Menu
 > レビュワー
 > タコ太(ぺいぺい) さんの口コミ一覧。35ページ目
タコ太(ぺいぺい)さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1395
性別 男性
自己紹介 投稿にあたっては
①製作者の映画愛を信じて基本的に0点は付けていません。
②レビュー作品の「あらすじ」は率先して書いています。

※「ぽこた」からニックネームを変えました。サブネームの「(ぺいぺい)」は継続です。(2024.2.28)

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
評価順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354555657585960
61626364656667686970
投稿日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354555657585960
61626364656667686970
変更日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354555657585960
61626364656667686970
>> カレンダー表示
>> 通常表示
681.  ある男 《ネタバレ》 
原作は未読です。おそらく原作では主要な登場人物をもっと掘り下げて描いているのでしょうね。俳優さんの好演で作中では語り尽くされていない部分にまで想像は及ぶのですが、多少尺が伸びてももう少し描き込んで欲しかった、というのが全体的な印象です。「物足りなかった」というご意見の理由の一つはその辺りではないかと。  テーマは本当の幸福?与えられた人生を否定し、全く知らない人生を歩んで来た他人と人生丸ごと交換する。窪田さん演じるところの彼は、人生の上書きを繰り返すことで短いながら幸せでいられたのかも知れません。でも、彼は妻や子に幸せを遺せたのでしょうか?弁護士は調査対象の人生を抱え込み模倣することで自らの人生を見つめ直すことが出来るのでしょうか?  重みも深みも感じられますし集中して楽しめた作品ではありますが、獄中の詐欺師との面談や多少唐突感のあるヘイトスピーチのエピソードなど、作品テーマに沿って必ずしもスッキリ整理されていない部分もあるように思え、残念ながら手放しでは称賛出来かねる作品でした。6点献上に留めます。  ちなみに、柄本さん演じるところの詐欺師は(作中で自らなりすましをほのめかしてもいますが)実は戸籍を交換しているのかも。であれば、初対面の弁護士が在日朝鮮人であることを見抜いたり、不自然な関西弁を話すことについて納得が出来るような気がします。
[インターネット(邦画)] 6点(2024-04-21 11:23:07)
682.  PLAN 75 《ネタバレ》 
少子高齢化で社会保障制度が破綻した国家が「PLAN75」という窮余の一策によって問題の解決を図る、というシナリオは、斬新とは言わないまでも近未来SFのひとつのアイディアとして「今の時代だからこそ」生きて来る設定と言えないことはないと思います。ただ、(元の短編作品は未観賞ですが)長編作品としての掘り下げ方はもう少し何かあったのではないかと思えてしまいました。  登場人物は老いも若きも日本人も外国人もそれぞれに悩み疲弊し、眼前に迫る課題に対しての何らか答えを見つけようと煩悶する。やや削ぎ落した感のあるエピソードではあるものの、主演の倍賞さんは勿論のこと出演者の好演に支えられ、重過ぎず軽過ぎず観る者に(一人ひとりの今のライフスタイルや年齢に応じて)現実味をもって迫ってくるものを感じました。倍賞さん演じるところの主人公の最期の選択には、単に尊厳死を否定することだけではなく、それでは老いても生きることにおける希望とは何か、ということを考えさせられました。  にも関わらず何か絵空事のようにも感じてしまう。その理由のひとつには、「PLAN75」が(もし現実化するのであれば)今まさに必要な施策であって、いつだか分からない未来将来の話だとすれば実効性の低い施策にしか思えず(放っておいても近未来には人口ピラミッドは推移するので)、同時に対象年齢の者にとっては、仮令漠然としたものであっても「死」を現実のものとして受け止めてでもいない限り、さして喫緊の課題にはならないだろうと思えてしまうということがあります。  端的に言わせていただくのならば、興味深いけれども今ひとつ我が身のこととは思えず感情移入しにくいということかも知れません。年齢的には十分片足突っ込んでいる私ですが。  真面目に現代の社会問題を捉えた作品であることは間違いないとは思いますが、何か釈然としない思いが残り6点献上に留めたいと思います。
[インターネット(邦画)] 6点(2024-04-18 10:12:34)(良:1票)
683.  ニューオーダー 《ネタバレ》 
メキシコ人の監督が自国の現状と未来将来を憂いて作り出した作品とのことですが、近未来SF的と言うよりも寧ろモキュメンタリ―的な出来栄えといった印象を受けました。世界中のどこかで今まさに起きている凄惨な出来事を淡々と描いているように。  軍事クーデターであれ、侵略戦争であれ、民族紛争であれ、宗教上の対立であれ、平和な我が国で平和な日々を過ごしていれば全く現実味のない話に受け取れてしまうかも知れません。と言うより、こんなことが現実にあってはいけない、仮令現実であっても見たくない、目を背けたい、そんな物語なのかも知れません。兎に角後味が悪い。それは心のどこかで現実味をひしひしと感じている証拠かもしれません。  人の命はこんなにも軽いのだろうか。認めたくはありませんが、時と場所によってはそうなのでしょう。ここに描かれている大富豪や政界や軍部の上層部たち。彼らの命も同じく軽い。次の瞬間には後ろから撃ち抜かれるのかも知れない。いいように利用されては殺されて行くデモ隊や下っ端兵士、そして市民のように。  ある意味、優れた作品だと思います。しかしながら、何とも嫌な作品を観てしまったというのが正直な感想です。
[インターネット(字幕)] 6点(2024-04-16 12:26:34)
684.  ピザ 死霊館へのデリバリー 《ネタバレ》 
長尺ものが嫌いなわけではありませんが、今更にしてインド映画の長尺感を味わいました。作品世界に没入出来れば3時間の作品だって決して長くは感じず、場合によっては「もう終わり?!」という気持ちになることさえあります。が、平均的と言っても良いような2時間余りの尺の本作は、各パートごとに無理無理引っ張っている感(それ、また繰り返す?みたいな)があり、何度か中だるみを感じてしまいました。  一旦そんな風に感じてしまうと内容そのものにも不満を感じてしまい、作品を彩るホラー要素に特に斬新さや魅力を感じられず、既視感ばかりを感じてしまったり、「そっち行かないだろ」とか「そっち見ないでまずはこっち見ろって」みたいに、主人公の行動や言動は感情移入出来ないことばかり。更には、「ムトゥ」以来勝手に思い込んでいる自分が間違っていることは承知ですが、所謂「コリウッド」映画なのに歌わないし踊らないことにも不満を感じてしまう始末。  ただし、それじゃ面白くないの?と問われればそんなことは決してなく、物語の展開は多少の強引さや作り込み過ぎの感はあるものの、ホラーと思って見始めたらロマンスもの?かと思いきやオカルトもの?いやいややっぱり幽霊屋敷もの?え?金品略奪サスペンスもの?でもやっぱりホラー?と言う感じに二転三転四転。荒唐無稽な物語になりそうなギリギリのところを攻めていてなかなかに見応えはありました。特に終盤にたたみかける構成で、それだけに前半から中盤にかけての引伸ばし感がなければなぁという印象です。  ということで、インド映画のマッタリ感がお好きで、サスペンステイストのホラーがお好きな方にはお薦め出来るかなと感じた1本でした。
[インターネット(字幕)] 6点(2024-02-23 23:28:39)
685.  パラレル 多次元世界 《ネタバレ》 
パラレルワールドと標榜しつつもタイムパラドクスものとの区別がつきにくい構成の作品。基本部分の説明はほぼすっかり割愛されているので、本作をもってして「SF」と言って良いのかどうか、微妙です。  そもそもこの姿見(鏡)はどういう仕組みでパラレルワールドと繋がっているのか?角度を変えると何故繋がらなくなってしまうのか?何故パラレルワールドでは基本の世界の180倍の速度で時間が進行しているのか?(本来は先行他作等で見られるように逆では?)全てのパラレルワールドが180倍速なのか?だとしたら何故基本の世界だけが異なるのか?等々、数え上げればキリがないというくらいに謎だらけの設定です。  そんなことはどうでもいい。肝心なのは結果だ、ということであれば説明不要という理屈も無きにしも非ずですが、それにしては都合よくパラレルワールドを利用し過ぎています。他の世界の人間とのスリ替えだとか技術や表現の持ち出しだとか。時空を跨いで併用すれば時間や空間に必ずや不整合が生じるはず。重量バランスが破綻してしまうとか時間に歪みが生じてしまうとか。その辺はほぼ無視して物語は進行して行きます。だいたいからして生身の肉体がどうして耐えられるのか?  理論的とか科学的とか、この手の作品の下支えをしてくれるべき基本的構造が欠如または崩壊していることが本作の最大の弱みかなと。いっそファンタジーやコメディ、場合によってはヒューマンドラマに特化してしまえば気にならなかったかも知れませんが、あくまでもSFサスペンスとして鑑賞しようとしたために面白味を感じられなかったというのが結論です。  ただし、パラレルワールドを時間軸に重きを置いて表現した、と言う部分にオリジナリティを感じたので若干甘めの6点献上です。
[インターネット(字幕)] 6点(2024-02-22 15:08:10)
686.  元カレとツイラクだけは絶対に避けたい件 《ネタバレ》 
なんでこの邦題なんでしょうかね?どう考えてもラブコメっぽいでしょ。でも、全然コメディじゃないし。タイトルでいきなりアウトです。  とは言ってみたものの何も考えないで観る分には結構楽しめる作品。主人公二人のバカップルぶりには呆れることも多々ありますが、漫画の実写版的荒唐無稽なストーリーは意外な程に緊迫感があり、展開がスピーディなこともあって途切れることなく惹きつけられました。尺も丁度良いですしね。  ただし、よくよく考えてみれば罪作りなヒロインだこと。アナタが元カレに絡まなければフェリーに乗り遅れることもなかっただろうし、多分元カレ君も同じフェリーに乗っただろうから飛行機を仕立てる必要もなかっただろうし、であればパイロットの気の良いオジサンは発作を起こさなかっただろうし。つまりは何も事件事故は起きなかったんじゃないかと思えたりして。漁船に助けられて愛を語り合ってる場合じゃないような気が…。  救助される直前に海底から二人を見上げていたサメ。「怪我してるから彼を先に助けて!」と言ったがために縄梯子を登ろうとする彼女目がけてサメが!そこでエンディング。なんて終わり方もアリかな?などと思ってしまいました。  でも、面白かったから6点献上です。
[インターネット(字幕)] 6点(2024-02-08 22:47:45)
687.  ディスコード -DISCORD- 《ネタバレ》 
サイコサスペンスかなと思いつつ観始めた本作。ところが冒頭から暫くは典型的なお化け屋敷モノ。「え~!そっち系だったの?」「もしかして、アッチの世界に連れてかれたお姉さんたちを救出するお話?」と少々ガッカリ気味。今ひとつ作品世界に入れないでいました。  ところが、中盤になって何やら不穏な、と言うかリアルな悲劇・惨劇の気配が。確かに幽霊はいるようだしポルターガイストも起きるんだけど、その裏には過去の連続殺人事件の存在があり、しかも、今は亡き母親も事件の被害者と繋がりがあったりして、徐々にリアルな連続殺人鬼モノへと移って行きます。  そして、クライマックスは種明かしとヒロインを襲う殺人鬼。既視感は無きにしも非ずながら、「ええ?!そこに居たの?」と衝撃の展開。ただし、「やっぱりサイコサスペンス?」と思ったのも束の間、絶体絶命のヒロインを救うのは人ならぬモノ。既にご指摘がありますが、「そんなんだったら犯人にその力を向けてよ!」と言いたくなります。  と、少々釈然としない点は残るものの、ちょっと変化球気味のホラー。否、ホラー風味のサスペンスに6点献上します。  ちなみに、ラストは必要だったかなぁ?助かって良かったねで終わっても良かったように思えます。そして、覗く眼は幽霊の眼なのか、それとも…。続編を匂わしているのでしょうか?思えば、冒頭のシーンから本作の重要なキーとなっているのは「瞳」ですね。ただ、少々解りにくくて残念な仕掛けかも。
[インターネット(字幕)] 6点(2024-02-04 23:56:04)
688.  MORTAL モータル 《ネタバレ》 
北欧の神話に詳しい訳ではないので、主人公の出自の秘密については本作から知るのみです。が、古の神の末裔が約束の地に引き寄せられ、天をも司るほどの力を授かるという物語には魅力を感じました。  自らの特殊な能力について訳も解らずに苦しむ主人公を演じたナット・ウルフさんの好演が光りますね。地味ながら繊細でキュートなヒロインを演じたイーベン・オーケルリーさんも魅力的でした。  流れ的には、国際問題にもなりかねない一件なのに、地方の一警察署長?と民間人の新米臨床心理士が活躍し過ぎの感があるものの、孤立無援の状況の中に現れた心からの理解者を得た青年と、相談者の死は自らの責任だったとの思いから心折れてしまった新人セラピストが恋に落ちるというストーリーにも好感が持てました。  北欧の凍えるようでいてどこか温もりを感じる風景に包まれた独特の雰囲気は好きです。ホラー的な要素も感じられますが、北欧ホラーにありがちな毒々しさはなく、寧ろファンタジーとして観ることが出来ました。ただし、尺の割に随分と長く感じてしまいました。流れがゆったりし過ぎているのか、それともメリハリが弱いのか。  主人公に一筋の光明がさしかけた途端に訪れる悲し過ぎる結末。神器を身に着け自らの出自を知った主人公は、この悲しみを乗り越え自らの使命を見出すことが出来るのでしょうか?いかにも続編がありそうな、と言うか続編がないことには納まりが付かないようなエンディング。期待したいと思います。
[インターネット(字幕)] 6点(2024-02-02 11:31:49)
689.  霊的ボリシェヴィキ 《ネタバレ》 
公式サイトで高橋監督の本作に関する並々ならぬ思い入れを知りましたが、タイトルにもなっている「霊的ボリシェヴィキ」という概念について個人的には全くと言うほど知らず、テーマが解らない中での感想です。  正直なところJホラーはあまり好まないのですが、本作の持つ独特の不気味さには冒頭から集中出来ました。ホラーあるある的な演出もあることはありますが、単なる幽霊譚ではなく、かと言って超常現象に特化した流れでもない。洋画であれば「悪魔」の存在によって物語の主題が語られて行くことが多々ありますが、本作の場合、この世のものではない何者かの存在は仄めかされますが、決して具体ではない。これはある意味恐いです。  幽霊が現れたり、霊界からの声が聞こえたりという展開で、やがては参加者が取り殺されて行くというお約束的な流れであれば、本作に対して興味は持てないところです。しかし違いますね。実験参加者が皆「死」を感じたことがあるというところがヒントなのでしょうか?  観賞前は、タイトルからして何かしら政治的な意図が盛り込まれているのかなと少なからず思っていましたが、鑑賞後にはその感覚はなくなりました。「死」の実態、「生」と「死」の関係性、そういったテーマなのかなと漠然と感じた次第です。  ただし、研究助手の最後に選んだ行動は一体何だったのか?突然の展開に衝撃を覚えましたが、彼女の行動が意味するものは「この世のものではない何者か」の意志なのでしょうか?そして新たな命の誕生?今ひとつスッキリと理解出来ないままでした。  異色のJホラーに迷った末6点献上します。
[インターネット(邦画)] 6点(2024-01-28 11:15:24)(良:1票)
690.  この世に私の居場所なんてない 《ネタバレ》 
何をやってもダメなヒロイン。てか、何をやってもダメと思っている超マイナス思考のヒロインと言った方が妥当かも。  そんな彼女の家に空き巣が入り、ラップトップと祖母の形見の銀食器が盗まれてしまう。警察は親切に(当たり前の)捜査をしてくれるが、彼女の求める捜査とは違う。彼女はもっと自分のことを見て欲しい。彼女だけのために親身になって集中して捜査して欲しい。  この件に留まらず、彼女が周囲に求めるものは結構我儘で自分勝手かも。だから、何かにつけて彼女は満足出来ないでいるような。楽しみに読んでいる小説のネタバレをされてしまう件を除いて(これはホント可哀そう)、概ね受け取り方次第じゃないかなと思えてしまう。  とは言え、振り返ってみれば、かく言う私とて他人のことは言えないようにも思え、ヒロインを全否定は出来ないように思えたりもする。現代社会で自分のスタイルを確立して独りで生きるのは、極めてハードルの高い所業。それでも独りで生きようとするヒロインがどこかしら愛おしくなりました。メラニー・リンスキーが時折り魅せるキュートな素顔が良いです。  相棒として彼女に付き合うトニーがまた良いですね。単なる自分勝手なオタクではなくて、キチンと人と接することの出来るある意味常識人。イライジャ・ウッドの好演が光るところです。  ただ、結局ルースは何を学んだのでしょう?生きることの幸せを掴めたのでしょうか?そしてラストシーンのトニーは幻想なのでしょうか?重傷を負い息絶えたかのように思えましたが…。  コメディタッチのサスペンスは大いに楽しめました。が、観終わった後、何かスッキリしないと言うか後味の悪さが残ってしまいました。現代社会に生きる人間にとってのモヤっとしたテーマこそが本作の味なのかも知れませんが。
[インターネット(字幕)] 6点(2024-01-24 23:50:48)
691.  ジュラシック・ワールド/新たなる支配者 《ネタバレ》 
端的に言えば、ワクワクドキドキ出来るアクション巨編。そこに最新鋭の技術を駆使してビジュアル化した恐竜たちが闊歩する。それに尽きますね。  初作から楽しんで来たファンにとっては、サム・ニール、ローラ・ダーン、ジェフ・ゴールドブラムの御三方の健在ぶりは涙モノ。当時のままのキャラ設定にも満足。  強いて不満足点を言わせていただけば、多くの皆様のご指摘にもある通りストーリーそのもの。そこを重視する方にとっては本作の致命的なマイナス点かも知れませんが。DNAとか遺伝子とかのコントロールによる暴走劇は決して目新しくなく、バイクと恐竜の追走劇は見応えのある出来栄えではあるものの、インディジョーンズのパロディの感が拭えません。思えば、全編通じてシリーズそのものも含んだ何かしらの作品のパロディ(オマージュと言った方が適切かも)を感じるカットが多出します。個人的にはその辺りも作品も魅力として受け止めましたが。  否定的に観てしまうと、本作の設定として恐竜が蘇った世界であることの必然性はあるのか?と思えないこともないでしょう。実際イナゴの位置付けは恐竜を超えたものになってしまっていますし。もっと恐竜たちの存在感を演出して欲しかった、というのが正直なところです。  とは言え、決して否定はしません。楽しかったです。思い出に残る秀作とはお世辞にも言えませんし、後日談を作り放題のような伏線回収等なしのエンディングではありますが、他の如何なる恐竜映画も決して超えることが出来ない金字塔を打ち建てたシリーズの最後を飾るに相応しい豪華なエンタメ大作でした。  ちなみに、原題も邦題も副題はハズレですね。せめて邦題は原題を無視してでも工夫して欲しかったところです。(原題の意訳かと思いますので邦題の評価は付けませんが)
[インターネット(字幕)] 6点(2024-01-12 11:12:31)(良:1票)
692.  ライフ(2017) 《ネタバレ》 
エンタメ系SFホラーとして観る限り、完成度は高く十分に楽しめる作品かと思います。ただ、多くの皆さんのレビューにもありますように、オリジナリティと言う部分では弱いかなと。  未知の生命体とのコンタクト。原始的な生物と思いきや知的活動をし始める。無害かと思いきや人間が襲われる。閉鎖空間での戦いの限界。籠城作戦しかないものの侵入されてしまう。わずかな生き残りが決死の脱出…。一つの作品のリメイクという程ではないにせよ、どうにも感じざるを得ない既視感。  ラストのサプライズも想定内でした。予定どおりに帰還したのではハッピーエンドにもならない。このラストしかないでしょう。とは言え、地球に舞い降りた火星生命体が人類を駆逐するといった続編は期待出来ないように思えます。より一層既視感の激しい作品になりかねないでしょうから。  個人的には大いに楽しめました。が、傑作かと言えばそこまでは評価出来ないかなと。悩んだ挙句、6点献上します。
[インターネット(字幕)] 6点(2023-12-22 12:01:53)
693.  フラクチャード 《ネタバレ》 
緊迫感とミステリー感に溢れ見応えのある1本、と言いたいところですが、残念なことにかなり早い段階で「夢オチ」若しくは「妄想オチ」、それとも「実はみんな死んでましたオチ」だろうという予測が容易に立ってしまいます。  「残念ながら二人とも…」という台詞まで流れてしまうと、これはもう確実に少なくとも二人が死亡していることが確定してしまう訳で、その二人が実は冒頭の親子三人ではなかったということは終盤まで判らないものの、サスペンス或いはミステリーものとしてはあまりにストレートな演出かと。  サム・ワーシントンさんを始めとする出演者の演技力に加え、何と言っても娘役のルーシ・カプリちゃんの愛くるしい演技が素晴らしく(特に表情)、冒頭に述べました通り見応えはあります。何となく既視感はあるもののストーリーも魅力的。それだけに、もう少しミステリー然とした構成(観客を混乱させる)、或いはホラーテイスト(ホラーとしては作られていないのかも知れませんが)を強めにして欲しかった。そんな気持ちからやや低めの6点献上です。
[インターネット(字幕)] 6点(2023-12-17 11:18:03)
694.  ザ・キラー 《ネタバレ》 
冒頭に延々と続く病的とさえ思えるような殺し屋の哲学についての独白。完璧を求め過去の仕事も100%成功して来たと自負する孤高の殺し屋。ビジュアル的にもスタイリッシュでストイック。相当カッコいい。さながら「ゴルゴ13」の実写版かと期待させられます。がしかし、超腕利きのスナイパーとは思えないような凡ミス。難し過ぎるシチュエーションとタイミングで引き金を絞ってしまう。結果、高級コールガール?は哀れ犠牲に。そしてお仕事失敗。  そもそもターゲットの方も相当無防備。通りの向かいのビルの上層階の窓がずっとカーテンも何もない状態になってて、もしかしたら時折り人影だって見えてたかもしれない。せめてVIPの到着前にチェックするでしょ普通。更に、これからお楽しみだってのにカーテン開けっぱなし。撃たれて慌てて閉めてるし。入り口のガードマンその他手下たちは向かいのビルに駆け付けないし。そのくせ警察の対応は矢鱈早かったりして。  グラフィック・ノベルが原作だとしてもちょっと現実感が薄すぎると言うか肝心の部分の緊張感に欠けると言うか、だからこそ「コメディ」を感じさせられたかのような意見まで出てしまっているのですね。まぁ「殺し屋とはこうあるべき」というテーマではないのでしょうから少々詰めが甘くても良いのかも知れませんが、と言うか詰めが甘くなければ本作のその後のストーリーには繋がらない訳ですからこれで良いのでしょうけれど、何だかスッキリしない展開でした。  復讐劇も不安定感ありですね。情け容赦なく殺さなくてもいいんじゃね?みたいな対象を撃ち抜いたかと思えば、少なからず感情移入して願いを叶えて?しまったり、何よりラスボスをスルーしたのは何故でしょう?彼の言葉をまるまる信じた?これ以上の報復は無いと?隠れ家で彼女と幸せに平穏な生活を送れるとでも?  冷徹のようでいて失い切れていない人間性が時折り顔を出す情緒不安定な殺し屋が、愛に生きる道を選ぶまでの物語なのでしょうか?それとも、もっと深く人間の心を掘り下げることで人の生き様を描いた作品なのでしょうか?エンタメとして楽しむことは出来るものの、何か心に残るものがあるかと言えば微妙な作品でした。ビッグネームによる作品でなかったのなら評価はどうなっていたのでしょう?迷った挙句の6点献上です。
[インターネット(字幕)] 6点(2023-12-05 16:58:38)(良:1票)
695.  ラベンダー 妖精の歌 《ネタバレ》 
田園風景や古家など全編通じて美しい映像が多々登場します。冒頭のストップモーションを組み合わせた事件現場は、凄惨な事件なのにそれを感じさせない美しさ。心理的な部分にスポットを当てたサスペンス劇が始まるのかなとの期待が高まります。  が、蓋を開けてみれば幽霊譚と評しても大きく間違ってはいないような展開。ヒロインの生家に舞台を移してからは、霊的存在・現象がストーリーを引っ張る感じ。冒頭の映像表現に期待させられた流れは、既視感のある、と言うか結構オーソドックスな「霊が助けてくれました系」作品に転じます。  ただ、それは決して否定的な感想ではありません。特に目新しくはないストーリーではあるものの、必要以上におどろおどろしくはなく、必要以上に謎めいた伏線が散りばめられてはおらず、必要以上に深刻さや悲惨さが強調されることもありません。ほどよく纏まったシンプルな作品、サスペンスあるいはミステリーホラーの王道的な物語と言えそうです。  強いて言うならば、と言うかそこが一番の問題点なのですが、ラストシーンはどう受け止めていいものやら。真犯人を捉えたまでは良いのですが、監禁して放置?殺して復讐?それとも、あの後警察に通報して逮捕してもらったとか?作り手はドラマチックなラストで終えたかったのかも知れませんが、受け取りようによっては結構なバッドエンドかと…。
[インターネット(字幕)] 6点(2023-11-29 12:17:15)
696.  テイク・シェルター 《ネタバレ》 
SF作品だという先入観で観てしまったので、冒頭の嵐のシーンから後は兎に角歯痒い時間ばかりが過ぎて行きました。  とは言え流石に中盤に至るまでには気付いた訳で、「これ、もしかしたら夢オチとか妄想オチとか?」とばかりに心理系サスペンスなのかなと思い始め、統合失調症のいう具体的な病名と母の入所理由がその病気ということまで明かされてしまっては最早SF感は遠い過去。家族の愛も大いに描かれていることもあり、心理サスペンス風味のヒューマンストーリーなのだろうと自分なりに結論めいたものに辿り着いた感じです。  嵐が来てシェルターに家族で避難した時には、「あれ?やっぱりSF系とかオカルト系?」と揺らぎましたが、扉を開けてしまえば外界に拡がるのは平和な日常。痛い思いはしたしこれから大変だけれど、家族愛が深まって結果ハッピーエンドなのかなと着地点が見えた気がしたのも束の間、大ラスでは結局件の嵐がやって来て若干混乱しました。  物語の大筋の部分は決して目新しいものではありません。主人公が不安や特異な思考などによって常人には理解し難い行動に走り、次第次第に孤立していき結局は…みたいな物語は今までにも小説や映画などでいろいろと観て来たような気がします。ただし本作では、こんな思いにさせらながらも、こんな目に遭わされながらも、決して夫婦は、親子は分裂解体しません。寧ろより強く結び付いていく。そういう意味では純然たるヒューマンドラマなのでしょう。  ただひとつ、と言うかそこが最も重要な所なのですが、ラストの嵐ですね。個人的には、あの嵐は主人公の目にも妻の目にも娘の目にも見えている「本物の」嵐だと思っています。主人公は確かに精神的に病んでしまいましたが、「病んでいるから見えた」のではなく「見えてしまったから病んだ」のだと思います。平和で幸せな暮らしをしていた人間に、ある日突然遺伝的な精神疾患が発症するというのも今ひとつ現実味がありません。  作品を通じて主人公の視点のみで語られている部分はないと思います。「悪夢」のシーン以外は。ですから、家族全員が嵐を目撃したのでしょう。きっかけは主人公の予知能力の目覚めだったのかも知れません。受け入れきれない自らの能力への不安もあいまって、愛犬に咬まれたり、他人に危害を加えられたりといった「悪夢」を見たのかも知れません。  纏まりのない感想を書いてしまいましたが、心理系ヒューマンドラマをSF風味で包んだ作品と受け止めることが個人的には一番楽しめそうです。  ただ、ちょっと丁寧過ぎると言うか、ひとことで言えば長いですね。そこがマイナスポイントでした。
[インターネット(字幕)] 6点(2023-11-27 13:51:18)(良:1票)
697.  ネズミ捕りの男 《ネタバレ》 
極めてシンプル。されどなかなか味わい深く難解でした。  ネズミの気持ちになり切ることでネズミを確実に駆除するというネズミ捕りの男。そう都合良く男の思惑通りに駆除できる訳もなく、物語がテンポ良く展開していく中で、ネズミとネズミ捕りは社会における何かを象徴している?などと深読みしたくもなるのですが、そう簡単には読み切れず。  結局、男は自らがネズミを喰い殺すところを披露し、奇妙で不快極まりない解説(ネズミの血液はチョコレートの原料だとか)を述べつつ去って行く。あれ?駆除は?しかも干し草にある栄養物って?もしかしたら編集者の背後の張り紙の…。  コメディかと思いきや後味の悪いダークファンタジー風に幕を閉じる本作。出演者たちの巧みな演技と話術も相まった味わい深い、されど如何に解釈して良いものやら迷ったままに幕を閉じてしまった短編でした。
[インターネット(字幕)] 6点(2023-11-15 11:12:51)
698.  アフターデイズ・ボディ 彼女がゾンビと化した世界 《ネタバレ》 
そこそこグロく、スクリーンの色調は陰鬱そのもの。予備知識なしで観始めた本作が「彼女がゾンビになるまでの…」の続編であることは、誰に教わるまでもなく容易に気付きました。  前作同様なんとも不快なカットの連続。感染者視点のゾンビものは数少ない中、不快さでは一番だと思います。虫(蛆?)にも拘ってますね。死体がゾンビ化するにあたって、即座に、てか生きているうちから蛆が湧くとも思えませんが。否、生きているようで既に死んでいるということかも知れませんね。あぁ、その発想は新しいかも。  ゾンビものの変化球としては高評価しても良いのかと思います。ゾンビウィルスを生物兵器のように描き、一人の変態と言うかマッドサイエンティストが社会に拡散するというのも恐ろしい。目的が明確ではないだけに(もしかしたら個人的な趣味嗜好の範疇かも知れず)より恐ろしい。  ただし、続編に留まらず更に続編が続くであろうこと間違いなし的なエンディングには、作品のテイストらしからぬアザトサを感じてしまわないこともありません。そこは個人的にはマイナスポイントです。誰にでもお勧め致しかねる作品に6点献上します。
[インターネット(字幕)] 6点(2023-11-12 10:30:20)
699.  355 《ネタバレ》 
豪華キャスティングによるスパイアクション。ただし、ストーリー的には特に斬新と言うこともなく、典型的と言っても良いような既視感溢れるストーリーです。正直言って意外性はゼロ、どんでん返し感は感じられません。  とは言え、2時間の尺がひとつも中だるみすることなくスピーディに展開。文句なしに楽しめることは間違いありません。けれど、その上で感じてしまうモノ足りなさは一体何なんでしょう?  それはひとえにキャスティングなのかも知れません。豪華だし、魅力的だし、ビジュアル的にも申し分ないのですけれど、この人じゃなきゃダメ!みたいなベスト感溢れるキャスティングではないのです。具体的に誰がどうということではなく、それだけに「じゃあどうすればいいの?」といった問いに対する答えはありません。観終わった後、それがモヤついて堪らないのです。  面白いです。楽しめます。されど物足りない。なので甘めでも6点献上止まりです。
[インターネット(字幕)] 6点(2023-11-06 20:12:46)
700.  ゾンビボーダーランド めざせ!アンデッドのいない国境地帯へ 《ネタバレ》 
欧米や本邦とはひと味もふた味違ったゾンビ作品。さりとて、それは違和感というよりも何ともホンワカとした和やかさを感じさせてくれるもので、コメディ仕立てだからということもあるのですが、それだけではない魅力を感じます。  ソンビウィルスの蔓延が化学兵器的な人為的なもので、宇宙ステーションから地上に指示を出し、ひとつの国を滅ぼして飲料水の利権を獲得する特権階級の存在、というのはゾンビ映画としては結構斬新なアイディアですね。まぁ最終的には「人間爆弾」という恐ろしい兵器でゾンビもろとも未感染者まで滅ぼしてしまう訳で、ゾンビウィルスの恐怖は何処へやらの狂暴さですが。  そして、近未来のクロアチアが殆ど崩壊しながらも世界一の水「クロアチア水」で何とか経済を維持しているというのは何とも自虐的とでも言いましょうか。そして、セルビア人との掛け合いは、ここまで言っちゃっていいの?と心配になるぐらいで、でも合作だから良いのかな?最早対立を超えて超仲良しみたいな感じ。とは言え、現実の歴史や現状に疎い私としてはヒヤヒヤものでした。更には、セルビア人はゾンビウィルスに感染しない設定で、その血液と酒で作った特効薬によって今度は新セルビア人誕生でクロアチア人を滅ぼそうとするとか結構滅茶苦茶な展開ですね。  ラスト。命からがら生き残ったモティカとフランカは、セルビア人側の収容施設で知り合った少年とともに安住の地を目指す訳ですが、大量虐殺の後だというのになんともお気楽なハッピーエンド?それとも、エンドロール後のカットに意味があるとしたら生き残りの新セルビア人が居るという意味で、だとしたら苦難は続くということでしょうか?原題の「クロアチア最後のセルビア人」というのは、単に生き残ったモティカのことなのか、それとも…彼の地の人々にとっては解り易い回答があるのかも知れません。  ハチャメチャさの裏に強烈なブラックユーモアを感じる異色作に6点献上します。
[インターネット(字幕)] 6点(2023-10-31 13:09:15)
000.00%
1332.37%
2523.73%
3896.38%
41198.53%
516711.97%
625918.57%
735125.16%
823216.63%
9765.45%
10171.22%

全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS