701. 虎の尾を踏む男達
歌舞伎は衣装からセリフまで全ておきまりがあるので、演じる役者を見るという楽しみ方をする。これは映画なのでそこまで定型ではないが、エノケンの表情や存在が際だって面白い。戦後で映画を作るにも検閲とかいろいろ制約があって、題材にも苦労したんでしょうか。伝統芸能というんで無難なところで作ったのだろうと思います。 5点(2003-10-29 20:54:49) |
702. シッピング・ニュース
お話自体はそんなに感動的っていうこともないけど、この映画一番の見所はケイト・ブランシェット。悪妻役だけど凄いキョーレツなインパクト、うまいです。スペイシーもジュリアンも完全にくわれてる。これだけでも見た甲斐があった。 5点(2003-10-29 20:50:45) |
703. 至福のとき
イーモウ監督の少女3部作って期待して見たのに、前2作に比べてかなり見劣りする。田舎から都会に舞台を移し、可哀想なシンデレラ状態の盲目の少女と、下心もあって彼女に親切にするモテないおじさんとその友人達。話自体がすでに涙うけねらいが見えてあざとい。山田監督の下町人情物語みたいで寅さんの中国版のような感じ。ガリガリに減量させた少女の下着姿を何度も出さなくても・・と思うし、彼女の好演はいいのに監督にはがっかり。 5点(2003-10-29 20:50:26) |
704. オーシャンズ11
豪華な俳優陣をそろえても、作品自体はいまひとつ記憶に残らない。ジュリアは添え物なだけだし歩き方はヘンだし・・クルーニーやピットがかっこいいだけ。 5点(2003-10-29 20:44:55) |
705. ヒマラヤ杉に降る雪
モノクロのような色彩で、陰鬱とも言えるような重い感じ。アメリカでの日系人問題をからめながらサスペンスタッチの展開だが、地味な作品。工藤夕貴の英語のがんばりに感心。 5点(2003-10-29 20:39:13) |
706. 汚れなき悪戯
確かに幼くして、あるいは若くしてなくなるのは惜しまれるほどのいい人が多い。私も彼らは特に神様に呼ばれるのかと思っていた。やるせない不条理である。ところでこの作品、可愛いマルセリーノはお母さんが恋しい、物置部屋のキリスト像に食べ物を運び話しかけるとキリストはそれに応える。そして彼の願い通りお母さんに逢わせようとし、幼いマルセリーノは昇天する。皆に愛され、神にも愛され短い生涯を終える。泣ける!テーマ音楽がまたいい。この相乗効果でよけい悲しい。一種のメルヘンなのだが、愛しき者の昇天という不条理を神の愛として描いているのだろう。 8点(2003-10-29 20:36:25)(良:2票) |
707. 雨のニューオリンズ
「明日に向かって撃て!」で売り出す前の美しいロバート・レッドフォードにうっとり。新人なのにこの頃は他のも共演者に恵まれてる。 6点(2003-10-29 20:34:24) |
708. ペイ・フォワード/可能の王国
演技のうまいオスメント君ですが、この作品でのオスメント君の演技は最高だと思います。誰かが言ってた「善意のネズミ講」っていうテーマも、純真な子供達には見てもらいたい。 ラストは残念なんですが、ハーレイ君に免じてプラス1点。 8点(2003-10-29 20:33:12) |
709. マウス・ハント
メチャ頭のいいネズミ!どうやって撮った(訓練した)のかと気になる。 6点(2003-10-29 20:26:15) |
710. スペース・カウボーイ
往年・現役の名優達が同窓会で楽しそうに大がかりな余興を見せてくれた、と言う感じ。ユーモアあり、ちょっぴり涙ありと映画に必要な要素を盛り込んで、あえて難しい宇宙ものを作ったイーストウッドはえらい。 6点(2003-10-29 20:25:45)(良:1票) |
711. リチャードを探して
演技派俳優達の役作りのドキュメンタリーと、リチャード3世がかいま見える変わった作品。アル・パチーノはやりたい素材を見つけたら、本格的に監督をするんじゃないかと思う。 6点(2003-10-29 20:20:30) |
712. 草原の輝き(1961)
現代のアメリカとは全く価値観の違う、性に対する抑制が厳しかった頃のお話。同じ国とは思えないくらいだがこんな時代もあったのね、って知りました。ナタリー・ウッドが愛に応えられずに苦悩のあまり、精神に異常をきたしてしまう。若い恋人たちの苦しくて切なくて悲劇的な恋がワーズワースの詩とともに印象深い。 7点(2003-10-29 20:18:03) |
713. トンネル(2001)
良かったですねー 実話を取り上げてて、出てくる人たちも実際あったことをもとに描いてるんでしょう。それぞれのエピソードがしっかり分かって、可哀想だったり切なかったりでうるうるしました。 7点(2003-10-29 20:17:07) |
714. コリーナ、コリーナ
地味だけどとてもいいお話。ウーピー演じるコリーナがとても魅力的。派手だけど中身の薄い作品よりこういう映画を見て欲しい。 7点(2003-10-29 20:15:02) |
715. 華麗なるヒコーキ野郎
この頃のジョジ・ロイ・ヒルってまさに絶好調!レッドフォードも楽しそうに演じてますね。ドイツの空の英雄と戦った、というのが彼の憧れで自慢話。でもこれは憧れのあまりの空話。それを映画の撮影という状況で実現できた、本人の感激はそのまま観客の感激。ヒコーキ野郎の男のロマンですねぇ、、、レッドフォードのいたずらが過ぎて、全身ギブスのヒドイ顔!ワイルドなやんちゃが笑えます。スーザン・サランドン、若い!特徴的な出目の大きな目はそのまんまです。 7点(2003-10-29 20:13:55) |
716. 戦艦ポチョムキン
上官の横暴さもだけどウジ虫入りの食事を出されちゃあ、いくら何でも反乱したくなるよね。制圧のためにオデッサの市民まで銃撃され、有名な階段シーンがくる。惨殺された市民が倒れている長い階段を、赤ちゃんが入った乳母車が落ちていく。結局これがきっかけでロシア革命の第一歩だ始まった、という話。監督のエイゼンシュタインはこの時27才、「市民ケーン」の頃のO・ウェルズといい、若さが権力に立ち向かうという気概を感じる。 7点(2003-10-29 20:13:29) |
717. キャスト・アウェイ
ここでもトム・ハンクスのうまさに感心する。これじゃあ毎年アカデミー候補になっちゃう。その他印象に残ったのは飛行機の墜落シーン。オォ~すご~い迫力!ってな感じ。脚本を練り直せばもっとよくなったのに。少々無駄と冗長な部分があるかなー。 7点(2003-10-29 20:12:42) |
718. 海の上のピアニスト
メルヘンですねー。ティム・ロスはピアノが弾けず、演奏は本人ではないそうですがまるで実際に演奏してるような素晴らしさでした。真似するだけでも大変なのに、すごい役者根性ですよねー。 7点(2003-10-29 20:08:51) |
719. 蜘蛛巣城
何回も見てるけどいつ見ても引き込まれる。能面作りの山田五十鈴の凄みがこわ~い。三船がだんだん狂気になっていくのもこわ~い。ファーストシーンとラストシーンがつながって人間の欲望の空しさ、はかなさが浮き彫りになる巧みなつくり。三船が矢ぶすまにさらされるシーンなんぞ、一体どうやって撮ったのか不思議でしかたない。CGなんてなしだからねぇ・・まぁ全てにおいてすごいとしか言いようがない。惜しむらくはこの時代全ての日本映画に共通するけど、録音技術が悪いのかセリフが聞き取りにくい。いっそ字幕をつけて欲しい。 10点(2003-10-29 20:03:46) |
720. ニノチカ
これはもう傑作です。脚本がいいんですねぇ、セリフがとっても面白い。ガチガチのソ連から来た美女が、フランスの貴族と恋に落ちるラブコメディ。前半の固くニコリともしないガルボが後半は恋に悩み笑い、と人間らしい感情を出している。価値観の全く違う国の男女だから会話してもかみ合わず、風変わりなことこの上ない。たとえば二人が初めて良いムードになる部屋での会話。僕をどう思う?って聞くと「悪くないわ、白目は澄んでいるし、角膜は申し分ない」って調子。およそムードはないし生真面目すぎる口調なんだけど、それがまたおかしくて大笑い。せりふがおしゃれでうまい、と思ったらビリー・ワイルダーを含めた3人で書いて、ルビッチが手直し。監督もワイルダーのお師匠さんのルビッチ。軽妙で後味もいい素晴らしい運びです。撮影は「裸の街」のW・ダニエルス。共演者も舞台俳優など達者な人達。すごく豪華なメンバーなんですねぇ。見るときはどうぞこの抱腹絶倒の会話を堪能してください。ガルボの意外なコメディエンヌぶりも見物です。私の一押しのラブコメ傑作「グッバイガール」が10点なので、これはそれ以上で文句なしの10点! 10点(2003-10-28 14:16:39)(良:1票) |