ》 
木下監督ほんと巧いわ。いちいち書くとキリがないので省略しますが、この家族のキャラクターや心情を描写する秀逸シーンが頻発。 序盤で魚の配達をする主人公の少年が居て、父が「自転車で行け」というのに歩いていく(後の姉の久我美子の台詞で「岡持ち振り回して行った」も出る)、その配達の帰りに小さな妹が出迎えて一緒に帰るのですが、台詞なしでカメラが遠目から追っているのが良いです。で、終盤に同じく少年が配達終えて傘を持って出迎えるシーンが出てきて、ここでは少年は拒否をしてしまうのですが、少年と小さな妹の心情を風情と併せてとても良く描けていると思った。  これも一例で、姉の久我美子の個性も脚本でもカメラでもしっかり作っているなあと感じた。 結婚して実家へ白いドレスで車で凱旋のはずが突如現れた元カレに頬をぶたれて、そのまま車で帰ってしまう、母のアップ、走って家に帰って嗚咽とかこれも巧いと思いましたね。  でも、久我美子のような美人が貧しい魚屋の娘だったら、そりゃ弟に押し付けて嫁にいってしまうだろうな。 母が望月優子だから貧乏滲みる絶品の演技だけど、対する久我美子の奔放な反応が作品としての真っ暗な中に光を与えていたと思う。  作品時間は短いのに、少年には様々な試練や別れがやってくるのだが、テンポよく無駄なシーンが少なくて物語として芯がとおっていた。  木下監督は器用にこなしてしまう印象で、同時期の小津、溝口、黒澤、成瀬ら(厳密には同時期ではないが)が後世まで評価されてるのに比べると木下だけが何か置かれた印象があるが、それは演出描写の「型」がない「型」の必要がないほど器用な監督だからではないかと思ってしまう(やや大げさに言えばだが)。私の点数もそういうところがあるのかな。
[DVD(字幕)] 7点(2018-01-15 11:36:43)
56.  清須会議
歴史ものでここまで娯楽的な作品って案外なかった(加藤泰の「真田風雲録」みたいなぶっ飛んだ作品が昔あったが・・・)ので楽しめました。時代劇では大体こういう素材は重厚で真面目で陰湿なものになってしまうが、三谷さんの演出にかかると、みんな明るく憎めない人物になってしまう。勝家も秀吉も長秀も池田も姫達のキャラクターに親近感を持ってしまう。勝家なんか昭和の地方の社長さんにもいそうな・・・そういう親近感がこの作品の魅力じゃないですかね。
[映画館(邦画)] 7点(2013-11-17 05:30:01)
57.  かぞくのくに
よく出来た映画だと思いますが。
[映画館(邦画)] 7点(2013-04-01 11:07:52)
58.  鍵泥棒のメソッド 《ネタバレ》 
この監督さんの作品ははじめてですが、香川さんの役の設定と演出に「監督は映画が本当に好きなんだな」と感じましたね。ナンセンスコメディーは一貫してナンセンスが理想ですが、転結の部分はどうしても調和しなければならないものだが、上手く流れたとおもいます。特に、香川さんの殺人請負人からニート、そして便利屋とそれぞれ人格が変わるハチャメチャな設定を、脚本・演技共に破綻しなかった点が見事だし、広末・堺のキャラクターも面白かったね。
[映画館(邦画)] 7点(2013-04-01 11:04:45)
59.  男になったら
サイレントのお手本のような作品。カメラや人物の動き、小物から光の使い方などとにかく色んなアイディアを捻り出しているので、観ていて飽きませんね。笑わせるセンスも抜群な監督さんですね。
[映画館(字幕)] 7点(2013-02-01 01:08:15)
60.  座頭市(2003) 《ネタバレ》 
正直な感想ということで、やはり勝新の座頭市を比較してしまう。北野武監督も無論、違うアプローチを意識したと思う。そのせいか娯楽として楽しめた。ただ、時代劇として違和感をいくつか持った。■両親を殺された姉弟の復讐劇と市との出会いが柱となっている。この姉弟が市との出会い後に殺気を失ったかのように大人しくなる。後半に子供の回顧シーンで悲劇チックとなるが、そもそも、復讐を果たすためとはいえ人殺しをしている悪党なのである。しかも、復讐は市がトドメをさしている。■市が何故、居合の達人なのか?この正体が解らない。勝新のように社会への反骨という訳でもなく、その精神を引き継いでいる訳でもない。それが、何故にあそこまで肩入れをするのか?■勝新の「座頭市物語」には無論、殺陣の素晴らしさとしてのヒーローとしての魅力もあるが、好敵手・天知茂と心底通じる仲となりながらも雇い主の対立に巻き込まれ、立場故に対決をする。その無常さ潔さが美しくあったりする。そこが傑作たりえるが、この作品にはスジがあかんかった。ただ、市の存在感、何か俯瞰・いや、回りを引き立てているいるような印象があったのですが、これは監督兼主役だから?
[DVD(邦画)] 7点(2011-01-24 07:24:02)
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