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天地 司さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 79

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41.  AIKI/アイキ
「世の中、平らな道なんて無いんだぜ」「ただ生きてるだけじゃダメなんだ」というポスターのコピーに惹かれたことは事実です。書店に陳列されていた原作を手にした記憶もあり、また加藤晴彦をスクリーンで観てみたいという気持ちからもフラリと映画館に入りました。場内は車椅子の方も多く、また合気道(術)家らしき方々も見かけました。事故で下肢に障害を持ち、なげやりな悲観的な気持ちでいた車椅子の青年がAIKIに出会いそれを通して現実を受け止め、前向きになることを学んでいく実話をもとにしたストーリーです。加藤晴彦は自分のキャラクターを主人公に重ねて演じています。負けん気の強い表面と反対に、思うようにならない苛立ちと絶望感の後にふと見せる虚無の表情など繊細で傷つきやすい裏面を熱演しています。「障害は個性」なのは当然ですが、現実問題として障害を持つ方が生活していくための環境課題は多いと実感しました。火野正平演ずる達観(?)した患者は妙に現実的?。相手を受け止めないと何も始まらないのは誰でも同じですね。逃げずに、あるがまま、周りのすべてを受け止めることが自分の存在なんでしょうね。ともさかりえのラブシーンはちょっとびっくりでした。
6点(2003-05-03 16:43:41)(良:1票)
42.  大地震(1974)
公開当時、劇場が揺れるというのでけっこうドキドキしながら映画館に行きました。確かに音響効果の振動が伝わり高校生だった私は「実際に地震が起こったら・・」と考えつつスクリーンに観入った記憶があります。冒頭チャールトン・へストンが体を鍛えているのを観て「この俳優さん現実にこうやって体を維持してるんだろうなあ」などと余計なことに感心した事も覚えています。あれはいつまでも若くありたい(恋人のためにも)という主人公の心情をそれとなく表していたのでしょうか?。当時、妻を選んだラストは「この人の良心なんだろう」と思っていましたが中年になった今、改めて観てみると「きっと心のどこかで妻がこうなったのは自分のせいもあると苦しんでいたんだろうな」などと身にしみてしまいました。結婚している男を好きになると辛いこともあります。(関係ないですね。失礼)
7点(2003-05-01 17:14:25)
43.  ミクロの決死圏
実物をリアルに表現することと想像を具現化することは似て異なもの。面白さも別なものであり、この作品は当時の私たちが想像するところの人体という宇宙を見事に創造していた。SFアドベンチャー&人間ドラマとしても最高傑作だった。限られた時間、人体内という状況で無事に帰還できるかどうかのスリリングさは40年近く経った今でも格別に面白い。患者の命と体内のミクロ化された医師たちの命を外部の者たち(と私たち)は見守るしかできないことでより一層の緊迫感がある。正直なところラクェルファンの私は半分(以上)彼女を観たくて映画館に足を運んだのですが、映画自体の面白さに満足してしまい彼女の出演シーンはちょうどいいかなと納得してしまいました(この作品ならではの美しさがあります。顔やスタイルのみならず目の演技も!)。余計な「その後」がないラストも、これこそがリアルであり秀逸です。最高傑作だった、ではなく最高傑作の一本です。
10点(2003-04-30 16:21:34)(良:1票)
44.  レイジング・ブル
現在のところ唯一、試写会で観た作品としても記憶に残っていますが冒頭のオぺラ「カヴァレリアルスティカーナ」間奏曲をバックにリング上でシャドウボクシングをしている孤独な姿とカメラのストロボがたかれるシーンが主人公をイメージしているようで印象的でした(昔の記憶なので違っていたらすみません)。人生を、生き方を花火にたとえることがありますがスローモーションでたかれるストロボ、しかもモノクロームの陰影は激しく狂おしく、かつ求めても理解されることなかった主人公の人生だったように思えます。相手を受け止めることも大切なのに、力尽きるまでパンチを繰り出すことでしか安心できなかった脆さと哀しさは他人事ではないかも。デ・ニーロは演じるというより本人になってしまった。凄い。突然カラーになるシーンは主人公の至福の時間なのでしょうか?。改めてビデオで観たいと思います。
7点(2003-04-28 17:08:59)(良:1票)
45.  バングラデシュのコンサート
1971年8月。ビートルズのメンバー、ジョージ・ハリソンが開催した「バングラデシュ難民救済コンサート」の記録映画です。ファン以外はほとんど関心がないと思いますが、一切脚色のないドキュメンタリー映画として彼が訴えたかった姿勢を評価したいです。また、これ以降多くのミュージシャンたちが自分の立場、役割を生かして「救済コンサート」の類に参加しはじめたことは事実であり、影響を与えたジョージに拍手を送りたいと思います。
7点(2003-04-23 15:39:03)
46.  シカゴ(2002)
ミュージカル「シカゴ」の映画化とは知らずに観始めました。勝手にミュージカルスターのドラマなのかなと・・・(無知ですみません)。よく言われますが原作とその映画化が似て異なもの、のようにミュージカルの舞台と映画化も同様なのでしょう。いずれにしてもそれぞれ楽しみ方が違うと思います。ストーリーそのものは正直あまり面白く感じませんでした。が、舞台ではあまり観られない表情のアップや細かい体の動きは映画ならではの面白さ、美しさがあり楽しめました。特にマリオネットを操るようなのようなナンバーは印象的でした。リチャード・ギア、好きな俳優です。女性に囲まれて歌う1曲目とてもシャイでしたね。タップのシーンは気合十分、見事です。暗闇の中、鏡に浮かぶロキシーはまさしくスターそのものでした。また、役柄よりもキャサリン自身が「水を得た魚の如し」で、舞台を観ているような臨場感もありました。歌声もなかなかのものでした。   
7点(2003-04-23 15:04:41)
47.  モダン・タイムス
30年前、チャップリンとキートンの名作をリバイバル劇場公開した企画がありそのときに集中して鑑賞しました。その中でもこの作品は鑑賞2回目にもかかわらず新鮮な驚きと感動を覚えました。どんな映画でも上映中の何秒かは集中力の切れることがあったのですが「モダンタイムス」にいたってはそれがありませんでした。「ティティナ」を歌う名シーン。カンニング用のカフスを飛ばしてしまい踊るふりをしながら探した後、ざわつく観衆を静止させるしぐさは固唾を飲んでスクリーンを観ている私たちへの静止でした。私たちはスクリーンを観ているのではなく「そこ」にいました。チャップリンの歌声を耳にしたとき映画の中の観衆と共に私たちは心の中で歓声を上げていました。喜劇王チャップリン。名作を鑑賞するたびに新鮮な驚きと感動を覚えます。そして大切なことを教わります。
10点(2003-04-22 15:01:38)(良:1票)
48.  ブリット
当時マックィーンの魅力に惹かれて映画館に足を運んだファンも多かったと思います。私もその一人でした。30年以上経て、改めて観ても面白いのは当時の衝撃が強かったせいもあります。この作品以降、犯罪モノにカーチェイスはつきものですが、ムスタングがエンジン音と共にジャンプし「グシャッ!」と着地するシーンはすべてがマックィーンの計算通りのテクニック、車が体の一部(大脱走でもコメントしましたが)という感じで他の作品とは明らかに質が違います。派手なカーチェイス映画は多々あれど、それは多少「嘘」のある面白さなのでしょう。この作品は「本物」を感じます。マックィーンは善悪を超えた嗅覚本能を持つ刑事をリアルに演じています。
7点(2003-04-21 12:52:21)(良:1票)
49.  キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン
狼少年にならざるを得なかった主人公の悲しさと虚像をディカプリオが好演しています。子供の心のまま虚構の世界で甘えることに安心感と自分の存在を得ようとする幼さと脆さ。そこには善悪の判断はない。自分を守るために必死なのだ。映画前半、突然崩れ始める安住の世界、そこから走り出す姿は現実逃避であり向かう先は虚構の世界である。そこは彼にとって安住の世界=家庭、の代わりであることが悲しい。父親は現実と虚構をつなぐ心のよりどころか。いや、彼が走り始めたときに両親は追わなかったのだ、追えなかったのだ。追いかけたのは唯一の現実、トム・ハンクス。現実が虚構に追いついたとき彼はようやく自分の居場所に落ち着けたのだろう。父を母を現実として受けいれたのだろう。
8点(2003-04-18 16:40:40)
50.  リトル・ブッダ
(ネタばれ?)スクリーンにエンドクレジットが流れ、席を立つお客が二人・三人・・半分近くになったときスクリーンがぼんやりと明るくなり、ここでようやくこの作品のテーマが完結しました。「なるほど」と頷いた記憶があります。同時に「帰った人たちはもったいないなあ」と思ったことも事実です。多分その人たちはあまり面白くなかったのか、トイレに行きたかった?のか、用事があったのだと思いますが、監督はこのラストを見せたかったのだろうと納得してしまいました。群集の中、男の子がこちらを向いているポスターも監督の表現する仏教観なのかな?と思いました。
7点(2003-04-15 21:09:00)
51.  ムトゥ/踊るマハラジャ
チケットガイドで「何を観ようかな」と考えていたら「おすすめ!人気No、1」となっていたので、あまり先入観をもたずに映画館に向かいました。すると、単館ロードショーのためか長蛇の列!。階段に座る人もいたので「これは何かある?」と期待して観始めました。冒頭、口笛で馬を呼ぶシーンからスクリーンに釘付け!唐突に始まるダンスシーンも妙に納得。格闘シーンもつまらない香港映画よりインパクトあり。ラジニカーント=スーパースター、その通りです。ミーナには一目惚れしました(久しぶりに母性を感じた役者さんデス)。いろいろな石の詰まった宝石箱、そんな印象でした。インド映画に興味を抱かせてくれた事にも感謝しています。
8点(2003-04-11 16:06:47)
52.  戦略大作戦
イーストウッドはガンマンでも刑事でも、異色の一匹狼だからいいんですよね。まっすぐな人間らしさに共感できるんですね。この作品も兵士らしからぬ(?)人間そのものです。シブイまなざしのようで実は笑っているイーストウッドは魅力ですが、いつもの苦笑冷笑と異なりとってもおちゃめでいいですねえ。当時、映画館のチケット売場横にスチール写真が掲示してあり、入場前に一番インパクトがあったのは(なぜか)サザーランドが金塊を拝んでいる一枚でした。それを裏切らない怪演は当時中学生の私にはアメリカ人そのものに思えて印象的でした。
8点(2003-04-10 11:28:55)
53.  ドラゴン危機一発
「燃えよドラゴン」ですっかり心を奪われてしまった私は、公開初日に今は無き映画館丸の内東宝に駆けつけました。ブルースに出会わなければ後年ジョイ・ウォンを観に行くまで知らなかったであろう香港映画はとてもB級に感じてしまいましたが、ブルースの姿を観られるだけで満足でした。あれから30年、ブルースの実像がひとつひとつ見えてくる中で私がこの作品にひかれる理由は、おそらくブルースがこの作品に取り組むにあたり、自分の人生にコンマを打った心情がスクリーンの向こうに見えるからかもしれません。この時期、アメリカから家族で転居したブルースは俳優、武道家いずれも世界で通用する東洋人としての最終ラウンドをスタートさせたのでしょう。この作品から2年後、傑作「燃えよドラゴン」を完成させて人生のピリオドを迎えます。この作品はブルースの武術ジークンドーの原点と、俳優としてアメリカで身に付けた演技力を披露しています。東洋を世界へ知らしめたいとする意志は以降の作品にも色濃く表れています。
7点(2003-04-08 18:15:10)
54.  愛を乞うひと
新宿の映画館に入ったとき、閑散としていたため余計に感情移入して観た記憶があります。幼い頃より愛された実感が無いために、自分が受けた事と同じように暴力でしか親子のコミュニケーションが取れない母親。常に不幸な結果が頭をかすめ、その不安に耐えられなくなると自ら不幸を招くようにこれでもかこれでもかと子を虐待する。それでも子から見れば親。自分が悪いのかと悩み、愛されたいと願い、いい子でいようとする。心の支え、生きる自信はたった一言だけの誉められた記憶だったのだろう。去っていく夫への心の叫び「怖いよ。独りにしないで」。幸福を受け入れることが不安になるのは何故?素直になれないのは何故?自分でもわからない悲しさを抱えたまま母は老いる。ラスト、ひとつの鏡に映る母娘。自分を愛することは相手を愛すること、自分を許すことは相手を許すことと気がついたのかもしれない。母親を捨てたのではなく母親が捨てさせたのだから。同じ目、同じ手、同じ心がそこにある。母がいたからこそ今の幸福を受け入れられる自分がそこにいる。20数年前「大地の子守唄」で原田美枝子が演じた主人公に感動をしました。この作品の母親の姿がそれに重なります。
8点(2003-04-06 16:16:51)
55.  シュリ
劇場公開の終り頃に観たのですが、評判が良いためか結構混んでいました。南北問題は第三者の立場で考えてしまうため、感覚ではわかっていても感情ではリアルに受け止められない分、残念ですが感動が少ないのかもしれません。洋画の影響を受けながらも消化して自分たちの表現にしている勢いは見事です。真似するだけの邦画作品よりは情熱を感じます。自立心、愛国心の強いヒロインは、日本女性と異なり「女性」を武器にせず甘えずに生きているように見えます。が、しかし実は悲しいほどに「女性」の本能を押し殺していた姿は、恋愛ドラマにありがちだとしても涙モノです。俳優もスタッフも、そして映画もまっすぐ過ぎて、ややもすると昔の邦画と比較して低く評価しがちですが、韓国映画の情熱とは私たちが忘れている大切な何かかもしれません。
7点(2003-04-05 19:54:31)(良:1票)
56.  T.R.Y.
織田裕二、好きな俳優ですがこの作品では彼の個性を100%生かせなかったかな?「やばくなったらさっさと逃げる」にはまだ少し若く見えるかも。走らずに歩いて逃げるくらいの落ち着いた知能犯でもよかったのでは?暗黒社会を知っていても心底まで染まらずに生きてきた詐欺師としては、もう少しうんざり顔で冒険したり、失敗を自嘲したり、調子よく生きていても悪になりきれずに人が知らないところで罪滅ぼしをしていたり、と経歴や年齢不詳の影の部分が欲しかったかも。心情=表情では、はまり役の大捜査線のキャラクターに重なってしまうかな。風のように通りすぎる役柄でも、もう少し彼を重い存在に演出して欲しかった。ただ場面によってはさすが織田裕二でしたよ。新しい一面もみせてくれました。すんなりと軽いノリで観られます。
5点(2003-04-04 17:56:21)
57.  チャイニーズ・ゴースト・ストーリー
ジョイ・ウォンが観たくて映画館に足を運んだことを覚えてます。一昨日レスリー・チャンの訃報を聞いて、この作品を思い出しました。そういえば話が進むにつれてジョイ・ウォンの美しさ(とか、袖を振り回す愛らしさ)は当然として、レスリー・チャン演じる頼りない主人公は好感が持てて楽しめた記憶があります。ラスト近く太陽の光が入らないように落ちてくるすだれ?を頭で押さえる姿には結構感動してしまいました。いい役者だったのに残念です。合掌。ブルース・リー以降、久しぶりに関心を持った香港映画でした。申し訳ないですが、8点のうち3点はジョイ・ウォンへの点数です。
8点(2003-04-03 16:44:17)
58.  ライフ・イズ・ビューティフル
公開当時はそれほど印象に残らなかったのですが(すみません)、戦争のニュースがあたりまえのように流れる今日この頃、改めてこの作品の持つメッセージに胸が熱くなり、素晴らしさが理解できます。身を隠している子供が穴から覗く視界の中、陽気に振舞いながら横切っていく父(ベニーニ)の姿。子供の知らない場所で響く銃声。そして父の言う通り目の前に現れる戦車!!そこに至るまでの父の生き方はまさに「ライフ・イズ・ビューティフル」というメッセージなのでしょう。
9点(2003-04-03 15:45:06)
59.  戦場のピアニスト
邦画「たそがれ清兵衛」の余韻が残っている頃に観たせいでしょうか、また、新作公開で思い出したロベルト・ベニーニの「ライフ・イズ・・」この二作品と設定や背景は異なっていても印象は似たものがありました。一言で言えば「自分に与えられた人生(役割)を全うする」ということでしょうか。しかも「淡々と」かつ「あるがままに」。ドイツ将校の「生死は神が決める」という言葉は意味が深いように思います。されるがままに殺された者。生きるための行動をして殺された者、生きた者。命乞いをして生き残った者、死んでしまった者。そして目前のことに流されるままに生き残った者。結果はどうあれ、あるがままの人生を受け止めた人間はだれでも生ききり、そして死にきるということでしょうか。危機に直面していても、先行きが見えない状況下でもシュピルマンの指は無意識にピアノを弾いていました。それは自分を見失わず、生死にこだわらず、ただあるがままに生きる姿の表れのように見えました。
8点(2003-04-02 16:01:33)
60.  007/ダイ・アナザー・デイ
007シリーズは常に世界情勢を意識した設定ですが、今回はあまりにもタイムリーかつ、悪=狂気に描かれておりフィクションながら少し心配。無謀な計画に身内から出る「国を滅ぼすのか」の言葉がせめてもの救い?。「殺しの番号」以来、新作ができると映画館に足を運びます。私の中ではコネリー=ボンドのイメージが強すぎます。そのため、それぞれの作品は面白いのですが最近はちょっぴりサイボーグ的なハイテク007に共感はちょっぴり少なくなったかもしれません(自分の年齢のせい?)。どのように危機を逃れ、相手を倒すかというプロセスの積み重ねを観るのは娯楽としては面白いですが、初期の作品のように知恵と機転を利かせて、紙一重で生き残ったという緊張感は少なくなっているかも。その紙一重がダンディーなボンドを際立たせていたようにも思えます。特殊な教育、訓練を受けていても人間味があり男として憧れた部分はそこかもしれません。そういえばベッドシーンで女性の方がタフに見えたのは今回が初めて?でした。昔は手のひらの上で遊ばせているボンドだったのですが。時代なのでしょうか、それとも人間らしいのかな。
7点(2003-03-28 13:41:28)
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