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もっつぁれらさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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コメント数 542
性別 男性

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61.  脱出(1944) 《ネタバレ》 
冒頭の検問所での露骨な人物紹介と釣りのシーンの手抜き加減からして、それ以降は全く期待せずに観てましたが、全体的なストーリーは把握できたものの、単調な会話の連続に早々とノックアウトされてしまい、全体の半分以上は惰性での鑑賞になってしまったと思います。 良かったのは、終盤で引き出しの中から銃を撃つのが斬新で驚かされた所くらいで、時折出てくる音楽にも印象深い旋律は皆無でしたし、こちらも時折(ていうか、回数多すぎ)出てくるマッチの火に照らされる表情にも美しさは見出せず、また、死んだ蜂に刺されたというネタも4回くらい出てきた割には何かしらのメタファーが隠されているわけでもなく、ただ単調さに拍車をかけるのみで終わってしまっているように感じました。 渋くて格好良い雰囲気を感じられるか否かで評価が大きく分かれる作品なのでしょうか。自分はそういう所は感じられませんでした。
[映画館(字幕)] 4点(2015-01-10 16:21:53)
62.  ニノチカ 《ネタバレ》 
自分は特に親ロシア派でも反でもないのですが、ロシア人の、つまりグレタ・ガルボ扮するニノチカの人物描写が余りに露骨で辟易してしまい、時代的な背景を考慮しても、ニノチカの少しずつ変貌していく様を見ても結局最後まで好きにはなれない映画でした。 ヒロインはさておき、レオンという男も主役を張れる存在感に欠ける印象がありましたし、扉の裏の状態を声のトーンで表現したりという演出もな~んか古臭くて好かないです。 序文の「サイレンが空襲ではなく美女のための・・・」も、後になって振り返ってみると意味が解りませんし、ラストでみんな揃って亡命してロシアンレストランを世界中に開こうという所までは良い終わり方だと思ったのですが、「○○は解雇された」というのを出す必要性が見いだせず(理解してないだけかもしれませんが)、映画のあちこちにハァ?とかポカーン…となってしまう作品なのでした。
[映画館(字幕)] 5点(2015-01-04 22:39:59)
63.  キートンの蒸気船 《ネタバレ》 
オープニングのパンニング。 小川のボートを捉えるカメラが左へと移動し、2隻の蒸気船を写し出す。 ここが映画的でカッコイイなぁと思ったのですが、前半ではあまりコメディとしての面白い個所が見つけられなかったです。 船長である父親とキートンが出会うシーンで「きっと俺より大きくなっているに違いない」と、ギャグの前フリをしっかり立てているからには当然その期待を越えなければ二流以下である訳ですが、ネームプレートを見て察知し乳母車の中の子供をあやしている姿に唖然としているだけでは、ギャグとしてはちょっと物足りなさがあるように思いました。 帽子を選ぶシーンもやはり今ひとつという印象で、他にも抜きん出た見どころは少なかったのですが、やはり最後の空撮ならぬ風撮のスケール感は見事と言えるでしょう。 前半でチョロっと出てきた水にドボンと落ちるのは、あれはあくまでも前フリ。 留置所ごと流されて父親がアップアップしたり、建物のセットを吹き飛ばすほどの風量ってどんだけデカい扇風機使ってんだというくらいの大胆なクラッシュでしたし、大木ごと飛ばされるシーンもクレーンで吊ってる事は分かり切っていながらも楽しく見れたと思います。 最後の牧師さんを救うというオチが若干弱かった感じもあり、6点止まりとさせて戴きます。
[映画館(字幕)] 6点(2015-01-03 21:31:54)
64.  バグダッドの盗賊(1924) 《ネタバレ》 
ストーリーに込み入った所がないので、頭を空にして観ることが出来る痛快冒険活劇と言えるでしょう。 空飛ぶ絨毯や怪獣とのバトルなどファンタジーの要素満載で、非常に楽しめる作品だと思います。 ダグラスが冒険に出たプロットで、海底で導かれるように岩の隙間に入ってみると豪華絢爛な部屋に綺麗な女性がいたという場面ですが、澤登翠さんの活弁によると竜宮城にたとえられておられましたが、日本の浦島太郎の物語に類似した話が外国にも存在するという事なのでしょうか。興味深い所であります。
[映画館(吹替)] 8点(2014-12-30 00:06:50)
65.  恋のマノン 《ネタバレ》 
「何人の男と寝たかなんてどうでもいい事。肝心なのは愛した男の数。」だなんて、フランス映画全開で嬉しくなってしまったもんだから、これはレビューに書かねばと記憶に留めておいたのですが、梅桃さんに先を越されてました。 ストーリー的には、いろんな駆け引きがあったり、相手を取っ替えひっかえしたりといった感じの余り好きではない内容で、ラストも歩いて去っていくというのではなく知らない人の車に乗せてもらってという締め方が残念に思いました。 それと、ワンシーン毎の区切り方が毎回ほぼ同じようなカットの入れ方だったのでそこが気になってしまい、映像的にも退屈さはかなりありました。 比べちゃいけないと思いつつも、やはりトリュフォーの方が2枚も3枚も上手だなぁと思い知らされた作品でしたが、冒頭に出てきたアンカレジ経由で渡欧していた頃の成田空港や機内(ファーストクラスのショボさとか、着物姿の客室乗務員がいることにビックリ!)の当時の様子が見れたのは面白かったです。
[映画館(字幕)] 4点(2014-12-27 15:04:07)
66.  八甲田山 《ネタバレ》 
八甲田山という映画がある事は以前から知っていましたが、シベリア遠征のための訓練の話だとは知りませんでした。 確かに苛酷であるのは容易に見てとれるのですが、訓練の話となるとどうしても面白さを割り引かざるを得ないという気がしてきます。 映画の序盤で、これから過酷な地に向かうという事もあり、その前フリがあらゆる場面にちりばめて出てくるのが映画を盛り上げるのに生きていたように思えました(若干演出過剰気味ですが)。 まず、トップの人間から困難な任務であることを聞かされたり、麓の村民からも無理だと諭されたり、また、神田大尉の奥さんに食事を日程分よりも多く入れておいてくれという台詞からは彼が内に秘めている悪い予感が的中することを暗示させていたりして、入山前から並々ならぬ緊張感を漂わせていて実に面白いです。 更に、山田少佐が村民に対し案内は要らんと拒否する一連のシークエンスの間、神田大尉の背中を映し続けるカメラが彼の受ける絶望感や悲壮感を静かに炙り出していて、ここが自分にとってこの映画の中で一番好きなシーンです。 映画のほとんどが雪の中での過酷な状況である中でも、ひときわ群を抜くのが雪崩のシーン。人工的に作り出したのだとしても、ここは本当に命懸けであっただろうし、更には、物語の中で夜を越す場面ではテントも張らずにただ雪洞を掘ってそこで立って寝るだけというのが、昔の人は凄いなぁとこの映画で一番驚かされたところです。
[映画館(邦画)] 7点(2014-11-15 22:02:23)(良:2票)
67.  果てなき船路 《ネタバレ》 
出港するまでが長い。沖に出てからの激しい嵐は確かに迫力があって目を見張るものがありますが、そのすぐ後の病人を看病するシーンもこれまたやたらと長い。 停泊している時は船上からの主観ショットなどで状況を提示するなどといった工夫もなく、ただ街からの喧騒を聞かせるのみという安易な方法に逃げていた感があり、話に面白味がないばかりか、話が一向に進まず、全体を通して退屈極まりない印象のみの映画だったと思いました。 また、空から襲われるのはいいとして、敵機を画面上に一度も見せないのは不自然極まりないですし、受けた銃弾の間隔が狭すぎるのも空から撃ってきたようにはとても見えずリアリティを欠いているために当然迫力なんぞは皆無であり、船が爆破されるかもしれないというスリルは海中のプランクトンほども感じられなかったのが痛い。何のために爆薬を積んでいるのか?? 上陸しても、ローポジションを多用するカメラワークや濡れた石畳ばかりが前面に出るのみで、酒場でもジョン・ウェイン扮するオルセンを陥れようとする意図は場の雰囲気から察してあげられることは出来るものの、脚本の拙さ故なのか、その場に張り詰めるはずの緊張感も限りなくゼロに近い弛緩した雰囲気のみが記憶に残ってしまいます。 何故、ジョン・ウェインの見せ場を後半にしか出さなかったのか?何故、ジョン・フォードがこんな駄作を作ったのか? いくら考えても自分にはわかりません。
[映画館(字幕)] 4点(2014-07-20 13:03:39)
68.  東への道 《ネタバレ》 
145分ver.を観たのですが、所々で本筋とは関係ないようなシーンが混じっていたこともあり、少々長く感じられたと思います。 長尺フィルムなだけあって、全部が良い保存状態であるというわけにはいかず、欠損している箇所がいくつかあり、そこに静止画を挿入したりスポークンタイトルでそのシーンの説明文を挟むなどといった方法で欠損部分を埋め合わせていました。 ストーリー全体に関して言えば、お決まりとも言えるリリアン・ギッシュの悲恋もののお話ですが、リチャード・バーセルメスの好演も奏功して、後半のサスペンスの雰囲気などは特に見ごたえのあるものになっていたと思います。 「私は人の妻にはなれないの」と部屋に逃げ込み、愛を受け入れることが出来ずにいるリリアンの姿には胸を打たれましたし、またリリアンが突然現れた雇い主に家を出ていくよう迫られる場面で、リリアンが自身を捨てた男を睨みつける時、二人をワンフレームに収めたショットから彼女が鬼気迫る表情で真実を暴く姿を捉えたカメラが、特に目立った仕事をしているわけではないものの、ここは自分に対し強烈なインパクトを残しました。 ラスト、家を飛び出して流氷の上に崩れるリリアンと彼女を探し当て助けにいくバーセルメス、そして眼前に迫る滝。このトリプルショットのクロスもさすがグリフィスという感じで見事だったと思います。 最後の結婚式のシーンで、コミカルなシーンが入ってきてしまったのが玉にキズで、このラストの大事なシーンはジョン・フォードやムルナウの傑作に見劣りしてしまって残念でしたし、よく考えるとタイトルの「東」も解釈が難しいです。
[映画館(字幕)] 7点(2014-07-19 15:42:15)
69.  聖職の碑 《ネタバレ》 
自分は山岳映画と思い臨んだこともあってか、序盤の駒ヶ岳登山の計画の話に入るまでは少々長く感じられてしまいました。というか、そのいらぬ予備知識ばかりではなく、序盤の人物相関やそれぞれの境遇を描いたシークエンスそのものに若干の説明不足なところがあったのも事実で、ここはもう少し簡潔に要領よく進めるべきだったと思いました。おまけに、子供たちがランニングをするシーンや音楽の授業で歌を唄うシーンにおいて、カメラの横移動が速すぎるために子供たちの表情が捉えられていなかったところを見ても、序盤からあまり期待が持てないまま観ていたような気がします。 同様に、終盤で記念碑を建てるくだりもやや蛇足気味のような尻すぼみの展開になってしまっていて、どのような理由で反対しているのかというのと、思い切ったように決断していたようでしたが建立の決め手となったのは何だったのかなど、論点が見出せずにいたのは脚本に原因があるのではと思いました。 しかし、登山シーンは総じて良く、特に雲海の果てからの神々しい御来光と、朝日に照らされる三浦たちの表情が非常に素晴らしく、彼らの置かれた境遇が境遇なだけに何と皮肉めいた美しさだろうと、ここは特に印象に残りました。
[映画館(邦画)] 6点(2014-06-01 16:42:18)
70.  英国王のスピーチ 《ネタバレ》 
この映画はレビューするのに困る。なぜなら、自分も吃音者だから。 自分の場合ですと、やはり英国王同様、家族や親しい友人などに対しては吃音が出にくくなる場合が多いため、そういった身近な人ほどなかなか自分が吃音持ちだという事をわかってくれず、他所でどもると、「単に緊張しているだけだからそのうち慣れる」「場数を踏めば大丈夫」などというトンチンカンな指南を受けるのがオチ。 難病でもなければ障害でもないこの吃音という症状が世に広く認知されるのは喜ばしい事ではあるものの、「吃音?」「じゃあ、英国王みたいに練習で治るでしょ」と、軽く考えられるのも困るわけで、そもそも、最後のスピーチを立派にやり遂げたように描かれていましたが、あれは対処療法的にその場を凌いだに過ぎず、根本から克服したと勘違いされてしまうのは吃音者である我々としては何とも微妙な所なのであります。 さて、ここからは映画のレビュー。 一番気になったのが、人物を画面の中心からずらした構図が多用されていた事なのですが、ただ単に中央に配置しないだけならまだしも、本当に画面の隅っこ1/4くらいの場所に人物を配置していたりといった極端な構図が多かったということ。 それと、どのシーンにおいても(特に療養所のシーン)画面が暗いことが多く、人物を正面からクローズアップで捉えたショットなど、ここぞという場面であっても顔に当たる光が弱いため、あまり上手くはないなぁと感じました。 ストーリーに関しては、英国王が医者と公園を歩いていたシーンで、口論になって別れた際、煙草に火をつけるというアクションが仲違いを象徴するするように機能していたのが良かったというのと、冒頭とラストでスピーチする時の独特のハラハラ感などは他の映画では味わったことのないような独特の感覚があったりして、自分にとってはいろいろとレビューが難しい映画でした。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2014-06-01 15:20:36)(良:1票)
71.  死の銀嶺 《ネタバレ》 
山が舞台となるだけあって、雪崩だ滑落だといったピンチとなる場面が勿論出てくるのですが、そういった境遇におけるスリルを描くのは本作ではあくまで二の次という印象で、それよりも、クラフト博士ら三人組と学生パーティーたちの登攀する様を時間を割いて丹念に描いていたところが特に自分にとっての好きなポイントです。 また、彼らの登攀シーンもさることながら、救助隊が松明を掲げて夜の雪山を歩くシーンや、崖の隙間に落ちた登山者を救出する場面での松明に照らされる氷柱の艶やかさなど、映像に関して言えば単純に山全体をカメラに収めただけという一般的な山岳美だけに留まる事のない熱意のようなものを感じました。 それと、公開当時には目を引いたであろう空撮ですが、あれだけ何度も旋回していたにもかかわらずその時の映像が一度も出なかったのがちょっと疑問なところですが、序盤で空からシャンパンをプレゼントするというシーンが伏線のように機能していたり、また、最後にクラフト博士が遺書を残して山に残るというラストもしんみりと心打たれるものがあり、良かったと思いました。
[映画館(字幕)] 7点(2014-04-29 23:54:37)
72.  氷壁 《ネタバレ》 
序盤から、不倫関係をもってしまったという二人の人物描写のシーンなどを見て、かなり熱の入った恋愛話だなぁと思っていたところ、突如として当時普及し始めたであろうナイロンザイルの信用度の話が入ってきてしまい、これが本題に水を差しストーリーそのものにブレを生じさせる形になってしまっているのが実に勿体ないと思いました。 人物を丁寧に描き彼らの心の動きを機敏に捉えているわけでありますから、単純に事故が起こったという事象のみを描いて話を進めれば良い作品に仕上がったと思えるだけに、ここは残念に感じました。 映画後半で魚津が単独で山に向かうシーンで、山を越えた先には小坂の妹、戻っても八代が待ってくれているというシーンがありましたが、どっちに転んでも美女の歓待を受けるという実に贅沢なシチュエーションで、男としては何とも羨ましい限り(笑)だなぁなどと思っていたところに悲劇が起きてしまう。不倫仲の仲裁に入ったりしながらも、何の因果だろうかと自然現象の無常さを描いていたところに、この映画を読み解く難しさがあったように思えます。 また、終盤で雑踏の中を一人歩く八代と魚津の遺影に花を手向ける小坂の妹の両者の姿がそれぞれ描かれていましたが、この場面から両ヒロインの微妙な心情をどう解釈するかといったところでもこれまた一筋縄ではいかないものがあり、再考が必要な映画だと感じました。
[映画館(邦画)] 6点(2014-04-28 00:50:08)
73.  ヒマラヤ 運命の山 《ネタバレ》 
どこまでCGなのかは分かりませんが、自分が今まで観てきた山岳映画の中で、山そのものが最も美しく尚且つ雄大に描かれている作品と言えると思います。 メスナーという人の名前は聞いたことがあるという程度でしたが、彼の偉業やその後の論争に興味がある人は勿論のこと、自分のようにそうでない人であっても山岳美を存分に堪能できるというエンターテイメント性は申し分はなく、その点においては良作と言えるでしょう。 自分は、メスナー兄弟の兄の人柄には全く共感できず、またベースキャンプの隊長とのやり取りもメスナー兄弟のいる現場のスリルを引き立てるといった効果も感じられませんでしたし、タイプを打って記録を作成していたのもストーリー的には省いても構わないシーンだったように感じられるので、手放しに称賛できる作品とまではいかないのではと思いました。 しかし、ビバークをしていた時の月明かりに照らされる雪山の幻想的な美しさであったり、ヘリ撮影で捉えたヒマラヤの幾重にも連なる山々の壮観なショットなど、山好きな人であれば一度は観ておいて損はない映画です。
[映画館(字幕)] 7点(2014-04-21 21:10:29)
74.  自由への闘い 《ネタバレ》 
ルノワール作品ということで期待して観ましたが、自分としてはストーリー的に面白いと感じるところが見つからない映画でした。 法廷で証言するシーンや最後に子供一人一人に語りかけながら講義をするシーンなど、それなりに見せ場はあるにはあったようですが、それらも含めて説教臭い印象がかなり強く、作られた当時の時代に即したある種のプロパガンダという位置づけで観るのが良いかと思います。 どこの国の話なのかといった時代背景も語られていなかったですし、爆弾を投げたポールという男の人物像も曖昧なままだったのでストーリーに関しては余り熱が入っていないように見えましたし、登場人物に台詞でメインテーマなるものを語らせる事ばかりが目立って感じられた気がします。 序盤で、防空壕に逃げ込むときの人の動きや、教室で先生に悪戯を仕掛ける子供たちの一連の動きなどの不自然さも気になってしまいましたし、場面と場面の繋ぎにも唐突さがあったり、電車の屋根に飛び乗ったポールを銃で撃つシーンでは撃つ側と撃たれる側の位置関係(というか、それ以前の問題)の描き方に稚拙さがあるお陰で全然緊迫感が出ていなかったりして、細部においても何かと不満点が山積する映画でした。
[映画館(字幕)] 5点(2014-04-19 23:48:05)
75.  北大西洋 《ネタバレ》 
ただの戦意高揚映画。 当然ながら、ストーリーも薄っぺらく、登場人物の掘り下げなども弱く感じられます。 まず、オープニングのボガートの登場の仕方からして主役のそれとは程遠く、この時点で自分の中ではほぼ駄作確定で、更にボガートが歌手の女に魅かれるという描写で、ボガートにズームインする露骨なカメラワークも失笑モノ。 洋上でのバトルは、迫力が出てそれなりに良かったと思いますが、映画の序盤や中盤などでも全部同様の規模で行われていたために映画全体で抑揚がついておらず、最後のワンプロットのみに抑えていた方が良かったのではと思いますし、抑揚といえば、船の中でトランプをしながら会話をするシーンでもテンポを出すことしか考えられていないような脚本で、こちらも耳障りな印象が残るばかりです。 敵の潜水艦内の会話の訳が出ないことからも、アメリカ側からの一方的な描写というのがアリアリと出ていて、ストーリーを構築しようとする意思が微塵も感じられませんでしたし、北大西洋のどのあたりの位置でどこに向かっているのかなどが示されていないという事も映画の希薄さの要因であったと思いました。
[映画館(字幕)] 4点(2014-04-12 13:36:29)
76.  ドイツ零年 《ネタバレ》 
映画全体を通して過度な演出や脚色がなく真実味を帯びた場面の連続に、監督の意欲やこの映画の持つ力強さのようなものを感じました。 やはり一番印象に残ったのは、少年が病院に見舞いに行ったときに毒をこっそり持ち出すシーン以降の全て。 少年が毒を盛り父親に飲ませるシーンでは、少年の表情に緊張感や不安げな気持ちを一切出さず淡々と無表情で行為に及んでおり、またその前のコップに毒を盛る場面でも彼の手元にズームインしたりということはせず、カメラワークにおいても必要以上に見る側の視点を誘導することをしていなかった所にもリアリティが生まれ、真に迫ったより良い描写になったと言えると思います。 前半では、幼いながらも自分が家族を養っていかなければならないという責任感が見てとれただけあって、亡くなった父親が運ばれるシーンと同時に廃墟で独り遊びをしているシーンでは子供らしい一面が感じられて良かったと思ったのも束の間、最後のシーンではまさかという衝撃で、ここはショックを受けました。 少年の先生が、役に立たない者はいなくなった方が良いという内容の言葉を少年に言っていた事も、少年が行為に及んだ後に先生に告白する場面で初めて思い出されるくらいのごく普通の自然な会話の中での台詞だったので、これも物語の演出が少なかったことの裏返しとも取れると思います。 映画を観ていて、ストーリーの中の何気ないアクションや画面の中で起こっている微妙な表現や描写方法など、解説を見ずともその場で感知できるような感性を身につけていきたいと思わせる映画でした。
[映画館(字幕)] 7点(2014-04-06 19:00:44)
77.  汚名 《ネタバレ》 
前半では、何を描きたいのかわからないような緩慢とした話の流れに辟易としてしまい、テンポが悪い展開だなぁと全然ノレずにいたのですが、中盤あたりからのスリリングな描き方には、やはり“ヒッチコック”を感じました。 扉に映る人影でスリルを感じさせながら鍵を抜き取るシーンや、鍵を受け渡す時の手元のクローズアップ、パーティー会場でシャンパンの瓶が徐々に減っていく様など、ついつい見入ってしまうシーンばかりで、ここは良かったと思います。 また、テクニックが前面に出てしまうところはあるものの、映画全体を通して人物目線での主観ショットが多く用いられていたのも特徴で、一つ挙げるとすると、客人に毒入りコーヒーを飲ませまいと親子で声を揃えて言ってしまう瞬間などは目が覚めるような強烈なワンショットで、こういった演出はやはりさすがといった印象です。 しかし、前半辺りで、リオの景色が一望できる高台でのシーンになって突然キスしたりというシーンには唐突さを感じましたし、男女のロマンスの部分においてもあまり上手いと言えるような描き方が見られなかったように思えます。 最後も、映画のメインのストーリーがデヴリンとアリシアの物語なわけだから、最後にセバスチャンを画面に出して幕を引くというのも違和感アリアリな気がして、不満が残るラストだったと思いました。
[映画館(字幕)] 5点(2014-04-06 14:31:24)
78.  遥かなる青い海 《ネタバレ》 
ストーリーの冒頭にタナイ少年が治療を受けるシーンがあり、最後に核実験の犠牲になるというストーリー構成となっていますが、自分の解釈としては彼はそこで亡くなったのではなく、かろうじて生き延びて保護された(最初のシーンに戻る)、と捉えました。 ですので、ストーリー構成をあのように時間軸を逆にする必要は感じられず、基地を脱出して再び自由な海へ旅立って行く、という終わり方で問題なかったように感じられました。 主人公のタナイ少年はポリネシアの言葉しか知らず、出会った人々と言葉を交わすことなく交流していましたが、これが必然的に映像のみで表現することにつながり、まるでサイレント映画のような作品に仕上がっていたことが良かったと思いました。 心情表現も、少年の言葉で「喉が渇いた」とか「痛い」とかを言うことはせず、皮膚に水分が行き渡っていない状態を映像で見せるにとどめたり、うめき声を上げる程度に抑えていましたし、恐怖心を体を丸めることで体現していたり、島でいろいろと助けてもらい感謝の意を表す際もポリネシアの言葉を使う事すらなかったところを見ると、徹底した言葉の排除を窺い知ることができると思います。 勿論、魚を獲って「獲ったど~!」とか言われたら白けること間違いなしですし(笑)、女に向かって「愛している」などとのたまおうものなら失笑どころか怒りすら沸き起こってくるかもわかりません。 また、この映画の大部分を占める海のシーンがとても良く撮られており、タナイ少年が銛を持って海の中を泳ぐシーンや鮫を後ろから至近距離で捉えるカメラも良い仕事をしており、海の上のショットにおいても、鮫と格闘するシーンなどは、両者が同一画面に収められたショットはほとんど見られなかったにもかかわらず格闘時のスリルや切迫感などがしっかりと表現されていて、カット割りなどの編集作業でも良さを感じることができると思います。 同時に、言葉で表現する場面がない分、少年の心情を抉り出そうとするクローズアップが多く見られたのも、教科書通りの正しい用い方で、これまた良い仕事をしているように感じました。 音楽についても、エンニオ・モリコーネの名前がオープニングでクレジットされているので、意識して耳を傾けてしまいそうになりますが、物語や映像よりも前に出ることはせず、程良い塩梅で心に沁み入る感じです。
[映画館(字幕)] 7点(2014-03-29 11:48:48)
79.  カジノ・ド・パリ 《ネタバレ》 
映画のレビューは映画の中身のみで完結させるべきだと考えてきたこともあって、映画の外側、要は時代背景や映画史をレビューに書くのは自分の中では反則なのですが、やはり同年代に作られた「フレンチ・カンカン」と似ているという事もあり、どうしても比較対象として意識してしまいます。 「フレンチ~」の方は、一応ミュージカルにジャンル分けされてはいるもののストーリーの一部に歌の一部が部分的に出てくる程度で、むしろダンスの方がインパクトが強い印象なのですが、本作の方はよりミュージカル色が色濃く出ており、ストーリーの単純明快さも手伝って気楽かつストレートに楽しめる作品だと思います。 劇中に出てくるミュージカル音楽はどれも総じて出来が良く、個人的には秘書を演じていたジルベール・ベコーの歌がどれも好きです。 また、メイン3人のキャスティングが完璧で、特にヒロインのカテリーナ・ヴァランテの陽気で溌剌とした姿が実に良く、会話のシーンでの自然な笑みを浮かべた表情などを見ると、彼女の出演した作品が非常に少ないのが残念に思えてしまいます。 ヴィットリオ・デ・シーカも上記二人に比べると脇役に追いやられてしまいそうですが、彼もまた適役と呼ぶに相応しい存在感を感じさせ、シンプルな内容の作品の中において安定感をもたらしてくれているような感じです。 ハリウッド製のミュージカル映画で見られるような、ここが見せ場だと言わんばかりに大勢で大合唱をしたりといったシーンがなかったのも自分の好みの要因で、それでいてとても晴れやかで楽しさに溢れた雰囲気は随所で感じられ、フランス映画がますます好きになってしまう、そんな一本でした。
[映画館(字幕)] 7点(2014-03-28 23:31:18)
80.  恋人泥棒 《ネタバレ》 
タイトルは原題邦題共にダメ。シナリオもまぁ、可もなく不可もなくといったところ。 それよりも、やはりアメリカのテクニカラーの映像が個人的にはあまり好きにはなれず、おまけに、意図を理解するのに苦労するようなカメラワークがこの映画の価値を下げてしまっているように思いました。 ズームインを多用していたのと、変に凝った映像を作ろうとしたのか、男が警部としてフェアチャイルド家に入った時に乾杯するシーンで物の陰から撮っていたり、二人で地下室に忍び込むシーンでも同様に“物陰ショット”をやっていたりして、視点が定まらないというか、かなり奇妙な撮り方をしていたのが勿体なかったと思いました。 また、音の使い方もあまりセンスが良いとは言えず、映像が切り替わるのと同時にBGMも途中で寸断される事が何度もあって音に対する無頓着さを感じさせられましたし、やはり何と言ってもクラウディア・カルディナーレの声が嗄れていたのが非常に残念なところでした。 しかし、しかーし、唯一にして最大の見どころは下着姿のクラウディア! 灼熱の地下室の中、服を脱ぎ捨てた彼女のスーパーボディーには目を釘付けにされてしまい、更に炭酸を浴びせられて身悶える抜群のサービスショットなんて、思わず身を乗り出して見てしまうほど!何であんな所に都合よく冷蔵庫が置いてあるのかはさておいて、ここはもう自分映画史上最大と呼ぶに相応しい超奇跡的なワンシーンです!!! この潜入シークエンスを何とか終盤に持ってこれるようにストーリーを組んで、最後に「ローマに、また宝石を一緒に戻しに行きましょ」で終わりにした方が良かったんじゃないかな?
[映画館(字幕)] 6点(2014-03-16 13:34:47)
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