761. ネバーセイ・ネバーアゲイン
意外と楽しめました。ソフトバンク会長が浮かんだクラウス・マリア・ブランダウアーの味のある悪役ぶりが目を惹きました。ローワン・アトキンソン出演に100へぇ。ビーンを思わせる怪演にクスクス笑いが止まらなかったところです。 [インターネット(字幕)] 7点(2021-12-06 03:21:01) |
762. 女王陛下の007
初見。雪崩シーンを筆頭にスキー追跡シーン、テレサ奪還突入シーンの超ド迫力、並びに、呆然状態のラストシーンにスパイ活劇として秀作。ジョージ・レーゼンビーに矜持を持って粋で洗練されたボンド像が見られないのがマイナス。序盤のモタついた展開も白けるところ。ホロリとなったマネペニーの涙以降の結末にシリーズ異色作として記憶に留まる評価に迷う作品です。 [インターネット(字幕)] 7点(2021-11-30 12:22:59) |
763. レッド・ノーティス
ルパン三世のような、名探偵コナン世紀末の魔術師のような。 騙したつもりがチョイと騙された展開は舞台と主演三人の華やかさに大いに惹き込まれました。父親云々身の上話は余計だったかなぁ。三人のスケジュールを何とかやり繰りして続編を作って欲しいと願って止みません。 スカッと爽快! 芯から楽しめた快作です。 [インターネット(字幕)] 7点(2021-11-29 15:16:57) |
764. ムクドリ
「悲しみは半分、喜びは二倍」絆のあり方を思わされました。ムクドリを絡ませた展開はお見事。獣医さんとカウンセラーの存在が今一つ中途半端だったのが惜しいところです。見応えある良作です。 [インターネット(字幕)] 7点(2021-11-29 02:33:29) |
765. 007/ロシアより愛をこめて
初見。生真面目すぎずおちゃらけず。良い塩梅な007作品として肩の力を抜いて楽しめました。 「バルジ大作戦」ヘスラー大佐同様に無機質なグラント役で強烈な印象を残すロバート・ショウもさることながら、クレッブ大佐役のロッテ・レーニャがMIP。最期の悪あがきが痛々しい、もう少し華を持たせてあげられなかったものか・・・同じオバチャンとして思うところであります。 [インターネット(字幕)] 7点(2021-11-08 16:37:11)(良:1票) |
766. 30年後の同窓会
「さらば冬のかもめ」は鑑賞済みですが、本作がその続編というのにピンときません。そもそもドクが何故二人に付き添いを頼んだのかがイマイチ分かりません。同窓会のロードムービーを通じて、後戻り出来ない年齢で後悔やら何やらを抱えて息をし続ける事、墓場まで持って行く秘密や真実がある事などに思いが至りました。下ネタ馬鹿話に戯れる三人は末永く強い絆で結ばれるのでしょう。良作です。 [インターネット(字幕)] 7点(2021-11-06 18:17:05) |
767. ニューヨークの亡霊
ピーター・イエーツ作品と言うことで鑑賞。ジェームズ・スペイダーのみならずマイケル・ケインにマギー・スミス出演というのに「ほぉ~、これはこれは」ホクホク状態。ジェームズ・スペイダーのラブコメはありきたりなものですが、それをフォローして余りあるご両人が素晴らしい。分をわきまえているかのように一歩引いてはいるものの、持ち味の端正な語り口での毒気を吐く姿はさすがの名優振り。洒落た原題に見合わぬ邦題がよろしくないですね。 [DVD(字幕)] 7点(2021-10-19 16:11:01) |
768. 影の車
《ネタバレ》 岩下志麻&加藤剛の瑞々しく上品な語り口に+2点。不倫ものとしてかなり単調な筋立てで取調室での告白も早くに想像できるもの。6歳の男の子の目を盗んで体を重ねる二人の脇の甘さが何ともはや。因果が巡るような不倫に走った原因が妻との暮らしの味気なさ(何一つ疑いを持たない小川真由美の脳天気ぶりがナイス)というのに、他作で意味不明だった「クタクタになって帰ってくる亭主の為に家はバーよりも魅力的な場所であるように」の答えを見たところです。潜在意識を表したかのような映像は今一つでしたが、すごく手間とお金をかけているというのに「へぇ」であります。 [DVD(邦画)] 7点(2021-10-18 12:17:00) |
769. 隣の影
《ネタバレ》 隣人トラブルが描かれています。良識はあっても婆さんの暴走を止められない爺さんがもどかしい。元凶の婆さんは最悪の結末に何を思うのだろうか、神経を病んだ疫病神は何とも思わずいけしゃあしゃあとしているのだろう。後味の悪さを噛みしめる。ユーモアセンスは何一つ感じられなかった作品。 [インターネット(字幕)] 7点(2021-10-14 16:45:04) |
770. THE GUILTY ギルティ(2018)
《ネタバレ》 イーベンとアスガーのやりとりを聞くうちに「この女はもしかして」と感じた通りの展開に、ワンシチュエーション室内劇の良さを見ました。製作費と時間をかけなくてもアイデア一つで良作になるところに+1点。内容は協調性ゼロの仕事運びに白けまくりでした。 [インターネット(字幕)] 7点(2021-10-11 16:29:24) |
771. 暗黒王マルコ
《ネタバレ》 禁酒法が終わった日からスタートする物語。密造酒製造販売のギャングボスであるレミー・マルコ。「暗黒王」に似合っている(?)名前ですが、いたって普通のボスをエドワード・G・ロビンソン通常運転にて演じています。彼は大真面目なのですが、ストーリーがクスッと笑えるコメディで、上品に振る舞おうとしても地が出る物言いの嫁さんや悪漢とのすれ違いシーンや娘の許嫁が警官なのが最後に生きてくるという脚本・演出はなかなかにお見事。破産回避の無理筋も白けるものでなく楽しめました。ビールが超絶不味い件は密造酒なら無いよりマシでも堂々と購入出来るとなると見向きもされない、不味い事を子分達は言えなかったというのは現実味を感じるところです。笑えるギャングものであり良作です。 [DVD(字幕)] 7点(2021-09-13 16:50:53) |
772. 幻しの合唱
《ネタバレ》 皆に尊敬されている聖歌隊長(すぐ分かる歌の吹き替えはご愛敬)にしてアヘン依存症というのが冒頭に示されたクロード・レインズ。ご乱心狂乱模様に期待がうなぎ登り。筋立てはミステリーの体を成しており、アンモラルな心情が徐々に徐々に表に出てくる姿に惹き込まれ、凶行の果てに於ける哀れな最期まで地味な演出の中にあっても役者としての誇り高さを感じる名優振りを堪能出来ました。アヘン窟とその女主人のおどろおどろしい描写が印象的。満足の良作です。 [DVD(字幕)] 7点(2021-09-10 16:49:32) |
773. 獣人
《ネタバレ》 冒頭に示される特異体質の記述にジャン・ギャバン狂乱模様に期待大。ところが、ん? 観たことある? 25分位経って「仕組まれた罠」のリメイク元作だと分かりました。身勝手な三人を淡々と眺めていましたが、大きく違った結末は断然今作。忘れた頃にやって来た発作での殺意の瞬間に見せるエドワード・G・ロビンソンと肩を並べる切れ味迫力が怖い。気の良い相棒の悲しみがやるせないエンディング。 また、蒸気機関車の骨太さを感じる描写、疾走の力強さ、流れる風景に、私も幼い時分必ず靴脱いで座り窓にへばり付いて外を眺め、大人になっても先頭車両からの眺めにワクワクする事が浮かびました。 元カノ、ジャン・ルノワール芸達者ぶりを見せた間違えられた犯人、新たな彼氏が単発エピソードだった脚本の物足りなさがあるものの、記憶に残るであろう良作です。 [DVD(字幕)] 7点(2021-09-03 16:50:31) |
774. 大頭脳
《ネタバレ》 天才と言われ澄ました顔していても何処か抜けているデヴィッド・ニーヴン、トニー・モンタナのような妹を溺愛するガサツなイーライ・ウォラック、全編トホホ顔のブールヴィル&超お気楽ジャン・ポール・ベルモンド。現金強奪に於ける個性溢れる三つ巴の争いで最後に笑うのは誰かという展開ですが、観ているこちらが笑いっぱなしのドタバタコメディでした。この手の作品におけるお決まりな宙を舞う札束ももの凄い量で爽快です。ニーヴンとベルモンド直接の絡みがほぼ無かったのが残~念~なところですが、 製作時においてフランス映画史上最大の製作費をかけたという力作且つ快作で十二分に楽しめました。 [DVD(字幕)] 7点(2021-08-29 23:35:03) |
775. ラスト・フル・メジャー 知られざる英雄の真実
《ネタバレ》 米空軍パラレスキュー隊員ウィリアム・H・ピッツェンバーガーがベトナム戦争での戦死から34年後に、アメリカ軍最高位の勲章で大統領から直接授与される名誉勲章を受勲された実話に基づく作品。長年に亘り申請が却下されてきた理由を調査するエリート官僚と命を救われた退役軍人たちの関わりが描かれています。遺作となったクリストファー・プラマー&ピーター・フォンダを始めとする豪華俳優陣が勇敢な英雄にオマージュを捧げているかのような名演に魅入ります。ただ、却下理由の「とてつもない陰謀」というのが曖昧で、ベトナム戦争最悪と言われる作戦の全容も不明で肩透かし感が強い。また、ピッツに救われた命、ピッツの分まで精一杯生きる、気概を持った人物が一人くらい居て欲しかったところですが、その場に居なかったから言える事なんでしょうか。 [インターネット(字幕)] 7点(2021-08-28 20:31:10) |
776. ガンヒルの決斗
《ネタバレ》 おおよその結末が浮かぶ冒頭シーンから「真昼の決闘」「決断の3時10分」よりお知恵拝借といった感ある展開で、カーク・ダグラス持ち味である「胆力」を唯々堪能する作品です。対する「剛の者」アンソニー・クイン演ずる父親の溺愛からの親馬鹿丸出しの人物像に脚本の物足りなさがあります。しかしながら、最後の対決は余韻が深い名シーン。敢えて息子の後を追ったように思えた姿が切ない。ただ、このシーンでの見世物の見物客のような演出は異議あるところです。 [インターネット(字幕)] 7点(2021-08-22 02:36:14) |
777. しあわせの百貨店へようこそ
1959年オーストラリアが舞台。想像とは違い百貨店従業員3人のプライベートが描かれています。風景、街並み、店内装飾、全員の衣装、それぞれの美しさがイメージとはまるで違うオーストラリアで目を奪われます。開店時ピアノの生演奏で客を迎え入れるなんて「まぁ、素敵」 3名のエピソードは穏やかなものでありながら、移民事情を始めとする価値観の多様さを考えさせられる脚本が上質です。 脚本も兼ねたブルース・ベレスフォード監督の良作を堪能しました。 [インターネット(字幕)] 7点(2021-08-20 16:51:34) |
778. 美しすぎる裸婦
《ネタバレ》 フランス映画にはこの手の作品が沢山あれどロシア映画というのが興味深くて鑑賞。冒頭の協賛ロシア文化庁というのに「1点2点作品ではないよね」期待を持ちました。ロケーション、室内装飾、音楽、それぞれの美しさが素晴らしい。そしてモデル役のまさに美しすぎる顔立ちに目を見張ります。写真家がジェレミー・アイアンズ似のアラフィフなのに、女学生フルヌードを前にしても濡れ場が一切無かった(激驚)というのは文化庁のプライドなのでしょうか。テレンス・スタンプ「コレクター」ばりの展開で、聞こえない話せない彼女に対して芸術の名の下に限りなくエスカレートする彼の撮影模様に文化庁恐ロシアを感じるところです。上がり続けるバイオレンス度に最悪を予想した結末がトーンダウンしたところが惜しいものの、画面に釘付けにさせられた良作です。 [DVD(字幕)] 7点(2021-08-16 01:30:15) |
779. 43年後のアイ・ラヴ・ユー
《ネタバレ》 往年の名舞台女優リリィが認知症を患い施設に入所している事を知った元演劇評論家で当時の恋人クロードが、会いたい一心から親友兼悪友の手助けを受けて認知症を装い施設に入所するも、彼女に彼の記憶は無かった。 諦めない彼があの手この手で彼女の記憶を呼び覚まそうとする展開はありがちなものですが、当時から彼女には夫が居た不倫関係で、一線を超えない結末が味わい深いものがあります。クライマックスである「冬物語」での足るを知るかのような切ない二人にグッときます。ブルース・ダーン、ブライアン・コックス、共に安定の名演。 MIPはリリィを演じたカロリーヌ・シロル、1949年フランス生まれの名舞台女優さんという彼女。派手さの無い若々しい装いでの上品さが目玉飛び出そうな高級施設で一際輝いており、且つ、記憶のジグソーパズルを繋ごうとしているのだろうかと思わせる姿が絶品。 スタッフとキャストの上質な仕事ぶりが光る上品な小品。 [DVD(字幕)] 7点(2021-08-15 17:54:39) |
780. ムッシュとマドモアゼル
オープニングの小粋なアニメーションと軽快な音楽に期待が膨れ上がります。音楽が「ジャガー」で重厚さに心揺さぶられたウラディミール・コスマによるものというのに100へぇ。素晴らしい才能です。ジャン・ポール・ベルモンド、ラクエル・ウェルチが演じるスタントマンカップルのラブコメ。本作のベルモンドのアクションシーンは盛り沢山でやっぱり凄い。スタントマンの悲哀を感じさせるところもありますが、ハチャメチャおバカキャラ炸裂が特筆もの。「コラコラやめなさい」苦笑した社会保障局ネタ、一人二役高所恐怖症なゲイの大スター、生身のトラとのお戯れ、ルパン三世実写版のようで役者としての引き出しの多さに感嘆。ラクエル・ウェルチはずぶ濡れでの透け透けナイスバディ(死語)披露を始めとするお色気ムンムン(死語?)で華やかな作品に相応しい存在感。落ち着くところに落ち着いた結末も爽快な快作です。 [DVD(字幕)] 7点(2021-08-13 23:32:19)(良:1票) |