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すねこすりさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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61.  ココニイルコト 《ネタバレ》 
独身女の再生なんちゅうあんまりな類型的ストーリーがダサすぎる、堺雅人の大阪弁がヘンすぎる、真中瞳の演技がマズすぎる、最後に難病で死ぬのがクサすぎる、とダメ要素四拍子にボーゼン。・・・なんだが、なんでしょう、この妙な癒し感。色恋がほとんど前面に出てこない、志乃が嫌味ないシタタカ女で頼もしい、前野の変人ぶりに可愛げがある、というのが、嫌な印象を与えないんだろうなぁと。やっぱり、不倫ぐらいで潰れるような甘っちょろい女はつまらない。かといって、不倫して開き直る女も図々しくていただけない。女は(男もだけど)強い方がやっぱり素敵だ。前野が橋で叫ぶシーンがいいなあ。あれで、私が志乃だったらKOですね。そう、女は切り替えが早いのだ。・・・と、志乃も切り替えたのかどうかは分からないけれども、少なくともあの雪原で寝転んだ彼女に不倫のダメージはゼロだったと思う。というわけで、ヒジョーに点がつけにくいんだけれども、イチオシと言ってDVD貸してくれた職場のヴェンダーズ好きクンに感謝の気持ち1点プラスってことで。
[DVD(邦画)] 6点(2012-02-07 23:29:33)
62.  レオン/完全版
世間じゃ、完全版の評判は芳しくないようですが、ここではオリジナルより平均点高いのですねぇ。オリジナルでなく、完全版しか見ていないので、比較のしようがないけれども、なかなか面白かったです。2時間を超える時間も気にならない、上質なエンタメ作品に仕上がっていると思います。オリジナルでカットされたところを見ると、結構重要なシーンでは? あれらのシーンがないと、むしろ、なんだか消化不良になりそうなんですけど・・・。なんつっても、ナタリー・ポートマン。可愛いぃ~。いい歳したオヤジがあんな子どもにloveもクソもあるか、気持ちわりぃというご意見もごもっともだけれども、レオンのマチルダに対するloveはエロス抜きのloveじゃないかなーと感じました。娘とか妹とかに対する家族愛とも違う、でも、女性に対する肉欲を伴った愛とも違う、いわゆる恋愛でいう所の初期~中期とゆーか、“会えばする”の発情期を過ぎた後に相手に抱くもっと深遠な愛情みたいな。レオンは、一足飛びにそこまで至ったんではないかと。いや、別にエロス抜きでなくても、私的にはOKですが。あんまりこのことについて書くと、ちょっとマズイからやめておくけど、道徳とかモラルでは切り刻めないものが人間の中には一杯あるでしょうから。それを行動に移すこととはまた別次元であって、レオンは少なくとも命をかけたわけですからね。命懸けのloveは私はとりあえずは良しとしたい。エロス先行発情型恋愛を本物の愛だと豪語している人間だって一杯いるわけで。どっちも本物じゃないとは言えないでしょ。話題になっただけのことはあるなぁ、と納得の一作でございました。あと、ゲイリー・オールドマンは圧巻。
[DVD(字幕)] 7点(2012-02-07 23:28:36)
63.  サヴァイヴィング ライフ 夢は第二の人生
シュヴァンクマイエルの新作、ってことで、つい見に行ってしまいました。まぁ、一言で言えば、徹頭徹尾「妄想劇場」。すごいなぁ、ここまで描いちゃうなんて。ちょっと露悪的な感じさえする。ま、これまでも十分露悪的だったけど・・・。なんつーか、これはちょっと「タガ」が外れたみたいな、垂れ流し的な感じがしたというか。天才というのは、照れがないんだよねぇ。凡才あるいは秀才くらいまでだと、ここまで描くのは躊躇して、照れが加味され、却って見る者にとっては恥かしさ倍増みたいなものが出来上がって逆効果なんだけど、天才はそういうものが全くないところが天才と称される所以なんだなぁ、というどーでもよいことを本作を見ながらボーッと考えてしまった。何の参考にもならないレビューで恐縮なんですが、まあ、書き様がないんです、レビューっぽいものを。少なくとも凡才の私には。今後、素晴らしいレビューが登場するのを乞うご期待、ということで。一見の価値はある作品だとは思います、ハイ。
[映画館(字幕)] 6点(2012-01-10 22:35:04)
64.  サラの鍵 《ネタバレ》 
有名人の批評があちこちで出回っている本作。まー、そーですね、「鍵」には2つの意味があるとか、ジャーナリストに赤の他人の人生に土足で踏み込む権利があるのか、いやそれでもジャーナリストは書いちゃう人種なんだ、とか、そういうことは名批評にお任せして、私はもっと下世話なというか、低次元なことが色々気になった映画でした。まず、本作の監督。なんと、あの「美しい妹」の人じゃないの。あっちは私にはさっぱり意味不明だったんだけれども、こちらは、「おぉ、、、」と唸ってしまった。実に端的に描写がなされており、かつ時間処理も上手い。悲惨な歴史を描いているのに、エンタメを忘れていない。しかも、この監督は、女優を美しく撮ることを心得た人だ。これは「美しい妹」でも感じたけど、本作のクリスティン・スコット・トーマスは、ポスターなんかより、ゼンゼン美しい。・・・そして、ジュリアの夫の容赦ない本音。これを、ハッキリ台詞で言わせているところが、すげぇ、、、と思ってしまった。「俺はどうしても子どもが欲しくない」って、これ、なかなか書けませんよ、脚本に。孫が生まれても良いくらいの自分に今さら子どもなんて、、、という、ものすごーく真っ当な感覚を、直球ど真ん中で表現する潔さ。・・・そしてそして、何よりも、ジュリアが真相を追わざるを得なくなった心理。確かに最初はジャーナリスト(という言葉が私は嫌いだが)魂に動かされていたのかも知れないが、そんなのは入口に過ぎなかったんじゃ? 自分が住むかもしれないアパートが惨劇の舞台だったかもと直感したら、ジャーナリストでなくても探るでしょうよ、真相を。それが人間の好奇心ってものじゃない? 原作での描写は分からないけれど、本作を見る限り、ジュリアはジャーナリストとしてというよりは、途中からは極当たり前の一人の人間として真相を探っていたように見えた。そしてそれがむしろ自然でリアリティを感じる。たとえ真相がどんなものであれ、それを知りたいと思うのは、別にジャーナリストの特権じゃありませんよ、と、沢木耕太郎には言いたいなぁ。ま、ジュリアの職業が編集者だからなんだけれども。職業の設定が違うものだったら、どーだというのか。・・・と、ウダウダ書き連ねても凡人の私の場合1円にもならないので、この辺で止めておくけれど、本作は実に良い映画です。2度見、3度見にも耐え得る貴重な作品と言えましょう。
[映画館(字幕)] 9点(2012-01-10 22:15:26)
65.  悪人
地上波のカットしまくり版を見てレビュー書くのってどーよ、と思うが、お金払ってDVD借りる気にはならんだろうし、多分カットされたシーンは、お茶の間に流せないようなシーンばっかだったんだろうから、別に大勢に影響ないか、と思って書くことにしました。というわけで、原作は既読。吉田修一ファンの方には申し訳ないんだが、私はこの人の作品2本しか読んでいないけれども、嫌いです。もう1本読んだのは『さよなら渓谷』。選択が悪かったんだろうけど、まあ、嫌いになっちゃったもんは仕方ない。なので、本作もゼンゼン期待しないで見た次第。というか、むしろ、こき下ろしてやろうと手ぐすね引いて見たといっても良いくらい。ところがところが。あら、結構イイじゃない。原作じゃムカついた、佳乃の殺害シーンの描写も、こっちは見ていて「ひでぇなー」としか思わない。これは、多分、満島ひかりの演技が上手いからでしょう。始めから終わりまで、まあ、ムカつくことなく見れたのでした。脚本に原作者も参加しているけれども、こういうのって、むしろ失敗するケースが多いと思うが、本作に限っては成功していると思う。そうか、吉田氏は、こういうことが書きたかったんか、と、原作を補うものがあったような。この人は、小説家より、脚本家の方が向いてんじゃないか? とさえ思った。・・・とはいえ、まあ、だからもう一度見たいかと聞かれると、別に見たいと思わないし、心を動かされる何かがあったかというと、それもない。ふわ~っとイイ作品、でしかない、私には。でも、それはそれで十分良いとも思う。吉田作品を他にも読もうとも思えないけどね・・・。あとこれ、CMが一杯細切れで入っていたんだけれども、日本の企業ってのは、もう少し、ショーバイ根性よりも、文化とか芸術とかの精神性を尊重するっていう度量はないのかね。ある程度まとめてインターミッション的にCM流すとかさー。そういう企業だったら、同業他社の製品より高くても私は買うぞ、率先して買うゾ。そういう、芸術に理解ある(上っ面じゃなくて)本物の経営者っていないのかねぇ、・・・ということを、本作を地上波で見て一番強く感じました。
[地上波(邦画)] 6点(2011-11-29 21:49:40)(良:2票)
66.  ブラック・スワン
んー、「ヘンな映画」というのが正直な感想。何かをする「能力」ってのは、そのものを上手くやることとかセンスの良さに加えて、要領よくこなすとかプレッシャーを味方にしてしまうとか、そういうのもひっくるめたものを指すわけで、そういう意味で、ニナは主役を張る能力のない凡ダンサーってことです。母親との確執がベースにあると言いたげな描写だけど、あの程度の母親の暴走は「想定内」じゃないかなー。もっと凄いステージママは一杯いる。見ている間、ドキドキやハッとするの繰り返しで、飽きずに最後まで見られるけど、これほど見終わってなーんにも残らないのは映画としてはイマイチ。ナタリーは、見事にバレリーナの体つきになっており、これは、おおっ!と思ったんだが、踊りは、んー、頑張ってるけど、プリマの踊りにはやっぱり見えぬ。ベスがウィノナだったなんて、後で知ってびっくり。彼女はやっぱり上手い。それでも、エンタメ映画には一応仕上がっていると思います。
[映画館(字幕)] 5点(2011-11-23 22:05:07)(良:1票)
67.  水曜日のエミリア 《ネタバレ》 
「ブラックスワン」と2本立てで見たんだけれど、こっちの方が面白かった。新聞等の作品紹介じゃ、継子と上手く行かない自己中エキセントリック女、みたいな書き方がされていたけれども、まあ、それはその通りかも知れないんだけど、でもゼンゼン違うじゃん、と思った。エミリアの最大の矛盾は、父親をあそこまで嫌っておきながら、父親と同じ種類の男と不倫して子どもまで産んじゃったってこと。でもって、自分の夫は父親とは全く違う人種だと信じて疑っていないこと。これって、分かんないようだけど、分かる気がする。父親みたいな男とゼーッタイ結婚するもんか、と言っていた友人が、形は違うが中身はソックリな男と結婚して、あんまし幸せそうじゃないのを間近に見ていることもあって、親子って因果なモンだと呪いたくなる気分。不倫の果てに産まれた子が突然死症候群で死んだり、継子と上手く行かなかったり、先妻に悪し様に罵られたりとかいうのは、まあ枝葉末節かな。ラストは思わせぶりだけど、エミリアのような自立した強いけれども脇の甘い女性は、なかなかこの先も良い展開にはならないだろうな、と思う。こういう女性は、頭のイイ小ズルイ男の餌食になり易いんだよ。まあ、もう一度見たいというほどでもないけど、なかなか良かった、かな。
[映画館(字幕)] 6点(2011-11-23 22:03:00)
68.  アリス(1988)
彼のアニメ作家としての名を不動のものにした作品、、、なんだろうけど、まあ、確かに面白いし、アリスの女の子も可愛いし、出て来るキャラも素晴らしいし、飽きずに最後まで一気に見られるんだけど、やっぱり、『悦楽共犯者』の後に見ると、パンチ不足というか。こっちを先に見たら良かったんだよな、きっと。見る順番を間違えたのかも。彼の絵本の世界が動いていました、そのまんま。楽しかったです。
[映画館(字幕)] 7点(2011-10-24 23:30:28)
69.  悦楽共犯者
BOWさんのおっしゃる通り。・・・というわけで、共犯者、出頭しました、ハイ。ちなみに、前科3犯です。
[映画館(字幕)] 9点(2011-09-18 22:24:59)
70.  赤い靴(1948)
名作の誉れ高い旧作をスコセッシが監修してデジタルリマスターされたってんで、これは見なくっちゃと、猛暑の中、見に行きましたよ。あー、あぢかった。・・・で、感想ですが、汗だくになって見に行った甲斐はありました。とにかく画が綺麗。やはり衣装や髪型などで古さは感じるものの、劇中バレエ『赤い靴』の延々バレエシーン等、素晴らしい。ストーリー的にはどーってことないんですが(つーか、アンデルセンの話の方が百倍恐ろしい)、この作品は、見て感じるだけで十分なんです。「愛か芸か?何で二者択一なんだよ」とか「なんだあの作曲家の夫は。妻を追い詰めてバカじゃないのか?」とかっていう尺度で考える必要はないんです。美しい画、音楽、素晴らしいバレエ、これを堪能するんです。なのでスクリーンで見たのは正解でした。劇中バレエ『赤い靴』の中で一番素晴らしかったのは、何と言っても靴屋のラストシーンの踊り。これは本当に感動的。・・・と思ったら、あのニジンスキーの後継者といわれたダンサーだったと分かって感激。ニジンスキーの後継者・・・、はぁ、嘆息。・・・いやぁ、これは、四の五の言わず、一見の価値ある作品でしょう。
[映画館(字幕)] 7点(2011-07-15 23:54:19)
71.  刑事コロンボ/構想の死角<TVM>
ピーター・フォーク追悼特集で見ました。世間の評は、スピルバーグバイアスがかかってんじゃないのか? と思ってしまいました。まぁ、面白くなくはないんですが、ラストがねぇ・・・。しかし、被害者も、相棒の唯一の使えるネタと同じ手口、忘れるとは思えないのに、簡単に乗っちゃうもんかねェ? 猜疑心の強い私にはちょっとあり得ない展開。そもそも、口八丁なだけのゼンゼン使えないヤツとコンビを組むこと事態が謎。プロデューサー能力があるとはいえ、キッチリ役割分担されていた様子もなし。そこのいきさつが分からないから、被害者がただただお人好しのもの書きバカにしか思えず・・・。雑貨店のオバチャンは、普通に喋っても歯茎が3センチくらい出てて怖かったし。コロンボの魅力もイマイチ描ききれていないような・・・。パイロット版の方がゼンゼン良かったですね。初回がこれで、よくシリーズが成功したものです。まあ、この後、数々の名作が生み出されたのですから、文句はこれくらいにしておきますか。ごちそうすると言いながら、しっかりホットドッグの領収書をもらうところは、警部らしかったかな。彼の命日が私の誕生日でありました。きっと、これから、私は毎年、誕生日を迎える度に、ピーター・フォークを心の中でそっと偲ぶことになるでしょう。どうぞ安らかにお眠りを。
[地上波(吹替)] 5点(2011-07-08 00:16:55)
72.  ミスター・ノーバディ
この監督にとって、創造のテーマは常に「人生とは何ぞや?」というあまりにも根源的なものであり、そしてそれに、恐らく自問自答することに生涯を捧げるつもりなんだろうなー、と、エンドロールを見ながら思いました。というか、このテーマから離れられないんでしょう、きっと。寡作なのは無理もない話です。さて、本作ですが、そーですねぇ、評価は分かれるんじゃないでしょうか。「なんだよ、トト・ザ・ヒーローと同じやんけ!」か、「今度はそーきたか!」か。と書いておきながら恐縮ですが、私はそのどちらでもなく、「やっぱしそーか」でありました。予備知識はなるべく得ずに見たのですが、オープニングの鳩のシーンで「やっぱし・・・」と思ってしまったのでした。別にガッカリしたのではなく、むしろその逆で、ホッとしたというか。『ハロルドとモード』のオマージュと思しきシーンや、『トト・ザ・ヒーロー』とソックリのシーンもあり、相変わらず音楽は素晴らしい。映像も美しく、やっぱりこういうところのこの監督のセンスがすごく好きなんですね、私は。・・・きっと、ニモにとってのリアルはアンナとの人生ではなかったのだろうけれども、心の中ではそれがリアルだったのだと思う。これは、もの凄くそう思う。私は「あの時ああだったら・・・」という妄想はほとんどしないけれども、リアルとは別の人生がやはり心の中にあり、それもまた、私にとってのリアルに違いない、という状況にまさに今あるからで、そういうことって、歳を重ねると大なり小なりあって不思議ではないと思うのです。人生は、いくつかの必然と、無数の偶然で構成されているのだと、やっぱり本作を見て確信しました。どの偶然も、ただの偶然ではなくて、選ばなかった大多数の偶然も、それらは全て意味ある偶然なのです。若い頃見ても、きっと共感できなかった、あるいはサラ~ッと流してしまったであろうと思う作品です。
[映画館(字幕)] 8点(2011-05-23 22:09:08)(良:1票)
73.  英国王のスピーチ 《ネタバレ》 
コメディっぽいシーンも周りからは結構笑いが起こっているけどゼンゼン笑えないし、バーティの心理的葛藤もイマイチ描写が弱いし、なんか起伏のない平坦な作品だなー、地味だなー、と退屈気味になっていたところへ、終盤に差し掛かり、「王の謝罪を待つ者は長く待たねばならない」と言って、王自らがライオネルの所へやってくるシーン。・・・ここで一気にグッと来て泣けてしまった。自分にとってライオネルの存在がいかに大事であるか、王が認め表明した瞬間。あとは、ラストまで一気に見せてもらった。あのスピーチは、やっぱり感動的だった。国難にあって、自身の弱さに打克ち、国王自らが国民を鼓舞するメッセージを一語一語噛み締めて発する雄姿を、同じく現在国難に直面している我が国のリーダーにも求めてしまうのは高望みなんだろうか。こういうときに、たとえ何の裏づけもなくとも「大丈夫! 乗り越えられる! 乗り越えねばならぬ!」と、国を代表する者が言わずして誰が言う? それを、図らずも国王になったとはいえ、ジョージ6世は理解し、自覚し、自らを奮い立たせてメッセージを発したことに、国民は勇気付けられたのだ。・・・それはさておき、久しぶりに、ヘレナがまともな役で出る映画だってんで、前売り買って行く気満々だったのが、大震災で気も削がれ、ようやく最終日に滑り込んで見に行ったわけだが、やはりヘレナは非常に素晴らしい演技で存在感を示していたのが、長年の彼女のファンとしては心底嬉しかった。オスカーに久々ノミネートだったけれども受賞には至らず、残念と言えば残念だが、ヘレナには今後も彼女の良さが最大限引き出される役柄をどんどん演じてもらいたいと、本作を見て強く感じた次第。私はやっぱりヘレナが好きである。
[映画館(字幕)] 7点(2011-04-11 23:47:58)
74.  遊星からの物体X
これは、面白い、、、。ストーリーも、展開も、宇宙侵略者映画としては非常にありがちというか、オーソドックスなんですが、見せ方が上手い。冒頭の犬のシーンから好奇心ワシ掴み。この犬の挙動がさらに見る者をどんどん不安にさせる。「このワンコ、何かヘンだ・・・」。そして、案の定、、、。なんというか、こう、「出るぞ出るぞー、出たぁー!」ではなくて、「むむむ。・・・!? うぎゃぁ~~っ!」という感じなのですよ、終始。これが素晴らしい。ムサイ男しか出てこないし、外は真っ白の無機質さ。いやー、これは、何度も見たくなる、中毒性高し。素晴らしいっ!
[DVD(吹替)] 9点(2011-03-01 23:03:46)
75.  記憶のはばたき
前半の少年少女時代の話はそこそこ見られる。が、肝心の、ヘレナが出てきてから、一気にハナシはグダグダに。ヘレナって、ホントにこういう駄作にシャラーッと出ちゃうんだよねえ。暇つぶし? まあ、玉石混淆で、それはそれで良いのだけど。ヘレナだから見ただけの話で。
[DVD(吹替)] 3点(2011-02-21 22:39:50)
76.  トスカーナの贋作
んー、世の中におけるありとあらゆる事象につき、何を以て贋作or真作と定義するのか、ってことなんでしょうかね。確かにこの男女がホントの夫婦かどうかなんてことはどーでもいいし、実際夫婦じゃないのは明らかでしょ。オリジナルって何? パクリってオリジナルより劣るってか? ということを、延々男女が会話劇を以てして問うてくる、という感じですかねぇ。男と女の思考回路の違いみたいな描写もあったけれど、こういう描き方は嫌いだ。キアロスタミは、結局、ものの本質とは?などという多元的な問題を見る者に問いながら、男と女なんていう二元論に自身が陥っていることに気付いていないから滑稽。まあ、所々面白いやりとりもあったけど、こういうのは映画より舞台向きのネタだろうな。ジュリエット・ビノシュは、それにしても、さらにオバサン体形に拍車が掛かっており、立派な腰周りにばかり目が行ってしまった。かと言って、顔もふっくらしていればまだ良いのだが、顔はやつれてしまっていて、もうちょっと女優さんなんだから「歳のとり方」を考えて欲しいものだ。まあ、よけいなお世話だけれども。キアロスタミはどーでもよくて、ビノシュだから見に行ったようなもんだから、ついつい愚痴っぽくなってしまった。とにかく、初日に整理番号2番を取ってまで劇場で見るべき作品じゃなかったことだけは確か。
[映画館(字幕)] 5点(2011-02-20 14:48:34)
77.  ジョシュア 悪を呼ぶ少年
こういう「モンチャイ」(モンスターチャイルドの略)もんは一般に、不条理感炸裂でそれはそれで怖いけど、本作はあんまし、、、。ジョシュアはだから、「悪を呼ぶ」エスパーなんかじゃなくて、ただのモンチャイなんだよ。あんな不安定な母親では、モンチャイにもなるってば。父親は比較的まともだと思うけど、父親って、やっぱりある程度限界あるのかも、子どもが幼いうちは。イクメンが妻の母親ぶりを目の当たりにして、自分の無力さに落ち込むという話をよく聞くけど、そりゃまぁそうかもね、と思うし。しかし、一番の犠牲者はモンチャイ自身であり、本当はジョシュアは可哀相な子のはずなんだが、見ている方としては、憎さを禁じえず。・・・うーん、イマイチ。
[DVD(吹替)] 5点(2011-01-24 22:55:02)
78.  シルヴィア
どうしてこのDVDをレンタルしたのか自分でも忘れるくらい、何の先入観もなく鑑賞しました。尊英蔑米(なんて言葉はないけど)のG・パルトロウが飛び付いたであろうこの役どころ。あんまし好きじゃないパルトロウの役者さんとしての魅力を感じられたので良かったですね。ラストに向うにつれてヒリヒリする感じで、見ていて辛くなったほど。でもねー、こう、なんつーか、あんまり深みは感じられなかったのです。描写はそこそこ丁寧だったんですけど・・・。何が足りないのか、正直分からない。私自身が、そもそも自殺願望のある人間に共感出来ない性質であることが大きいのかな、とも思いますが。褒めてんだか、けなしてんだか分からないけど、まあ、あんまりパッとしない作品だなー、というのが一番ピッタリ来る感想かも。
[DVD(吹替)] 6点(2011-01-24 22:52:35)
79.  エリックを探して
登録申請しなかったのに一番乗りですみません。・・・さて、本作ですが、ローチ特有のシビアさはなりをひそめ、非常に暖かみのあるコメディーに仕上がっております。随所に、ちょっと上手く行き過ぎな展開はあるのですが、私はこういう作品好きなんです。映画って、見て、「あー、良かった」と思わせて欲しいもの。本作のように、ホッとできるのも「良かった」と思えるものの一つ。主人公のエリックは、どん詰まりの人生には違いないんだけれども、何より素晴らしいのは、どん詰まりの自分をリスクを省みずに手を差延べて助けてくれる真の仲間達がいたってことです。「勝ち組」と言われる人の中に、真の仲間・友人を持っている人がどれほどいるのか。どちらの人生がより価値があるかは、もちろん人それぞれなんだけれども、こんな仲間のいる人生は心底羨ましいです。カネだけでも満たされない、人情だけでも腹はふくれない、人間って難しいなぁ、、、。仲間のいるエリックに向って、カントナの「あんたの方が上等だ」というセリフもグッと来る。サッカー音痴の私は本作を見るまで知らなかった(往年のスターだったのね)エリック・カントナは、要所要所で出てきますが、ゼンゼン説教臭くありません。そこがイイ。笑わないところもイイ。漁船のセリフは「??」だったけれども、エンディングで腑に落ちます。上手い。うーん、ケン・ローチ、新境地を開いたと言ったら言い過ぎかしら? 結構イイと思うんですけれど、レビューがないのは淋しいなぁ。ローチファンとしては意見が割れそうですね。皆さんの感想が聞きたいです。
[映画館(字幕)] 8点(2011-01-17 22:44:05)(良:1票)
80.  吸血の群れ 《ネタバレ》 
相方が職場の後輩にもらったとかいうDVDを一緒に見るハメに・・・。もう、オープニングの瞬間から見るに値しないと悟ったけれども、どれほど見るに値しないかは、やはり見ないと分からない。というわけで、最後まで90分間ご鑑賞、、、。で、この「ホラー」「パニックもの」というカテゴライズは、申し訳ないけど、ちょっと違うでしょう。人は一杯死ぬんですが、カエルに殺られたのは一人もいないんだもんね。皆、自滅です。勝手に「きゃー」とか「わー」とか叫んで死んで逝きます。ペンキ丸分かりの血もどきを見せて・・・。一番可哀相だったのは死んだ人間の一人ではなく、水面からちょっと顔を出しただけのワニですね。何にもしてないのに、猟銃で殺されちゃう。こんなことしてるから爬虫類たちに逆襲されるんでしょーが、と突っ込みたくなるが、逆襲にもなってないんだもんね。早送りしても100%問題ない盆踊りよりは、90%くらい問題ないだろう本作の方がまだマシってこと? レイ・ミランドがどういう気持ちであのラストシーンを撮ったのか、不思議。一応、オスカー俳優なのに、彼。世を儚んだ時などに見ると、却って元気出るかも。「こんなものでも存在価値があるのか!」と。
[DVD(字幕)] 1点(2011-01-12 22:25:39)
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