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天地 司さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 79

評価順1234
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61.  たそがれ清兵衛
時代が求める傑作でしょう。剣の腕を持ちながら夢や希望だけを追い求めることなく、日々の生活にささやかな喜びを見い出す、まさに「知足」の心が随所に描かれています。茶碗に白湯とたくあんなど禅の精神が生活の隅々に感じられました。自分の生きざまを重ねた人は11点の評価をつけるのでは?。私は車寅次郎のように朋江(と清兵衛)の幸せを祈っておりました。
9点(2003-03-23 18:51:22)
62.  化粧師
椎名桔平、いいですねえ。以前から注目していましたがこの作品は彼のはまり役でしょう。現代のメイクアップアーティストと異なるのは依頼人の心の化粧を施すのが化粧師であり、依頼人の身体的特徴を生かした美の表現者がメイク・・ということでしょうか。前者は癒され、後者は自信を得る。生きる時代の違いとはいえ前者が個性的で、後者がカタログ的に感じるのはなぜだろう(失礼)。椎名桔平演ずる小三馬の表情、動作は化粧を施す女性の心を解放していくような慈愛に満ちている。化粧のシーンは華道、茶道に通ずる道を感じさせた。それは、悲しみを知っているからこそ表現なしえた小三馬の芸術といっても過言ではないだろう。
8点(2003-03-10 19:00:08)
63.  ドラゴンへの道/最後のブルース・リー
ブルースファンにとって最高傑作とされる名作。鋼のような肉体はこの作品がベストといわれ、神技ともいえるジークンドーのテクニックが随処に炸裂する。「燃えよドラゴン」で修行僧を思わせるストイックな求道者の一面を見せたブルースは、この作品でそこに到達するまでの武道家を演じているようにも見える。こっけいな姿や女性に対してのシャイな表情は生活のすべてを鍛錬に費やしている不器用な若者そのものである。が、しかし戦闘体制に入った瞬間、彼は無敵のファイター、唯一絶対のヒーローとなる。真似をしようにも真似できないブルースの凄さが凝縮された作品である。ブルースの人なつっこい笑顔が、静かな、無の表情に変わるとき、武道家そして俳優として伝説になったことがわかります。
8点(2003-03-06 18:11:53)(良:1票)
64.  コンタクト
そういえば、地球環境問題を地球規模で考えることから一歩進めて宇宙の一惑星として捉えたときに重要になるのは知識ではなく智恵である。と、どこかに書いてありましたが、劇中の台詞「科学では肯定できない。でも、否定もできない」というような一節(違ってたらすみません)に心ひかれました。当時、仕事でもその言葉を引用させて頂いておりました。ジョディ・フォスター適役ですね。未知への挑戦、解明が自分探しと重なること、とても現実的です。
8点(2003-03-03 15:00:49)
65.  荒野の七人
公開当時、小学生だった私はカウンターを飛び越えながら銃を撃つマックイーンやナイフを投げようとして力尽きるコバーンになりきって遊んでいた記憶があります。それくらい面白かったのでしょう。黒澤作品の西部劇版リメイクと知ったのはその後でした。10代後半に劇場で見た「七人の侍」は本当に感動しましたが、それによりこの作品の見方が変わることはありませんでした。私にとってはそれぞれが傑作でした。幸いなことに見た時期や順番もよかったのかもしれません。今でもタイトル曲、各楽器のパートまで口ずさめます。と、書いていたら助走をつけて馬に飛び乗るマックイーンの雄姿を思い出して、しばし感涙。
9点(2003-03-03 14:19:57)
66.  火垂るの墓(1988)
観るたびに胸を打たれます。初めて観てから何年後だったでしょうか、何気なく立ち寄ったCDショップに陳列してあったビデオに「14歳と4歳で生きようと思った」と書いてあり、その場で目頭が熱くなってしまいました。不安で不安で不安でたまらなかった清太が妹の前ではおどけて見せる姿に、命の灯が消えかけている節子が兄のために泥団子を作る姿に、私は自分が恥ずかしくなります。一瞬でも現実を忘れてはしゃぐ、二人の水浴びの笑顔を永遠に胸に刻んでおこうと思います。
8点(2003-02-28 18:25:43)
67.  アラビアのロレンス
初めて観たのは今は無きテアトル東京。場内の照明が半分ほど消え、ざわついていた観客が静まると有名なテーマ曲が始まる。まるで演奏会場の雰囲気。曲が終わると残りの照明が消え、静かに幕が開き映写室から一筋の光が放たれたときスクリーンにはオートバイとロレンス=P・オトゥールが俯瞰で映し出されていました。ロレンスの時代が遠い出来事ではない頃に作られた歴史的名作。映画に芸術性が感じられる時代でした。自己紹介で趣味=映画鑑賞と書いてもおかしくない時代でもありました。
10点(2003-02-28 17:31:18)(良:1票)
68.  栄光のル・マン
公開当時、車音痴の私にもポルシェとフェラーリのエンジン音の違いはすぐに分かりました。ラスト近くフェラーリのバックミラーに映るポルシェがカットごとに大きく迫り、両車のエンジンが交互に悲鳴をあげるシーンに圧倒されました。車の性能を超越したマックイーンのテクニックが伝わる感動の名場面でしょう。レース後ライバルに送ったサインの意味は?30年経った今でもあれこれと考えて楽しんでいます。マックイーンがハンドルを握ると車もバイクもホントに体の一部になってしまいますね。
8点(2003-02-23 15:49:20)
69.  ローズ
公開当時23歳の私は、映画前半「自分の生き方とまったく対照的な」ローズの生き方(B・ミドラ-の演技)に圧倒されてしまいました。しかし、後半ローズの愛にさまよう姿に、激しく生きることでしか心の不安や孤独感を訴えられなかった幼さ、脆さを知り感情移入していった記憶があります。あれから20数年、シャウトするローズのモノクロ写真を目にする時、ステージ上で、はぐれた孤児のようにおびえるローズ。部屋の裸電球が消され静かにタイトル曲が流れ始めるシーンを思い出します。人は外見だけではわからないことも、それとなく教えてくれた傑作です。
7点(2003-02-11 15:41:05)
70.  怒りの荒野
マカロニウェスタン=奇抜さ残酷さ、とイメージされがちだがイーストウッドは別格として軽快なアクションを売りにスターとなったG・Gことジュリアーノ・ジェンマは代表格だった。この作品は悪の代表格である大先輩リー・ヴァン・クリーフの胸を借り、俳優として互角にわたりあった。二人の顔がクロスするタイトルバック、ドラマチックなテーマ曲、冒頭から他のマカロニ作品とは異なり何かを予感させる。さげすまれた孤児がガンマンとして成長し、やがて避けられずに恩人と決闘するラストまで異色の傑作に仕上がっている。他の作品のようにアクロバット的な銃撃で敵を倒していくジェンマはいない。一人前のガンマンになるために必要なことは・・・。
8点(2003-02-06 16:39:14)
71.  南へ走れ、海の道を!
新人ボクサーの弟を巻き添えで殺された亮(岩城晃一)は沖縄の米軍基地に降り立つ。「ついてない奴だ。ただ墓だけは作ってやりたい。」クールな装いとは裏腹に、(一瞬、野獣)と化した亮は単独で組織に復讐を始める。どこまでもストイックに、クールに、そしてかぎりなくハードに、ヒートアップする!。すいこまれそうな青空をバックに、軍用機の操縦士を見上げ「グッドラック」と親指を立てる亮。日本映画史に新たな1ページが刻まれた瞬間だった。傑作である。
8点(2003-02-01 15:18:08)
72.  リスボン特急
車を運転するアランドロンの顔がアップとなるラストシーン。すすめられたガムさえ視線に入らない表情で首を横に振る。二枚目俳優ではない、本当にいい男を演じた。全編を通していかにもフランス映画らしいブルーの色調が濃く、それがまた大人の男に似合う。エンディングの粗い画面に主人公の心情が痛いほど表現されている。
8点(2003-01-29 15:24:30)
73.  恐竜100万年
21世紀になり再度くりかえし観ても色褪せることのない最高傑作。CGのリアルさだけでは表現できない「躍動」が伝わってくる。恐竜も原始人たちも異次元の世界の話ではなく宇宙時計で見る少し前の私たちの世界と実感できる。そう、この映画は生命の躍動が根底に熱く流れているのだ。地球上の、宇宙のすべての生命の誕生がそこにある。何よりもラクエル・ウェルチの表情、演技、姿態のすべてが生命の誕生の源である母性そのものを表現している。(すみません。単なる彼女の一ファンでした。) 
10点(2003-01-21 15:39:25)(笑:1票)
74.  男はつらいよ 柴又慕情
マドンナに吉永小百合を迎えて気合十分、シリーズ中でも評価の高い作品となりました。ラスト近く「寅さんだったらよかったのに」という小百合さんの台詞。館内がシーンと静まりかえり映写機のフィルムを巻く音だけが静かに流れた瞬間、そこにいた誰もが車寅次郎になっていました。日本映画史上、永遠に光り輝く人情ドラマの名作に乾杯!
9点(2002-09-27 18:17:13)(良:1票)
75.  大魔神
日本特撮映画史を語る上で重要な作品です。怪獣、宇宙人など科学的に考えうる空想の世界をテーマにした作品とは全く異なり、日本人の根底ある神仏への畏怖や古代より脈々と受け継がれる信仰への敬心をテーマに人智を超えた勧善懲悪の傑作を生み出しました。1年間に3部作公開されましたが、この1作目と2作目は一般向けのドラマとしても秀逸です。「座頭市」シリーズと併映したケースもあり特撮場面に至るまでのストーリーはもちろん役者の演技も骨太です。特撮映画、時代劇、どちらに入れてもおかしくない作品となりました。これは空想の話ではなく実話かも知れません。現在も大魔神「アラカツマ」は全てを見ているのでしょう。
10点(2002-09-27 17:50:23)(良:1票)
76.  ダーティハリー
「荒野の用心棒」のイメージそのままに「ダーティハリー」で男の美学を真正面から見せてくれる。冒頭、エンジンをかけたままの車に事件の気配を感じたハリーが食事もそこそこに非常ベルの音に促され、店を出てマグナム44を構える場面から一気に引き込まれる。それまでの映画には無かった拳銃の音は、以後の映画や劇画にはかりしれない影響を与えた。体の大きなイーストウッドが両足を踏ん張って構えるのだから、その破壊力は凄まじいだろう。ラストで犯人が吹き飛ばされるのもうなずける。ここでは、マグナムは正義の象徴として描かれているのだろう。闇夜に消えていく誘拐犯に向かって、傷ついたハリーの放つ銃声が響くシーンは混迷した社会へ打ちこむ正義のくさびのようにも聞こえる。家へ帰ったハリーが明かりもつけず、ビールとハンバーガーの簡単な食事をとる姿。男の美学である。自立した男は独りで闘う。そして優しい。
10点(2002-09-10 15:59:48)
77.  燃えよドラゴン
30年程前にこの作品を観たとき、多くの方々と同じように私も人生にブルースリーの影響を強く受ける事となった。繰り返し映画館に足を運び、ビデオ化の後はテープが擦り切れるほど彼の動きや表情を観続けた。LDでは静から動への一瞬の呼吸さえも眼に焼き付けた。今、改めて映画として観た時、無声映画という原点を思い出す。彼の人間の限界を超えた動きは、リアルさを追求するCGも追いつくことはできない。そこには撃った痛みと撃たれた痛みがある。怪鳥音の叫びは言葉以上に観る者すべてに何かを伝えている。そして驚くほど喜怒哀楽に満ちた表情は人間そのものである。アメリカで世界でスーパースターとなった最初の東洋人である。武道家、そして俳優だった。本物は美しい。
10点(2002-07-12 18:53:11)(良:2票)
78.  大脱走
映画史を語る上で必要不可欠な名作であり娯楽大作でしょう。約40年前に初めて封切り館で観て以来、名画座、リバイバル上映、ビデオ、LDと鑑賞するの形は変わってもその都度感動しています。どのシーンも好きですが最近はトンネル王ブロンソンが静かに逃げ切る場面に涙しました。もちろん大好きなマックィーンが敵兵の軍服を身につけて、まるで馬に乗っているように土手をオートバイで駆け上がってくるシーンはエンジンの音とバーンスタインの音楽と三位一体となり、私の映画史上ベストテンに残る名場面になっています。
10点(2002-07-11 16:17:41)(良:1票)
79.  天と地と
私、個人としては仕事で悩んでいた時期に観た事もあり、恥ずかしいですが何か勇気付けられたことは事実です。立場上、弱い心を奮い立たせ先頭に立って切り込んで行かなくてはならない姿に感銘したのだと思います。この映画を機に歴史や禅、神仏への関心が強くなった事もありがたいと思っています。当時はよくサントラCDを聴いていました。海外版を劇場で観れなくて残念です。おんべいしらまんだやそわか。
8点(2002-06-15 18:02:31)
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