721. ロンリー・ハート(1986)
ブルース・ベレスフォード、ジョルジュ・ドルリュー、ダンテ・スピノッティ、腕利きスタッフが揃っての超超超絶つまらなさにマイナス1点。凄いメンツの3人がギャアギャアわめき立てるだけの展開に不快感はないものの、何が言いたいのかさっぱり分からず呆れるだけのコケ具合甚だしき作品。ガックリ。呆然。 [DVD(字幕)] 2点(2021-09-23 01:23:31)(良:1票) |
722. 女性上位時代
明るさは辛気臭さがないというだけでハチャメチャな楽しさは何も無い。子宮でモノを考えるミミの色気も全く無い。1時間ほどして登場したお目当てトランティニャンも魅せられる点は皆無で、吹き替えに思えた声の違いにもガックリ。中途半端な脚本演出のカトリーヌ・スパークのPVのような作りで彼女の容姿に魅せられない私には壊滅的な駄作。 [DVD(字幕)] 1点(2021-09-21 03:44:11) |
723. オー!
《ネタバレ》 レーサー崩れでギャンググループ運転手役フランソワ・オランは「オー」と呼ばれているしがない下っ端。一旗揚げようとの奮闘も及ばず虚しい最後を迎える物語。ルパン+カポネとマスコミにもてはやされているのが盛り過ぎ感が強いのがイタイ。35歳ジャン=ポール・ベルモンドは線が細いですが、刑務所内でのやさぐれ加減にこの人の持ち味が垣間見えます。 黄色い車を走らせるジョアンナ・シムカス・・・・・・言葉が浮かばない・・・唖然とする美しさ。点数の全てを。 [DVD(字幕)] 6点(2021-09-20 22:42:52) |
724. ファンタスティック・プラネット
「時の支配者」はどうにかこうにかの完走でしたが、本作は片時も目の離せないあっという間の72分間でした。私が家に現われた虫を何も考えずに殺処分するようなドラーグ族が示すストーリー性はチェコスロバキア作品として言いたいことが曖昧なもどかしさがあります。ただ、唯一無二と言って良いビジュアルが唯々凄い! それを後押しする音楽も聴き入ってしまう素晴らしさ。全編に亘る無機質さに喜怒哀楽があってこそのこの世と思わされるものがありました。4年の月日をかけたという甲斐がある忘れないであろう傑作。 [DVD(字幕)] 9点(2021-09-20 16:17:13)(良:1票) |
725. mid90s ミッドナインティーズ
野暮な事を言います。子供達が言うところの自由は、1円も稼いでいない何の責任も伴わない者のイキリであって白けます。ただ、彼等が全員陰険でない気の良い子達で、尺の短さもあって完走できました。 [DVD(字幕)] 4点(2021-09-18 00:41:06) |
726. コーマ
手に汗握ったサスペンスの秀作。向こう見ずにも程があるスーザンにハラハラさせられ通しで、昏睡に陥るバッドエンドの予感にビクビクしていたので結末に大きなため息が出ました。陰謀の目的が金儲けのみなのか分かり辛いところに物足りなさがあります。お目当てリチャード・ウィドマークの枯れてしまった感のあるお姿が少し残念。美術関連スタッフの仕事ぶりに拍手、あの光景は夢に出てきそうで怖過ぎる。 [DVD(字幕)] 8点(2021-09-15 01:32:50) |
727. 暗黒王マルコ
《ネタバレ》 禁酒法が終わった日からスタートする物語。密造酒製造販売のギャングボスであるレミー・マルコ。「暗黒王」に似合っている(?)名前ですが、いたって普通のボスをエドワード・G・ロビンソン通常運転にて演じています。彼は大真面目なのですが、ストーリーがクスッと笑えるコメディで、上品に振る舞おうとしても地が出る物言いの嫁さんや悪漢とのすれ違いシーンや娘の許嫁が警官なのが最後に生きてくるという脚本・演出はなかなかにお見事。破産回避の無理筋も白けるものでなく楽しめました。ビールが超絶不味い件は密造酒なら無いよりマシでも堂々と購入出来るとなると見向きもされない、不味い事を子分達は言えなかったというのは現実味を感じるところです。笑えるギャングものであり良作です。 [DVD(字幕)] 7点(2021-09-14 07:02:49) |
728. 小さな村の小さなダンサー
ヒューストン公演で開演を15分待たせて登場したVIPに鳥肌と共に涙が。以降、ラストシーンまでボロ泣きで涙を搾り取られてしまいました。バリシニコフに魅せられ、唯々踊りたい純真な青年にとって文革時代の中国は、熱心な英才教育とは裏腹の思想統制を迫られる生き辛い場所でした。駐アメリカ中国領事館での弁護士の毅然とした行動力は信じられない胸熱シーン。劇団監督と共に青年を支える姿はカイル・マクラクラン&ブルース・グリーンウッドの落ち着いた好演も相まって沁み入ります。圧巻のバレエシーンに拍手喝采。実話ベースで中国ロケに見る中国全てを悪とはしない演出は名匠ブルース・ベレスフォード持ち味全開で、エンドロールでの憂いを帯びた音楽にも深い余韻が残ります。傑作。 [DVD(字幕)] 9点(2021-09-11 15:14:32) |
729. 幻しの合唱
《ネタバレ》 皆に尊敬されている聖歌隊長(すぐ分かる歌の吹き替えはご愛敬)にしてアヘン依存症というのが冒頭に示されたクロード・レインズ。ご乱心狂乱模様に期待がうなぎ登り。筋立てはミステリーの体を成しており、アンモラルな心情が徐々に徐々に表に出てくる姿に惹き込まれ、凶行の果てに於ける哀れな最期まで地味な演出の中にあっても役者としての誇り高さを感じる名優振りを堪能出来ました。アヘン窟とその女主人のおどろおどろしい描写が印象的。満足の良作です。 [DVD(字幕)] 7点(2021-09-10 16:49:32) |
730. 賞金首 一瞬八人斬り
《ネタバレ》 予備知識ゼロでの鑑賞。「なんじゃこりゃ」で埋め尽くされた作品。若山富三郎の出で立ちがパンチパーマ、メキシコ山賊のような衣装で、短銃、ライフル銃(そんなアホな)を多用、突然の濡れ場ではぎこちなく、一瞬だけど八人以上は斬っていました。ハナシはとっても他愛なく結末もやっぱり「なんじゃこりゃ」極悪人天知茂を拝めたところに点数の全てを。もっともその最期も再び「なんじゃこりゃ」シリーズものらしいですが、他作もこういうノリで作られているのでしょうか。確かめる気も無いですが。 [DVD(邦画)] 3点(2021-09-08 01:29:06) |
731. グロムバーグ家の人々
カーク・ダグラス遺作にて息子、孫、半世紀前に別れた元嫁との共演。80歳時の脳梗塞言語障害から復帰した胆力にひれ伏します。何と言うこと無いホームドラマではありますが、4人の姿が感慨深く、当人達には尚更なんだろうと思うところです。 [DVD(字幕)] 5点(2021-09-06 14:56:39) |
732. シチリアーノ 裏切りの美学
《ネタバレ》 邦題がいけません。裏切りに美学など1ミリもありません。 裏切られる輩にも同情の余地が1ミリも無いので目くそ鼻くその争いを眺めていました。10000へぇだった裁判模様、脚色されているとしか思えないのですが、対決システムなど実際が描かれているのでしょうか。野次を飛ばす輩、淀みなくペラペラ嘘八百をまくしたてる輩には、猿山の猿に怒ってもしようがないと思わされ血圧上がらず。 仕掛けられた爆弾で道路ごと吹き飛ばされて妻や護衛者と共に命を落とした唯一のまともな人物である判事に点数の全てを。彼の死のニュースに狂喜乱舞する姿には「エエ加減にせえよ・・・お前等まとめてキングコング・・・・」激憤(単細胞) 名前が長くで主要5名以外誰が誰やら状態で尺も長かったのですが一気に観れた力作です。 [DVD(字幕)] 6点(2021-09-06 02:21:58) |
733. 明日は来らず
《ネタバレ》 初見。この歳では鑑賞時のコンディションに左右されてしまうかと。橋田壽賀子作品を上品にしっとりと謳い上げている作品。 母親が長男に「二人だけの秘密よ」決心を告げるシーンに大泣き。親として力を尽くしてきたつもりでも不甲斐なさを悔いると共に子供には幸せになって欲しい、せめて、その足枷にはなるまい。いや、もう、堪らない。最後のデートシーンでのバンド指揮者の心遣いは監督の持ち味がでています。長男としての立ち位置心情を垣間見せるトーマス・ミッチェルは持ち味の癖の強さを封印していても魅せてくれる名優ぶり。夫婦再会の日は必ず来る、来なくてどうする、確信するエンディング。名作。 [DVD(字幕)] 9点(2021-09-05 14:57:26) |
734. 青い戦慄
《ネタバレ》 レイモンド・チャンドラー書き下ろし脚本でのアラン・ラッド主演に寄せた期待は、ヘレンの性悪さに膨れ上がったのですが、彼女の死以降の酔いが醒めるのが早い事と言ったら。グダグダな脚本&グズグズな主役二人の台詞回しに違う意味での戦慄を覚えました。鑑賞後に知ったやっつけ仕事のような製作も納得の愚作。残念。 [DVD(字幕)] 3点(2021-09-05 01:44:52) |
735. 獣人
《ネタバレ》 冒頭に示される特異体質の記述にジャン・ギャバン狂乱模様に期待大。ところが、ん? 観たことある? 25分位経って「仕組まれた罠」のリメイク元作だと分かりました。身勝手な三人を淡々と眺めていましたが、大きく違った結末は断然今作。忘れた頃にやって来た発作での殺意の瞬間に見せるエドワード・G・ロビンソンと肩を並べる切れ味迫力が怖い。気の良い相棒の悲しみがやるせないエンディング。 また、蒸気機関車の骨太さを感じる描写、疾走の力強さ、流れる風景に、私も幼い時分必ず靴脱いで座り窓にへばり付いて外を眺め、大人になっても先頭車両からの眺めにワクワクする事が浮かびました。 元カノ、ジャン・ルノワール芸達者ぶりを見せた間違えられた犯人、新たな彼氏が単発エピソードだった脚本の物足りなさがあるものの、記憶に残るであろう良作です。 [DVD(字幕)] 7点(2021-09-03 16:52:02) |
736. 背徳のナポレオン
《ネタバレ》 夫がギャングのお抱え医師に取り込まれた挙げ句手入れに巻き込まれ死亡。ギャング一味では無い事を証明出来なければ医師免許剥奪される妻が、身の証をたてるべく一味と対決する物語。悪役時代のハンフリー・ボガートの持ち味である底意地の悪さがよく出ていますが、加えてのナポレオンに心酔する姿がとても幼稚で魅力激減。対するお目当てケイ・フランシスの度胸ある言動は可も無く不可も無しで、キャラ上仕方ないとは言え、色香に乏しい姿が残念。降って湧いたような小説家と共にと~っても安い展開と演出で鏡のように凪いだ水面のような凡作でした。 [DVD(字幕)] 5点(2021-09-01 16:47:11) |
737. ゾンビ津波
津波に乗ってもんのすごい数のゾンビが押し寄せるイメージがあったのですが。エッチラオッチラ泳いでくるのが何か微笑ましい。 噛み付き一辺倒のゾンビ達との攻防に、幼い頃、両親とテレビで見たフレッド・ブラッシーを思い出しました。悲鳴を上げる母、「汚いやっちゃ」怒る父、噛み付かれる瞬間「アカン!」顔を覆った指の間から見ていた私、今にして思えば彼は稀代の名優だったのですね。 血がドバドバ描写に少しずつ耐性がついてきたのか、まぁそれなりといった感じ。押し寄せてきた数と最後にやっつけた数の差が何とも・・もうひと頑張りして欲しかったかなぁ。 ただ、ゾンビが湧いてきた因縁話が、恥ずかしながら、核兵器など使わなくても見た目普通な極悪ウイルス持ちを都会に放てば安上がりやしエエんとちゃうんと思わされたところに加点。 お金も時間も損はしていないかなって言える作品です。 [DVD(字幕)] 6点(2021-09-01 00:21:48) |
738. ヨーロッパ横断特急
メタフィクション作品としてどうにかついてゆく事が出来ました。トランティニャンは本作でも無機質で淡々としたキャラで魅入られず。作品自体も淡々として盛り上がりに欠け、テンポのかったるさに閉口したところです。監督の趣味なのか呪縛プレイが何度か登場していましたが別に何と言うこともない演出でS性が似合うトランティニャンが活かされておらずガックリです。 [インターネット(字幕)] 5点(2021-08-31 16:22:21) |
739. 嘘をつく男
《ネタバレ》 お目当てトランティニャンは率直に言えば与えられた台詞を発しているだけなのですが、贔屓目で言えばこの無機質で淡々としたキャラクターに当てはまっています。自分は村の英雄ジャン・ロバンだと言ったかと思えばジャンの親友ボリス・ヴァリサだとも言う。ゲージュツ的な描写で描かれるジャンの帰還を待つ妻、妹、家政婦(三人とも微妙なお顔・・ゴメン)との絡みに辟易。嘘をつくというか矛盾まみれなオハナシが延々と続き、メチャクチャな時系列と併せて寝落ち寸前。当時のチェコスロバキアに於ける人間の本質、英雄か裏切り者かを問うたようにも思えるのですが、ついてゆけなかった作品です。 [インターネット(字幕)] 4点(2021-08-31 11:37:43) |
740. TSUKIJI WONDERLAND(築地ワンダーランド)
魚好きの身にとって何か雲の上のようなところに思え、誇りを持った職人さんの姿がひたすら眩しく感じました。 [インターネット(字幕)] 6点(2021-08-30 16:21:57) |