61. あの胸にもういちど
映画としての出来がそう良いとは思えないが、しかし、である。ああいうオートバイをかっ飛ばして惚れた男に会いに行くような情熱的な恋がもう1度したい、或いは1度してみたい、というのは年齢に関係なく女性の共通する願いではないか?アラン・ドロンが口でレザースーツのジッパーを開けるシーンは、今も思い出すたびゾクゾクする。いいなあ。今じゃ見る影もないけど。 7点(2004-01-03 14:49:33) |
62. 東京物語
上京した老親と子供、孫達の有様を淡々と描いているだけに、逆に当時の日本人のごくありふれた日常生活の貴重な記録となっている。人々の立ち振る舞い、言葉遣いのきれいなこと。私達は何でこういう素晴らしいものをいとも簡単に忘れて来てしまったのかと思う。また人々は良く掃除をし、家をきちんと片付ける。あの頃、片付けられない女達はいなかったんだろうか?忙しい忙しい、だから仕方ないを連発し自らを納得させる娘と息子達。そんななかで、亡き次男の嫁だけが心の通ったもてなしをする。原節子は顔の作りも表情も演技も1人だけ全く異質で、浮世離れしている。まるで空から舞い降りた天女のようだ。これに多分、杉村春子演じる娘のような現実の女を日々相手に生きていかねばならない男性は、当時コロッとまいったのだろう。今ではあまりに非現実的過ぎ、お笑いにしかならないだろうが・・・。映画自体は多くの人がいうほどそれほど胸に迫るようなものではなかった。「ショーシャンクの空に」とかこの映画とか、そこまでいいか?私にとってもっといいものはたくさんある。だから、私は日本では生きにくいんだ、と思ってしまう。 7点(2003-12-14 00:42:25) |
63. ジュラシック・パーク
初めて観たときの驚きは今でも忘れられない。当時まだ小学生だった我が家の息子(恐竜博士と友達から呼ばれていたっけ)は、恐竜が追いかけてくるシーンで、余りのリアルさに恐怖で完全に固まってしまっていた。失神したらどうしようかと、私はその方が怖かった。 7点(2003-12-13 01:05:35) |
64. ダスト
語り継ぐということはどういうことなのか、という本質に迫ろうとした意欲的な異色の作品。展開がなかなか読み切れず、一体どういう話なのか謎解きのミステリーじみてもいる。日本には馴染みの薄いマケドニアの話なので、最後まで観て何となくストーリーが理解できるのは、こちらの知識不足のせいかもしれない。知的好奇心旺盛の方にはお薦めの1作。バンバン撃ち合いの好きな方も是非どうぞ。 7点(2003-12-12 01:51:37) |
65. 舞踏会の手帖
どなたもコメントが無いんですね。「めぐり逢う朝」とか「砂のミラージュ」とか、名作(是非観ていただきたいです)だと思うんですが・・・。これもなかなか良かったです。昔のダンスパーティで出逢った男性達を主人公が訪ね歩くのですが、そこには厳しい現実が待っていたというお話です。やや懐古的ですが、充分いま観ても面白いし、人生を知る意味でも佳品だと思います。ラストは結構、過去を懐かしむ年令になった人にはガツンと来るかもしれませんが。 7点(2003-12-10 20:52:38)(良:1票) |
66. あなたのために
こんなに人生上手くいったら、誰も苦労はしないよー、とツッコミ入れつつも、こうあって欲しいなあという期待も心の隅の何処かにあって、結局そうなってメデタシ、メデタシと気持ちよく食事の仕度でもはじめようか、と思える作品。それにしても美人は得だなあ~。 7点(2003-11-26 21:23:42) |
67. 隣人は静かに笑う
後味の悪い映画だが、それだけに逆にリアリティが増す。現実はこんなものかもしれない。うーん、用心して生きなきゃ。余計な心配かな?でも、主人公は何にも悪いことしてないのに、それどころか子供を助けた(これも既に罠か)良い人なのに、本当に可哀想。怪しいと思った時点で、何か証拠(極秘の書簡とか)を残せなかったのか、と思う。こういうハリウッド映画もありなんだ、と印象深い作品です。 7点(2003-10-09 22:39:33) |
68. セントラル・ステーション
私の好きな範疇の映画です。確か本当のストリートチルドレンから選ばれたんじゃなかったかな、主役の男の子が良かったです。南米や中南米の映画って、我々日本人から見ると、妙に酷薄なところと、人情味溢れるところが、混ぜこぜになっていて面白い。どういう展開になるのか意外と予測がつかないこともあってへぇーっと思わされたりするんだけど、この映画は予測通りだった。 7点(2003-09-28 23:57:18) |
69. 白いドレスの女(1981)
ミッキー・ローク見たさにもう1度観たが、今観るとやはりちょっと古臭い。でも、こんなにじっとり暑そうな映画だったのかと冷夏の中でびっくりした。しかし、ここまで上手く事は運ばないだろうなあ。弁護士でインテリのはずの、W・ハートがわりと簡単に夫殺しに走ってしまうのにはちょっと驚いた。いくら女に狂ってもあんなに安易にやらないと思うけどな。もう少し周到に策を練らないか?ちょっと設定に無理がなかろうか?この映画のミッキーはチョイ役だけどいい。 7点(2003-08-30 02:07:44) |
70. 自転車泥棒
私はあんまり評価しないんだけど、一緒に観たある辛口評論家氏はもう滂沱の涙で、私は呆然。彼にもこんな一面があったとは、と印象深く覚えている。絶対10点満点つけるだろう人が身近にいるので、この映画を10点とする人が沢山いるのは良く分かる。父性が強いと身につまされ正視出来ないかもしれない。 7点(2003-08-29 23:14:50) |
71. レッド・ドラゴン(2002)
《ネタバレ》 原作も私はこのレッド・ドラゴンが1番好きです。殺人者が社会で普通に生活している部分も描かれていて、単なる特異な精神異常者というだけではない、それが現実に近いんじゃないでしょうか?俳優も皆、はまり役だと思います。アンソニー・ホプキンスはやはり鉄格子の中にいる方がはるかに凄みがあるし、エミリー・ワトソンも上手過ぎ。娯楽作品としては1級品だけど、共通項がホームビデオだと気付くのが、今となっては遅すぎるような感じがする。あんなに何回も観ていて。普通最初に捜査しないかなあ、とても切れ者捜査官とは思えない。ま、原作がそうだからしょうがないけど。 7点(2003-08-29 19:50:43)(良:1票) |
72. ファイアーライト
前半ものすごく切なくて、いいなあって思ってみていたら、後半するする上手くいってしまって、あれれ~っと拍子抜け。そう物事上手くいくかなあ。まあ、いくときもあるけど、映画がこうだと実人生の厳しさが身に沁みてしまいます。でも、決して悪い映画ではありません。 7点(2003-08-29 19:29:45) |
73. ほんとうのジャクリーヌ・デュ・プレ
映画としては色々不満もあるけれど、本物のジャクリーヌ・デュプレのチェロの演奏にすっかりハマってしまった。結果、山のようにCDを買い毎晩デュプレ漬け。しかし、聴けば聴くほど魂を吸い取られるように素晴らしい。いくら天才といっても彼女のように10代の頃にあんな高価な由緒ある楽器を2つもプレゼントされた演奏家なんて、彼女以外にどの位いる?そういう意味で必見の映画です。天才の孤独感なんて、所詮凡人にはわからないでしょう。だって天才である苦しみなんて、天才しかわからないんだから。この世のものとも思えないような音楽を奏でるために生まれてきて、それ以外はとてつもなく辛い人生を送った女性に合掌するしかない。彼女の存在を知らずに死ななくて良かったと思うので、この映画に感謝。 7点(2003-08-29 00:58:35) |
74. エイジ・オブ・イノセンス/汚れなき情事
嫌いではないタイプの映画。でも、主演のダニエル・デイ・ルイスはともかく(別に彼のファンではない)、ミシェル・ファイファー(別に彼女を特に嫌っているわけではない)は完全なミスキャスト。品もないし安っぽい顔つきで、その辺にいくらでも居そうなオバサンみたい。それで、どうして、こんな女に拘るの?といまいち感情移入が出来なかった。衣装とかセットとかはもううっとりする位、きれい、きれい。 7点(2003-07-11 20:06:58) |
75. 突入せよ!「あさま山荘」事件
意外といっては失礼かもしれないが、結構面白かった。警察の内部の決定力のなさや、事なかれ主義、無責任さ、トロさ、脆弱さ、馬鹿馬鹿しい縄張り意識なんかをシツコク描いたのが良かったのかもしれない。どちらかといえばこれ、コメディ?事件そのものはとても凄惨なものだったのに、後から見ると愚かしいことに変わりはないのかもしれない。ただ、最近の日本映画の台詞は本当にどれもはっきりしなくて聴き取りにくい。とても疲れる。俳優が悪いの、録音係が悪いの?何とかしてください。字幕が欲しい。 7点(2003-06-30 00:09:15) |
76. ポワゾン
何かスゴイ作品というわけじゃないけど、綺麗な作品。アンジェリーナ・ジョリーもそんなに魅力的とも思わないし、バンテラスも日本人の好みとしてはちょっと濃すぎる。ストーリーも類型的でそれほど凝ってはいない。でも、何となく画面がきれいなんでいいなあ、とつい見てしまう。2度見たけど、2度目もそれなりに楽しめた。適度な娯楽作品。 7点(2003-06-29 23:46:23) |
77. 蜘蛛女(1993)
どこか漫画的だけど、蜘蛛女があそこまで行くと痛快。馬鹿馬鹿しい、現実だったらあまりにもこの男、ドジ、これじゃ警察官なんて勤まる訳がない、と思わせるような物語設定が随所にあるが、それを補っても余りあるものがある。 7点(2003-06-24 01:45:21) |
78. アメリ
いかにもフランス映画という感じがする。いい意味でも、悪い意味でも。少し無理してひねりすぎの嫌いもあるし、オシャレなところも多いし。人間観察もなかなかのもの。素直に受け入れられない人もいるだろうし、気に入る人もいるだろう、私1人の中にもそれが半々。 7点(2003-06-04 00:37:16) |
79. グッドフェローズ
ヤクザも大変なんだなと印象深かった作品。後半、服も1枚も買えないと嘆く、手下の妻に、ロバート・デ・ニーロが優しげに、ほらあそこに行けば、と教える。しかし、行けども行けども何もない。女は恐怖を覚える、なんていうシーン、何気ないけど実に不気味だった。 7点(2003-05-29 23:03:28) |
80. マラソン マン
怖かった。歯を抜かれて、走るなんて最悪。今でも歯医者に行くたび、思い出して、この主人公よりマシだと思っています。ローレンス・オリビエが本物の悪党という感じでそれまで、いいオリビエしか見たことなかったので、逆にものすごく怖かったです。 7点(2003-05-21 01:48:28) |